当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「ご縁ある人々の笑顔と幸せのために行動し、挑戦する!」を企業グループの使命として掲げ、
一.誠実・信用・信頼
一.私たちは、素直な心で互いに協力し良いことは即実行します
一.私たちは、国籍・宗教・性別・年齢・経験に関係なく能力を発揮する人財(ひと)
になり、素晴らしい未来を創るために挑戦します
を経営理念としております。これは、ご縁ある人々の笑顔と幸せのために、誠実・信用・信頼を企業経営の根底に置き、ご縁ある人々の笑顔と幸せを追求し、人財を育成していく真摯な経営そのものを表現したものであります。当社グループは、経営理念に基づいた企業経営を行い、社会に貢献することを経営の基本方針とし、「感動創造カンパニー」を目指しております。その実現のためには、公正で透明性の高い経営を行い、企業価値を継続的に高め企業の社会的責任(CSR)を果たし、当社の全ての利害関係者(ステークホルダー)から信頼を得ることが不可欠であると考えております。このような観点から、経営の監視機能及び内部統制機能の充実、コンプライアンス経営の徹底を重要課題として取り組み、企業価値の向上に努めることをコーポレート・ガバナンスの基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、持続的な成長を図っていく方針であり、そのためには、経営資源の効果的な配分による利益率の向上と強固な財務基盤の構築が不可欠であると考えております。従いまして、収益性や投資効率については総資産経常利益率を、財務バランスについては自己資本比率を、それぞれ重要な経営指標と認識しております。具体的には、総資産経常利益率は主に既存店の戦略的なリニューアルや社員の人間力、接客力向上により稼働率を向上させることで伸長させ、自己資本比率は利益処分における配当や内部留保への配分、設備投資における外部負債調達を通じ、適切な水準で保持する方針であります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、ウェディング業界における環境変化に対応し、多様化するお客さまのニーズを汲み取りながら、それぞれのお客さまに応じた挙式・披露宴を提供してまいりました。今後も、経営理念に基づいた戦略を立案し実行することにより顧客創造に努め、中長期的には、婚礼事業を柱として当社グループの強みを発揮できる分野への進出を国内外を問わず進めていく方針であります。
内部管理面では、健全で透明性の高い企業として市場から継続的に高い評価を得られるよう、コーポレート・ガバナンス体制、内部統制システムの更なる充実、強化を推進していく方針であります。
(4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 現状の認識について
国内のウェディング業界では、少子化やナシ婚・晩婚化等を背景に、挙式・披露宴件数は、緩やかに減少傾向をたどっていくものと予想されます。しかし、伝統や格式にとらわれないオリジナルな挙式・披露宴志向の高まりによって、ゲストハウス・ウェディングの市場は、順調に拡大してきました。こうしたトレンドを踏まえ、専門式場がゲストハウス・ウェディングの形態へ進出してきたほか、ホテルのリニューアルや価格競争の激化等、競合状況は一段と厳しさが増してきております。一方で、海外のウェディング業界では、東南アジアエリアの人口増や経済発展に伴う所得水準の上昇が見込まれており、同エリアでのウェディング市場は拡大していくことが見込まれております。
また、介護業界では、高齢者のライフスタイルやニーズにあったサービスが求められていることと、今後も高齢者人口の増加に伴う介護サービスの需要が見込まれるなか、継続的な人材確保が課題となっております。
その他、食品業界では、食品偽装や異物混入等の問題を背景として食に関する安全性と信頼性が求められている傍ら、健康志向の高まりによる新たなニーズが創出される等、多様化するお客さまの要望に応える商品が求められております。
ウェディングフォト業界では、従来型の洋装和装のウェディングフォトスタイルに加え、韓国式のウェディングフォトや記念の地でのロケ撮影等ニーズが多様化しており、お客さまのニーズを汲み取り実現する撮影技術やプランの充実が求められております。
最後に、結婚仲介業界では、求める結婚生活を満たす伴侶との出会いの機会や、結婚に至るプロセスのサポートを求めるニーズが増加傾向にあります。
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類感染症へ移行したことに伴い、社会経済活動の正常化が進みインバウンド需要も回復傾向にある中、コロナ禍からの緩やかな持ち直しが続く一方で、各国との金利差による円安の進行に伴う資源価格の高騰や中東における地政学的リスクが高まっており、国内外の経済に与える影響が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。
こうした中、当社グループは、お客さまの意識の変化や業界・競合企業の動向を十分に踏まえ、お客さまに感動していただける心のこもったサービスを提供し、お客さまの感動を通して社会に貢献していく方針であります。
このため、(イ)情報収集力・分析力・活用力の強化、(ロ)成果(売上・利益・採用・育成)のための課題発見力・課題解決力を持つ人財の採用と育成と定着、(ハ)お客さまに関する安全対策の強化、(ニ)既存店のクオリティの維持・強化、(ホ)接客力・企画提案力の更なる向上、(ヘ)堅実な店舗展開、(ト)コーポレート・ガバナンスの強化、(チ)新規事業の開発・創出の8項目を重要な課題として掲げております。
