当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「安心・安全・快適・環境・健康・福祉」に配慮した豊かな生活空間の創造を目指し、健全な若者の育成と魅力溢れる社会の実現に、おもてなしの心と笑顔で貢献することを経営理念としております。
また、この経営理念に立ち返り、未来を開拓する「健全な若者の育成」を通じて、魅力溢れる社会を創造するグローバルトップブランド『UniLife』という存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))として「学び・成長・つながり」を生むリアル空間へ再創造することを掲げ、これを2030年における当社グループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』としました。そして、この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年を第一フェーズと位置付け中期経営計画『GT01』を策定し、これにあわせ、新しい領域に挑戦する「探索」と、既存の事業の一層成長を図る「深化」という活動が、高い次元でバランスよく調和していることを目指す『両利きの経営』と、規模の大きさで競合相手を圧倒する消耗戦から、社員一人一人が知識を機動的に生み出す力を発揮するかたちへと転換し、組織の学習スピードを高めることを目指す『社員全員の経営』の2つを経営の基本方針とし、『GT01』を実践してまいりました。
2024年10月期より、長期ビジョンの第2フェーズと位置付ける中期経営計画『GT02』が始まりました。引き続き『両利きの経営』と『社員全員の経営』を基本方針とした、「人間性とテクノロジーの融合による、ジェイ・エス・ビーだけの価値創出」に焦点を当て、持続的成長の源泉は「人」であるとの考えのもと、多様性の尊重と相互結合の促進によるイノベーションとデジタルテクノロジーを組み合わせ、すべてのステークホルダーに対する新たな価値の提供に加え、一人ひとりが挑戦する「創造する組織」化の実現を図ってまいります。
(2)経営環境
文部科学省「令和6年度学校基本調査(速報値)」によりますと、大学(大学院を含む)の学生数は295.0万人と前年より4.4千人増加しており、当社グループを取り巻く市場環境につきましては引き続き追い風となる状況となっております。
経済環境においては、雇用・所得環境の改善により個人消費が増加し、設備投資においても持ち直しの動きが見られる等、国内経済は緩やかな回復傾向にあります。一方で急速な物価上昇に対する金融引き締めの影響、為替相場の急変動、中東情勢の緊迫化などから、景気の先行きについては不透明感が見られます。そのため、今後の景況判断につきましても、引き続き慎重に見極める必要があると考えております。このような状況のもと、当社の推計では、18歳人口の減少とともに学生マンション需要は2025年から2045年にかけて年平均1.5%減少すると見込んでおりますが、学生マンション需要に対する当社グループ管理戸数の市場シェアは5%程度であると考えております。また、学生マンション事業への特化や、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウ、学生のニーズの早期把握、大学及び大学生協との連携等を通じて、市場における一定の優位性は確保しているものと考えております。
今後もこの優位性を維持しつつ、市場シェアの拡大を図り、長期的な成長を目指してまいります。
(3)中長期的な経営戦略
長期ビジョン『Grow Together 2030』では、見えない資産(無形資産)が持続的な企業価値向上の源泉であるということを重視し、①「アビリティ(総合的人間力)」の芽を育て、社会課題の解決に貢献する、② 人間性とテクノロジーの融合による当社グループだけの価値の創出、③ 当社グループブランドである「UniLife」のグローバル・トップブランドへの進化を成長シナリオとし、グループ全体においてこの存在目的(パーパス)を通して価値観を共有し、人材の育成・成長を通じた価値創造を目指します。また、その価値創造は若者が成長することによって実現するものと定義しております。
長期ビジョン実現への取り組みの要旨は以下のとおりです。
■人的資本への投資
・創造する組織へ進化するための人材育成
・社員ロイヤリティ(絆)の向上と組織エンゲージメント(求心力)強化
・経営層及び後継者育成計画策定実施
■知的資本への投資
・DX戦略を推進するための組織編成
・DX関連ベンチャーへの投資
・CVC(Corporate Venture Capital)組成・運営
■ブランド・顧客基盤の構築
・最高のエンゲージメントを持つチームが、顧客成功体験(CX:Customer Experience)を支援
・顧客ロイヤリティ(絆)を確立
・顧客が他者へ推奨する状態(ロイヤルカスタマー)の確立
■企業内外の組織づくり
・「両利きの経営」と「社員全員の経営」を可能とする組織戦略
・UniLifeが、情報ネットワークのハブとして社内外でつながり、互恵互助のもと、ロイヤリティ(絆)を獲得し、お互いの知が結合することによりイノベーションを起こし続ける。
■成長時間を短縮する方策
・オープンイノベーション、アライアンス、ジョイントベンチャーの活用
・M&Aによる既存事業の拡大とシナジーの見込める新規事業投資
中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)では、業務改革を最重要項目として設定し、ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)、DX、そしてビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を3本柱として、人的資本・知的資本・気候変動・事業ポートフォリオを重要項目に設定し、それらに取り組むことで、長期的かつ持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
(4)目標とする経営指標等
中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)で掲げる主な経営指標等は以下のとおりです。
経営成績
|
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
|
788億円 |
87億円 |
85億円 |
56億円 |
資本効率及び財務安全性
|
ROE |
ROIC |
自己資本比率 |
流動比率 |
|
15%以上 |
8%以上 |
40%以上 |
120%以上 |
入居関連指標
|
管理戸数 |
契約決定件数 |
|
104,000戸 |
34,000件 |
成長投資
|
自社物件開発 |
新規事業/DX |
サステナビリティ/更新 |
|
270億円 |
20億円 |
10億円 |
なお、将来に関する前提・見通し・計画については、公表した時点における仮定等に基づくものであり、実際の経営成績は今後さまざまな要因によって異なる可能性があります。従いまして、その実現を保証あるいは約束するものではありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く経営環境は、今後、国際情勢、サステナビリティ、知財・技術など、社会システムの大きな変化が加速度的に生じていくと考えております。
