第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、個人消費において持ち直しの動きがみられ、緩やかな回復傾向にありますが、エネルギー価格や原材料価格の高騰、為替相場における円安の進行、中国経済の減速懸念、ウクライナ情勢の長期化など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 

外食業界においては、個人消費やインバウンド消費は増加傾向にありますが、エネルギー価格や人件費、原材料価格の高騰など、引き続き厳しい経営環境が続いております。

 

このような状況のもと、当社グループは今後の中長期的な成長戦略を実現するため、既存のイートイン事業はもちろんのこと、テイクアウトやデリバリー販売、量販店や通販サイトを通じた販売の強化、社員独立フランチャイズ店舗の拡大など子会社を含めたグループ全体のパフォーマンス向上に取り組んでまいりました。

 

商品施策では、既存商品のブラッシュアップを継続して提供品質の向上を進めると同時に、試験販売を繰り返してお客様の消費動向を慎重に分析した上で、グランドメニューの改定を1回、「集結!!秋のごちそう」「冬の熱々ごはん」などのフェアを3回行いました。

 

グランドメニューの改定では、国産紅ずわいがにをたっぷり使った「ハンバーグ&かにクリームコロッケ」や大分県発祥のジョイフルならではの九州名物メニューに「たっぷりタルタルソースのチキン南蛮定食」を追加するなど充実を図りました。また、お客様からのご要望の多かった「和風ハンバーグ」や「野菜たっぷりちゃんぽん」を復活させました。冬フェアでは、プリップリの牛もつと魚介出汁で旨味たっぷりの「博多もつ鍋定食(ちゃんぽん麺入り)」、サクッと揚げた海の幸を存分に味わえる「海鮮フライ盛り合わせ定食(広島県産かき使用)」、香ばしいピスタチオアイスとチョコレートアイスに、ピスタチオプリンを加えて濃厚に仕上げた「濃厚ピスタチオとチョコレートのパフェ」など、旬の食材を使用した熱々メニューや冬に食べたくなる濃厚スイーツが楽しめるラインナップを揃えました。

さらに、8月にPEANUTSとのコラボレーションメニュー第2弾を販売したほか、冬には人気アニメ「鬼滅の刃」とのコラボレーションを2回にわたり行い、「竈門炭治郎(かまどたんじろう)の炭焼きソースハンバーグコンボ」「蟲柱 胡蝶(こちょう)しのぶの藤色蝶々パフェ」などの商品を販売しました。

 

営業施策では、重点的な取り組みとして、料理のクオリティー維持・向上を目的に作業チェックシートを活用してひとつひとつの作業の徹底を行い、良い品質で、見た目にもきれいで、鮮度の良いおいしい料理を安定的に提供できるように努めてまいりました。

 

また、販売促進として、PEANUTSとのコラボレーションTVCM第2弾やジョイフル宣伝部長の秋山竜次さん(ロバート)が出演する新TVCM「秋だ、ジョイフる?」を放映しました。さらに、7月には首都圏のお客様に向け、「美味しくて楽しいジョイフル」をご体験いただくために、渋谷PARCOに期間限定でPOP UPストアをオープンしました。9月には大好評いただいている一般のお客様やマスコミを対象とした新商品試食会&福岡工場見学ツアーの体験イベントを開催し、世界にひとつだけのオリジナルパフェ作りや、製造・配送の様子を見ることができる工場見学を行いました。12月には全国の店頭でのQRコード決済の導入を順次開始し、更なるお客様の利便性の向上を図っております。

 

当中間連結会計期間における店舗数は、グループ直営店5店舗の出店、グループ直営からフランチャイズへの転換5店舗、グループ直営店2店舗の退店により659店舗(グループ直営513店舗、FC146店舗)となりました。

 

以上の取り組みを行った結果、当中間連結会計期間における経営成績は、売上高は35,557百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は2,530百万円(前年同期比14.1%増)、経常利益は2,542百万円(前年同期比15.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は2,075百万円(前年同期比0.3%減)となりました。

 

なお経営指標としている「総資本経常利益率」「売上高経常利益率」「労働生産性」及び「株主資本当期純利益率」の数値改善のため、より一層の経営努力に努めてまいります。

 

また、当社は保険代理店業を行う特例子会社を所有しておりますが、連結業績に占める割合が極めて軽微であり、当社グループの報告セグメントがレストラン事業一つであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

(2)財政状態の分析

  ⅰ) 資産の部

当中間連結会計期間末の総資産は31,111百万円となり、前連結会計年度末に比べ689百万円の増加となりました。

これは主に、有価証券の減少1,150百万円、投資その他の資産その他の増加654百万円、原材料及び貯蔵品の増加452百万円、現金及び預金の増加342百万円、売掛金の増加277百万円、建物及び構築物の増加276百万円によるものであります。

ⅱ) 負債の部

当中間連結会計期間末の負債合計は18,761百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,233百万円の減少となりました。

これは主に、長期借入金の減少801百万円、買掛金の増加693百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少550百万円、未払費用の減少406百万円、未払消費税等の減少323百万円、短期借入金の増加110百万円によるものであります。

ⅲ) 純資産の部

当中間連結会計期間末の純資産合計は12,350百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,923百万円の増加となりました。

これは主に、利益剰余金の増加1,920百万円によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの資金需要のうち主なものは、販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費、地代家賃等の運転資金及び設備投資資金であります。これらの原資は営業活動の結果得られた資金を主としましたが、不足するものについては長期借入れで調達するなど、計画的に実施してまいりました。

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、2,668百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは前期比23百万円減少して2,609百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、税金等調整前中間純利益2,528百万円、減価償却費840百万円、仕入債務の増減額693百万円、棚卸資産の増減額△507百万円、未払費用の増減額△406百万円、未払又は未収消費税等の増減額△323百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは前期比1,014百万円減少して△1,937百万円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、投資有価証券の取得による支出△1,002百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出△954百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは前期比50百万円増加して△1,465百万円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、長期借入金の返済による支出△1,352百万円、配当金の支払額△154百万円であります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は100百万円であります。

当中間連結会計期間における研究開発活動の状況は、次のとおりであります。

 

当社は、成長戦略の柱としてDX投資を推進しており、当社独自のシステム構築に係る研究開発活動を行っております。具体的には商品開発のサポートシステム・新店売上予測モデルの開発・調理作業効率化のためのサポートシステムの構築を進めており、今後の商品開発、事業計画、オペレーションの効率化及び新人トレーニングの簡素化を図ってまいります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

ジョイフル(社員独立)フランチャイズチェーン加盟契約

当社は、社員独立フランチャイズ制度により、フランチャイジーとの間にフランチャイズチェーン加盟契約を締結しております。

(期間)

5カ年間(契約満了の6カ月前までに双方合意がなされた場合に限り新契約の締結あり)

(契約内容)

1 ジョイフルフランチャイズチェーン加盟店の運営

2 ジョイフルに係る商標、運営マニュアル等の使用

3 ロイヤリティの受取はフランチャイジー店舗の売上高の一定率及びフランチャイズ契約締結時の一時金

(注)当中間連結会計期間の加盟店舗数は162店舗でありますが、フランチャイジーによって発効日が異なりますので、発効日の記載を省略しております。