② 課題への対応について
(イ)情報収集力・分析力・活用力の強化
当社グループは、環境の変化に対応して行くことが企業の永続性につながるものと認識しており、情報収集力・分析力・活用力の強化を重要な課題と位置づけております。このため、当社グループは、情報収集のチャネルを拡大すると共に社内及びグループ企業間における情報の共有を進めてまいりました。
今後も、市場ニーズの変化に対応していくため、情報収集力・分析力・活用力の強化に努め、迅速な経営判断を行うことにより、企業価値の向上に努めていく方針であります。
(ロ)成果(売上・利益・採用・育成)のための課題発見力・課題解決力を持つ人財の採用と育
成と定着
当社グループでは、人は財産であり、他社との差別化を図る重要なファクターであるという考え方のもと、全て「人財」という表現に統一し、優秀な人財の採用と育成に鋭意努めてまいりました。具体的には、人財採用については、全国規模の新卒採用活動や各出店エリアでの中途採用活動を実施し、当社グループが求める潜在能力や適性を有する人財の採用に積極的に取り組み、また人財育成については、理念の浸透を目的とした理念研修、お客さま満足度向上のための業務別の実務研修、業務知識・管理能力向上のための階層別研修等を組合せた研修体系により、当社グループの成長につなげてまいりました。特に、この環境の変化が激しい時代においては、顕在化していない課題を発見し、解決に向けて果敢に挑戦する自立型人財の採用と育成が不可欠と考えております。今後も採用活動の充実・強化と経営理念に基づいた社内外での研修を推進していくことによって、優秀な人財の採用と育成と定着に努めていく方針であります。
(ハ)お客さまに関する安全対策の強化
当社グループは、お客さまに関する安全対策を強化するため、婚礼事業においては、2009年8月にアイ・ケイ・ケイ株式会社福岡支店において食品安全マネジメントシステムの国際規格であるISO22000の認証を取得し、同支店と同水準の衛生管理体制の構築を横断的に推進してきたほか、ノロウイルスを原因とする食品事故を未然に防止するため、2014年10月よりグループ全体で「次亜塩素酸水超音波噴霧器」を導入し、衛生管理体制の強化に努めてまいりました。また、介護事業においては、高齢者の方々にサービスを提供していることから安全面の一層の強化に努め、マニュアルに基づいた従業員教育を徹底してまいりました。
今後も、諸規程やマニュアルの見直し、内部管理体制の強化、社外の専門家や監督官庁と
の連携により、安全対策の強化を更に進め、お客さまの期待に応えていく方針であります。
(ニ)既存店のクオリティの維持・強化
当社グループは、長期・安定的な店舗運営を目指す観点から、既存店のクオリティの維持・強化を経営の重要な課題と認識しております。このため、当社グループでは、ハード面に関してはメンテナンスやリニューアルにより、ソフト面に関しては社内外での研修等により、クオリティの維持・強化を図ってまいりました。
今後も、お客さまのニーズを反映したメンテナンスやリニューアルを継続的に実施することによって各施設のクオリティを維持・強化していくと共に、お客さまの声、現場の声、社内外での研修の成果をソフト面に反映させることによって、挙式・披露宴や介護サービス等の質の向上に努めていく方針であります。
(ホ)接客力・企画提案力の更なる向上
当社グループは、経営理念に基づいた社内外での研修を通じて「人間力」アップを図り、現場での実践を通してホスピタリティを高め、情報の共有を図ることによりグループ全体のレベルを維持・改善しながら、お客さまの幸せと感動のお手伝いに努めてまいりました。
今後も、「感動創造カンパニー」として、お客さま満足度の向上を図り、出店エリアにおいてお客さまから最も支持される「トップ・ブランド」を構築していくため、接客力・企画提案力の更なる向上に努めていく方針であります。
(ヘ)堅実な店舗展開
当社グループは、地域に根ざした長期・安定的な店舗運営を重要課題と認識し、地方都市を中心に堅実な店舗展開を進めてまいりました。今後も、長期・安定的な視点で厳選した立地に、人財育成とのバランスを図りながら過去の出店ペースを基本に出店してまいりますが、中長期的には、婚礼事業を柱として当社グループの強みを発揮できる分野への進出を国内外を問わず進めていく方針であります。
(ト)コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループは、経営の監視機能及び内部統制機能の充実、コンプライアンス経営の徹底を通じて、企業価値の向上に努めることをコーポレート・ガバナンスの基本方針として定め、ステークホルダーの皆さまの信頼に応えてまいりました。今後もこの基本方針のもと、経営の効率性、透明性を高め、企業価値の最大化と持続的な成長、発展に努めていく方針であります。
(チ)新規事業の開発・創出
当社グループは、1995年の設立以来、婚礼事業を柱として事業を展開し成長を続けてまいりました。一方、少子高齢化やナシ婚・晩婚化等の進行により国内婚礼件数は緩やかな減少傾向にあります。そのような事業環境の中、当社グループの持続的な成長のために、介護事業や海外事業、食品事業、フォト事業、結婚仲介事業への進出を行ってまいりました。
今後も、当社のグループの新たな成長の柱となる新規事業の開発と創出を積極的に行っていく方針であります。
当社グループは社会課題の解決に事業を通じて取り組み、持続可能な社会の構築と企業としての持続的な成長の両立を実現するため、サステナビリティの諸課題に対応しています。
・環境(気候変動)
(1)ガバナンス