こうした変化に対応し、当社グループが更なる成長を実現するため、変わらぬ軸として持ち続ける経営理念「豊かな生活空間の創造」に立ち返り、存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))のもと、2030年における当社グループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』を策定しました。この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年(2021年10月期~2023年10月期)を第一フェーズとした中期経営計画『GT01』を遂行し、2024年10月期~2026年10月期は長期ビジョンの第二フェーズ『GT02』をスタートさせました。これら中長期的な戦略を実行する上で、当社グループの優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。
「両利きの経営」「生産性向上」を実現するための業務改革
『GT02』における戦略実行の組織基盤として、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、DX(デジタルトランスフォーメーション)及びBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を3本柱とする業務改革を進めながら、人的資本(①)・知的資本(②)・気候変動(③)・事業ポートフォリオ(④)の重要項目に取り組むことで、ステークホルダーと共創・エコシステムを確立し、長期的且つ持続的な企業価値向上に努めてまいります。
① 人的資本-人的資本への投資、人材戦略
人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、両利きの経営を実践し、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方を追求してまいります。
「従業員は資産である」とのコンセプトのもと、生活と仕事の調和、新しいワークスタイルへの対応、ダイバーシティ、教育及び社員エンゲージメント向上を基本方針として、人事や教育研修等の制度を再設計するとともに、人への投資を加速し、人的資本経営を推進いたします。
② 知的資本-経営資源・無形資産等の確保強化
データに基づいた客観的な分析を行う、「データドリブン文化」を推進し、「人的資本/M&A連動」を推し進め、DXリーダーの配置、DXベンチャーへの投資等を通じ、DXの目的である、顧客体験向上とコスト削減の両立による競争優位性の構築・企業価値向上を図ってまいります。
③ 気候変動をはじめとしたESGの取組
当社グループは気候変動に関するリスクと機会の分析及び公表を行っております。
地球温暖化による気候変動に対しては、TCFD提言に基づく定量的な情報開示をはじめ、社会環境・地球環境の保全に対する積極的な活動を行ってまいります。併せてZEH※をはじめとする環境対応物件の展開、物件に対するリノベーションや再エネ活用を推進し、事業を通じた社会課題解決につながるソリューション開発に努め、高い付加価値の創造及び提供、ステークホルダーの満足度向上を実現させることで、社会的責任として高潔性が高い気候変動対応を確立してまいります。
また、気候変動対応について学生と共に考え活動することで、価値共創を実現するエコシステムを構築してまいります。
※ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語。エネルギー収支をゼロ以下にする住宅を意味します。
④ 事業ポートフォリオ
『GT02』においては、総額約300億円の投資を行う方針としております。
資本コストをベースとした意思決定を重視し、オーガニックグロースだけでなくM&Aグロースを両立させ、成長スピードを加速してまいります。学生マンション事業の成長性はまだまだ高く、成長スピードに乗って更なる拡大を目指します。また、新たな成長エンジンとなる事業を育てていくため、新規事業領域への投資も進めてまいります。
これらを通じて新たな価値提供を実現し、学生マンション分野で唯一無二の存在であり続けることを目指してまいります。
コーポレート・ガバナンスの強化
当事業年度中に、当社取締役による経費使用に関する疑義が判明し、当社から独立した中立かつ公正な外部専門家及び独立社外役員で構成される特別調査委員会を設置し調査を行ってまいりましたところ、2024年11月21日付で特別調査委員会からの調査報告書を受領しました。
当社グループではこのような事案が発生したことを厳粛に受け止め、再発防止のためのコーポレート・ガバナンスの強化を図ることが重要であると認識しております。特別調査委員会の調査結果及び提言を真摯に受け止め、2025年1月14日付で策定した再発防止策の実行に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)基本姿勢
当社グループはサステナビリティ(持続可能性)のある社会形成に貢献すべく、サステナビリティ委員会を設置し、共生創造企業を目指す当社グループとしての事業特性を加味した総合的且つサステナブルなESG(※)の取り組みを推進しております。
※E:環境(Environment)、S:社会(Social)、G:ガバナンス(Governance)
(2)サステナビリティ全般に関するマテリアリティ(重要課題)、ガバナンス及びリスク管理
(マテリアリティ:重要課題)
当社グループは事業の強みを生かしながら社会に貢献しうる課題を議論し、15項目のマテリアリティ(重要課題)を設定しました。
特性の異なる各項目に取り組むことにより、事業と社会貢献を両立しながら価値創造実現を目指します。今後、各項目に対する指標及び目標を設定し、目標達成のための活動内容策定と実践を進めてまいります。
主要な活動状況については、随時ホームページ等にて開示してまいります。
(ガバナンス)
サステナビリティ委員会は委員長を代表取締役社長より指名された取締役が務め、定められた常任メンバー、特別招集メンバー、常勤監査役で構成されます。
委員会は半年に1回開催し、サステナビリティに関するリスク・機会の検討、ならびに各部門から関連データの取得を行っており、今後は関連する取り組みの集約・進捗管理等を行ってまいります。審議・承認された事項は委員会開催の都度、委員長を通じて取締役会へ上程又は報告を行います。
取締役会はその上程又は報告を通じて各種施策の状況把握やリスク事案の監督を行います。
(リスク管理)
サステナビリティ委員会事務局が中心となって各事業の気候変動リスク、人的資本リスク及びその対応状況を把握し、サステナビリティ委員会に報告する体制としています。
また、これらと並行して当社グループを取り巻く様々なリスクを管理する内部監査室と連携し、当社グループ全般の適切なリスク管理・運営を行うために策定された「リスクマネジメント規程」に基づき、リスク管理を行っております。
気候変動による事業環境の変化に伴うリスクや自然災害に伴うリスク、人的資本における労働環境の変化に伴うリスクや健康・安全に係わるリスクについても管理を進め、「リスクマネジメント規程」に基づき審議・対応策の協議を行い、その内容については、取締役会へ報告することとなっています。
(3)重要なサステナビリティ項目
上記ガバナンス及びリスク管理を通じて識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。
・気候変動
・人的資本
それぞれの項目に係わる当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
