1【公開買付者の氏名又は名称及び住所又は所在地】

名称   大東建託株式会社

所在地  東京都港区港南二丁目16番1号

 

2【公開買付者が買付け等を行う株券等の種類】

(1)普通株式(以下「当社株式」といいます。また、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格を以下「本公開買付価格」といいます。)

 

(2)2020年12月16日開催の当社株主総会決議を経て発行された第7回新株予約権(行使期間は2021年2月1日から2026年1月31日まで。以下「本新株予約権」といいます。また、本公開買付けにおける本新株予約権1個当たりの買付け等の価格を、以下「本新株予約権買付価格」といいます。)

 

3【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】

(1)意見の内容

 当社は、2025年1月31日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに関して賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。

 なお、当該取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法により決議されております。

 

(2)意見の根拠及び理由

 本「(2)意見の根拠及び理由」の記載のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。

① 本公開買付けの概要

 公開買付者は、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第370条及び公開買付者の定款の規定に基づく取締役会の決議に代わる2025年1月31日付の書面決議により、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)スタンダード市場に上場している当社の普通株式の全て(ただし、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、当社が所有する自己株式を除きます。)及び本新株予約権の全てを取得し、当社を公開買付者の完全子会社とするための取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施することを決定したとのことです。なお、本書提出日現在、公開買付者は当社株式及び本新株予約権を所有していないとのことです。

 本公開買付けに際して、公開買付者は、2025年1月31日付で当社の筆頭株主であり親会社である森燁有限公司(Sun Ye Company Limited)(所有株式数:60,777,988株、所有割合(注1):44.96%、以下「森燁有限公司」といいます。)、第2位株主でありその他の関係会社及び主要株主であるSBIホールディングス株式会社(所有株式数:43,483,870株、所有割合:32.17%、以下「SBIHD」といいます。)並びに第3位株主である平安ジャパン・インベストメント1号投資事業有限責任組合(所有株式数:7,634,500株、所有割合:5.65%、以下「平安ジャパン・インベストメント1号」といい、これらの株主を総称して「本応募予定株主」といいます。)との間で、本応募予定株主が所有する当社株式の全て(所有株式数の合計:111,896,358株、所有割合:82.78%)について本公開買付けに応募する旨の契約(以下、森燁有限公司との間で締結する契約を「本応募契約(森燁有限公司)」、SBIHDとの間で締結する契約を「本応募契約(SBIホールディングス)」及び平安ジャパン・インベストメント1号との間で締結する契約を「本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)」といい、これらの契約を総称して「本応募契約」といいます。)をそれぞれ締結しているとのことです。なお、本応募契約の詳細については、下記「(7)公開買付者と当社の株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」の「① 本応募契約(森燁有限公司)」、「② 本応募契約(SBIホールディングス)」及び「③ 本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)」をご参照ください。

(注1) 「所有割合」とは、(ⅰ)当社が2024年12月20日に提出した第26期有価証券報告書(以下「当社有価証券報告書」といいます。)に記載された2024年9月30日現在の当社の発行済株式総数(129,916,662株)に、(ⅱ)同日現在残存し行使可能な本新株予約権(5,364,000個)の目的となる当社株式の数(5,364,000株)を加算した株式数(135,280,662株)から、(ⅲ)同日現在の当社が所有する自己株式数(103,857株)を控除した株式数(135,176,805株)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下、所有割合の計算において同じです。)をいいます。

 

 公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限を91,736,700株(所有割合:67.86%)として設定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の下限(91,736,700株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他方、公開買付者は、本公開買付けにおいて当社株式の全て(ただし、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、当社が所有する自己株式を除きます。)及び本新株予約権の全てを取得することにより、当社を公開買付者の完全子会社とすることを目的としていることから、買付予定数の上限は設定しておらず、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(91,736,700株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。なお、買付予定数の下限(91,736,700株)については、当社有価証券報告書に記載された2024年9月30日現在の当社の発行済株式総数(129,916,662株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(103,857株)を控除した株式数(129,812,805株)に係る議決権の数(1,298,128個)に3分の2を乗じた数(865,419個、小数点以下を切上げ。)に、同日現在残存し行使可能な本新株予約権(5,364,000個)の目的となる当社株式の数(5,364,000株)に係る議決権の数(53,640個)を加算した数(919,059個)から、譲渡制限付株式報酬として当社の取締役、執行役員及び従業員に付与された当社の譲渡制限付株式(以下「本譲渡制限付株式」といいます。)のうち当社の取締役が所有する本譲渡制限付株式(合計169,250株)に係る議決権数(1,692個)(注2)を控除した数(917,367個)に当社の単元株式数(100株)を乗じた株式数(91,736,700株)としたとのことです。

 これは、公開買付者が、本取引において、当社を公開買付者の完全子会社とすることを目的としているところ、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の株式併合の手続を実施する際には、会社法第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされることから、本取引を確実に遂行すべく、本公開買付け後に公開買付者及び株式併合の手続に賛同すると見込まれる当社の取締役が当社の総株主の議決権数の3分の2以上を所有することとなるように設定したとのことです。公開買付者は、本公開買付けにより当社株式の全て(ただし、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、当社の株主を公開買付者のみとし、当社を公開買付者の完全子会社とするための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を実施することを予定しているとのことです。

(注2) 本譲渡制限付株式は、譲渡制限が付されていることから本公開買付けに応募することはできませんが、2025年1月31日開催の当社の取締役会において、当社は本取引の一環として実施される本公開買付けに賛同の意見を表明する旨の決議をしており、当社取締役のうち取締役会に欠席したクイカイピン氏及び髙村正人氏並びに利益相反の疑いを回避する観点より中林毅氏及び田村達裕氏を除く、取締役4名(本譲渡制限付株式を有している取締役を含みます。)が審議した取締役会決議に際して当該取締役4名全員が賛成の議決権を行使していることから、本譲渡制限付株式を有する当社の取締役は、本公開買付けが成立した場合には株式併合に賛同する見込みであると公開買付者は考えており、買付予定数の下限を考慮するにあたって、当社の取締役が所有する譲渡制限付株式(合計169,250株)に係る議決権数(1,692個)を控除しております。

 

② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針

(ⅰ)本公開買付けを実施するに至った背景、目的及び意思決定の過程

 公開買付者は、1974年6月に、土地の有効活用を目的とした賃貸建物の建築を目的として大東産業株式会社の商号で創業され、1978年9月に大東建設株式会社に商号を変更後、1988年4月に現商号である大東建託株式会社へ商号を変更したとのことです。公開買付者の株式については、1989年3月に株式会社名古屋証券取引所(以下「名古屋証券取引所」といいます。)市場第二部に上場した後、1991年9月に名古屋証券取引所市場第一部に指定替えを受け、1992年2月に東京証券取引所市場第一部、2022年4月の東京証券取引所及び名古屋証券取引所の市場区分の見直しにより、本書提出日現在において、東京証券取引所プライム市場及び名古屋証券取引所プレミア市場に上場しているとのことです。

 

 公開買付者グループ(公開買付者及びその子会社並びに関連会社を総称していいます。以下同じです。)は、本書提出日現在、公開買付者及び連結子会社61社並びに持分法適用関連会社4社で構成され、「建設事業」「不動産賃貸事業」「不動産開発事業」「その他事業」のセグメントにおいて事業運営を行っており、建物賃貸事業によって土地活用を考える土地所有者に対し、建物賃貸事業の企画・建築・不動産の仲介・不動産管理までを総合的に提供するとともに、関連事業にも積極的に取り組んでいるとのことです。

 また、公開買付者グループは、2024年6月の創業50年を機に、次の100年へ向けてグループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を策定し、100年企業への第一歩としてグループパーパスをもとに2030年のありたい姿「DAITO Group VISION 2030」を定義したとのことです。そして、「DAITO Group VISION 2030」の実現に向けて、「グループ一丸 新たな挑戦」をスローガンに、2024年5月に2024年度から2026年度(2024年4月から2027年3月まで)を対象期間とする中期経営計画(以下「本中期経営計画(公開買付者)」といいます。)を策定したとのことです。本中期経営計画(公開買付者)における基本方針として、人的資本経営の推進、強固なコア事業の確立、本中期経営計画(公開買付者)における注力分野への対応(不動産開発事業の拡大・海外事業への着手・公開買付者グループらしいまちづくり)の3つを重点施策として掲げ、以下を各セグメントの中長期的な経営戦略としているとのことです。

 

(ⅰ)建設事業

 建設事業では、地域密着型イベントの積極展開によりオーナー様や自治体、地元企業との連携を深めるとともに、BtoBの請負体制の強化による受注ルートの拡大や営業要員の拡充により受注拡大を図っていくとのことです。また、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)などの環境配慮型賃貸住宅の供給にも引き続き積極的に取り組み、社会的課題の解決に寄与していくとのことです。

 

(ⅱ)不動産賃貸事業

 不動産賃貸事業では、蓄積されたデータに基づくマーケティング力と高い入居斡旋力を背景に、高水準の入居率を維持しつつ、入居者様のライフスタイルに合わせた良質な住空間と暮らしのサービスを引き続き提供していくとのことです。また、ITを活用したサービスや、「いい部屋ネット」のフランチャイズ展開、他社物件の管理契約獲得や不動産売買仲介事業により、更なる収益の拡大を図っていくとのことです。

 

(ⅲ)不動産開発事業

 不動産開発事業では、ビルドセット事業(注1)・リノベ再販事業(注2)への投資を拡大し、また北米を起点に海外での不動産管理・販売にも着手し、「世界一の大家さん」を目指してグローバル展開を進めていくとのことです。

(注1) 「ビルドセット事業」とは、土地付き賃貸住宅の販売のことで、公開買付者グループが用地を取得し、賃貸住宅を建設、物件規模に応じて不動産・ファンド・一般投資家、お客様へ売却する事業のことをいいます。

(注2) 「リノベ再販事業」とは、公開買付者グループが全国の賃貸マンション・アパート、商業ビルなど収益物件を購入し、投資に適した建物へとリノベーションを行った後に販売する事業のことをいいます。

 

(ⅳ)その他事業

 その他事業では、既存の金融事業に加え、介護・保育事業やエネルギー事業、投資マンション事業やサービスオフィス事業など、グループ間のシナジーを追求しつつ、公開買付者グループの事業領域拡大に向けた新規事業の育成・強化等にも引き続き取り組んでいくとのことです。

 

 一方、当社グループ(当社及びその子会社並びに関連会社を総称していいます。以下同じです。)は、本書提出日現在、当社、連結子会社4社、持分法適用会社3社及び非連結持分法非適用子会社3社の11社から構成されており、東京都内における賃貸マンション開発、オフィス開発、分譲マンション開発や収益不動産投資を主軸に、郊外での物流施設開発や国内外投資家との共同投資ファンドの運営、九州一円での分譲開発等を展開しております。

 賃貸マンション開発においては、東京都内を中心に、通勤・通学に便利な駅近の立地で都会暮らしを楽しみたい層に、全ての物件に対して高いデザイン性を追求、自分らしいライフスタイルが実現できるスタイリッシュな空間を提供しております。オフィス開発においては、東京都心エリアを中心に、高い機能性と空間性を求める中小企業や個人事業主をターゲットとしたオフィス開発を行い、収益不動産投資においては、中古物件の売買のほか、経年により資産価値が低下した既存の賃貸マンション、オフィスビルについて、収益性の改善が可能な物件を取得し、潜在価値を見極め、効率的な改装・改修の実施やリーシングによる稼働率の向上を図るなど、当社の開発力を生かした総合的なリノベーションを実施しております。加えて、主に郊外において、物流施設開発を行う不動産投資事業を行っており、子会社においては、主に国内外投資家との共同投資ファンドの運営を行う不動産ファンド事業、九州一円での分譲マンション及び戸建て開発を行う九州開発事業、賃貸事業(管理業務を含みます。)や保険代理店業務等を行うその他事業を展開しております。

 

 公開買付者は、本中期経営計画(公開買付者)の重点施策の一つである不動産開発事業の拡大を目的として、東京都心部での不動産開発、仕入力の強化や販売ルートの確保等を進める中で資本提携先の模索も検討していたとのことです。そのような中、公開買付者は、2024年5月上旬頃、当時において2024年1月下旬より、当社からの建築請負等の取引に向けた取組みを通じて事業の親和性の高さを感じていた当社とさらに協働関係を深めることにより公開買付者グループの不動産開発事業を拡大することができるとの認識に至り、2024年9月6日、当社に対して、当社を非公開化することを前提とした当社株式の取得に関する意向表明書を提出したとのことです。その後、公開買付者は、2024年10月1日、当社より本取引の実施に向けた協議を進めたい旨の連絡を受領したことから、本取引に関する初期的な検討・協議を開始したとのことです。その後、公開買付者は、2024年10月31日付で、当社との間で、公開買付者が当社を完全子会社化するための一連の取引についての一定期間の独占交渉権の付与、デュー・ディリジェンスへの協力等を内容とする基本合意書を締結いたしました。

 

 公開買付者は、2024年9月中旬、公開買付者、当社及び本応募予定株主から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)を、2024年9月中旬、リーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業をそれぞれ選任し、本取引の実現可能性の精査のためのデュー・ディリジェンスを2024年9月中旬から同年12月上旬まで実施するとともに、並行して、本公開買付けを含む提案の諸条件、及び、本取引後に両社の企業価値を最大化するための施策についての検討を進めていたとのことです。

 その結果、公開買付者は、2024年12月中旬、本取引後に当社と協働して以下の各施策(以下「本企業価値向上施策」といいます。)を実施することにより、公開買付者不動産開発事業セグメントにおいて本中期経営計画(公開買付者)上の目標である不動産投資額1,000億円を達成し、さらには2030年までに不動産開発事業を公開買付者グループの柱の一つとし、かつ、当社グループのアセットマネジメント事業及び不動産賃貸管理事業を強化・拡大することを通じて、両社の企業価値を最大化することが可能になるとの認識に至ったとのことです。なお、公開買付者は、本取引によるデメリットについては特段検討していないとのことです。