当社グループは、気候関連を含むサステナビリティ課題について、サステナビリティ委員会が中心となり審議・施策の精査を行っております。サステナビリティ委員会では、グループ全体の事業活動を通じて持続的な社会の実現に貢献すべく、サステナビリティに関連する計画の作成、重要課題への取組推進、進捗のモニタリングを行っています。サステナビリティ委員会で議論された内容は、経営会議に共有され、経営会議では、事業活動において想定されるサステナビリティ上のリスクを抽出・審議し、対策の推進を行っております。経営会議で議論された内容は、取締役会にも報告され、経営計画や全社的な方針策定に反映されています。
[体制図]
(2)リスク管理
当社グループは経営上の管理すべきリスクについて、以下の体制のもと管理を行っております。
まずサステナビリティ関連リスクである、気候変動及び人的リスクについてはサステナビリティ委員会で、リスクの識別・評価・管理を行っております。
また、サステナビリティ委員会にて識別・評価されたサステナビリティ関連リスクは、全社的なリスク管理を統括する経営管理部に報告され、グループ全体で起こり得るその他リスクとサステナビリティ関連リスクを相対的に評価し、当社グループの事業活動に重大な影響をもたらす「重要リスク」を抽出し、取締役会に報告しております。
重要なリスクの発生時は、総合的なリスクを管理する経営管理部に報告を行い、リスク所管部に対してリスク管理について適宜指示を行っています。またその進捗をモニタリングし、適宜経営会議及び取締役会に報告を行っております。
(3)戦略/指標と目標
①気候変動に関する考え方と対応状況
当社事業活動においてどのような気候変動関連のリスク・機会が想定され、それがどの程度重要であるか把握するため、気候変動関連のキードライバー分析を実施いたしました。
今後当社はこれらの結果をもとに、気候変動関連のリスク・機会が当社事業にどのような財務的インパクトを与えるかを定量的に把握するため「シナリオ分析」を実施する予定です。また、シナリオ分析の結果を戦略・方針策定に活かし、不確実性がある将来世界に対してレジリエンス性を強化するとともに、ステークホルダーとの対話を通じながら気候変動への取り組みを推進していきます。
②想定されるリスク及び機会項目
[リスク及び機会一覧]
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リスク・機会の |
キードライバー |
事業活動への具体的な影響 |
期間 |
影響 |
|
|
移 |
政策と法律 |
・カーボンプライシング(炭素税、 |
・炭素税導入が進み、GHG排出量に応じコス |
中〜長 |
中 |
|
・プラスチック規制の強化 |
・プラスチック規制強化に伴い、代替製品 |
中〜長 |
中 |
||
|
評判 |
・社会の価値観および消費者の嗜好の |
・取組み不十分である場合に資金調達が |
短〜中 |
中 |
|
|
市場リスク |
・顧客行動の変化(輸送手段変化、 |
・エシカル思考が高まり取組みが不十分の |
短〜中 |
中 |
|
|
・原材料および包装資材コストの上昇 |
・炭素排出量が多い製品の調達コスト増加 |
中〜長 |
中 |
||
|
・エネルギー価格の変化 |
・再生可能エネルギー導入に伴うコスト |
中〜長 |
中 |
||
|
物 |
急性リスク |
・洪水、渇水などの極端な天候事象の |
・式場、オフィスの被災による営業活動の |
中〜長 |
大 |
|
・国内における台風や大雨の頻度 |
・グループ施設に被害が発生し、経営成績 |
短〜長 |
大 |
||
|
慢性リスク |
・降水パターン変化と天候パターン |
・水道料金の値上げや行政からの使用量 |
中〜長 |
中 |
|
|
・平均気温および海水温上昇 |
・空調コスト増加、冷蔵,冷凍庫への設備 |
中〜長 |
中 |
||
|
・海面上昇 |
・沿岸地域における浸水被害増加と拠点の |
中〜長 |
中 |
||
|
・気候の変化による感染症の拡大 |
・結婚式の延期増加による、対応コストが |
短〜長 |
大 |
||
|
機 |
資源の効率性 |
・より効率的な照明設備への転換 |
・照明設備のLED化により、エネルギー |
中〜長 |
中 |
|
製品・サービス |
・低排出商品およびサービスの開発 |
・再エネ利用式場拡大に伴う、エシカル |
短〜長 |
中 |
|
|
・消費者の嗜好の変化(サステナブ |
・脱炭素への取組が消費者に評価され、 |
短〜中 |
中 |
||
|
市場機会 |
・新しい市場へのアクセス、新興 |
・エシカル顧客層増加による関連サービス |
短〜中 |
中 |
|
③シナリオ分析及び対応策の検討
当社における将来シナリオごとの事業インパクトの分析及び評価については今後策定予定ですが、2030年にScope1、2排出量の半減及び2050年のネットゼロを目指し、婚礼施設全店舗におけるエアコン用省エネルギー部材の設置、エアコンの消費電力削減に向けた取り組み等、GHG排出量削減に向けた対策を実施してまいります。
関連する指標及び目標
当社は、気候変動関連のリスク・機会への対応の一環として、GHG排出量を算出し、その増減要因を分析し、具体的なリスク対応策に反映しています。過去4年分のGHG排出量は以下のとおりです。
GHG排出量データ(対象:婚礼事業) (単位:t-CO2)
|
|
2019年10月期 |
2020年10月期 |
2021年10月期 |
2022年10月期 |
|
Scope1 |
576 |
254 |
258 |
424 |
|
Scope2 |
6,691 |
4,662 |
4,109 |
5,420 |
|
Scope1+2 |
7,267 |