● 気候変動
地球温暖化による気候変動に対して、企業には社会の公器としての責任を果たすことが求められています。
当社グループは「安心・安全・快適・環境・健康・福祉」に配慮した豊かな生活空間の創造を経営理念として掲げ、不動産賃貸管理事業を中心に事業を展開しています。
将来的に地球温暖化の深刻化に伴って自然災害の頻発化や激甚化が予想されるなか、入居者の方々の安全を守るという社会的な責任を果たすべく積極的な活動を推進します。
また、社会環境・地球環境の保全に対しても様々な活動を通じて社会課題解決につながるソリューション開発に努め、高い付加価値の創造及び提供を目指します。
そして、ステークホルダーの満足度向上の実現に向け、高潔性の高い気候変動対応を確立するとともに、TCFD(※)の提言に沿った情報開示を行ってまいります。
※TCFD:気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)
(気候変動)ガバナンス
当社グループは取締役会の監督のもと、サステナビリティ委員会が中心となり、各部門及び子会社との相互連携を通して、気候変動に関するサステナビリティ課題に対する取り組みを推進しています。
過去の取締役会で承認された気候変動に関連する取り組みは以下の通りです。
(気候変動)戦略
当社グループは、不動産賃貸管理事業者として自社所有/一括借上(家賃保証)物件からの賃貸収益が大きな収益源となっています。
気候変動問題に起因し、異常気象の頻発化に対する物件の安全性重視や、脱炭素社会に向けた環境配慮物件の需要増加など、新たな変化が生じています。
将来の不確実性が高まるなか、当社グループの企業価値を高めていくため、事業活動における対応の幅を広げることが重要であると認識しています。
そこで、気候変動に焦点を当て、いかなる方向性に世界が進展しても対応できるよう、気温上昇という観点で2つのシナリオを設定し、各シナリオにおける2050年までの影響を評価しました。
基準とした世界観(前提シナリオ)
(気候変動)リスクと機会
当社グループでは、気候変動のリスクと機会について、サステナビリティ委員会にて事業活動への影響を検討し、下記のリスクと機会を特定しています。
なお、リスクと機会の影響時期は当社グループの中期経営計画や長期ビジョンと整合させ、影響度については財務的なインパクトの大きさという観点で整理しています。
リスク/機会一覧
時間軸の定義…短期:0~3年、中期:2030年まで、長期:2050年まで
影響度の評価基準…大:営業利益1%以上、中:営業利益0.3%以上~1%未満、小:営業利益0.3%未満
影響度の記載(大・中・小)における太字:事業インパクト評価実施項目、それ以外の項目については評価基準をもとに定性的に判断
気候変動によってもたらされる当社グループへのリスク/機会の事業インパクト評価結果を踏まえ、当社にとって重大な影響を及ぼす可能性のある気候変動課題は以下の通りです。
・移行リスク①②
当社グループは不動産賃貸管理業を中心に事業を展開しており、管理棟数は2,000棟を超えています。賃貸事業運営にあたっては物件の共用部等における電力の負担が生じ、将来的にカーボンプライシングの導入や再生可能エネルギーの普及による電力価格の高騰が見込まれ、費用負担が増加する恐れがあります。また、当社グループの特徴として食事付き学生マンションを積極的に展開しており、食堂運営においては調理時にガスを使用するなど、カーボンプライシングメカニズムによる影響が想定されます。
これらリスクに対する戦略として、再生可能エネルギーの活用や省エネルギー設備の導入を進めています。太陽光発電システムでは、当社が保有する拓殖大学八王子国際キャンパス内の学生寮「カレッジハウス扶桑」の屋上に177.5KWの発電能力を有する太陽光パネルを設置しており、食堂のガス給湯システムにおいては、従前と比較してガスの使用量を50%~60%削減されるエコキュートへの切り替えを行っています。
・物理リスク④
当社グループは収益の多くを家賃によるものが占めており、管理物件が洪水被害等に見舞われた際、復旧するまでの期間は、その収益が得られなくなるなど財務上のリスクであると認識しています。また、不動産賃貸管理業にあたっては入居者の方々の安全確保が当社グループの果たすべき責任であり、対応すべきリスクであると認識しています。
財務リスクに対する戦略として、洪水リスクのある物件を対象に火災保険料の引き上げや、保険の引き受け範囲等の変更を視野に入れた商品設計を検討しています。
また、入居者の安全確保に対する戦略としては、発生時の被害を最小限に抑えるための安否確認体制の構築、自然災害時の対応マニュアルの作成、事業継続計画等の整備に努めています。
・機会⑬⑮
2050年カーボンニュートラルの実現を目指すなど、日本全体で脱炭素社会実現に向けた機運が高まっています。建物においてもZEH/ZEBをはじめ環境認証への注目が集まっており、環境認証取得の有無が選考の基準に含まれるようになりつつあります。こうした時代の流れが入居者の方々の環境意識の向上につながり、ZEH/ZEB物件の需要増加が予想されます。当社グループでは学生マンションの企画提案も行っているため、ZEH/ZEB規格を満たす企画提案を通じてZEH/ZEB物件の管理棟数拡大を目指すことで、高い入居率の維持及び家賃収入の増加が期待できます。
機会獲得に向けては、不動産賃貸管理事業における企画段階の事業戦略として、新築物件の省エネ設計推進、既存物件の改修により、環境配慮型マンションの標準化を掲げています。
実際、2024年3月には自社開発で初めてのZEH-M(Oriented)(※1)の基準を満たす環境配慮型学生マンションが福井県に完成しました。また、当社が管理運営する学生マンション及びオフィスビル計5棟(宮城県、東京都、愛知県、京都府)で使用する電力を2024年4月より順次、実質再生可能エネルギーに置き換えております。2025年度には竣工物件のうち9物件でBELS(※2)5つ星評価を取得する予定であり、うち7物件はZEH-M(Oriented)の評価を受けられることを見込んでおります。
※1:ゼロ・エネルギー・ハウス指向型住宅(集合住宅向け)
※2:建築物省エネルギー性能表示制度
(気候変動)リスク管理
サステナビリティ関連リスクに対しては、サステナビリティ委員会事務局が中心となって各事業のリスクの特定・評価、ならびに対応状況の把握、対応策を検討し、サステナビリティ委員会に報告する体制としています。
気候変動リスクの特定・評価に際しては、社内の様々な役職のメンバーを招集してワークショップを開催しています。ワークショップではグループごとにディスカッションを行い、想定される気候変動リスクと機会について考察しています。そのうえで、IEAやIPCCが公表する文献を参考に、各リスクや機会における財務インパクトを評価し、当社グループへの影響の大きさを評価しています。加えて、特定された各リスクと機会に対応するための施策、あるいは詳細な影響度把握のために必要な取り組みについても検討します。
また、これらと並行して当社グループを取り巻く様々なリスクを管理する内部監査室と連携することで、「リスクマネジメント規程」に基づいた統合的なリスクの適切な管理・運営を行っています。内部監査室における監査にあたっては、まず各部署及びグループ会社において業務活動全般において想定されるあらゆるリスクの洗い出しを毎年行っております。
洗い出された内容は内部監査室に情報共有されます。その際にサステナビリティ委員会での検討内容も集約され、内部監査室にて業務活動が適正、効率的に行われているかという観点から問題がないか監査を実施します。