 

(a)不動産開発強化・領域拡大

 当社グループは、東京23区都心部、九州圏を中心にマンション及びオフィスの開発及び収益不動産投資(リノベーション含む)を実施しておりますが、公開買付者グループの開発エリアは都心部外縁が中心であり、両社の開発エリアに競合が生じないため、不動産情報の共有により双方の開発エリア拡大に貢献できると考えているとのことです。

 店舗・オフィスや物流施設の開発を協働することで開発案件のボリュームアップにつながると考えているとのことです。また、当社グループの分譲マンション事業は公開買付者グループでは新規領域であるものの、協業により強化・拡大につながると考えているとのことです。

 当社グループの開発するマンションは、グッドデザイン賞を受賞するなどデザイン性が高く、公開買付者グループにおける商品との相違から商品バリエーションの拡充につながると考えているとのことです。

 当社グループの開発案件を公開買付者にて建設することで、コストであったものがグループとしての利益につながると考えているとのことです。また、公開買付者グループの信用力も活かすことで当社の資金調達力の強化が見込まれるほか、公開買付者グループの取引施工会社の紹介や公開買付者グループの豊富な仕入網を活用いただくことを通じて、建築費等のコスト削減が期待できると考えているとのことです。

 

(b)当社グループのアセットマネジメント事業の強化・拡大

 公開買付者グループの開発案件を当社グループが運用するファンドへ供給することで運用資産の増加につながり、双方でアセットマネジメント事業の強化・拡大を図りたいと考えているとのことです。

 

(c)当社グループの不動産賃貸管理事業の連携

 公開買付者グループは全国約130万戸の管理実績を有しており、賃貸管理におけるノウハウ共有により、当社グループの賃貸管理事業の発展や成長に貢献できると考えているとのことです。

 

(d)双方従業員の多様な成長及び組織体制強化等

 両社グループの教育制度活用や人材交流を通して、双方従業員の多様な成長、及び組織体制強化を図ることを検討しており、相互の知見やノウハウを共有することが可能になることにより、上記(a)~(c)の各事業のシナジーの創出と、各事業の強化・拡大に寄与するものと考えているとのことです。

 

 これらの検討の中で、公開買付者は、当社株式の一部の取得を行った上での資本業務提携や上場維持を前提とした連結子会社化の場合には、両社における協業体制の構築や共有できる経営資源やノウハウにも一定の制約があることから、本企業価値向上施策を迅速かつ着実に実現し効果を享受するためには、公開買付者による当社の完全子会社化が望ましいとの結論に至り、当社に対し、2025年1月15日、本公開買付けを含む当社の完全子会社化に向けた本取引の具体的提案を行いました。

 また、公開買付者は、2025年1月15日以降、当社との間で、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)及び本新株予約権1個当たりの買付け等の価格(以下「本新株予約権買付価格」といいます。)に関して複数回に亘る協議・交渉を重ねてきたとのことです。具体的には、公開買付者は、2025年1月15日に、当社より開示を受けた財務情報及び事業計画等の資料をはじめ、デュー・ディリジェンスを通じた各種資料開示等に基づいた、みずほ証券による当社の事業及び財務の状況を踏まえた初期的な本源的価値の分析結果、当社株式の過去の株価推移に係る分析(過去の終値の推移のほか、過去1ヶ月間、過去3ヶ月間、過去6ヶ月間の各終値単純平均値等も踏まえた分析)の結果、類似会社の状況を踏まえた本公開買付けに対する応募の見通し等の各種要素を総合的に勘案し、本公開買付価格を239円(当該提案がなされた2025年1月15日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値196円に対して21.94%(小数点以下第三位を四捨五入しているとのことです。以下、プレミアム率の計算において同じとのことです。)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値203円(小数点以下を四捨五入しているとのことです。以下終値単純平均値の計算において同じとのことです。)に対して17.73%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値208円に対して14.90%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値195円に対して22.56%のプレミアムをそれぞれ加えた金額とのことです。)とする提案を行ったとのことです。また、本新株予約権買付価格は、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額が本公開買付価格として提示した239円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(84円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である84円とする旨の提案を行ったとのことです。これに対し、公開買付者は、2025年1月16日に、当社から、本公開買付価格並びに本新株予約権に係る本新株予約権買付価格の提案価格は、当社の本源的価値を十分に反映しておらず、また、少数株主保護の観点において十分と考えられる価格を下回るものであると評価しており、当社として本取引に賛同できる水準ではないとして、これらの買付価格の引上げを要請されたとのことです。公開買付者は、当社からの上記の回答を真摯に検討し、2025年1月20日に、本公開買付価格を250円(当該提案がなされた2025年1月20日の前営業日である2025年1月17日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値192円に対して30.21%)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値202円に対して23.76%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値208円に対して20.19%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値195円に対して28.21%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする提案を行ったとのことです。また、本新株予約権買付価格は、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額が本公開買付価格として提示した250円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(95円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である95円とする旨の提案を行ったとのことです。これに対し、公開買付者は、2025年1月21日に、当社から、本公開買付価格並びに本新株予約権に係る本新株予約権買付価格の提案価格は、当社の本源的価値を十分に反映しておらず、また、少数株主保護の観点において十分と考えられる価格を依然として下回るものであると評価しており、特別委員会として少数株主の皆様に応募を推奨できる水準にはないとして、これらの買付価格の引上げを要請されたとのことです。公開買付者は、当社からの上記の回答を真摯に検討し、2025年1月23日に、本公開買付価格を258円(当該提案がなされた2025年1月23日の前営業日である2025年1月22日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値195円に対して32.31%)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値201円に対して28.36%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値208円に対して24.04%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値195円に対して32.31%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする提案を行ったとのことです。また、本新株予約権買付価格は、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額が本公開買付価格として提示した258円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(103円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である103円とする旨の提案を行ったとのことです。これに対し、公開買付者は、2025年1月23日に、当社から、当社の本源的価値を未だ十分に反映しておらず、また、少数株主保護の観点において十分と考えられる価格を依然として下回るものであると評価しており、特別委員会として少数株主の皆様に応募を推奨できる水準にはないとして、これらの買付価格の引上げを要請されたとのことです。公開買付者は、当社からの上記の回答を真摯に検討し、2025年1月27日に、本公開買付価格を260円(当該提案がなされた2025年1月27日の前営業日である2025年1月24日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値193円に対して34.72%)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値200円に対して30.00%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値207円に対して25.60%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値196円に対して32.65%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする最終提案を行ったとのことです。また、本新株予約権買付価格は、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額が本公開買付価格として提示した260円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(105円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である105円とする旨の最終提案(以下「最終価格提案」といいます。)を行ったとのことです。これに対し、公開買付者は、2025年1月28日に、当社から、正式な意思決定は2025年1月31日開催予定の当社取締役会で承認されることを条件とし、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の最終価格提案にて応諾する旨の連絡を受けたとのことです。

 なお、公開買付者は、2024年11月下旬以降、本応募予定株主に対して、本応募契約に向けた協議を開始し、本公開買付けへの応募を依頼するとともに応募契約の締結を要請し、本公開買付価格以外の誓約事項及び表明保証等の契約条件について複数回に亘る協議を進めたとのことです。公開買付者は、2025年1月27日、本応募予定株主が、本公開買付価格を260円として本公開買付けへの応募合意に応じる旨の意向であることを確認したことから、2025年1月31日付で本応募予定株主との間で本応募契約を締結したとのことです。

 以上の協議・交渉を踏まえ、公開買付者は、会社法第370条及び公開買付者の定款の規定に基づく取締役会の決議に代わる2025年1月31日付の書面決議により、本取引の一環として本公開買付けを実施すること及び本応募予定株主との間で本応募契約を締結することを決定し、同日付で本応募予定株主との間で本応募契約を締結したとのことです。なお、本応募契約の詳細については、下記「(7)公開買付者と当社の株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」の「① 本応募契約(森燁有限公司)」、「② 本応募契約(SBIホールディングス)」及び「③ 本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)」をご参照ください。

 

(ⅱ)本公開買付け後の経営方針

 本取引後、公開買付者は、当社がこれまで推進してきた事業運営方針を尊重し、当社の独立した事業運営を維持することを基本としつつ、本企業価値向上施策の推進によりさらなる成長の実現、公開買付者グループと当社の協業を通じたシナジー創出を目指す方針ですが、現時点で確定した事項はなく、本取引後に当社と協議していく予定とのことです。本取引後の当社の役員構成を含む経営体制の詳細については、当社の現執行体制を前提としつつ、公開買付者グループから役員を派遣する等、公開買付者グループ経営体制やガバナンス体制を踏まえた形への移行に向けた調整を進めることを予定しているとのことですが、本書提出日現在において未定であり、本取引後、当社と協議しながら決定していく予定とのことです。なお、本取引の実行後においても、当社従業員については、原則として現在の雇用及び処遇を維持することを想定しているとのことです。

 

③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由

 当社は、1999年4月に設立され、同年6月に宅地建物取引業免許を取得し、不動産開発事業(分譲マンションの企画開発)を開始し、創業以来、四半世紀にわたり企画開発力を活かして、都心部にデザイン性の高いレジデンスを開発する不動産デベロッパーとしてのブランドと地位を確立してまいりました。その後、当社は、資本市場から資金調達を行うことができるようにすることや、従業員の士気向上や優秀な人材の確保、取引先を含む外部からの社会的信用や知名度の獲得のために、2008年8月に株式会社ジャスダック証券取引所(以下「ジャスダック証券取引所」といいます。)に株式を上場し、2010年4月に行われたジャスダック証券取引所と株式会社大阪証券取引所(以下「大阪証券取引所」といいます。)の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市場)に上場し、同年10月には大阪証券取引所ヘラクレス市場、同証券取引所JASDAQ市場及び同証券取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場いたしました。さらに2013年1月に行われた東京証券取引所と大阪証券取引所の経営統合を受けた、2013年7月の東京証券取引所と大阪証券取引所の現物株式市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場し、2022年4月の東京証券取引所の市場区分の見直しにより東京証券取引所スタンダード市場に移行しております。2017年及び2020年に行った第三者割当増資による財務力の強化と調達した資金を活用した不動産投資や新規事業への取組みなど、資本市場を活用することで企業価値向上に努めてまいりました。なお、当社は、東京証券取引所における市場区分の見直しに関し、2021年12月27日付で、2022年4月の新市場区分への移行に際して、スタンダード市場を選択する旨の申請書を提出するとともに、本計画書を開示しましたが、2025年1月31日開催の当社取締役会において、上場廃止を前提とした本公開買付けに賛同する旨の意見を決議したことから、併せて、本公開買付けが成立し、当社株式が上場廃止となった場合に、本計画書を撤回することも決議いたしました。

 当社グループは、本書提出日現在、東京都内における賃貸マンション開発、オフィス開発、分譲マンション開発や収益不動産投資を主軸に、郊外での物流施設開発や国内外投資家との共同投資ファンドの運営、九州一円での分譲開発等を展開しております。

 このような経緯の下、当社は、2022年12月9日に、2023年9月期~2025年9月期の3か年を第1フェーズとし、2026年9月期~2027年9月期の2か年を第2フェーズとする中期経営計画(以下「本中期経営計画(当社)」といいます。)を公表しております。本中期経営計画(当社)策定に際しては、従来からの当社のコアコンピタンス(強み)である企画開発力を基盤とし、強化された財務力を活かして、いかにして不透明な事業環境への対応をしつつ成長スピードを加速するかという2つの経営課題に的確に対応することを意図しております。具体的には、2023年9月期~2025年9月期の3か年である第1フェーズにおいては、事業面では、「物流開発事業の立上げ」、「ファンドマネジメント事業の拡大」、「収益不動産投資を通じた自己保有収益物件のポートフォリオ構築」の3つを主たるテーマとし、これらの実現を図る内容としておりますが、上記「物流開発事業の立上げ」、「ファンドマネジメント事業の拡大」は当社にとって事業領域を拡大することであり、当該事業領域拡大にあたっては積極的な資金調達が必要不可欠であることから新たな資金調達手法の実現(注1)も促進してまいります。また、「金融」「国際」「DX」という3つのキーワードを掲げ、上記新たな資金調達手法の実現のみならず、アジア圏を中心とする海外顧客基盤の拡大、DXによる経営可視化等を促進することにより、「成長基盤」と「環境変化に対する耐性」の両面の強化を進めてきております。さらに、2026年9月期から始まる第2フェーズにおいては、第1フェーズを準備期間として位置付けたBtoBの国際事業や不動産金融事業を本格的に展開することを計画しております。また、両フェーズを通じて、ESGの観点から、環境に配慮した開発事業、ダイバーシティの推進、内部統制強化にも取り組む内容としております。

(注1) 「新たな資金調達手法の実現」で想定する新たな資金調達手法は、金融機関等(機関投資家)からのアセットファイナンスや個人投資家からのクラウドファンディングを指し、既存の資金調達手法である金融機関等(機関投資家)からのコーポレートファイナンスに上記アセットファイナンスや個人投資家からのクラウドファンディングを加えることで、多様な手法を用い積極的な資金調達ができるようにすることをいいます。

 このように、当社グループは、かかる中期経営計画(当社)の実現に向けて、一丸となって、第1フェーズ3か年に取り組んでいる最中であるところ、今般、第1フェーズの最終期である2025年9月期(連結)における目標値として、連結売上高450億円、プロジェクト営業利益(注2)85億円、連結当期純利益25億円、自己資本比率33.3%、ROE(注3)8.0%、ストック型収益/販管費(注4)70.0%を掲げておりましたが、その前年度である2024年9月期(連結)において、親会社株主に帰属する当期純利益30億円超を実現し、1年前倒しで、連結当期純利益25億円の目標を達成するとともに、過去最高の利益を達成することができ、特別配当の実現にも至っております。また、第1フェーズにおいて計画していた新規事業である物流開発事業及びファンドマネジメント事業の立上げも順調に進んでおり、今後は利益の拡大に貢献することも見込まれております。