4,916 |
4,367 |
5,844 |
(注)1 2023年10月期のScope1及びScope2は現在集計中です。
2 Scope2排出量はマーケット基準の算定結果を記載しています。
3 詳細なGHG排出量内訳、目標等に関する情報はCDP Climate において回答しています。
・人的資本に関する方針と取り組み
「ご縁ある人々の笑顔と幸せのために行動し、挑戦する!」を使命に掲げる当社グループは、社員を「人財」と称し、最重要の経営資本の一つと定義しています。VISIONにも「一人ひとりが愛と情熱をもってつながり 挑戦」という文言が含まれているように、経営戦略として人財育成にフォーカスをしております。
当社グループでは、以下の3つの観点を重視し、人的資本経営を行っております。(詳細はHPの「ESG・SDGs」をご覧ください。)
(1)多様性の尊重
「国籍・宗教・性別・年齢・経験に関係なく能力を発揮する人財になり素晴らしい未来を創るために挑戦します」という理念のもと、様々な背景をもつ社員の多様な働き方を支援しています。
特に当社グループは女性が社員数の3分の2を占めており、長期的に女性が活躍できるような取り組みを積極的に行っております。その中でもグループ間の女性管理職比率の差を課題ととらえ、グループ全体をアイ・ケイ・ケイ株式会社の比率(39.5%)と同水準まで引き上げることを目指し、女性リーダーの輩出と定着を推進していきます。
(2)ワークライフマネジメント
社員が安心して挑戦し、やりがいを感じることができるために、高パフォーマンスで働くことができる環境の整備に努めております。
育児休暇や有給休暇等の取得を促進し、ライフステージに対応した柔軟な働き方を選択し実現していくことを推奨しています。
(3)人財の育成
画一的な教育・研修ではなく、社員の臨むキャリアに合わせた成長支援を行っております。2021年に一般社団法人IKKアカデミーを設立し社員自身がキャリアに合わせて講座を選択し受講しております。
年次や性別、経験を問わず、「人の可能性は無限大」という価値観のもと、OJT、OFF-JT両面で、チャレンジの「場」を提供しております。
また、当社の人的資本における目標及び実績は次のとおりであります。
|
指標 |
目標 |
実績 |
|
管理職に占める女性労働者の割合 |
30% |
5.0% |
|
男性労働者の育児休業取得率 |
100% |
100% |
|
年次有給休暇取得率 |
80% |
68.3% |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業の内容について
① 市場について
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、わが国の結婚適齢期人口は減少傾向が継続すると予測されており、また挙式・披露宴を実施しないカップルや晩婚化というお客さまの意識の変化によっても、挙式・披露宴市場の規模が縮小していく可能性があると認識しております。こうした中、当社は、接客力・企画提案力を更に向上させ、感動的な挙式・披露宴の提供に努めておりますが、想定を上回るスピードで市場が縮小し、受注が計画どおりに進まない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
② 競合について
当社グループの主力事業が属しているウェディング業界では、ゲストハウス・ウェディングの需要が伸張していることを背景に、専門式場がゲストハウス・ウェディングの形態へ進出してきたほか、ホテルのリニューアルや価格競争の激化等、取巻く環境は年々厳しさが増しております。この傾向は今後も継続していくものと考えられ、当社の出店エリアに有力な競合店が複数出店してきた場合には、更に競争が激化し受注に影響が生じるため、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
③ 婚礼スタイルについて
当社は、時代のニーズをとらえ、2000年9月に佐賀県鳥栖市においてゲストハウス・ウェディング事業を開始し、以降、店舗展開を進めてまいりました。今後も、時代のニーズやトレンドを把握し対応していく方針でありますが、20代、30代の若者を中心とする顧客層の間で婚礼スタイルに対する意識・嗜好に変化が生じ、ゲストハウス・ウェディングに代わる新たな婚礼スタイルが主流となることも想定されます。こうした婚礼スタイルの変化への対応に遅れが生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
④ 人財の採用と育成と定着について
当社グループは、優秀な人財の採用と育成と定着が他社との差別化を図る重要なファクターだと認識し、人財の育成と新卒及び中途の採用活動に積極的に取り組んでおります。特に人財の育成に関しては、経営理念に基づいた体系的な研修を実施することによってその強化を図っております。このように当社グループでは、優秀な人財の採用と育成と定着を強化しておりますが、計画どおりに進まない場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因となり、当社グループの財政状態及び経営成績等及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 出店について