内部監査の監査結果は代表取締役社長に報告され、問題があった場合には当該部署に改善を勧告し、業務の適正化を促すことでリスクの低減を図っています。
(気候変動)指標及び目標
当社グループでは、財務的インパクトを踏まえて特定された重大な気候変動リスクと機会に対する戦略及び取り組みを構築し、指標の集計及び開示を進めております。
2023年10月期実績値に対しては、Scope1、2のCO2(二酸化炭素)排出量の算定を行いました。なお、算定対象範囲は当社の自社事業拠点、自社所有物件調理施設及び自社所有物件共用部分としております。算定した上記排出量に関しては、国際NGOであるCDPの年次質問書への回答においても開示しております。
今後更なる分析、検討を進め、Scope1、2算定領域の拡大、最終的にはScope3排出量の算定を目指します。併せて、情報開示領域の拡大につながるデータ収集を図り、リスクの緩和ならびにビジネス機会獲得を目指します。
・指標と目標(Scope1、2実績)
※マーケット基準の値
当社グループの気候変動についての内容は、下記ウェブサイトにおいても掲載しております。
https://www.jsb.co.jp/ir/management/sustainability/
● 人的資本
コンセプト:「従業員は資産である ~社員が笑顔でチャレンジの舞台に立てる企業に~」
(当社グループの人的資本に対する考え)
当社グループでは組織を構成するのは「人」であり、企業価値創造の源泉も「人」であると考えております。
人材を「資本」として捉え、個々の価値を最大限に引き出し、「資産」すなわち、人財として活躍するための人的資本投資を進めてまいります。
そして多様な人財価値のシナジーによって組織力を最大化させ、中長期的且つ持続的な企業価値向上につながる経営を追求してまいります。
中長期的且つ持続的な企業価値の向上を実現するためには、全ての従業員が公平な機会の提供と公正な評価を受けながら、エクスペリエンス(経験)と共に成長して当社グループに愛着を持ち、従業員が一体となってお互いに更なる成長をしながら絆を深め、企業も成長することで、当社グループで働きたい・働き続けたいと思えるような「選ばれる会社」である必要があると考えております。
(人的資本)戦略
当社グループにおけるダイバーシティの確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、上記コンセプト及び人的資本に対する考えのもと、以下の「人的資本に関わる重要課題」を認識したうえで、従業員の知見と経験の活用を最大化し、高い従業員満足度の実現に向けて、多様な人材の確保、育成及び活躍推進に向けた環境整備が必要であると考えております。
それらの課題を克服するため、「戦略」及び「戦略」に基づいた「具体的施策」(戦術)を設定しました。これらを通じて多様性を尊重し、従業員それぞれが活躍できるようになるための制度と環境を実現してまいります。
「人的資本における重要課題」
・挑戦を推奨する組織風土の醸成
・多様な人財の能力の発揮と最大化
・人の活力を最大とするための教育制度の充実(マネジメント、リスキリング)
・ワークライフバランスの確保につながる柔軟な働き方の実現
・従業員のエンゲージメント等のスコア化とその向上
人的資本における「戦略」(関連重要課題、具体的施策)
|
重要課題 |
戦略 |
具体的施策(戦術) |
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挑戦を推奨する組織風土の醸成 |
企業風土向上 |
評価基準・評価方法の明確化 挑戦を推奨する組織風土の醸成 |
|
多様な人財の能力の発揮と最大化 |
ダイバーシティ・インクルージョンの推進 |
ジェンダーにとらわれない個々のスキルに基づく人材登用 様々な価値観・経験を持つ多様な人財の受け入れ促進 |
|
人の活力を最大とするための教育制度の充実 |
教育研修・キャリア形成・リスキリング活性化 |
ビジネスリーダーの計画的な育成 自律的な学びの仕組化・促進 |
|
ワークライフバランスの確保につながる柔軟な働き方の実現 |
職場環境向上 |
ファミリーフレンドリーな働き方 フレキシブルワーク |
|
従業員のエンゲージメント等のスコア化とその向上 |
従業員満足度向上 |
エンゲージメントサーベイの継続によるスコア向上に向けた施策の実施 従業員満足度調査を元に具体的施策の振り返り、改善の実施 |
(エンゲージメントサーベイの実施)
「社員と会社の双方向の関係性・つながり」にあたるエンゲージメントについて、社員の「当社への期待」と「その期待に対する実感」の状況を数値化することによりエンゲージメントの程度を測ることを目的とした調査(サーベイ)を当社として初めて実施しました。
*実施時期:2024年10月
*対象社員数:1090(正社員・嘱託社員・契約社員)
*有効回答数:974
*回答率:89.4%
サーベイの結果を通じて、業務遂行、特に新入社員や中途入社社員への入社時サポート(オンボーディングと呼ばれる期間)において、人の魅力や協働関係の強みを生かしながら安心して働ける、という傾向が示されました。
一方、以下に記した項目については管理すべきリスクとして、対応する機会とともに設定しました。
(人的資本)リスク管理と機会
・人材不足
→ 積極的な新規採用および再雇用の推進
・評価制度の納得感不足からくる人材流出(離職率上昇)
→ 公正な評価制度確立、公平な挑戦機会設定
・自律的なキャリア形成の遅延及び支援等の制度不十分
→ スキルアップに向けた多様な学習機会整備、チューター(知識やスキルの獲得)・メンター(心理的安全性確立)による自立に向けたサポート制度導入
・上記リスクやコミュニケーション不足から来るモチベーション低下
→ エンゲージメントサーベイ(下記参照)の定期的実施、コミュニケーションの活性化
エンゲージメントサーベイの結果は、以下「指標と目標」の達成及びより良い職場環境の創造に活かしてまいります。
(人的資本)指標及び目標
上記「戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について次の指標を用いております。当該指標における目標及び実績は次のとおりであります。
|
指標 |
|
2024年10月期実績 |
2023年10月期実績 |
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(ジェイ・エス・ビーグループ) |
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9.2% |
|
(ジェイ・エス・ビーグループ) |
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25.0% |
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重要課題 |
戦略 |
指標及び目標 (目標値は今後の検討課題) |
|
挑戦を推奨する組織風土の醸成 |
企業風土向上 |
エンゲージメントスコア ビジネスコンテスト、アイデアソンなど挑戦機会の実績 |
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多様な人財の能力の発揮と最大化 |
ダイバーシティ・インクルージョンの推進 |
女性管理職比率 キャリア採用率・アルムナイ採用率 |
|
人の活力を最大とするための教育制度の充実 |