 当社グループとしては、今後一層、中期経営計画(当社)の実現に向けて、事業を拡充し、業績を向上させていく所存です。

(注2) 売上総利益-プロジェクトに紐づく販売費(仲介手数料等)

(注3) 当期純利益/自己資本(期末)×100

(注4) (不動産賃貸収支+ファンドマネジメント事業プロジェクト営業利益)/販管費(プロジェクトに紐づく販売費を除く)×100

 

 上記のとおり、当社グループは、本書提出日現在、本取引が実施されずとも、中期経営計画(当社)を実現することができると考えておりますが、他方で、当社グループの各事業は、景気動向、金利動向、地価動向、不動産の販売価格や建築工事費の動向等の影響を受けやすいため、不動産市況の悪化、大幅な金利の上昇、不動産開発に要する資材価格の高騰等、諸情勢に変化があった場合には、用地、収益不動産の仕入価格、不動産開発コスト、及び資金調達コストの上昇並びに不動産の販売価格の上昇による不動産の販売戸数の減少等により、各プロジェクトの利益率の低下を招き当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があり、これらの各リスク要因によっては、中期経営計画(当社)の実現が困難となる可能性もあると考えられます。

 また、当社は、2024年9月30日時点において、スタンダード市場における上場維持基準である流通株式比率25%以上の基準を充足しておりません。そのため、当社にとって、流通株式比率の拡大による上場維持基準の充足が、喫緊の経営課題となっております。

 このような経営環境の下、当社は、事業推移自体は順調であると見込んでいたものの、当該各リスク要因の低減を図り、あるいは、流通株式比率の課題の解消を図るべく、他社との連携を行い、外部資源を活用しようと考えるに至りました。そこで、当社では、当社を取り巻く事業環境を踏まえて当社グループが成長を果たしていくための方策に関するさまざまな検討を行い、必ずしも非公開化の可能性も排除せず、他社との連携について模索してまいりました。

 

 そのような中、2024年9月6日、当社は、公開買付者グループから本取引に関する提案書を受領いたしました。当社は、かかる提案について慎重に検討を行った結果、2024年10月1日、本取引の実施に向けた協議を進める旨の連絡を行い、本取引に向けた具体的な検討及び協議を開始するとともに、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主から独立したリーガル・アドバイザーとしてTMI総合法律事務所を、第三者算定機関としてトラスティーズ・アドバイザリー株式会社(以下「トラスティーズ」といいます。)を、ファイナンシャル・アドバイザーとしてSBI証券株式会社(以下「SBI証券」といいます(注5)。)をそれぞれ選任し、TMI総合法律事務所から受けた本取引に関する意思決定の過程、方法その他の本取引に関する意思決定に関する留意点等についての法的助言を踏まえ、公開買付者グループ及び本応募予定株主から独立した立場で、当社グループの企業価値の向上及び当社の少数株主の皆様の利益の確保の観点から、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための社内における検討体制の構築を開始いたしました。

(注5) SBI証券の完全親会社であるSBIHDは、上記「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、公開買付者との間で本応募契約(SBIホールディングス)を締結しているところ、SBI証券から当社に対して、(a)SBI証券は当社のみのアドバイザーとして関与すること、(b)SBIHDは独自に公開買付者と本応募契約(SBIホールディングス)に関する交渉を行い、SBI証券はこれに関与しないこと、(c)SBI証券とSBIHDの間で情報遮断等の処置を講じることなどにより、利益相反関係を適切に管理することが可能であると考えられることに加え、(d)SBI証券は、株式価値算定については、手続の公正性を担保する観点から、自ら株式価値算定業務を行うのではなく、別途選任された第三者算定機関による株式価値算定結果を踏まえた当社への助言等のサポートにとどめることを想定している旨が説明されております。なお、当社がSBI証券から受けた説明によれば、上記(c)に関して、具体的には、SBI証券とSBIHDは、SBI証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署とその他の部署及びSBIHDとの間で本取引に関する一切の情報共有を遮断する処置を講じているとのことです。

 また、当社の社外取締役である髙村正人氏は、SBI証券の代表取締役社長及びSBIHDの代表取締役副社長(COO)を兼任しておりますが、当社がSBI証券から受けた説明によれば、(ⅰ)同氏はSBI証券において本公開買付けにおける当社のファイナンシャル・アドバイザーとしての業務には一切関与しておらず、(ⅱ)当社が2024年10月1日に開催した取締役会においてSBI証券をファイナンシャル・アドバイザーとして選任して以降、同氏等とSBI証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署とは本取引に関する一切の情報共有を遮断する処置が講じられているとのことです(なお、上記のとおり、当社は、公開買付者より本取引を実施する意向を有している旨伝えられた2024年9月6日以降同年10月1日に開催した取締役会においてSBI証券を本取引に係るファイナンシャル・アドバイザーとして正式に選任するまでの間も、SBI証券に対して必要に応じて本取引に関する相談を行っておりましたが、かかる相談は、本取引に係るファイナンシャル・アドバイザー業務の受任に係る打診やその可否の確認、また、上記のとおりSBIHDとSBI証券との利益相反関係の整理に関する相談が中心であり、SBI証券が当社に対して本取引に係る助言を開始したのはファイナンシャル・アドバイザーとして正式に選任された2024年10月1日以降であるため、同日以降をもって上記情報共有を遮断する処置を講じたものであるとのことです。そのため、当社としては、2024年10月1日以前に上記情報共有を遮断する処置が講じられていなかったことをもってSBI証券のファイナンシャル・アドバイザーとしての独立性に問題が生じるものではないと考えております。)。また、同氏等は当社内での本公開買付けに関する意思決定及び交渉過程についても一切関与しておりません。

 なお、SBI証券の報酬には、本取引の公表や成立等を条件とする成功報酬が含まれておりますが、当社は、同種の取引における一般的な実務慣行や仮に本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭負担が生じる報酬体系の是非等を勘案し、成功報酬が含まれていることをもってSBI証券の独立性が否定されるわけではないと判断しております。また、当社は、SBI証券の本公開買付けからの独立性に関し、TMI総合法律事務所から、上記SBI証券から受けた説明及びSBI証券と当社との間のファイナンシャル・アドバイザー業務の委託に関する契約においてSBI証券に対して公正性や利益相反に関する懸念が生じないような措置を講じることを義務付けることを前提とすれば、当社における意思決定過程の公正性に直ちに問題が生じるものとはいえないとの法的助言も踏まえ、実際にSBI証券とのアドバイザリー・サービス契約において上記措置を講じることを規定した上で、本特別委員会(以下に定義します。)の承認も経て、SBI証券をファイナンシャル・アドバイザーに選定することといたしました。

 

 また、当社は、公開買付者の連結子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当しません。また、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるMBO(マネジメント・バイアウト)取引にも該当いたしません。もっとも、公開買付者は、本応募予定株主である当社の筆頭株主であり親会社である森燁有限公司、第2位株主でありその他の関係会社及び主要株主であるSBIHD並びに第3位株主である平安ジャパン・インベストメント1号との間で本応募契約を締結しており、本応募予定株主と当社の少数株主の皆様との利害が必ずしも一致しない可能性があることから、TMI総合法律事務所の助言を踏まえ、本取引に関する当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保する観点から、2024年10月1日開催の当社取締役会決議により、当社の独立社外取締役である原田典子氏(当社社外取締役)、並びに、当社社外監査役である吉田修平氏(当社社外監査役、弁護士、吉田修平法律事務所)及び長尾謙太氏(当社社外監査役、公認会計士・税理士、税理士法人グローイング代表社員)の3名によって構成される、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主のいずれからも独立した特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置いたしました。本特別委員会の設置等の経緯、検討の経緯及び判断内容については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」をご参照ください。

 なお、当社は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」に記載のとおり、本特別委員会において、当社のファイナンシャル・アドバイザーであるSBI証券、第三者算定機関であるトラスティーズ及び当社のリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所について、その独立性及び専門性に問題がないことを確認の上、その選任の承認を受けております。

 当社は、上記体制を整備した後、本特別委員会により事前に確認された交渉方針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、SBI証券、トラスティーズ及びTMI総合法律事務所の助言を受けながら、本取引の是非及び取引条件の妥当性等に関して公開買付者との間で複数回に亘る協議・交渉を行いました。

 

 また、本公開買付価格については、当社は、2025年1月15日、公開買付者から本公開買付価格を239円(当該提案がなされた2025年1月15日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値196円に対して21.94%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値203円に対して17.73%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値208円に対して14.90%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値195円に対して22.56%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする提案を受けました。また、本新株予約権買付価格については、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額155円が本公開買付価格として提示した239円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(84円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である84円とする旨の提案を受けました。これに対し、2025年1月16日、当社は、当該提案価格は、当社の本源的価値を十分に反映しておらず、当社の少数株主の期待に応えられる水準ではないとして、本公開買付価格並びに第7回新株予約権に係る本新株予約権買付価格の引上げを要請しました。当社は、かかる要請を受けた公開買付者から、2025年1月20日に、公開買付者から本公開買付価格を250円(当該提案がなされた2025年1月20日の前営業日である2025年1月17日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値192円に対して30.21%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値202円に対して23.76%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値208円に対して20.19%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値195円に対して28.21%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする提案を受けました。また、本新株予約権買付価格については、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額155円が本公開買付価格として提示した250円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(95円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である95円とする旨の提案を受けました。これに対し、2025年1月21日、当社は、当該提案価格は、当社の本源的価値を未だ十分に反映しておらず、また、他の類似事例において付された公表前営業日の終値並びに直近1ヶ月間、直近3ヶ月間及び直近6ヶ月間の各終値単純平均に対するプレミアム割合の実例を考慮すると、当社の少数株主保護の観点において十分と考えられる価格を依然として下回るものであるとして、本公開買付価格並びに第7回新株予約権に係る本新株予約権買付価格の引上げを要請しました。当社は、かかる要請を受けた公開買付者から、2025年1月23日に、公開買付者から本公開買付価格を258円(当該提案がなされた2025年1月23日の前営業日である2025年1月22日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値195円に対して32.31%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値201円に対して28.36%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値208円に対して24.04%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値195円に対して32.31%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする提案を受けました。また、本新株予約権買付価格については、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額155円が本公開買付価格として提示した258円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(103円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である103円とする旨の提案を受けました。これに対し、2025年1月23日、当社は、当該提案価格は、当社の本源的価値を未だ十分に反映しておらず、また、他の類似事例において付された公表前営業日の終値並びに直近1ヶ月間、直近3ヶ月間及び直近6ヶ月間の各終値単純平均に対するプレミアム割合の実例を考慮すると、当社の少数株主保護の観点において十分と考えられる価格を依然として下回るものであるとして、本公開買付価格並びに第7回新株予約権に係る本新株予約権買付価格の引上げを要請しました。当社は、かかる要請を受けた公開買付者から、2025年1月27日に、公開買付者から本公開買付価格を260円(当該提案がなされた2025年1月27日の前営業日である2025年1月24日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値193円に対して34.72%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値200円に対して30.00%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値207円に対して25.60%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値196円に対して32.65%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする最終提案を受けました。また、本新株予約権買付価格については、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額155円が本公開買付価格として提示した260円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(105円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である105円とする旨の最終提案を受けました。その結果、当社は、公開買付者に対して、本公開買付価格を260円、本新株予約権買付価格については、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額155円が本公開買付価格として提示した260円を下回っていることから、当社株式1株当たりの行使価額155円の差額(105円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である105円とすることを応諾する旨の回答を行い、合意に至りました。

 

 以上の経緯の下で、当社は、2025年1月31日開催の当社取締役会において、TMI総合法律事務所から受けた法的助言、SBI証券から受けた財務的見地からの助言並びにトラスティーズより2025年1月30日付で取得した当社株式の株式価値に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(トラスティーズ)」といいます。)の内容を踏まえつつ、本特別委員会から2025年1月31日付で取得した答申書(以下「本答申書」といいます。)において示された本特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当なものか否かについて、慎重に検討・協議を行いました。

 

 その結果、当社としても、以下のとおり、本取引は当社の企業価値の向上に資するとの結論に至りました。

 当社が本取引によって実現可能と考える具体的なシナジーは、以下のとおりです。

 

(a)財務面での強化(借入規模の増大や資金調達コストの削減)

 上記のとおり、当社グループは事業領域の拡大に向けて積極的な資金調達が必要不可欠と考えておりますが、金融機関から資金調達の総量を増加させることには一定の制約があること、及び今後金利が上昇した際の資金調達コストの増加が見込まれる状況下で、これまで以上に不動産投資を加速させることは困難となるような場面も想定され、当社グループ単独での事業拡大には限界が生じる可能性があります。当社グループが公開買付者グループと同一グループとなることで、公開買付者を引受先とする第三者割当増資や公開買付者グループの信用力を活用した資金調達規模の増大及び資金調達コストの削減による財務基盤強化等を基に、短期的な株主利益及び収益確保等に縛られず、長期的視点に基づく成長戦略・投資を機動的に実行することが可能となります。

 

(b)不動産ファンド事業の更なる拡大

 不動産ファンド事業においては、当社グループが公開買付者グループと同一グループとなることで、当社グループが公開買付者グループの有する物件、ノウハウや知見を共有、活用することが可能となり、物件取得のチャネル拡大が期待され、運用資産残高の拡大が見込まれます。

 

(c)物流開発事業の更なる拡大

 公開買付者においても物流開発事業に着手していますが、同事業について経験を有している当社グループが公開買付者グループと同一グループとなり、当社グループが公開買付者グループの有する物件、土地情報を共有、活用することが可能となり、事業規模の拡大が見込まれます。

 