当社グループは、出店候補地の立地条件や商圏動向、競合企業の動向、地域特性、採算性及び設備投資の内容等を総合的に検討しながら店舗展開を行っておりますが、出店条件に合致する物件が見つからない場合は、計画的な出店が進まず、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、出店に際しては先行費用が発生するため、出店が集中した場合には短期的に財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。当社グループが出店した店舗について、収益性が著しく低下し減損の認識がなされた場合には減損損失が発生し、財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
⑥ 介護事業について
当社グループは、2012年12月に介護事業を開始しましたが、当該部門は、老人福祉法、介護保険法等の規制を受けており、法令等の改正による制度見直しや介護報酬の基準額の改定が実施されます。こうした制度見直しや料金体系の改定がなされた場合、その内容によっては当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、介護事業は、高齢者の方々を対象としているため、施設内における事故や感染等が発生し、利用者の安全が危ぶまれる事態が起きた場合、信頼性の低下により利用者が減少し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
⑦ 海外事業について
当社グループは、成長戦略の一環として2017年1月、インドネシア共和国の首都ジャカルタに挙式・披露宴に関する企画・運営等のサービスの提供を行う現地法人を設立し、同年2月より営業活動を開始しております。関連地域における戦争やテロ、政治・社会・経済動向等の変化等、予期せぬ事象による事業活動への支障が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
⑧ 食品事業について
当社グループは、2020年10月に食品事業を開始しましたが、近年、食品業界において、消費者の安全性に関する関心は一層高まっています。そのような中、素材にこだわり健康にも留意した商品開発に加え、製造元においては安全・安心で高品質な商品の製造先を選定しております。万が一健康被害に関わる問題が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
⑨ フォト事業について
当社グループは、2021年11月にフォト事業を開始いたしましたが、当該事業は、美容師法の規制を受けております。よって、今後新たな法的規制の導入や現行の法的規制の強化もしくは変更等が行われた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。なお、当事業ではロケ地での撮影も行っており、需要が高まる秋と春に台風等の天候不順や異常気象等が発生した場合にも当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、予期せぬ事態により、フォトウェディング需要が大きく減少した場合においても当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
⑩ 結婚仲介事業について
当社グループは、2021年11月に結婚仲介事業を開始いたしましたが、当該事業は、特定商取引法に関する法律(以下、「特定商取引法」という。)が規定する「特定継続的役務」に該当します。特定商取引法に違反した場合、業務改善指示や業務停止命令を受けた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(2)法的規制について
① 衛生管理について
当社グループは、挙式・披露宴時に料理や飲料を提供しているため、食品衛生法の規制を受けており、社員の日常の体調管理や調理工程の管理、臨時従業員まで含めた定期的な腸内細菌検査、ノロウイルス検査及び外部機関による定期的な消毒や検査等、体系的な衛生管理に努めております。こうした中、2009年8月にアイ・ケイ・ケイ株式会社福岡支店において食品安全マネジメントシステムの国際規格であるISO22000の認証を取得し、同支店と同水準の衛生管理体制の構築を横断的に推進しております。また、介護事業においても、食事を提供しているため、同様の衛生管理体制を整え、食品事故の未然防止に努めております。
このように、当社グループは「安全・安心」を調理業務の最優先課題と位置づけ、食品事故の未然防止に努めておりますが、万一食中毒等の食品事故が発生した場合には、営業許可の取消しや営業の停止等を命ぜられるほか、社会的信用の低下、損害賠償請求の発生等により当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
② 個人情報の管理について
当社グループは、婚礼事業における新郎、新婦、ご親族、ゲストの方々をはじめ、その他の事業におきましても、お客さまの個人情報をそれぞれ取扱っております。当社グループは、これらの個人情報を保護するため「個人情報管理規程」を制定し、個人情報の機密保持と個人情報の取扱いには細心の注意を払っておりますが、個人情報が外部に漏洩した場合には、風評被害が懸念される他、内容によっては当局からの勧告、命令、処罰を受ける対象となります。このような事態が発生した場合には、社会的信用の低下、損害賠償請求の発生等により当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(3)その他
① 感染症による影響について
当社グループの婚礼施設には新郎新婦さまのご親族やご友人等の多くのお客さまが来館されるため、新型コロナウイルス等の感染症の拡大懸念が生じた場合は挙式・披露宴の延期や中止が発生する場合があります。