教育研修・キャリア形成・リスキリング活性化 |
個々のスキル見える化・リーダー養成研修の実績 研修受講者数・資格取得者数 |
|
ワークライフバランスの確保につながる柔軟な働き方の実現 |
職場環境向上 |
男性育休取得率・育休後復職率 テレワーク・フレックスワークなど新たな制度の整備状況 |
|
従業員のエンゲージメント等のスコア化とその向上 |
従業員満足度向上 |
エンゲージメントスコア 従業員満足度スコア |
当社グループの人的資本についての内容は、下記ウェブサイトにおいても掲載しております。
https://www.jsb.co.jp/ir/management/sustainability/
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合の影響の内容、当該リスクへの対応策は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載があるものを除き、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)学生マンション事業への依存について
当社グループは、全セグメントの売上高の大半を不動産賃貸管理事業が占めており、その中心である学生マンション事業への依存度が高くなっております。今後も学生マンション事業の拡充による安定的な収益確保に努める所存でありますが、事業環境の変化、異業種やハウスメーカー等の参入による競争の激化等により同事業に何らかの問題が生じた場合、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、学生支援サービス事業等、中核事業の育成に努めるとともに、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウや入居者である学生のニーズの早期把握による付加価値の高い物件供給、大学及び大学生協との一層の連携強化に努め、一定の市場優位性を確保しつつ事業活動を遂行してまいります。
(2)不動産市況の変化について
当社グループの事業は、学生を主たる顧客層としているため景気動向や金利動向による影響は少ないものの、日本経済が今後急速に悪化した場合、不動産市場も影響を受け、不動産にかかわる投資収益が悪化し、不動産オーナーの賃貸事業運営の意欲が衰退する可能性があります。
これらの事態が発生した場合、不動産市況の変化による家賃収入の減少、仲介手数料及び管理費収入の減少、また、当社グループが保有する不動産価値の下落により減損処理が必要になる等、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、今後の国内経済の動向を注視するとともに、不動産市況や稼働率等不動産関連指標の動向を適宜把握し、当該リスクの適時軽減に取り組んでまいります。
(3)少子化リスクについて
学生マンション関連業務は人口動態の影響を大きく受ける可能性があり、今後少子化による18歳人口の減少を受けて学生数が減少する可能性があります。ただし、現状では進学率が高水準で推移していることから、学生数はほぼ横ばいとなっております。また、現時点では、都市部に人気校が多いことから地方からの学生の移動があり、下宿生数そのものの減少は緩やかなものとなっております。しかし、今後予測を大幅に上回る出生数の減少を受けて、学生数の減少により大学進学等の就学状況の変化が起こった場合、マーケットの縮小が起こる地域が出てくる可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、学生に係る進学率等統計情報の収集や、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視し、経営成績等への影響の低減に努めてまいります。
(4)大学の統廃合、キャンパス移転について
大学及び短期大学の進学希望者数と合格者総数が等しい、いわゆる大学全入時代の到来を踏まえ、大学の統廃合、キャンパスの移転等も行われております。当社グループでは新規に企画する物件及び仲介管理業務を受託している物件の主な対象となる大学、短期大学及び専門学校等の学生数、下宿生の傾向を勘案しつつ業務を行っておりますが、大学の統廃合又は学校の方針により全面及び一部キャンパスの移転等が発生した場合、周辺物件の需要と供給のバランスが崩れる等の事態が発生した場合には当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視するとともに、物件そのものの市場価値を高め、社会人向けへの一部転用や卒業生を含めた仲介業務を行うことで当社グループの事業へのリスク軽減を図ってまいります。
(5)業務提携について
当社グループは、全国各地の大学生活協同組合と、学生専用賃貸物件の開発、建設及び入居斡旋・管理に関する業務提携を行っております。現時点において提携先との関係は良好でありますが、今後、何らかの事情により契約変更又は提携解消が発生した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は現時点では高くないと認識しておりますが、当該リスクへの対応については、引き続き、全国各地の大学生活協同組合との緊密な連携に努めてまいります。
(6)法的規制等について
当社グループの主要な事業活動の継続には、宅地建物取引業・警備業・特定建設業に関する免許・登録や指定が前提となります。また、当社グループの事業は上記以外にも都市計画法、建設業法、建築基準法等、さまざまな法的規制を受けております。
今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制等が設けられる場合や、それぞれの規定に基づいて監督官庁から行政処分を受けた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、当社の主要事業の継続に必要となる、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者免許(国土交通大臣(8)第5032号、国土交通大臣(6)第5716号 他)を取得しておりますが、本書提出日までの間において、これらの免許及び登録の取消事由及び更新拒否事由は存在しておりません。しかしながら、将来においてこれら免許及び受録の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、本書提出日現在における当社グループの主要事業に係る許認可取得状況は以下のとおりであります。
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免許・登録等の別 |
会社 |
番号 |
有効期間 |
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宅地建物取引業法免許 |
㈱ジェイ・エス・ビー |
国土交通大臣 (8)第5032号 |
2023年10月30日から 2028年10月29日まで |
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㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワーク |
国土交通大臣 (6)第5716号 |
2023年1月6日から 2028年1月5日まで |
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㈱東京学生ライフ |