(d)請負工事における相応のコスト削減効果

 当社グループの不動産開発事業において、今後も高いデザイン性や施工難易度の高い不動産開発を進めるためには、近年の施工業界における資材価格の高騰や人手不足の影響による工事費の高騰や開発スケジュールの長期化、遅延に対応しなくてはなりません。そのような状況下において、当社グループが公開買付者グループと同一グループとなることで、公開買付者グループの施工会社が当社グループの工事を直接請け負う可能性もあり、その場合には相応のコスト削減効果が見込まれます。また、同一グループとなることで、工事費の高騰要因や工事進捗状況などの情報共有を密にし、施工会社を内製化している公開買付者グループの協力を仰ぐことで、こうした阻害要因を回避、解消することが見込まれ、その結果として、当社の強みである高いデザイン性を求めた不動産開発力を存続させ、生かすことが可能となると考えております。

 

 他方で、当社株式の非公開化を行った場合には、資本市場からエクイティ・ファイナンスにより資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力や知名度の向上による優れた人材の確保及び取引先の拡大等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかしながら、公開買付者グループと同一グループとなり、公開買付者グループが有する社会的信用力や資金調達力等を生かすことで、その影響を最小限のものとすることができると考えております。加えて、当社の社会的な信用力及び知名度の向上による優れた人材の確保及び取引先の拡大等は事業活動を通じて獲得される部分もあること、当社がこれまで培ってきたブランド力や知名度により、非公開化が人材確保に与える影響は大きくないと考えられること等から、非公開化のデメリットは限定的であると考えており、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回ると判断いたしました。

 以上より、当社は、本取引が当社の企業価値の向上に資するものであるとの結論に至りました。

 

 その上で、当社は、本公開買付価格について、(ⅰ)市場株価法及び類似公開会社比準法による算定結果の上限値を上回るとともに、DCF法による算定結果のレンジの範囲内であって中央値付近の金額であること、(ⅱ)本特別委員会は、トラスティーズにおいて株式価値評価に用いられた算定方法等について、トラスティーズ及び当社から、評価手法の選択、DCF法による算定の基礎となる当社の事業計画の作成方法・作成過程及び内容、割引率の算定根拠等について説明を受けるとともに、質疑応答を行った上で検討した結果、一般的な評価実務に照らして不合理な点は認められなかったこと、(ⅲ)本公開買付価格(260円)は、当社株式の2025年1月30日の東京証券取引所スタンダード市場における終値202円に対して28.71%、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値199円に対して30.65%、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値206円に対して26.21%、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値197円に対して31.98%、直近12ヶ月間の終値単純平均値171円に対して52.05%のプレミアムをそれぞれ加えた価格であるところ、かかる金額は、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」を公表した2019年6月28日以降、2025年1月30日までに公表された公開買付けの事例のうち、公開買付け前において買付者が当社の議決権を保有しておらず、公開買付けによって当社の議決権の3分の2以上を取得したという類似事例(ただし、公開買付価格のプレミアムが公表日前営業日の終値に対してマイナスとなる事例及び公開買付不成立の事例は除く。)144件におけるプレミアム水準の中央値(公表日の前営業日の終値に対して41.87%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して38.67%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して42.40%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して45.22%、公表日の前営業日までの過去12ヶ月間の終値単純平均値に対して46.28%)と比較した場合、過去12ヶ月間の平均値に対するプレミアムで見た場合には遜色ない水準であると考えられること、また、直前営業日終値、過去1ヶ月間、過去3ヶ月間及び過去6ヶ月間の平均値に対するプレミアムは類似事例のプレミアム水準に比して必ずしも高い水準とはいえないものの、仮に本取引が実行されなかった場合には、今後、当社が単独では上場維持基準の1つである流通株式比率25%以上の基準を充足することができない可能性があり、その結果、当社の少数株主が当社株式を本公開買付価格よりも低い水準で売却せざるを得ない状況や売却すること自体が困難となる状況が生じ、当社の少数株主に看過できない損害を生じさせる可能性が否定できないため、類似事例の平均水準と同水準のプレミアムでなければ本取引を実施すべきではないと直ちに判断することは必ずしも適切ではないと考えられること、その上で、本公開買付価格が、上記のとおり、直近1ヶ月間の終値単純平均値及び直近6ヶ月間の終値単純平均値に対して30%を上回るプレミアム、前営業日終値及び直近3ヶ月間の終値単純平均値に対して20%を上回るプレミアムが付されたものであり、不合理とはいえない水準であること等を考慮すると、本公開買付価格に付されたプレミアム水準を理由に、本公開買付価格の妥当性が損なわれるものとはいえないと考えられること、また、本公開買付価格260円及び当社の2024年9月30日時点の純資産を前提とした当社の株価純資産倍率(PBR)は1.20倍であるところ、2019年6月28日以降2025年1月30日までに公表された公開買付けの事例のうち、当社の主軸事業が不動産・デベロッパー関連事業である事例9件においては、公開買付価格を前提としたPBRの平均値が1.42倍、中央値が1.20倍であり、類似業種の公開買付けの事例と比較して同等の水準であると考えられること、さらに、本公開買付価格(260円)は、当社株式が2022年4月にスタンダード市場に移行して以来の市場株価終値の最高値である235円を上回る価格であること等を考慮すると、本公開買付価格は妥当性を有し、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。また、本新株予約権買付価格は、本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権1個の目的となる当社株式の株式数を乗じた金額とされ、上記のとおり、トラスティーズから取得した、一般的な評価実務に照らして不合理な点が認められない株式価値算定報告書及び合理的な水準である株価に対するプレミアムを考慮した本公開買付価格をもとに算定されていることを踏まえ本新株予約権買付価格についてもその価格の妥当性が否定される水準ではないと判断いたしました。

 

 以上より、当社は、2025年1月31日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。

 なお、本新株予約権は、譲渡による取得について当社取締役会の承認を要するものとされておりますが、当社は、2025年1月31日開催の取締役会において、本新株予約権者の皆様がその所有する本新株予約権を本公開買付けに応募することにより公開買付者に対して譲渡することについて、本公開買付けが成立することを条件として包括的に承認することを決議いたしました。

 

 上記取締役会決議の詳細は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」をご参照ください。

 

(3)算定に関する事項

① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係

 本特別委員会は、「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」に記載する諮問事項を検討するにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の公正性を担保するために、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主から独立した第三者算定機関であるトラスティーズに対し、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2025年1月30日付で当社株式価値算定書(トラスティーズ)を取得しております。なお、当社株式価値算定書(トラスティーズ)においては、本新株予約権買付価格については算定書の対象とはなっておりません。また、本特別委員会は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本公開買付価格の公正性及び本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置等を実施していることを踏まえ、本公開買付価格を含む本取引の公正性が担保されていると考えた結果、トラスティーズから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。トラスティーズは、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主のいずれの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。また、本取引に係るトラスティーズの報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本取引の公表や成立等を条件とする成功報酬は含まれておりません。また、本特別委員会は、2024年10月1日開催の第1回の会合において、トラスティーズの専門性・独立性に問題がないことを確認した上で、トラスティーズを本特別委員会独自の第三者算定機関として選任しております。

 

(ⅱ)算定の概要

 トラスティーズは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価法を、当社と比較可能な上場会社が複数存在し、類似会社比較による当社株式の株式価値の類推が可能であることから類似公開会社比準法を、また、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映させるためにDCF法をそれぞれ算定方法として採用し、当社株式の株式価値の算定を行っています。なお、当社は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための他の措置を実施しており、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えていることから、トラスティーズから本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。

 トラスティーズによれば、上記の各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。

市場株価法    :197円~206円

類似公開会社比準法:173円~224円

DCF法       :230円~307円

 

 市場株価法では、本公開買付けに対する意見表明に係る当社取締役会決議日の前営業日である2025年1月30日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値202円、直近1ヶ月間の終値単純平均値199円、直近3ヶ月間の終値単純平均値206円及び直近6ヶ月間の終値単純平均値197円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を197円から206円までと算定しています。

 次に、類似公開会社比準法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性を示す財務指標との比較を通じて、当社株式の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を、173円から224円までと算定しています。

 DCF法では、当社が作成した2025年9月期から2027年9月期までの3期分の事業計画における財務予測や、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2025年9月期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を230円から307円までと算定しています。各財務予測数値について各々の前事業年度と比較して大幅な増減益を見込んでいる事業年度は含まれていないものの、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2025年9月期においては、不動産収益物件への積極投資を実施することにより運転資本が増加するため営業キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでいる一方、2026年9月期においては、2025年9月期の反動もあり運転資本の増加幅が減少することによる営業キャッシュ・フローの増加を見込んでおり、さらに、2027年9月期においては、計画事業年度以降に2027年9月期と同水準の売上高を維持するために必要な不動産への投資を実施することにより運転資本が増加するため、営業キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでいるためです。また、本取引の実施により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に対する影響を具体的に見積もることが困難であるため、事業計画には加味されておりません。なお、本特別委員会は、当社から事業計画案の内容、重要な前提条件等について説明を受け、事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等について合理性を確認し、承認しております。

(注1) トラスティーズは、当社株式価値算定書の作成にあたり、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っていません。また、当社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っていません。加えて、当社の財務予測に関する情報については、当社の経営陣による現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としています。なお、トラスティーズは、算定の基礎とした当社の事業計画について、複数回にわたって当社と質疑応答を行い、その内容を分析及び検討しており、また、本特別委員会は、その内容及び作成経緯等について、当社の一般株主の利益に照らして不合理な点がないことを確認しています。トラスティーズの算定は、2025年1月30日までの上記情報を反映したものです。

 

② 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)普通株式

 公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者、当社及び本応募予定株主から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券に対して、当社の株式価値の算定を依頼しました。みずほ証券は、公開買付者、当社及び本応募予定株主の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して公開買付者、当社及び本応募予定株主との利益相反に係る重要な利害関係を有していないとのことです。

 みずほ証券は、当社の財務状況、当社株式の市場株価の動向等について検討を行った上で、多面的に評価することが適切であると考え、複数の株式価値算定手法の中から採用すべき算定手法を検討した結果、市場株価基準法、類似企業比較法及びDCF法を用いて、当社の株式価値の算定を行い、公開買付者は、みずほ証券から2025年1月30日付で買付者株式価値算定書を取得して参考にしたとのことです。なお、公開買付者は、公開買付者及び当社において本公開買付けの公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置が実施されており当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていると考えているため、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。

 買付者株式価値算定書において採用した手法及び当該手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりとのことです。

 

市場株価基準法:197円から206円

類似企業比較法:147円から357円

DCF法     :129円から428円

 

 市場株価基準法では、基準日を2025年1月30日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値202円、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値199円、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値206円及び同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値197円を基に、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を197円から206円と算定しているとのことです。

 類似企業比較法では、当社と類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性を示す財務指標との比較を通じて、当社の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を147円から357円と算定しているとのことです。

 DCF法では、当社から提供を受けた事業計画(2025年9月期から2027年9月期までの3期分)を基礎とし、直近までの業績の動向、公開買付者が2024年9月中旬から同年12月上旬まで当社に対して行ったデュー・ディリジェンスの結果、一般に公開された情報等の諸要素を考慮して公開買付者において調整を行った当社の将来の収益予想に基づき、2025年9月期以降に当社が将来創出すると見込まれるキャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割引くことにより当社の株式価値を算定し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を129円から428円と算定しているとのことです。なお、上記DCF法の算定の基礎とした当社の将来の財務予測については、大幅な増減益を見込んでいる事業年度は含まれていないものの、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増減を見込んでいる事業年度が含まれているとのことです。具体的には、2025年9月期及び2026年9月期において、対前期比売上高成長率が前年度と比較して鈍化することにより、運転資本の増加幅が減少することから、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を見込んでいるとのことです。一方で2027年9月期はコーポレートレンディング事業の拡大による運転資本の増加を見込んでいることから、フリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでいるとのことです。また、本取引の実行により実現されることが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、反映していないとのことです。

 公開買付者は、みずほ証券から取得した買付者株式価値算定書における当社の株式価値の算定結果に加え、2024年9月中旬から同年12月上旬まで当社に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果、当社株式の市場株価の動向、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、当社及び本応募予定株主との協議・交渉の結果を踏まえ、最終的に会社法第370条及び公開買付者の定款の規定に基づく取締役会の決議に代わる2025年1月31日付の書面決議により本公開買付価格を260円とすることを決定したとのことです。

 なお、本公開買付価格である260円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2025年1月30日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値202円に対して28.71%、2025年1月30日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値199円(小数点以下を四捨五入。以下、終値の単純平均値の計算において同じです。)に対して30.65%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値206円に対して26.21%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値197円に対して31.98%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となるとのことです。

 

(ⅱ)本新株予約権

 本新株予約権については、本書提出日現在において、本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額(155円)が本公開買付価格(260円)を下回っており、かつ、本新株予約権の権利行使期間が到来し、行使条件が成就していることから、公開買付者は、2025年1月31日、本新株予約権買付価格を本公開買付価格(260円)と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額(155円)との差額(105円)に当該本新株予約権の目的となる当社株式数(1株)を乗じた金額である105円とすることを決定したとのことです。

 なお、公開買付者は、上記のとおり本新株予約権買付価格を決定したことから、第三者算定機関からの算定書は取得していないとのことです。

 

(4)上場廃止となる見込み及びその事由

 当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所スタンダード市場に上場されていますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、当社株式は東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点で当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、本スクイーズアウト手続が実行された場合、当社株式は、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所スタンダード市場において取引することはできません。

 

(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)

 公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けにおいて当社株式の全て(ただし、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、当社が所有する自己株式を除きます。)及び本新株予約権の全てを取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、以下の方法により、当社の株主を公開買付者のみとするための本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。

 

