第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当社グループは、現中期経営計画「ASAHI Going Beyond 1000」において、以下の4つの基本方針を定めており、これらの成長戦略を着実に進めていくことにより、更なる企業価値の向上を目指しております。

①グローバル市場の戦略的な開拓と患部・治療領域の拡大

②グローバルニッチ市場における新規事業の創出

③グローバル展開に最適な研究開発・生産体制の構築

④持続的成長に向けた経営基盤の確立

これらの戦略に則り事業を推し進めた結果、当社グループの当中間連結会計期間の業績は好調に推移し、下記となっております。

売上高は、継続した市場シェアの増加や、外貨高の為替影響などにより、主にメディカル事業が国内外共に好調に推移し、614億91百万円(前年同期比13.2%増)となりました。

売上総利益は、売上高の増加や、売上総利益率の上昇に伴い、415億49百万円(同18.1%増)となりました。

営業利益は、米国の非循環器領域及び国内の新領域の販売強化を目的とした営業関係費用の増加や、研究開発費が増加するなどし、販売費及び一般管理費が増加したものの、173億95百万円(同28.9%増)となりました。

経常利益は、為替差損が増加するなどしたものの、168億21百万円(同24.9%増)となりました。

親会社株主に帰属する中間純利益は、投資有価証券評価損の発生が無かったことや、特別利益として貸倒引当金戻入額の計上などがあり、122億61百万円(同24.9%増)となりました。

なお、当中間連結会計期間における外国為替レート実績は、下記となります。

 1米ドル=151.00円(前年同期146.35円、比3.2%増)

 1ユーロ=163.37円(前年同期158.20円、比3.3%増)

 1中国元=21.00円(前年同期20.20円、比4.0%増)

 1タイバーツ=4.39円(前年同期4.14円、比6.0%増)

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

なお、当中間連結会計期間の期首より、報告セグメントの利益又は損失の測定方法を変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1中間連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

また、セグメントごとの比較情報については、前中間連結会計期間の数値を測定方法変更後のセグメント情報に組み替えた数値で比較しております。

 

(メディカル事業)

メディカル事業は、全地域において市場シェアが継続して増加したことや、外貨高の為替影響などにより、売上高は好調に推移し、増加いたしました。

国内市場は、循環器系領域の堅調さに加え、非循環器領域において、脳血管系製品や末梢血管系製品(輸入仕入品)の市場評価が高く好調なため、売上高は増加いたしました。

海外市場は、循環器系領域及び非循環器系領域共に増加いたしました。循環器系領域は、前第1四半期連結会計期間に欧州地域において東欧販売代理店から通期分の集中した一時的な受注取引が含まれるものの、全地域においてPCIガイドワイヤーや貫通カテーテルを中心に、売上高は大変好調に推移いたしました。非循環器系領域は、米国においてOEM取引が減少したものの、中国市場の脳血管系製品や、米国市場の腹部血管系製品が好調に推移したことなどから、売上高は増加いたしました。

以上の結果、売上高は557億63百万円(前年同期比15.3%増)となりました。

また、セグメント利益は、185億18百万円(同32.0%増)となりました。

 

(デバイス事業)

デバイス事業は、医療部材・産業部材共に減少し、売上高は減少いたしました。

医療部材については、国内市場のロボティクス関係や、海外市場の米国企業向け循環器系検査用カテーテル部材の取引が減少するなどし、売上高は減少いたしました。

産業部材につきましては、国内市場の建築関連取引や、海外市場のOA機器関連取引が増加するなどしたものの、海外市場のレジャー向け取引が減少するなどし、売上高は減少いたしました。

以上の結果、売上高は、57億27百万円(前年同期比4.1%減)となりました。

また、セグメント利益は、外部顧客への売上高の減少により、24億57百万円(同14.5%減)となりました。

 

(財政状態)

当中間連結会計期間末の資産につきましては、総資産額が1,901億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億84百万円減少しております。

主な要因は、現金及び預金が19億6百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が11億15百万円、商品及び製品が7億43百万円、仕掛品が9億64百万円それぞれ減少したことによるものであります。

負債につきましては、負債合計額が312億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ84億45百万円減少しております。主な要因は、長期借入金が9億3百万円増加した一方、短期借入金が40億33百万円、流動負債のその他が60億74百万円それぞれ減少したことによるものであります。

純資産につきましては、純資産合計額が1,589億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ69億61百万円増加しております。主な要因は、利益剰余金が67億28百万円増加したことによるものであります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、375億64百万円(前年同期比15.6%増)となっております。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、182億84百万円(前年同期比56億66百万円増)となりました。これは主に、前受金が42億93百万円減少したことに加え、法人税等の支払額が31億88百万円であったものの、税金等調整前中間純利益が169億45百万円、減価償却費が46億93百万円、棚卸資産が25億99百万円減少、未収消費税が13億27百万円減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、70億13百万円(前年同期比39億83百万円増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が40億35百万円、投資有価証券の取得による支出が30億74百万円であったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、88億69百万円(前年同期比29億80百万円減)となりました。これは主に、短期借入金が5億7百万円減少、長期借入れによる収入が20億円、長期借入金の返済による支出が46億22百万円、配当金の支払額が55億33百万円であったことによるものであります。

 

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 

(4)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、58億20百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。