東京都知事 (3)第94618号 |
2022年9月15日から 2027年9月14日まで |
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㈱学生ハウジング |
京都府知事 (10)第6978号 |
2022年2月28日から 2027年2月27日まで |
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賃貸住宅管理業 |
㈱ジェイ・エス・ビー |
国土交通大臣 (02)第003965号 |
2022年2月26日から 2027年2月25日まで |
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㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワーク |
国土交通大臣 (01)第003868号 |
2022年2月22日から 2027年2月21日まで |
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㈱東京学生ライフ |
国土交通大臣 (02)第003869号 |
2022年2月22日から 2027年2月21日まで |
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㈱学生ハウジング |
国土交通大臣 (02)第000024号 |
2021年7月29日から 2026年7月28日まで |
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警備業 |
㈱ジェイ・エス・ビー |
第61000457号 |
2021年2月1日から 2026年1月31日まで |
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特定建設業 |
総合管財㈱ |
京都府知事許可 (特-6)第39660号 |
2024年7月8日から 2029年7月7日まで |
各種業法について理解と見識の低さから違法行為を行う可能性があると認識しており、当該リスクへの対応として、役職員が常に法令遵守を意識して業務に取り組むようコンプライアンスに関する研修を定期的に行っております。
(7)一括借上方式(運営委託方式のうち賃料定額型)による事業展開について
当社グループは、主に不動産賃貸物件を当社が一括して借上げ、不動産オーナーに対しては家賃保証を行い、入居者に転貸する方式により、業務を行っております。当方式は、不動産オーナーに対して契約期間中は部屋の稼働の有無や当社が入居者から受け取る賃料に関係なく、毎月定額の賃借料を支払う内容となっております。そのため、当社が想定する稼働率及び家賃相場を大幅に下回り、入居者からの賃料収入が不動産オーナーへ支払う保証賃料を下回る場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、空室の発生や賃料相場の下落による経営成績への影響を低減するために、不動産オーナーとの運営管理委託契約において経済情勢が変動した場合の賃料改定条項を設けるほか、入居者との賃貸借契約では契約解除に関して主に2ヶ月前までの予告を義務付け、転借人の募集期間を確保するなどの対策を講じております。
(8)事業年度内における経営成績変動及び制度変容等について
不動産仲介業務においては、業界全般において1月から3月に契約が集中し、この時期の収益が大きくなる傾向にあります。当社グループでも、学生の住まい探しの時期が1月から3月に集中することから、同一事業年度内において経営成績が変動いたします。また、当社は契約金として入居者から家賃の1~3ヶ月分に相当する額を入居時に一括して受け取る礼金制度(当社グループにおいて一部地域では礼金を入館金と呼称しております。)を採用しており、当社が一括借上を行っている物件では、当社が貸主として入居者から礼金を受領しております。この礼金収入は契約開始が集中する4月に大部分が売上高に計上されるため、当社グループの第1四半期(11月~1月)、第3四半期(5月~7月)及び第4四半期(8月~10月)よりも、4月が属する第2四半期(2月~4月)の比重が高くなっております。
当社グループが採用している礼金制度は、業界及び地域慣習の動向の影響を受ける可能性があり、制度自体の変容や廃止等が起こる可能性があります。また、敷金制度(賃借人の賃料滞納などの債務の担保を目的として、家賃の1~3ヶ月分に相当する額の預託を受ける制度)も同様であります。これらが起こった場合、当該礼金収入の減少や敷金預託の減少が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度における四半期ごとの経営成績概要は以下のとおりであります。
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
|
売上高(千円) |
13,776,433 |
24,683,865 |
15,672,926 |
15,396,439 |
69,529,664 |
|
構成比(%) |
19.8 |
35.5 |
22.6 |
22.1 |
100.0 |
|
営業利益又は 営業損失(△)(千円) |
△375,602 |
7,496,454 |
998,320 |
△12,469 |
8,106,702 |
|
構成比(%) |
△4.6 |
92.5 |
12.3 |
△0.2 |
100.0 |
当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、制度改正及び公正な会計慣行に関する情報を的確に把握するように努めております。
(9)個人情報管理について
当社グループは、事業を行うにあたり不動産オーナー及び入居者の個人情報を多数扱っており、個人情報取扱業者に該当しております。個人情報の取扱いに際しては、厳重な取扱いに留意しておりますが、不測の事態により、万が一個人情報が外部へ漏洩するような事態となった場合は、当社グループの信用失墜による契約件数の減少、売上の減少又は損害賠償による損失発生等の可能性も考えられ、その場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10)ストック・オプションと株式の希薄化について
当社グループでは、当社及び当社子会社の取締役及び従業員に対し、当社グループの経営成績向上に対する貢献意欲や士気を一層高めるとともに、株主との価値共有を推進することにより、企業価値向上に資することを目的とするため、新株予約権を付与しております。本書提出日の前月末現在、新株予約権による潜在株式数は123,600株であり、これは発行済株式総数の0.5%に相当しております。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
今後においても、ストック・オプション制度を活用していくことを検討することがあります。その場合には、当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じますが、役員及び従業員が、経営成績向上意欲や士気を高め、株価変動に関する利害を株主の皆様と共有し、結果として、企業価値向上へ貢献するものと考えております。
(11)重要な訴訟等におけるリスクについて