① 株式等売渡請求

 公開買付者は、本公開買付けの成立により、公開買付者の所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%以上となり、公開買付者が会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法第2編第2章第4節の2の規定に基づき、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。以下、本(5)において同じです。)の全員に対し、その所有する当社株式の全部を売り渡すことを請求(以下「株式売渡請求」といいます。)するとともに、併せて、本新株予約権者(公開買付者を除きます。以下、本①において「売渡新株予約権者」といいます。)の全員に対し、その所有する本新株予約権の全てを売り渡すこと(以下「新株予約権売渡請求」といい、株式売渡請求と併せて「株式等売渡請求」といいます。)を請求する予定とのことです。株式売渡請求においては、当社株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を当社の株主に対して交付することを定める予定とのことであり、新株予約権売渡請求においては、本新株予約権1個当たりの対価として本新株予約権買付価格と同額の金銭を売渡新株予約権者に対して交付することを定める予定とのことです。この場合、公開買付者は、その旨を当社に通知し、当社に対して株式等売渡請求の承認を求めるとのことです。当社が取締役会の決議により株式等売渡請求を承認した場合には、関係法令の定める手続に従い、当社の株主及び売渡新株予約権者の個別の承諾を要することなく、公開買付者は、株式等売渡請求において定めた取得日をもって、当社の株主全員からその所有する当社株式の全部を取得し、売渡新株予約権者全員からその所有する本新株予約権の全てを取得するとのことです。なお、当社は、公開買付者より株式等売渡請求をしようとする旨及び会社法第179条の2第1項各号の事項について通知を受けた場合には、当社取締役会にてかかる株式等売渡請求を承認する予定です。株式等売渡請求がなされた場合については、会社法第179条の8その他の関係法令の定めに従って、当社の株主又は売渡新株予約権者は、裁判所に対して、その有する当社株式又は本新株予約権の売買価格の決定の申立てを行うことができます。

 

② 株式併合

 本公開買付けの成立後、公開買付者の所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%未満である場合には、公開買付者は、会社法第180条に基づき当社株式の併合(以下「株式併合」といいます。)を行うこと及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを、本公開買付けの決済の完了後速やかに当社に要請する予定とのことです。なお、公開買付者は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。また、本書提出日現在においては、本臨時株主総会の開催は2025年5月後半頃を要請する予定とのことです。

 本臨時株主総会において株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなります。株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、当社の株主に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになります。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募しなかった当社の株主に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう設定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定とのことです。また、当社株式の併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者のみが当社株式の全て(当社が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募しなかった当社の株主の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定される予定とのことです。

 株式併合がなされた場合であって、株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、当社の株主は、当社に対し、自己の所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格の決定の申立てを行うことができる旨が会社法上定められております。

 なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。

 また、公開買付者は、本公開買付けが成立したものの、公開買付者が当社の総株主の議決権の90%以上を所有するに至らなかった場合において、本公開買付けにおいて、本新株予約権の全部を取得できず、かつ、本新株予約権が行使されず残存した場合には、当社に対して、本新株予約権の取得その他本取引の実行に必要な合理的な手続を実施することを要請し、又は実施する予定とのことですが、本書提出日現在においてその詳細は未定とのことです。なお、当社は、当該要請を受けた場合には、これに協力する意向です。

 上記①及び②の各手続については、関係法令についての改正、施行及び当局の解釈等の状況、並びに本公開買付け後の公開買付者による当社株式の所有状況又は公開買付者以外の当社の株主の当社株式の所有状況等によっては、実施に時間を要し、又は実施の方法に変更が生じる可能性があるとのことです。ただし、その場合でも、本公開買付けが成立した場合には、本公開買付けに応募しなかった当社の株主に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定とのことであり、その場合に当該当社の株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該当社の株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。また、本公開買付けに応募されなかった本新株予約権者に対して金銭を交付する場合には、本新株予約権買付価格に当該新株予約権者が所有していた当社の当該本新株予約権の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。もっとも、株式等売渡請求に関する売買価格の決定の申立て又は株式併合についての株式買取請求に関する価格の決定の申立てがなされた場合において、当社株式の売買価格若しくは本新株予約権の売買価格又は株式買取請求に関する価格は、最終的に裁判所が判断することになります。

 なお、本譲渡制限付株式については、当社の取締役、執行役員及び従業員との間の割当契約書において、譲渡制限期間中に、株式併合(付与当社の有する株式が1株未満となる場合に限ります。)に関する事項が当社の株主総会で承認された場合又は株式等売渡請求に関する事項が当社の取締役会で承認された場合(ただし、当該株式併合の効力発生日又は株式等売渡請求の取得日が本譲渡制限付株式の譲渡制限期間の満了時より前に到来する場合に限ります。)には、当社の取締役会決議により、本譲渡制限付株式の全てについて、スクイーズアウト効力発生日(株式併合の効力発生日又は株式等売渡請求の取得日をいいます。以下同じです。)の前営業日の直前時をもって、譲渡制限を解除するとされております。そのため、本譲渡制限付株式は、スクイーズアウト効力発生日の前営業日の直前時をもって譲渡制限が解除される想定であることから、本スクイーズアウト手続の対象とする予定とのことです。

 以上の各場合における具体的な手続及びその実施時期等については、当社と協議の上、決定次第、当社が速やかに公表する予定です。なお、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様が自らの責任にて税務専門家にご確認ください。

 

(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置

 本書提出日現在、当社は公開買付者の子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けにも該当いたしません。

 もっとも、公開買付者は、本応募予定株主である当社の筆頭株主であり親会社である森燁有限公司、第2位株主でありその他の関係会社及び主要株主であるSBIHD並びに第3位株主である平安ジャパン・インベストメント1号との間で本応募契約を締結しており、本応募予定株主と当社の少数株主の皆様との利害が必ずしも一致しない可能性があることを踏まえ、当社及び公開買付者は、本公開買付けの公平性を担保しつつ、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性及び利益相反を回避し、本公開買付けの公正性を担保するため、以下の措置を講じております。

 なお、本応募予定株主は、本書提出日現在、当社株式を合計111,896,358株(所有割合:82.78%)所有しているため、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する少数株主の皆様の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて、「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限設定はしていないとのことです。もっとも、公開買付者としては、公開買付者及び当社において、下記の措置を実施していることから、当社の少数株主の皆様の利益には十分な配慮がなされていると考えているとのことです。

 

 なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。

 

① 公開買付者における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

 公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、みずほ証券に対して、当社の株式価値の算定を依頼し、2025年1月30日付で株式価値算定書(以下「買付者株式価値算定書」といいます。)を取得したとのことです。なお、みずほ証券は、公開買付者、当社及び本応募予定株主の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有していないとのことです。また、公開買付者は、本「本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、公開買付者及び当社において本公開買付けの公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置が実施されており当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていると考えているため、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。公開買付者がみずほ証券から取得した当社株式の株式価値の算定結果に関する株式価値算定書の詳細については、上記「(3)算定に関する事項」の「② 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。

 

② 当社における独立した法律事務所からの助言

 当社は、当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するために、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主のいずれからも独立したリーガル・アドバイザーとしてTMI総合法律事務所を選任し、本公開買付け及びその後の一連の手続に対する当社取締役会の意思決定方法及び過程その他の意思決定にあたっての留意点に関する法的助言を受けております。なお、TMI総合法律事務所は、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主のいずれの関連当事者にも該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。

 また、本特別委員会は、TMI総合法律事務所の独立性及び専門性に問題がないことから、当社のリーガル・アドバイザーとして選任されることを承認した上で、本特別委員会としても必要に応じて専門的助言を受けることができることを確認しております。TMI総合法律事務所の報酬は、時間単位の報酬のみとしており、本取引の成立等を条件とする成功報酬は採用しておりません。

 

③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得

 当社は、当社において本取引の是非につき審議及び決議するに先立ち、本取引に係る当社取締役会の意思決定に慎重を期し、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保することを目的として、2024年10月1日付で、当社の独立社外取締役である原田典子氏(当社社外取締役)、並びに、当社社外監査役である吉田修平氏(当社社外監査役、弁護士、吉田修平法律事務所)及び長尾謙太氏(当社社外監査役、公認会計士・税理士、税理士法人グローイング代表社員)の3名から構成される本特別委員会を設置いたしました。なお、当社は、本特別委員会の委員として設置当初からこの3名を選定しており、本特別委員会の委員を変更した事実はなく、また、当社は、本特別委員会の委員への選定に際して、原田典子氏、吉田修平氏及び長尾謙太氏が、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主のいずれとの間でも重要な利害関係を有していないことを確認しております。なお、本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず固定額の報酬を支払うものとされており、当該報酬には、本取引の成立等を条件とする成功報酬は含まれておりません。

 その上で、当社は、本特別委員会に対し、(a)本取引の目的の合理性、(b)本取引の取引条件の妥当性、(c)本取引の手続の公正性、(d)上記(a)乃至(c)及びその他の事項を踏まえ、本取引の実施(本公開買付けに係る当社の意見表明を含みます。)を決定することが当社の少数株主にとって不利益か否か(これらを総称して、以下「本諮問事項」といいます。)を諮問し、本諮問事項についての本答申書を当社に提出することを委嘱いたしました。

 さらに、当社取締役会は、本特別委員会に対しては、①本取引に係る調査(本取引に関係する当社の役員若しくは従業員又は本取引に係る当社のアドバイザーに対し、本諮問事項の検討に必要な事項について質問を行い、説明又は助言を求めることを含む。)を行う権限、②当社に対し、(ⅰ)本特別委員会としての提案その他の意見又は質問を提案者に伝達すること、及び(ⅱ)本特別委員会自ら提案者(本取引に関与するその役職員及び本取引に係るそのアドバイザーを含む。)と協議する機会の設定を要望することができ、本特別委員会が(ⅱ)の機会の設定を求めない場合であっても、当社は、提案者と協議・交渉を行った場合にはその内容を速やかに本特別委員会に報告し、本特別委員会は、当該内容を踏まえ、提案者との協議・交渉の方針について、当社に対して意見を述べ、また、必要な指示・要請を行うことができる権限、③当社が選任したアドバイザーの専門性又は独立性に問題があると判断した場合、本取引に係る当社のアドバイザーに対して必要な指示を行うことができるほか、必要と認めるときは当該アドバイザーの変更を求めることができ、その場合、当社は本特別委員会の意向を最大限尊重しなければならないものとする権限、及び④必要と認めるときは、当社の費用で、本特別委員会独自のアドバイザーを選任することができる権限を付与することを決議しております。また、本特別委員会への諮問にあたり、当社取締役会は、当社取締役会において本取引に係る決定を行うに際しては、本特別委員会の意見を最大限尊重し、本特別委員会が本取引について妥当でないと判断した場合には、本取引を実行する旨の意思決定(本公開買付けに対する賛同及び応募推奨を内容とする意見表明を含む。)を行わないことを決議しております。

 本特別委員会は、2024年10月1日から2025年1月30日までの間に合計13回にわたって開催されたほか、各会日間においても電子メールを通じて報告・情報共有、審議及び意思決定を行い、本諮問事項についての協議及び検討を行いました。具体的には、本特別委員会は、当社から、本取引の提案を受けた経緯、本取引の目的、事業環境、事業計画、経営課題等に関する説明を受け、質疑応答を行い、また、公開買付者から、本取引を提案するに至った経緯及び理由、本取引の目的、本取引の諸条件等について説明を受け、質疑応答を行いました。加えて、本特別委員会は、交渉担当者から適時に状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うこと等により、取引条件に関する交渉過程に実質的に関与することができることを確認しております。さらに、トラスティーズから当社株式価値の算定方法及び結果に関する説明を受けております。その後、本特別委員会は、当社及びSBI証券から、公開買付者と当社との間における本取引に係る協議・交渉の経緯及び内容等につき適時に報告を受けた上で、本特別委員会において協議し、本公開買付価格につき、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり交渉が行われ、公開買付者との間で本公開買付価格について260円という最終的な合意に至るまで、公開買付者に対して本公開買付価格の増額を要請すべき旨を当社に意見する等して、公開買付者との交渉過程に関与いたしました。さらに、TMI総合法律事務所から特別委員会の意義・役割等を含む本取引の手続面における公正性を担保するための措置、並びに本取引に係る当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の利益相反を回避するための措置及び本取引に関する説明を受け、それぞれ、質疑応答が行われるとともに、当社及びSBI証券からは本取引の諸条件の交渉経緯及び決定過程等に関する説明を受け、質疑応答が行われ、当該算定結果の合理性について検討いたしました。

 また、本特別委員会は、当社のファイナンシャル・アドバイザーであるSBI証券、第三者算定機関であるトラスティーズ及び当社のリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所について、それぞれの独立性、専門性及び実績等を確認した上でこれらの選任を承認しております。

 本特別委員会は、このように本諮問事項について慎重に協議及び検討した結果、2025年1月31日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出いたしました。

(ⅰ)本取引の目的の合理性(本取引が当社企業価値の向上に資するかを含む。)に関する事項について

(a)本取引の目的等

 本特別委員会は、本取引の目的及び本取引により向上することが見込まれる当社の企業価値の具体的内容等について、当社及び公開買付者に対して質疑を行い、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」及び「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載の内容の説明を受け、その具体的な内容の確認及び検討を実施した。

 その結果、当社及び公開買付者が想定している本公開買付けを含む本取引の意義及び目的には、著しく不合理な点はなく、合理的な検討の結果と認められることから、本取引は当社の企業価値向上に資するものといえ、当社が想定している各施策及びシナジーを実現する必要があるとの当社の判断に特段不合理な点は認められないと判断するに至った。

 また、本特別委員会は、本取引が当社株式の非公開化を前提とするものであるため、当社株式の非公開化に伴う影響についても検討した結果、市場からエクイティ・ファイナンスにより資金調達を行うことができなくなること、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力や知名度の向上による優れた人材の確保及び取引先の拡大等に影響を及ぼす可能性があることがデメリットとして考えられ得るものの、公開買付者及びそのグループ会社が有する社会的信用力や資金調達力等を生かすことで、その影響を最小限のものとすることができると考えられる。加えて、当社の社会的な信用力及び知名度の向上による優れた人材の確保及び取引先の拡大等は事業活動を通じて獲得される部分もあること、当社がこれまで培ってきたブランド力や知名度により、非公開化が人材確保に与える影響は大きくないと考えられること等から、非公開化のデメリットは限定的であり、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回ると考えられる。

