当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間における我が国の経済は、緩やかな回復基調を維持しているものの、外部環境の不確実性や国内の構造的な課題により、力強さに欠ける状況が続いております。雇用環境の改善が進む一方で、円安による輸入コストの上昇などの影響で消費者物価指数の高止まりが続いており、実質賃金の伸び悩みや消費者マインドの停滞が経済の本格的な回復を抑制しております。また、世界経済の動向や地政学リスクなどの外部要因も、日本経済の先行きに影響を与える重要な要素となっております。
国内のIT市場においては、企業の生産性向上や競争力強化を目的としたデジタルトランスフォーメーション(DX)の需要が引き続き堅調に推移しています。さらに、生成AI技術の実用化が加速していることから、それに伴うクラウドインテグレーション及びデータ活用関連サービスの需要も拡大しており、今後さらに拡大が期待されております。
パブリッククラウド市場においては、生成系AIの技術進歩に伴って、市場成長が加速しております。市場を牽引するAmazon Web Servicesがクラウドサービスにおける生成系AIサービスの一般提供を開始するなど、新たなイノベーションを創出しており、追随するMicrosoftやGoogleも生成系AIサービスの取り組みを強化させております。今後、各社が独自のクラウドサービスを拡充・強化することにより、ユーザーにおけるサービスの充実が促進され、パブリッククラウド市場は更なる拡大が見込まれます。
このような中、当社の事業においては、クラウドインフラを活用したシステム開発の需要が引き続き旺盛で、クロステクノロジーサービスが全体の売上高を牽引しました。自社サービスである360度評価特化型人事評価サービス「360(さんろくまる)」や学校向け連絡サービス「sigfy(シグフィー)」は、導入件数の拡大、大規模組織での導入進捗による平均単価の向上により、いずれも前年同期を大きく上回る売上高となりました。また、成長投資として取り組んでいる人員拡充は、概ね計画通り進捗しました。
これらの結果、当中間会計期間の経営成績として、売上高935,783千円(前年同期比7.6%増)、営業利益123,501千円(前年同期比8.2%増)、経常利益124,704千円(前年同期比9.4%増)、中間純利益82,662千円(前年同期比11.1%増)となりました。
なお、当社はDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の状況
(資産)
当中間会計期間末における流動資産は1,274,090千円となり、前事業年度末に比べ56,671千円増加しました。これは主に、現金及び預金が57,852千円、仕掛品が22,121千円減少した一方で、売掛金が153,762千円増加したことによるものであります。
当中間会計期間末における固定資産は217,194千円となり、前事業年度末に比べ3,307千円減少しました。
(負債)
当中間会計期間末における流動負債は408,934千円となり、前事業年度末に比べ33,251千円減少しました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が19,998千円減少したことによるものであります。
当中間会計期間末における固定負債は28,747千円となり、前事業年度末に比べ104千円増加しました。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産は1,053,603千円となり、前事業年度末に比べ86,511千円増加しました。これは主に、利益剰余金が82,662千円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末から57,852千円減少し、718,509千円となりました。当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況と、その主な要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した資金は37,867千円(前年同期は10,729千円の支出)となりました。
これは主に、税引前中間純利益が124,704千円であった一方で、売上債権及び契約資産の増加額が139,164千円、法人税等の支払額が32,239千円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は3,835千円(前年同期は19,900千円の支出)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出が3,835千円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は16,149千円(前年同期は12,379千円の支出)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出が19,998千円であったことによるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当中間会計期間における研究開発費の総額は756千円であります。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。