当社グループは、国内外の活動に関して、訴訟、紛争、その他の法的手続きの対象となる恐れがあります。不動産事業及び建設業においては、当社グループの企画するマンション建設に伴う近隣住民との紛争及び契約内容に関する賃借人又は施主との訴訟等が考えられます。重要な訴訟等が提起された場合、訴訟等の内容及び結果によっては当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
予期せぬ訴訟等については発生の可能性はあると認識しておりますが、現時点で予測できる内容は無く、どの程度の可能性があるかは想定できません。
(12)金利変動リスクについて
当社グループは、物件開発資金を主とした必要資金の多くを金融機関からの借入により調達しておりますが、長期借入金の比率を高めるなど将来の金利上昇による経営成績の悪化並びに流動性に対する対応策を講じております。ただし、急速かつ大幅な金利変動があれば、支払利息の増加等により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、金利が大幅に上昇した場合には、物件建設資金を借り入れた場合の金利負担の上昇等、資金調達コストの増加が起こり、不動産オーナーの賃貸事業運営に影響を与える可能性があります。
当該リスクは市場動向によるため顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、金融機関からの資金調達では金利変動による影響を軽減するため、金融情勢を踏まえながら一定程度金利を固定化することで金利上昇局面での経営成績等に与える影響を最小限に抑える取り組みを行っております。
(13)自然災害リスクについて
地震、台風、洪水、津波等の自然災害や気候変動に伴う異常気象、コロナウイルスやインフルエンザウイルス等の感染症拡大等の自然災害リスクに対して、全ての被害や影響を回避することは困難であり、また、大規模災害の発生に伴い、被災地域における営業活動の停止、被害を受けた設備等の修復、ライフラインの供給停止が生じた場合は、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期や影響を予測することは困難ではありますが、発生時の損害を最小限に抑えるため、安否確認体制の構築、自然災害対応マニュアルの作成、事業継続計画等の整備に努めております。
(14)新型コロナウイルス感染症の影響について
当社グループは新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対し、従業員や関係者の健康と安全に配慮しつつ、衛生管理の徹底、Web会議システムの活用など事業への影響を最小限に抑える取り組みを継続してまいりました。
同感染症については、2023年5月の「5類感染症」への分類移行にもみられるとおり、各種規制等が徐々に緩和され実体経済への影響も薄まりつつある状況となっております。しかしながら、このような状況においても、同感染症による当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性は、完全には払拭されていないと考えられるため、当該リスクの顕在化に備え、状況に応じた柔軟な対応に努めるなど、リスク管理を慎重に行い、引き続き当社グループの経営成績への影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。
経営成績等の状況の概要
(1)経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により個人消費が増加し、設備投資においても持ち直しの動きが見られる等、国内経済は緩やかな回復傾向にあります。一方で、物価上昇や世界的な金融資本市場の変動、地政学リスクなど、国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いています。
当社グループの主たる顧客層である学生の動向におきましては、大学(大学院を含む)の学生数は295.0万人と前年より4.4千人増加(文部科学省「令和6年度学校基本調査(速報値)」)しており、前年に引き続き過去最多となるなど、当社グループにとって、良好な市場環境が継続する状況となっています。
このような経営環境の中で、当社グループは長期ビジョン『Grow Together 2030』のフェーズ2と位置付ける現行の中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)において、両利きの経営と組織改革を掲げ、事業の足固めを着実に進めてまいりました。
当社の主力事業である学生マンション事業においては、当社グループの収益基盤である物件管理戸数は94,978戸(4月末時点)と前年同期比9,525戸増となり計画を上回りました。2023年11月1日付での株式会社学生ハウジングの子会社化の寄与もあり順調に物件管理戸数が増加するとともに、入居率も、物件管理戸数の増加分を含め高水準を維持いたしました。これらにより、学生マンションの家賃収入及び食事提供をはじめとする各種不動産賃貸関連サービスに係る売上高並びにメンテナンス関連売上高は好調に推移し、また第2四半期連結累計期間において一部生じていた、入居関連費用の体系見直しによる売上の四半期ずれの影響も期間の経過とともに解消されております。
費用面では、自社所有物件を含む管理戸数増加や食事付き学生マンションの積極展開による保証家賃、租税公課及び減価償却費等並びに食材仕入、またメンテナンス関連原価や人件費等、当社グループの業容拡大に伴う費用負担が増加しました。
また、2023年11月1日付けで「高齢者住宅事業」を中心的に担う株式会社グランユニライフケアサービスの全株式を株式会社学研ホールディングスの連結子会社である株式会社学研ココファンに譲渡し、特別利益として関係会社株式売却益2,980百万円を計上しています。
以上の結果、当連結会計年度の連結売上高は69,529百万円(前期比9.0%増)、経常利益は7,886百万円(同11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,452百万円(同56.1%増)となりました。
なお、当社グループの不動産賃貸管理事業では、賃貸入居需要の繁忙期である第2四半期連結会計期間に新規契約数が増加することから、経営成績は季節的に変動し、売上高は上期、特に第2四半期連結会計期間の割合が大きく、営業利益につきましても第2四半期連結会計期間に偏在する傾向があります。
また、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントを単一セグメントに変更したため、セグメント別の記載を省略しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べて5,596百万円増加し、17,249百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、資金の増加は8,173百万円(前年同期6,245百万円 資金の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益10,988百万円、非資金項目である減価償却費1,672百万円、関係会社株式売却益2,980百万円及び法人税等の支払額2,346百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は5,252百万円(前年同期11,107百万円 資金の使用)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出9,186百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入3,324百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、資金の増加は2,680百万円(前年同期1,882百万円 資金の増加)となりました。これは、主に長期借入れによる収入5,980百万円、長期借入金の返済による支出2,543百万円及び配当金の支払額663百万円によるものです。