(b)小括

 以上のような点を踏まえ、本特別委員会において、慎重に協議及び検討した結果、本取引は当社の企業価値の向上を企図するものであると認められ、本取引の目的は合理的であると判断するに至った。

 

(ⅱ)本取引の取引条件の妥当性(本取引の実施方法や対価の種類の妥当性を含む。)に関する事項について

(a)トラスティーズによる株式価値算定書との整合性

 当社が、公開買付者グループ、当社グループ及び本応募予定株主から独立した第三者算定機関であるトラスティーズから取得した株式価値算定報告書によれば、当社株式の1株当たりの株式価値は、市場株価法によると197円から206円、DCF法によると230円から307円、類似公開会社比準法によると173円から224円とされているところ、本公開買付価格は、市場株価法及び類似公開会社比準法による算定結果の上限値を上回るとともに、DCF法による算定結果のレンジの範囲内であって、その中央値付近の金額である。

 また、本特別委員会は、トラスティーズにおいて株式価値評価に用いられた算定方法等について、トラスティーズ及び当社から、評価手法の選択、DCF法による算定の基礎となる当社の事業計画の作成方法・作成過程及び内容(フリー・キャッシュ・フローについて、予測期間全体に亘って不動産への積極的な投資の実施による運転資本の増加やその反動により大幅な増減が見込まれる旨、具体的には、対前年比で、2025年9月期において大幅な減少が、2026年9月期において大幅な増加が見込まれるとともに、予測期間の最終事業年度である2027年9月期において大幅な減少が見込まれる旨を含む。)、割引率の算定根拠等について説明を受けるとともに、質疑応答を行った上で検討した結果、一般的な評価実務に照らして不合理な点は認められなかった。

 加えて、本公開買付価格(260円)は、当社株式の2025年1月30日の東京証券取引所スタンダード市場における終値202円に対して28.71%、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値199円に対して30.65%、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値206円に対して26.21%、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値197円に対して31.98%、直近12ヶ月間の終値単純平均値171円に対して52.05%のプレミアムをそれぞれ加えた価格であるところ、かかる金額は、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」を公表した2019年6月28日以降、2025年1月30日までに公表された公開買付けの事例のうち、公開買付け前において買付者が対象者の議決権を保有しておらず、公開買付けによって対象者の議決権の3分の2以上を取得したという類似事例(ただし、公開買付価格のプレミアムが公表日前営業日の終値に対してマイナスとなる事例及び公開買付不成立の事例は除く。)144件におけるプレミアム水準の中央値(公表日の前営業日の終値に対して41.87%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して38.67%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して42.40%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して45.22%、公表日の前営業日までの過去12ヶ月間の終値単純平均値に対して46.28%)と比較した場合、過去12ヶ月間の平均値に対するプレミアムで見た場合には遜色ない水準であると考えられる。また、直前営業日終値、過去1ヶ月間、過去3ヶ月間及び過去6ヶ月間の平均値に対するプレミアムは類似事例のプレミアム水準に比して必ずしも高い水準とはいえないが、仮に本取引が実行されなかった場合には、今後、当社が単独では上場維持基準の1つである流通株式比率25%以上の基準を充足することができない可能性があり、その結果、当社の少数株主が当社株式を本公開買付価格よりも低い水準で売却せざるを得ない状況や売却すること自体が困難となる状況が生じ、当社の少数株主に看過できない損害を生じさせる可能性が否定できないため、類似事例の平均水準と同水準のプレミアムでなければ本取引を実施すべきではないと直ちに判断することは必ずしも適切ではないと考えられる。その上で、本公開買付価格が、上記のとおり、直近1ヶ月間の終値単純平均値及び直近6ヶ月間の終値単純平均値に対して30%を上回るプレミアム、前営業日終値及び直近3ヶ月間の終値単純平均値に対して20%を上回るプレミアムがそれぞれ付されたものであり、不合理とはいえない水準であること等を考慮すると、本公開買付価格に付されたプレミアム水準を理由に、本公開買付価格の妥当性が損なわれるものとはいえないと考えられる。

 また、本公開買付価格(260円)を前提とした当社の株価純資産倍率(PBR)(注)は1.20倍であるところ、2019年6月28日以降、2025年1月30日までに公表された公開買付けの事例のうち、対象者の主軸事業が不動産・デベロッパー関連事業である事例9件においては、公開買付価格を前提としたPBRの平均値が1.42倍、中央値が1.20倍であり、類似業種の公開買付けの事例と比較して同等の水準であると考えられる。

((注):「本公開買付価格(260円)を前提とした株価純資産倍率(PBR)」とは、(ⅰ)本公開買付価格(260円)を、(ⅱ)当社有価証券報告書に記載された2024年9月30日現在の1株当たり純資産額(216.81円)で除した倍率をいう。)

 さらに、本公開買付価格(260円)は、当社株式が2022年4月に東京証券取引所スタンダード市場に移行して以来の市場株価終値の最高値である235円を上回る価格である。

(b)本新株予約権の買付金額の株式価値算定書との整合性

 本新株予約権買付価格については、本公開買付価格260円と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権1個の目的となる当社株式の株式数を乗じた金額とされ、上記(1)のとおり、トラスティーズから取得した、一般的な評価実務に照らして不合理な点が認められない株式価値算定報告書及び合理的な水準である株価に対するプレミアムを考慮した本公開買付価格をもとに算定されている。

 そのため、本新株予約権買付価格について、当社の本新株予約権者に対して合理的な本新株予約権の売却の機会を提供するものであると認められる。

(c)少数株主にとって合理的な売却機会の提供であること

 上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」のとおり、当社は、2024年9月30日時点において、東京証券取引所スタンダード市場における上場維持基準の1つである流通株式比率25%以上の基準を充足しておらず、将来的に上場維持が困難となるおそれがあると認識している。本公開買付け及び本スクイーズアウト手続を通じて、公開買付者が少数株主の皆様に対して適切なプレミアムを付した価格での合理的な株式売却機会を提供することは、少数株主が享受できる利益と考えられる。

(d)公正な交渉過程を経て得られた金額であること

 下記(ⅲ)「本取引の手続の公正性(いかなる公正性担保措置をどの程度講じるべきかの検討を含む。)に関する事項について」のとおり、本公開買付けを含む本取引に係る交渉過程の手続は公正であると認められるところ、本公開買付価格は、かかる交渉の結果も踏まえて決定されたものであると認められる。

 なお、実際に、交渉の結果として、1株当たり260円という本公開買付価格の決定に至るまでに、当社株式1株当たり239円とする公開買付者の当初の提案より、合計で21円の価格引上げ(上昇率でいえば約9%の引上げ)を引き出している。

(e)対価の種類として妥当であること

 本取引の対価は金銭とされている。この点、公開買付者は上場会社であり、本取引の対価を公開買付者が発行する株式(上場株式)とすることも考えられるが、一般に、上場株式は一定の流動性はあるものの、価値変動リスクがあり、また、対価を受け取った株主が対価を現金化するために一定の時間と手続が必要となる。これに対し、対価が現金である方が、一般に、価値変動リスクが低く、かつ、流動性が高いことに加えて、株主の応募判断に当たっても評価が容易であると考えられる。

 これらを踏まえると、対価は金銭であるところ、対価の種類として妥当であると認められる。

(f)本公開買付け後の手続において交付される対価が同一であること等

 本公開買付けに応募しなかった少数株主は、本公開買付けの後に実施される予定の本スクイーズアウト手続において、最終的に金銭が交付されることとなるところ、当該手続において交付される金銭の額については、本公開買付価格に株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定される予定である旨が、プレスリリース等で明示される予定である。また、本スクイーズアウト手続としては、株式等売渡請求又は株式併合が予定されているところ、いずれの場合でも、法令上、本公開買付けに応募しなかった株主に対して法定の株式買取請求権又は価格決定申立権が確保されている。

(g)小括

 以上の点等を考慮し、本特別委員会において、慎重に協議及び検討した結果、2025年1月31日時点において、本取引の取引条件は妥当であると判断するに至った。

 

(ⅲ)本取引の手続の公正性(いかなる公正性担保措置をどの程度講じるべきかの検討を含む。)に関する事項について

(a)特別委員会の設置

 当社は、公開買付者の連結子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当せず、また、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるMBO(マネジメント・バイアウト)取引にも該当しない。もっとも、本公開買付けは、公開買付者が当社の筆頭株主であり親会社である森燁有限公司からの当社株式の取得を前提として行う公開買付けであるため、本公開買付けは、東京証券取引所の有価証券上場規程に定められる支配株主との取引等に該当する。また、本公開買付けの成立後、当社株式の非公開化を目的として実施が予定されている本スクイーズアウト手続は、支配株主との取引等に該当する。以上に鑑み、本公開買付けの公正性を担保するとともに、本取引に関する意思決定の恣意性を排除し、当社の意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保し、かつ利益相反を回避するため、原田典子氏(当社社外取締役)、吉田修平氏(当社社外監査役、弁護士)及び長尾謙太氏(当社社外監査役、公認会計士税理士)の3名から構成される本特別委員会を設置している。なお、本特別委員会の委員は、設置当初から変更されていない。

 また、当社は、本取引に係る決定を行うに際しては、本特別委員会の意見を最大限尊重し、本特別委員会が本取引の条件について妥当でないと判断した場合には、本取引を実行する旨の意思決定を行わないこととしている。なお、本特別委員会においては、委員間の互選により、当社の社外取締役である原田典子氏が委員長に選定されている。

(b)当社による検討方法

 当社が本取引について検討するにあたっては、公開買付者グループ及び当社から独立したファイナンシャル・アドバイザーであるSBI証券、第三者算定機関であるトラスティーズ及びリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所から助言・意見等を得ながら、当社の企業価値向上及び株主共同の利益の観点から、本公開買付価格をはじめとする本公開買付けの買付条件の妥当性及び本取引の一連の手続の公正性といった点について慎重に検討及び協議を行っている。

 なお、SBI証券の完全親会社であるSBI HDは、公開買付者との間で応募契約を締結予定であるところ、当社は、SBI証券から、(a)SBI証券は当社のみのアドバイザーとして関与すること、(b)SBI HDは独自に公開買付者と応募契約に関する交渉を行い、SBI証券はこれに関与しないこと、(c)SBI証券とSBI HDの間で情報遮断等の処置を講じることなどにより、利益相反関係を適切に管理することが可能であると考えられること、具体的には、SBI証券とSBI HDは、SBI証券のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する部署とその他の部署及びSBI HDとの間で本取引に関する一切の情報共有を遮断する処置を講じていることに加え、(d)SBI証券は、株式価値算定については、手続の公正性を担保する観点から、自ら株式価値算定業務を行うのではなく、別途選任された第三者算定機関による株式価値算定結果を踏まえた当社への助言等のサポートにとどめることを想定している旨等の説明を受けている。

 以上の点も踏まえ、本特別委員会は、SBI証券、トラスティーズ及びTMI総合法律事務所の独立性及び専門性に問題がないことを確認し、当社のファイナンシャル・アドバイザー、第三者算定機関及びリーガル・アドバイザーとしての選任を承認している。

(c)当社による協議・交渉

 当社は、当社としての交渉方針に係る本特別委員会からの意見、指示、要請等に基づいた上で、本公開買付価格について、少数株主の利益保護の観点からその公正性を確保するための実質的な協議・交渉を公開買付者との間で複数回にわたって行っている。具体的には、当社は、本特別委員会での質疑応答及び意見交換の内容を尊重した上で、SBI証券を通じて、複数回にわたり、公開買付者のファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券を介して、公開買付者との間で、価格交渉を実施した。当社が協議・交渉を行うにあたっては、公開買付価格の妥当性についての考え方や公開買付者に対する回答の仕方についても、同様に、本特別委員会での質疑応答及び意見交換の内容を尊重している。

(d)本取引の交渉過程及び意思決定過程における特別利害関係人の不関与

 中林毅氏、田村達裕氏及びクイカイピン氏は、当社の筆頭株主であり親会社である森燁有限公司の親会社である中国平安保険(集団)股份有限公司のグループ会社であり、本応募予定株主である平安ジャパン・インベストメント1号の無限責任組合員である平安ジャパン・インベストメント株式会社の役職員であること、髙村正人氏は、当社のその他の関係会社であり、本応募予定株主であるSBI HDの代表取締役副社長(COO)であることから、本取引における構造的な利益相反の問題による影響を受けるおそれを可能な限り排除する観点から、当社取締役4名(羅怡文氏、村主正彦氏、豊泉謙太郎氏及び原田典子氏)にて当社取締役会において審議及び決議することとし、クイカイピン氏及び髙村正人氏は、本取引について決議する当社取締役会を欠席すること、中林毅氏及び田村達裕氏は、上記取締役会の審議及び決議には参加しないことが予定されており、また、中林毅氏、田村達裕氏、クイカイピン氏及び髙村正人氏の4名は、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉のほか、当社取締役会における本取引の検討に関する議案の審議にも参加していない。なお、上記取締役会の審議及び決議に参加しない中林毅氏、田村達裕氏、クイカイピン氏及び髙村正人氏の4名が上記議案につき会社法に定める特別の利害関係を有していないと判断される可能性を踏まえ、確実に会社法上の定足数を充足する有効な決議を行うため、中林毅氏、田村達裕氏、クイカイピン氏及び髙村正人氏の4名のうち、平安ジャパン・インベストメント株式会社又はSBIHDの役員を兼任せず、従業員の地位を兼務するにとどまる田村達裕氏を加えた取締役5名にて審議の上、改めて当該議案について採決を行い全員一致により決議する予定である。