なお、新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症対策として、アルコール消毒や除菌装置の設置、従業員の手洗い・うがいの徹底等を実施しております。また、従業員は出社前の検温並びに体調確認を行っております。
このように、当社グループでは感染症の予防対策に積極的に取り組んでおりますが、国内で深刻な感染症が大規模に流行し業務を中断せざるを得なくなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
② 自然災害について
当社グループは、国内21都市及びその近郊並びに海外1都市で事業を展開しておりますが、これらの出店地域において予測不能の地震・風水害等の自然災害が発生し、施設に影響が生じ、事業を中断せざるを得ない状況となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループはこのような自然災害に備えて保険を付保しておりますが、損害額が保険金額を上回る場合には当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年11月1日から2023年10月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類感染症へ移行したことに伴い、社会経済活動の正常化が進みインバウンド需要も回復傾向にある中、コロナ禍からの緩やかな持ち直しが続く一方で、各国との金利差による円安の進行に伴う資源価格の高騰や中東における地政学的リスクが高まっており、国内外の経済に与える影響が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。
ウェディング業界におきましては、社会経済活動の正常化に伴い集客イベント等も再開され挙式・披露宴の施行数は漸増傾向にあります。
このような状況の下、当社グループは、引き続きお客さまと社員の安全・安心を最優先事項と考え、最大限の感染防止対策を徹底した上で挙式・披露宴を実施してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ239百万円減少し、20,012百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,119百万円減少し、9,961百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ880百万円増加し、10,050百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は21,990百万円(前年同期比15.4%増)、営業利益は1,955百万円(同8.1%増)、経常利益は2,005百万円(同4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,340百万円(同4.2%減)となりました。
なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。
(婚礼事業)
新型コロナウイルス感染症による様々な規制が緩和されるなか、引き続き感染防止対策を徹底したうえで挙式・披露宴を実施してまいりました。また、当連結会計年度(2023年4月)に「The迎賓館 偕楽園 別邸」(水戸支店)をオープンいたしました。
その結果、売上高は21,007百万円(前年同期比13.9%増)、営業利益は2,008百万円(同6.3%増)となりました。
(介護事業)
当連結会計年度(2023年3月)に「アイケアライフ伊万里」(伊万里2号店)がオープンしたこと等により売上高は592百万円(前年同期比8.6%増)となりましたが、開業費用等により営業損失は11百万円(前年同期は2百万円の営業損失)となりました。
(食品事業)
売上高は260百万円(前年同期比43.0%増)、営業利益は59百万円(同49.9%増)となりました。
(フォト事業)
前連結会計年度(2021年11月)にフォト事業を展開する子会社を設立し、当連結会計年度(2023年3月)に「studio clori.NAGOYA」(名古屋支店)をオープンいたしました。
その結果、売上高310百万円(前年同期は14百万円の売上高)となりましたが、開業費用等により営業損失は49百万円(前年同期は87百万円の営業損失)となりました。
(結婚仲介事業)
前連結会計年度(2021年11月)に結婚仲介事業を展開する子会社を設立し、売上高は12百万円(前年同期は1百万円の売上高)、営業損失は50百万円(同29百万円の営業損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ883百万円減少し4,917百万円(前年同期比15.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,665百万円(前年同期比52.4%減)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益2,098百万円、減価償却費1,094百万円、賞与引当金の増加額77百万円、仕入債務の増加額62百万円、契約負債の増加額163百万円、未収消費税等の減少額128百万円であり、主な支出要因は、未払金の減少額155百万円、未払消費税等の減少額528百万円、法人税等の支払額1,388百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、1,685百万円(前年同期比124.6%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,802百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、874百万円(前年同期比105.0%増)となりました。主な収入要因は、長期借入れによる収入2,670百万円であり、主な支出要因は、短期借入金の純減少額2,000百万円、長期借入金の返済による支出1,075百万円、自己株式の取得による支出400百万円であります。
