第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況

 

 当中間連結会計期間(2024年7月1日~2024年12月31日)は、雇用や所得環境の改善などにより、消費活動は持ち直しを続けております。非製造業を中心とした人手不足や、物価上昇による個人消費への影響が懸念される一方、春闘の高い賃上げ率が賃金に浸透しているほか、冬のボーナス支給額が堅調に増加すると期待されることなど、個人消費を取り巻く環境は改善しつつあります。

 

 このような状況下において、当社グループは、2025年6月期を初年度とする5か年を対象とした中期経営計画「NEXUS」を策定し、人財投資とDX投資を促進することで、世界中で「いつもの」をどこででも実現できるサービスの提供ができるよう事業活動に取り組んでおります。

 

 この結果、当中間連結会計期間の業績は、売上収益は12,586百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益は723百万円(同43.9%減)、税引前中間利益は629百万円(同48.4%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益は417百万円(同50.6%減)となりました。

 

 なお、当社グループは従来、各国でヘアカット事業のみを展開していることから「ヘアカット事業」の単一セグメントとしておりましたが、売上総額に対する海外子会社の売上の割合は年々増加しており、また、2024年8月に発表した中期経営計画の中では海外事業の強化を重要戦略の1つとしております。

 当社グループは、2024年6月期において組織体制の見直しを行い、海外事業の損益管理、人財管理及びマーケティング戦略の立案・実行を強化するための準備を進めてまいりました。また、2025年6月期を初年度とする中期経営計画では国内事業及び海外事業の戦略を明確に分けていることから、当中間連結会計期間より、単一セグメントから「国内事業」及び「海外事業」の2つのセグメントに区分変更することといたしました。

 セグメント別の状況については以下のとおりであります。

 

<国内事業>

 国内事業では、消費活動の回復に伴う非製造業の人員需給が依然として逼迫しており、一部地域においてスタイリストの不足が見受けられます。しかしながら人員体制の整備等により総稼働席数は増加し、前年同期を上回る水準を維持しております。夏場の記録的な猛暑や台風等の影響があったものの、総じてカット需要は堅調に推移したことから、来店客数は前年同期を上回る水準となりました。

 この結果、当セグメントの売上収益は10,229百万円(前年同期比1.4%増)、セグメント利益は715百万円(同41.7%減)となりました。

 

<海外事業>

 海外事業では、香港及びシンガポールで厳しい市場競争が続いており、来店客数が前年同期より微減となりました。その一方、価格改定を実施したあとも堅調に来店客数を伸ばしている台湾と米国が順調に推移し、海外事業全体の来店客数は増加をしております。また、カナダのトロントで2024年8月に1号店をオープンし、海外5拠点目での事業を開始いたしました。

 この結果、当セグメントの売上収益は2,360百万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は8百万円(同86.3%減)となりました。

 

(単位:百万円)

 

 

前中間連結会計期間

当中間連結会計期間

売上収益

セグメント利益

売上収益

セグメント利益

国内事業

10,090

1,227

10,229

715

海外事業

2,251

63

2,360

8

 

(2)財政状態の状況

 当中間連結会計期間末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりであります。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ481百万円増加し、6,964百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物の増加350百万円、営業債権及びその他の債権の増加104百万円、その他の流動資産の増加83百万円等によるものであります。非流動資産は、前連結会計年度末に比べ11百万円増加し、25,825百万円となりました。これは主として、有形固定資産の増加42百万円、使用権資産の減少102百万円、無形資産の増加59百万円等によるものであります。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ492百万円増加し、32,789百万円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,138百万円減少し、5,943百万円となりました。これは主として、借入金の減少700百万円、未払法人所得税等の減少160百万円、その他の流動負債の減少252百万円等によるものであります。非流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,618百万円増加し、12,664百万円となりました。これは主として、借入金の増加1,653百万円、リース負債の減少61百万円等によるものであります。その結果、負債は、前連結会計年度末に比べ480百万円増加し、18,607百万円となりました。

 資本は、前連結会計年度末に比べ12百万円増加し、14,182百万円となりました。これは主として、資本剰余金の減少352百万円、利益剰余金の増加417百万円等によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ350百万円増加し、5,052百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により増加した資金は、1,630百万円(前年同期は2,351百万円の増加)となりました。これは主として、税引前中間利益629百万円、減価償却費及び償却費1,742百万円等の計上に対し、未払費用の減少額328百万円、法人所得税の支払額370百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により減少した資金は、744百万円(前年同期は336百万円の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出654百万円、無形資産の取得による支出77百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により減少した資金は、479百万円(前年同期は2,439百万円の減少)となりました。これは主として、長期借入金による収入2,000百万円等の資金増加要因に対し、リース負債の返済による支出1,506百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき経営課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき経営課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。