 これらを踏まえると、当社を代表して本取引を検討・交渉する取締役には、本取引に特別な利害関係を有する者は含まれておらず、その他、本取引に係る協議、検討及び交渉の過程で、公開買付者その他の本取引に特別な利害関係を有する者が当社側に不当な影響を与えたことを推認させる事実は存在しない。

(e)当社における独立した検討体制の構築

 当社は、構造的な利益相反の問題を排除する観点から、公開買付者又は本応募予定株主と利害関係を有する者について、当社株式の価値評価の基礎となる事業計画の作成過程や、当社と公開買付者との間の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件に関する交渉過程に関与させないこととしており、かかる取扱いを継続している。

(f)本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保

 法令で定められた最短の買付け等の期間が20営業日であるところ、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「本公開買付期間」といいます。)が30営業日に設定され、法定の最短期間より比較的長期に設定されることにより、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付けの公正性を担保することが企図されている。

 また、当社及び公開買付者は、本公開買付けの開始後に当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、本公開買付けの開始後に対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を一切行っておらず、対抗的な買付け等の機会を妨げないこととしている。本公開買付期間の設定とあわせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保が配慮されている。

(g)マジョリティ・オブ・マイノリティ条件

 いわゆるマジョリティ・オブ・マイノリティ条件は、本公開買付け成立の条件とはされない予定とのことである。もっとも、本公開買付けにおいて、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する少数株主の利益に資さない可能性があること、及び本公開買付けにおいては、他に適切な公正性担保措置が実施されており、当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていることからすれば、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件が設定されていないことのみをもって、適切な公正性担保措置が講じられていないと評価されるものではないと考えられる。

(h)その他の公正性担保措置の実施

 公開買付者は、(ⅰ)本公開買付けの決済の完了後速やかに、公開買付者が本公開買付けの成立により取得する株式数に応じて、当社株式の全ての株式売渡請求をすること又は株式併合及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会の開催を当社に要請をすることを予定しており、当社の株主に対して株式買取請求権又は価格決定の申立てが確保されない手法は採用しないこと、(ⅱ)株式売渡請求又は株式併合をする際に、当社の株主に対価として交付される金銭は本公開買付価格に当該各株主(公開買付者及び当社を除く。)の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一となるように算定されること、また、本新株予約権者(公開買付者を除く。)に対価として交付される金銭は、本新株予約権買付価格に本新株予約権者が所有する本新株予約権の数を乗じた価格と同一となるように算定されることを明らかとしていることから、当社の株主が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保し、これをもって強圧性が生じないように配慮している。

(i)小括

 以上のような点を踏まえ、本特別委員会において、慎重に協議及び検討した結果、本取引においては適切な公正性担保措置が講じられており、2025年1月31日時点において、本取引に係る手続は公正であると判断するに至った。

 

(ⅳ)上記を踏まえ、当社取締役会が本取引の実施(本公開買付けに係る意見表明の内容を含む。)を決定することが少数株主に不利益でないことについて

 上記(ⅰ)乃至(ⅲ)までにおいて検討した諸事項以外の点に関して、本特別委員会において、本公開買付けを含む本取引が当社の少数株主にとって不利益なものであると考える事情は特段見当たらず、したがって当社取締役会が、本公開買付けへの賛同意見の表明及び当社の株主及び新株予約権者に対して応募推奨することを含め、本取引の実施を決定することは、2025年1月31日時点において、当社の少数株主にとって不利益ではないと判断するに至った。

 

④ 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

 当社は、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載のとおり、本公開買付けに関する意見を決定するにあたり、当社グループ、公開買付者グループ及び本応募予定株主のいずれからも独立した独自の第三者算定機関であるトラスティーズに対して、当社の株式価値の算定を依頼し、2025年1月30日付で本株式価値算定書(トラスティーズ)を取得いたしました。当社がトラスティーズから取得した本株式価値算定書(トラスティーズ)の詳細については、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」の「(ⅱ)算定の概要」をご参照ください。

 

⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見

 当社は、トラスティーズから取得した本株式価値算定書(トラスティーズ)及びTMI総合法律事務所から受けた法的助言を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引について、当社の企業価値の向上、少数株主の皆様の利益保護を含む本取引に関する諸条件の妥当性等の観点から、慎重に協議及び検討を行いました。

 その結果、当社は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、本公開買付けの実施も含めた本取引が、上記に記載したシナジーの発現を通じて、当社の企業価値向上に資するものであるとともに、(ⅰ)当社が、公開買付者グループ、当社グループ及び本応募予定株主から独立した第三者算定機関であるトラスティーズから取得した株式価値算定報告書によれば、当社株式の1株当たりの株式価値は、市場株価法によると197円から206円、DCF法によると230円から307円、類似公開会社比準法によると173円から224円とされているところ、本公開買付価格は、市場株価法及び類似公開会社比準法による算定結果の上限値を上回るとともに、DCF法による算定結果のレンジの範囲内であって中央値付近の金額であること、(ⅱ)本公開買付価格(260円)は、当社株式の2025年1月30日の東京証券取引所スタンダード市場における終値202円に対して28.71%、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値199円に対して30.65%、直近3ヶ月間の終値単純平均値206円に対して26.21%、直近6ヶ月間の終値単純平均値197円に対して31.98%、直近12ヶ月間の終値単純平均値171円に対して52.05%のプレミアムをそれぞれ加えた価格であるところ、かかる金額は、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」を公表した2019年6月28日以降、2025年1月30日までに公表された公開買付けの事例のうち、公開買付け前において買付者が対象者の議決権を保有しておらず、公開買付けによって対象者の議決権の3分の2以上を取得したという類似事例(ただし、公開買付価格のプレミアムが公表日前営業日の終値に対してマイナスとなる事例及び公開買付不成立の事例は除く。)144件におけるプレミアム水準の中央値(公表日の前営業日の終値に対して41.87%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して38.67%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して42.40%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して45.22%、公表日の前営業日までの過去12ヶ月間の終値単純平均値に対して46.28%)と比較した場合、過去12ヶ月間の平均値に対するプレミアムで見た場合には遜色ない水準であると考えられること、また、直前営業日終値、過去1ヶ月間、過去3ヶ月間及び過去6ヶ月間の平均値に対するプレミアムは類似事例のプレミアム水準に比して必ずしも高い水準とは評価できないものの、仮に本取引が実行されなかった場合には、今後、当社は単独では上場維持基準の1つである流通株式比率25%以上の基準を充足することができない可能性があり、その結果、当社の少数株主が当社株式を本公開買付価格よりも低い水準で売却せざるを得ない状況や売却すること自体が困難となる状況が生じ、当社の少数株主に看過できない損害を生じさせる可能性が否定できないため、類似事例全体の平均水準と同水準のプレミアムでなければ本取引を実施すべきではないと直ちに判断することは必ずしも適切ではないと考えられること、その上で、本公開買付価格が、上記のとおり、直近1ヶ月間の終値単純平均値及び直近6ヶ月間の終値単純平均値に対して30%を上回るプレミアム、前営業日終値並びに直近3ヶ月間の終値単純平均値に対して20%を上回るプレミアムが付されたものであり、不合理とはいえない水準であること等を考慮すると、本公開買付価格に付されたプレミアム水準を理由に、本公開買付価格の妥当性が損なわれるものとはいえないと考えられること、また、本公開買付価格260円及び当社の2024年9月30日時点の純資産を前提とした当社の株価純資産倍率(PBR)は1.20倍であるが、2019年6月28日以降2025年1月30日までに公表された公開買付けの事例のうち、対象者の主軸事業が不動産・デベロッパー関連事業である事例9件においては、公開買付価格を前提としたPBRの平均値が1.42倍、中央値が1.20倍であり、類似業種の公開買付けの事例と比較して同等の水準であると考えられること、さらに、本公開買付価格(260円)は、当社株式が2022年4月にスタンダード市場に移行して以来の市場株価終値の最高値である235円を上回る価格であること等を考慮すると、本公開買付価格は妥当性を有し、当社の少数株主の皆様に対して合理的な株式の売却機会を提供するものであると判断し、2025年1月31日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。

 上記の取締役会においては、当社取締役8名(羅怡文氏、中林毅氏、村主正彦氏、豊泉謙太郎氏、田村達裕氏、クイカイピン氏、髙村正人氏及び原田典子氏)のうち、当社の筆頭株主であり親会社である森燁有限公司の親会社である中国平安保険(集団)股份有限公司のグループ会社であり、本応募予定株主である、平安ジャパン・インベストメント1号の無限責任組合員である平安ジャパン・インベストメント株式会社の役員であるクイカイピン氏及び当社のその他の関係会社であり、本応募予定株主であるSBIHDの代表取締役副社長(COO)である髙村正人氏が欠席したほか、中林毅氏及び田村達裕氏は本応募予定株主である平安ジャパン・インベストメント1号の無限責任組合員である平安ジャパン・インベストメント株式会社の役職員であることから、本取引における構造的な利益相反の問題による影響を受けるおそれを可能な限り排除する観点から、中林毅氏及び田村達裕氏を除き、当社取締役4名(羅怡文氏、村主正彦氏、豊泉謙太郎氏及び原田典子氏)において審議の上、その全員一致で本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。なお、上記の取締役会に参加した取締役4名において、公開買付者グループ及び本応募予定株主との兼職関係にある等特別な利害関係を有する役員は存在しておりません。また、当社取締役のうち、上記決議の際に欠席したクイカイピン氏及び髙村正人氏、上記決議の際に除外された中林毅氏及び田村達裕氏は、利益相反の疑いを回避する観点より、当社取締役会における本取引の検討に関する議案の審議に参加していないほか、当社の立場において本取引の検討、本取引に係る公開買付者との協議・交渉にも参加しておりません。なお、上記取締役会の審議及び決議に参加しなかった中林毅氏、田村達裕氏、クイカイピン氏及び髙村正人氏の4名が上記議案につき会社法に定める特別の利害関係を有していないと判断される可能性を踏まえ、確実に会社法上の定足数を充足する有効な決議を行うため、中林毅氏、田村達裕氏、クイカイピン氏及び髙村正人氏の4名のうち、平安ジャパン・インベストメント株式会社又はSBIHDの役員を兼任せず、従業員の地位を兼務するにとどまる田村達裕氏を加えた取締役5名にて審議の上、改めて当該議案について採決を行い全員一致により決議しております。また、上記の当社取締役会においては、当社の監査役3名(うち社外監査役3名)全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。

 

⑥ 当社における独立した検討体制の構築

 当社は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、公開買付者グループ及び本応募予定株主から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う体制を当社内に構築いたしました。

 具体的には、当社は、2024年9月6日に本取引の実施に向けた検討・協議を開始したい旨の提案書を受領した後、TMI総合法律事務所から受けた助言を踏まえ、構造的な利益相反の問題を排除する観点から、公開買付者又は本応募予定株主と利害関係を有する者について、当社株式の価値評価の基礎となる事業計画の作成過程や、当社と公開買付者との間の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件に関する交渉過程に関与させないこととしており、かかる取扱いを継続しております。

 

⑦ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保

 公開買付者は、本公開買付けにおける買付け等の期間を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日に設定して法定の最短期間より比較的長期に設定することにより、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付けの公正性を担保することを企図しているとのことです。

 また、公開買付者及び当社は、本公開買付けの開始後に当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、本公開買付けの開始後に対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意は一切行っておらず、対抗的な買付け等の機会を妨げないこととしています。このように、本公開買付期間の設定とあわせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しております。

 

⑧ 当社の株主が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保するための措置

 公開買付者は、上記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、(ⅰ)本公開買付けの決済の完了後速やかに、公開買付者が本公開買付けの成立により取得する株式数に応じて、当社株式の全て(本新株予約権の行使により発行又は移転される当社株式を含みます。)及び本新株予約権の全ての株式等売渡請求をすること又は株式併合及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総会の開催を当社に要請することを予定しており、当社の株主の皆様に対して株式買取請求権又は価格決定請求権が確保されない手法は採用しないこと、(ⅱ)株式等売渡請求又は株式併合をする際に、当社の株主の皆様に対価として交付される金銭は本公開買付価格に当該各株主(ただし、公開買付者及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一になるように算定されることを明らかにしていること、また、本新株予約権者(公開買付者を除きます。)の皆様に対価として交付される金銭は、本新株予約権買付価格に本新株予約権者が所有する本新株予約権の数を乗じた価格と同一となるように算定されることを明らかにしていることから、当社の株主及び本新株予約権者の皆様が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保し、これをもって強圧性が生じないように配慮しているとのことです。

 

(7)公開買付者と当社の株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項

 公開買付者は、2025年1月31日付で本応募予定株主との間で、本応募契約を締結しているとのことです。本応募契約の詳細については、以下のとおりとのことです。

① 本応募契約(森燁有限公司)

 上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、本公開買付けに際して、公開買付者は、2025年1月31日付で当社の筆頭株主であり親会社である森燁有限公司との間で、本応募契約(森燁有限公司)を締結し、森燁有限公司が所有する当社株式の全て(所有株式数:60,777,988株、所有割合:44.96%)について、本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。

 本応募契約(森燁有限公司)において、森燁有限公司は、公開買付者及び森燁有限公司との間で合意があった場合を除き、本公開買付けへの応募を撤回し、当該応募の結果成立した当該株式の買付けに係る契約を解除することはできないものとされているとのことです。また、森燁有限公司は、本公開買付けの決済の開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が本公開買付期間の末日の翌日以降に開催される場合、自らの保有する当社株式について、本臨時株主総会において公開買付者の指示に従って権利行使するものとされているとのことです。また、森燁有限公司は、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接的か間接的かを問わず、(ⅰ)抵触取引(本取引と形式的若しくは実質的に競合、矛盾若しくは抵触し得る、又は本取引の実行を困難にするおそれのある取引その他これらに関連する行為をいうとのことです。以下同じとのことです。)に関して、関連する合意をし、又は抵触取引に応じてはならず、また、(ⅱ)公開買付者以外の者に対し、抵触取引に関連して当社グループに関する情報その他の情報を提供してはならず、かつ、(ⅲ)抵触取引の申込み若しくは申込みの勧誘又は抵触取引に関するいかなる協議若しくは交渉その他の関連する行為を行わないものとされているとのことです。また、森燁有限公司は、第三者から抵触取引に係る提案を受け、又はかかる提案が存在することを知った場合、速やかに、公開買付者に対し、その旨及び当該提案の内容を通知し、対応につき、誠実に協議するものとされているとのことです。