③ 施行、仕入、受注及び販売の実績
a.施行実績
当連結会計年度における施行実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年11月1日 至 2023年10月31日) |
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施行数 |
前年同期比(%) |
|
|
婚礼事業 |
5,515組 |
108.4 |
(注)介護事業、食品事業及び結婚仲介業については、該当事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年11月1日 至 2023年10月31日) |
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|
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
婚礼事業 |
4,231,844 |
119.5 |
|
介護事業 |
47,481 |
118.7 |
|
食品事業 |
154,901 |
143.7 |
|
フォト事業 |
11,787 |
86.4 |
|
合計 |
4,446,015 |
120.1 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 食品事業については、販売数が増加したことから、仕入実績が増加しております。
c.受注実績
当連結会計年度における婚礼事業の受注実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年11月1日 至 2023年10月31日) |
|||
|
受注数 |
前年同期比(%) |
受注残高 |
前年同期比(%) |
|
|
婚礼事業 |
5,166組 |
108.5 |
4,874組 |
93.3 |
(注) 介護事業、食品事業、フォト事業及び結婚仲介事業については、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年11月1日 至 2023年10月31日) |
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|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
婚礼事業 |
21,007,445 |
113.9 |
|
介護事業 |
592,446 |
108.6 |
|
食品事業 |
260,999 |
143.0 |
|
フォト事業 |
310,055 |
2,199.4 |
|
結婚仲介事業 |
12,711 |
949.3 |
|
調整額 |
△193,536 |
- |
|
合計 |
21,990,121 |
115.4 |
(注)1 調整額は、セグメント間取引消去額であります。
2 食品事業については、販売数が増加したことから、販売実績が増加しております。
3 フォト事業については、前連結会計年度(2022年8月)にオープンした大阪支店が通期稼働したことに加え、当連結会計年度(2023年3月)に名古屋支店がオープンし、施行数が増加したことから販売実績が増加しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ239百万円減少し、20,012百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ826百万円減少し6,376百万円となりました。これは主に、現金及び預金が880百万円、流動資産その他が69百万円それぞれ減少し、未収還付法人税等が164百万円増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ587百万円増加し13,635百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が1,128百万円増加し、建設仮勘定が382百万円、差入保証金が149百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,119百万円減少し、9,961百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,501百万円減少し5,103百万円となりました。これは主に、短期借入金が2,000百万円、流動負債その他が676百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,381百万円増加し4,858百万円となりました。これは主に、長期借入金が1,255百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ880百万円増加し10,050百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,340百万円の計上による増加、剰余金配当299百万円による減少の他、自己株式の取得及び売却により自己株式が170百万円減少したことによるものであります。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ4.9ポイント上昇し50.0%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度は、売上高21,990百万円(前年同期比15.4%増)、売上総利益12,887百万円(同14.7%増)、営業利益1,955百万円(同8.1%増)、経常利益2,005百万円(同4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,340百万円(同4.2%減)となりました。
