当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当社は「便利で安全なネットワーク社会を創造する」というビジョンのもと、サイバー犯罪から企業および消費者を守ることが重要な責務であると考えて事業を展開しています。近年は、デジタル化やクラウド基盤の活用、生成AIの登場などに伴い、DX(デジタルトランスフォーメーション)が拡大する一方、サイバー犯罪は更に多様化・高度化しており、情報セキュリティ市場は引き続き拡大傾向を示しております。当社においては、身代金要求型ウイルス(ランサムウェア)の増加など、主にサプライチェーンに向けたセキュリティ事故が増加していることを受け、その対策整備の支援事業を拡大しております。また当社は、上流のセキュリティ・コンサルティングから、脆弱性診断やセキュリティの監視・運用までフルラインアップでサービスを提供できることを強みとしております。さらに、金融庁から公表、運用開始されている「金融分野におけるサイバーセキュリティガイドライン」の準拠支援サービスを提供するなど、多様化・高度化するサイバー犯罪から企業を守ることが責務であると考え、事業を展開しております。
当中間会計期間においては、当期首からの営業戦略に基づく施策(総合ソリューション提案の実施)により、セキュリティ監査・コンサルティングサービスの売上高が大きく伸長しました。一方、多くの営業リソースを同サービスに振り向けたため、脆弱性診断サービスおよび情報漏えいIT対策サービスについては、前年同中間期比では売上高が減少しました。またVision2030に基づく積極的な人財投資により、研修費等の一般管理費が増加し、売上高、営業利益とも前年同中間期を下回る水準となりました。
この結果、当中間会計期間における経営成績は、売上高3,071,385千円(前年同期比6.7%減)、営業利益130,597千円(前年同期比67.9%減)、経常利益123,853千円(前年同期比69.6%減)、中間純利益69,445千円(前年同期比74.5%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当中間会計期間末における流動資産は2,627,766千円となり、前事業年度末に比べ406,269千円減少いたしました。その主な内容は、現金及び預金が500,635千円減少したことなどによるものであります。
固定資産は1,263,967千円となり、前事業年度末に比べ170,195千円増加いたしました。その主な内容は、投資有価証券が107,868千円、出資金が100,000千円増加したことなどによるものであります。
この結果、総資産は3,891,734千円となり、前事業年度末に比べ236,073千円減少いたしました。
(負債)
当中間会計期間末における流動負債は1,422,261千円となり、前事業年度末に比べ260,836千円減少いたしました。その主な内容は、未払法人税等が115,426千円、契約負債が51,233千円減少したことなどによるものであります。
固定負債は348,146千円となり、前事業年度末に比べ30,448千円減少いたしました。その主な内容は、長期リース債務が29,963千円減少したことなどによるものであります。
この結果、負債合計は1,770,407千円となり、前事業年度末に比べ291,284千円減少いたしました。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産合計は2,121,326千円となり、前事業年度末に比べ55,210千円増加いたしました。その主な内容は、中間純利益69,445千円を計上したことなどによるものであります。
この結果、自己資本比率は54.5%(前事業年度末は50.1%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ500,635千円減少し、1,420,106千円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動の結果使用した資金は105,690千円(前年同期は279,309千円の収入)となりました。その主な内容は、法人税等の支払額172,274千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動の結果使用した資金は265,059千円(前年同期は45,012千円の支出)となりました。その内容は、投資有価証券の取得による支出108,984千円、出資金の払込による支出100,000千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動の結果使用した資金は109,836千円(前年同期は122,576千円の支出)となりました。その主な内容は、長期借入金の返済による支出51,444千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出45,079千円があったことなどによるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要は経常運転資金や設備投資を目的としたものであります。
当社は、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資等の中長期の資金需要が生じた場合には、金融機関からの長期借入金を基本としております。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。