 本応募契約(森燁有限公司)においては、森燁有限公司による応募の前提条件は規定されていないとのことです。

 なお、本応募契約(森燁有限公司)においては、各当事者は、上記のほか、表明保証(注1)の違反の場合の通知、秘密保持、公表、準拠法・管轄、誠実協議を合意しているとのことです。

(注1) 本応募契約(森燁有限公司)において、公開買付者は、森燁有限公司に対して、本応募契約(森燁有限公司)締結日、本公開買付けの開始日及び本公開買付けの決済の開始日において、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)本応募契約(森燁有限公司)の締結に係る権利能力及び行為能力並びに社内手続の履践、(ⅲ)本応募契約(森燁有限公司)の法的拘束力・強制執行可能性、(ⅳ)本応募契約(森燁有限公司)の締結及び履行による法令等との抵触の不存在、(ⅴ)公開買付者による本応募契約(森燁有限公司)の締結及び履行のための許認可等の取得、(ⅵ)反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在、(ⅶ)倒産手続等の不存在及び(ⅷ)公開買付けに必要な資金の保有について表明及び保証を行っているとのことです。また、本応募契約(森燁有限公司)において、森燁有限公司は、公開買付者に対して、本応募契約(森燁有限公司)締結日、本公開買付けの開始日及び本公開買付けの決済の開始日において、森燁有限公司に関する表明保証事項として、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)本応募契約(森燁有限公司)の締結に係る権利能力及び行為能力並びに社内手続の履践、(ⅲ)本応募契約(森燁有限公司)の法的拘束力・強制執行可能性、(ⅳ)本応募契約(森燁有限公司)の締結及び履行による法令等との抵触の不存在、(ⅴ)公開買付者による本応募契約(森燁有限公司)の締結及び履行のための許認可等の取得、(ⅵ)当社株式の適法かつ有効な所有、(ⅶ)反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在、(ⅷ)倒産手続等の不存在及び(ⅸ)法第166条第2項に定める事実及び法第167条第2項に定める事実の不存在について表明及び保証を行っており、当社グループに関する表明保証事項として、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)当社の子会社及び関連会社に関する事項、(ⅲ)財務諸表等の正確性、(ⅳ)重要契約に関する事項、(ⅴ)資産に関する事項、(ⅵ)法令遵守に関する事項、(ⅶ)人事労務関係に関する事項、(ⅷ)訴訟及び紛争の不存在、(ⅸ)租税に関する事項、(ⅹ)情報開示の真実性及び正確性、()倒産事由の不存在、()反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在及び(xⅲ)環境に関する事項について表明及び保証を行っているとのことです。

 

 なお、本応募契約(森燁有限公司)を除いて、公開買付者と森燁有限公司との間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払を除き、森燁有限公司に対して本公開買付けに際して付与される利益はないとのことです。

 

② 本応募契約(SBIホールディングス)

 上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、本公開買付けに際して、公開買付者は、2025年1月31日付で当社の第2位株主でありその他の関係会社及び主要株主であるSBIHDとの間で、本応募契約(SBIホールディングス)を締結し、SBIHDが所有する当社株式の全て(所有株式数:43,483,870株、所有割合:32.17%)について、本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。本応募契約(SBIホールディングス)において、SBIHDは、公開買付者及びSBIHDとの間で合意があった場合を除き、本公開買付けへの応募を撤回し、当該応募の結果成立した当該株式の買付けに係る契約を解除することはできないものとされているとのことです。また、SBIHDは、本公開買付けの決済の開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が本公開買付期間の末日の翌日以降に開催される場合、自らの保有する当社株式について、本臨時株主総会において公開買付者の指示に従って権利行使するものとされているとのことです。また、SBIHDは、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接的か間接的かを問わず、(ⅰ)抵触取引に関して、関連する合意をし、又は抵触取引に応じてはならず、また、(ⅱ)公開買付者以外の者に対し、抵触取引に関連して当社グループに関する情報その他の情報を提供してはならず、かつ、(ⅲ)抵触取引の申込み若しくは申込みの勧誘又は抵触取引に関するいかなる協議若しくは交渉その他の関連する行為を行わないものとされているとのことです。また、SBIHDは、第三者から抵触取引に係る提案を受け、又はかかる提案が存在することを知った場合、速やかに、公開買付者に対し、その旨及び当該提案の内容を通知し、対応につき、誠実に協議するものとされているとのことです。

 本応募契約(SBIホールディングス)においては、SBIHDによる応募の前提条件は規定されていないとのことです。

 なお、本応募契約(SBIHD)においては、各当事者は、上記のほか、表明保証(注2)の違反の場合の通知、秘密保持、公表、準拠法・管轄、誠実協議を合意しているとのことです。

(注2) 本応募契約(SBIホールディングス)において、公開買付者は、SBIHDに対して、本応募契約(SBIホールディングス)締結日、本公開買付けの開始日及び本公開買付けの決済の開始日において、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)本応募契約(SBIホールディングス)の締結に係る権利能力及び行為能力並びに社内手続の履践、(ⅲ)本応募契約(SBIホールディングス)の法的拘束力・強制執行可能性、(ⅳ)本応募契約(SBIホールディングス)の締結及び履行による法令等との抵触の不存在、(ⅴ)公開買付者による本応募契約(SBIホールディングス)の締結及び履行のための許認可等の取得、(ⅵ)反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在、(ⅶ)倒産手続等の不存在及び(ⅷ)公開買付けに必要な資金の保有について表明及び保証を行っているとのことです。また、本応募契約(SBIホールディングス)において、SBIHDは、公開買付者に対して、本応募契約(SBIホールディングス)締結日、本公開買付けの開始日及び本公開買付けの決済の開始日において、SBIHDに関する表明保証事項として、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)本応募契約(SBIホールディングス)の締結に係る権利能力及び行為能力並びに社内手続の履践、(ⅲ)本応募契約(SBIホールディングス)の法的拘束力・強制執行可能性、(ⅳ)本応募契約(SBIホールディングス)の締結及び履行による法令等との抵触の不存在、(ⅴ)公開買付者による本応募契約(SBIホールディングス)の締結及び履行のための許認可等の取得、(ⅵ)当社株式の適法かつ有効な所有、(ⅶ)反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在、(ⅷ)倒産手続等の不存在及び(ⅸ)法第166条第2項に定める事実及び法第167条第2項に定める事実の不存在について表明及び保証を行っており、当社グループに関する表明保証事項として、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)当社の子会社及び関連会社に関する事項、(ⅲ)財務諸表等の正確性、(ⅳ)重要契約に関する事項、(ⅴ)資産に関する事項、(ⅵ)法令遵守に関する事項、(ⅶ)人事労務関係に関する事項、(ⅷ)訴訟及び紛争の不存在、(ⅸ)租税に関する事項、(ⅹ)情報開示の真実性及び正確性、()倒産事由の不存在、()反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在及び(xⅲ)環境に関する事項について表明及び保証を行っているとのことです。

 

 なお、本応募契約(SBIホールディングス)を除いて、公開買付者とSBIHDとの間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払を除き、SBIHDに対して本公開買付けに際して付与される利益はないとのことです。

 

③ 本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)

 上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、本公開買付けに際して、公開買付者は、2025年1月31日付で当社の第3位株主である平安ジャパン・インベストメント1号との間で、本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)を締結し、平安ジャパン・インベストメント1号が所有する当社株式の全て(所有株式数:7,634,500株、所有割合:5.65%)について、本公開買付けに応募する旨を合意しているとのことです。本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)において、平安ジャパン・インベストメント1号は、公開買付者及び平安ジャパン・インベストメント1号との間で合意があった場合を除き、本公開買付けへの応募を撤回し、当該応募の結果成立した当該株式の買付けに係る契約を解除することはできないものとされているとのことです。また、平安ジャパン・インベストメント1号は、本公開買付けの決済の開始日より前の日を権利行使の基準日とする当社の株主総会が本公開買付期間の末日の翌日以降に開催される場合、自らの保有する当社株式について、本臨時株主総会において公開買付者の指示に従って権利行使するものとされているとのことです。また、平安ジャパン・インベストメント1号は、自ら又は他の者をして、公開買付者以外の者との間で、直接的か間接的かを問わず、(ⅰ)抵触取引に関して、関連する合意をし、又は抵触取引に応じてはならず、また、(ⅱ)公開買付者以外の者に対し、抵触取引に関連して当社グループに関する情報その他の情報を提供してはならず、かつ、(ⅲ)抵触取引の申込み若しくは申込みの勧誘又は抵触取引に関するいかなる協議若しくは交渉その他の関連する行為を行わないものとされているとのことです。また、平安ジャパン・インベストメント1号は、第三者から抵触取引に係る提案を受け、又はかかる提案が存在することを知った場合、速やかに、公開買付者に対し、その旨及び当該提案の内容を通知し、対応につき、誠実に協議するものとされているとのことです。

 本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)においては、平安ジャパン・インベストメント1号による応募の前提条件は規定されていないとのことです。

 なお、本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)においては、各当事者は、上記のほか、表明保証(注3)の違反の場合の通知、秘密保持、公表、準拠法・管轄、誠実協議を合意しているとのことです。

(注3) 本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)において、公開買付者は、平安ジャパン・インベストメント1号に対して、本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)締結日、本公開買付けの開始日及び本公開買付けの決済の開始日において、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の締結に係る権利能力及び行為能力並びに社内手続の履践、(ⅲ)本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の法的拘束力・強制執行可能性、(ⅳ)本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の締結及び履行による法令等との抵触の不存在、(ⅴ)公開買付者による本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の締結及び履行のための許認可等の取得、(ⅵ)反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在、(ⅶ)倒産手続等の不存在及び(ⅷ)公開買付けに必要な資金の保有について表明及び保証を行っているとのことです。また、本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)において、平安ジャパン・インベストメント1号は、公開買付者に対して、本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)締結日、本公開買付けの開始日及び本公開買付けの決済の開始日において、平安ジャパン・インベストメント1号に関する表明保証事項として、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の締結に係る権利能力及び行為能力並びに社内手続の履践、(ⅲ)本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の法的拘束力・強制執行可能性、(ⅳ)本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の締結及び履行による法令等との抵触の不存在、(ⅴ)公開買付者による本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)の締結及び履行のための許認可等の取得、(ⅵ)当社株式の適法かつ有効な所有、(ⅶ)反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在、(ⅷ)倒産手続等の不存在及び(ⅸ)法第166条第2項に定める事実及び法第167条第2項に定める事実の不存在について表明及び保証を行っており、当社グループに関する表明保証事項として、(ⅰ)適法かつ有効な設立・存続、(ⅱ)当社の子会社及び関連会社に関する事項、(ⅲ)財務諸表等の正確性、(ⅳ)重要契約に関する事項、(ⅴ)資産に関する事項、(ⅵ)法令遵守に関する事項、(ⅶ)人事労務関係に関する事項、(ⅷ)訴訟及び紛争の不存在、(ⅸ)租税に関する事項、(ⅹ)情報開示の真実性及び正確性、()倒産事由の不存在、()反社会的勢力への非該当性・反社会的勢力との関係の不存在及び(xⅲ)環境に関する事項について表明及び保証を行っているとのことです。

 

 なお、本応募契約(平安ジャパン・インベストメント1号)を除いて、公開買付者と平安ジャパン・インベストメント1号との間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払を除き、平安ジャパン・インベストメント1号に対して本公開買付けに際して付与される利益はないとのことです。

 

4【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】

(1)普通株式

氏名

役職名

所有株式数(株)

議決権の数(個)

羅 怡文

代表取締役会長

中林 毅

代表取締役社長

村主 正彦

取締役

70,593

705

豊泉 謙太郎

取締役

98,657

986

田村 達裕

取締役

クイ カイピン

取締役

髙村 正人

取締役

原田 典子

取締役

田中 一彦

監査役

吉田 修平

監査役

長尾 謙太

監査役

169,250

1,692

 (注1) 役職名、所有株式数及び議決権数は本書提出日現在のものです。

 (注2) 取締役髙村正人氏及び原田典子氏は社外取締役です。

 (注3) 監査役田中一彦氏、吉田修平氏及び長尾謙太氏は社外監査役です。

 (注4) 所有株式数及び議決権の数は、それぞれ譲渡制限付株式報酬として付与された株式及びそれらに係る議決権が含まれています。

 

(2)新株予約権

氏名

役職名

所有個数(個)

株式に換算した数

(株)

株式に換算した議決権の数(個)

羅 怡文

代表取締役会長

5,364,000

5,364,000

53,640

中林 毅

代表取締役社長

村主 正彦

取締役

豊泉 謙太郎

取締役

田村 達裕

取締役

クイ カイピン

取締役

髙村 正人

取締役

原田 典子

取締役

田中 一彦

監査役

吉田 修平

監査役

長尾 謙太

監査役

5,364,000

5,364,000

53,640

 (注1) 役職名、所有個数、株式に換算した数及び株式に換算した議決権の個数は、本書提出日現在のものです。

 

5【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】

 該当事項はありません。

 

6【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】

 該当事項はありません。

 

7【公開買付者に対する質問】

 該当事項はありません。

 

8【公開買付期間の延長請求】

 該当事項はありません。

以 上