(売上高)
婚礼事業の売上高は、2,564百万円(前年同期比13.9%増)増加し21,007百万円となりました。この主な要因は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類感染症へ移行したことに伴い、社会経済活動の正常化が進んだことに加え、当連結会計年度(2023年4月)に「The迎賓館 偕楽園 別邸」(水戸支店)をオープンしたことにより、施行組数が増加したこと等によるものであります。なお、施行組数は5,515組(同8.4%増)、受注組数は5,166組(同8.5%増)となりました。
介護事業の売上高は、46百万円(同8.6%増)増加し、592百万円となりました。
食品事業の売上高は、78百万円(同43.0%増)増加し、260百万円となりました。
フォト事業の売上高は、295百万円(前年同期は14百万円の売上高)増加し、310百万円となりました。
結婚仲介事業の売上高は、11百万円(同1百万円の売上高)増加し、12百万円となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、前連結会計年度に比べ1,286百万円(前年同期比16.5%増)増加し9,102百万円となりました。
この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ1,647百万円(同14.7%増)増加し12,887百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1,500百万円(前年同期比15.9%増)増加し10,932百万円となりました。売上高に占める同比率は前連結会計年度に比べ0.2ポイント上昇し49.7%となりました。
この結果、営業利益は1,955百万円(同8.1%増)となりました。
(営業外収益及び営業外費用、経常損益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ237百万円(前年同期比74.9%減)減少し79百万円となりました。これは主に、雇用調整助成金の終了(前年同期は244百万円)によるものであります。また、営業外費用は、前連結会計年度に比べ0百万円(同0.0%増)増加し29百万円となりました。
この結果、経常利益は2,005百万円(同4.3%減)となりました。
(特別利益及び特別損失、税金等調整前当期純損益)
特別利益は、補助金収入により122百万円となりました。
特別損失は、前連結会計年度に比べ16百万円(前年同期比127.2%増)増加し29百万円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は2,098百万円(同0.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
税効果会計適用後の法人税等負担額は、前連結会計年度に比べ63百万円(前年同期比9.3%増)増加し755百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,340百万円(同4.2%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
a.当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要は、運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は、食材等の仕入や、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金需要は、新規店舗の建設、既存店のリニューアル等であります。これらの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または金融機関からの借入により調達を行っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長を図っていく方針であり、そのためには、経営資源の効果的な配分による利益率の向上と強固な財務基盤の構築が不可欠であると考えております。従いまして、収益性や投資効率については総資産経常利益率を、財務バランスについては自己資本比率を、それぞれ重要な経営指標と認識しております。
当連結会計年度終了時点における総資産経常利益率及び自己資本比率は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類感染症へ移行したことに伴い、社会経済活動の正常化が進み、業績が回復してきたことから回復傾向にあります。
「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の経営戦略に取り組み、施行組数の更なる増加と施行単価の回復に努めることで、目標とする経営指標の良化に努める方針であります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。