(3)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
該当事項はありません。
② 受注実績
該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年11月1日 至 2024年10月31日) |
前年同期比(%) |
|
不動産賃貸管理事業(千円) |
68,480,874 |
113.8 |
|
その他(千円) |
1,048,790 |
29.2 |
|
合計(千円) |
69,529,664 |
109.0 |
(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づき分析した内容であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであり、実際の経営成績等は異なることがあります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては前述の「(1)経営成績の状況」をご参照ください。
2030年長期ビジョン『Grow Together 2030』のフェーズ2と位置付ける現行の中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)に掲げる経営数値目標と実績との比較分析は以下のとおりとなっております。
中期経営計画『GT02』初年度となる当連結会計年度におきましては、売上高及び各区分利益ともに当初計画を概ね達成しており、順調なスタートがきれたものと認識しております。
また、不動産賃貸管理事業における重要な指標である物件管理戸数と年間契約決定件数につきましても、計画達成に向け順調に増加しております。設備投資計画につきましても、現時点においては概ね計画通りに進捗しているものと考えております。
■ 『GT02』2026年10月期 経営数値目標
|
売上高 |
788億円 |
|
|
営業利益 |
87億円 |
|
|
経常利益 |
85億円 |
|
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
56億円 |
|
|
|
|
|
|
資本効率 |
ROE |
15%以上 |
|
ROIC |
8%以上 |
|
|
|
|
|
|
財務安全性 |
自己資本比率 |
40%以上 |
|
流動比率 |
120%以上 |
|
|
|
|
|
|
入居関連指標 |
管理戸数 |
104,000戸 |
|
契約決定件数 |
34,000件 |
|
|
|
|
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|
成長投資 |
自社物件開発 |
270億円 |
|
新規事業/DX |
20億円 |
|
|
サステナビリティ/更新 |
10億円 |
|
■ 実績及び達成率
|
|
GT02 |
2024年10月期 |
達成率 (%) |
2025年10月期 |
達成率 (%) |
2026年10月期 |
達成率 (%) |
|
売上高 (千円) |
78,813,807 |
69,529,664 (68,652,313) |
101.3 |
- (73,398,792) |
-
|
- (78,813,807) |
-
|
|
営業利益 (千円) |
8,727,525 |
8,106,702 (7,549,266) |
107.4 |
- (8,097,931) |
- |
- (8,727,525) |
- |
|
経常利益 (千円) |
8,518,138 |
7,886,094 (7,380,765) |
106.8 |
- (7,924,391) |
- |
- (8,518,138) |
- |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 (千円) |
5,684,530 |
7,452,754 (7,058,721) |
105.6 |
- (5,280,203) |
- |
- (5,684,530) |
- |
(注)1.( )内は単年度計画
2.達成率は各連結会計年度の単年度計画に対する比率を表示
■ 資本効率
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GT02 |
2024年10月期 (実績) |
2025年10月期 (実績) |
2026年10月期 (実績) |
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ROE (%) |
15%以上 |
21.6 |
- |
- |
|
ROIC (%) |
8%以上 |
9.4 |
- |
- |
■ 財務安全性
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|
GT02 |
2024年10月期 (実績) |
2025年10月期 (実績) |
2026年10月期 (実績) |
|
自己資本比率 (%) |
40%以上 |
47.4 |
- |
- |
|
流動比率 (%) |
120%以上 |
143.5 |
- |
- |
■ 入居関連指標
|
|
GT02 |
2024年10月期 (実績) |
進捗率 (%) |
2025年10月期 (実績) |
進捗率 (%) |
2026年10月期 (実績) |
進捗率 (%) |
|
管理戸数 (戸) |
104,000 |
94,978 |
91.3 |
- |
- |
- |
- |
|
契約決定件数 (件) |
34,000 |
33,183 |
97.6 |
- |
- |
- |
- |
(注)1.管理戸数は4月末現在の不動産賃貸管理事業に係る数値
2.契約決定件数は11月~10月決定数値
■ 成長投資
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|
GT02 |
2024年10月期 (実績累計) |
進捗率 (%) |
2025年10月期 (実績累計) |
進捗率 (%) |
2026年10月期 (実績累計) |
進捗率 (%) |
|
自社物件開発(千円) |
27,000,000 |
9,101,291 |
33.7 |
- |
- |
- |
- |
|
新規事業/DX (千円) |
2,000,000 |
235,396 |
11.8 |
- |
- |
- |
- |
|
サステナビリティ/更新(千円) |
1,000,000 |
195,716 |
19.6 |
- |
- |
- |
- |
(注)1.自社物件開発の実績累計は連結貸借対照表計上額を集計
2.システム投資の実績累計は連結貸借対照表計上額に同投資に係る維持管理費用を加算
b. 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は79,973百万円となり、前連結会計年度末の66,646百万円から13,327百万円の増加(前期比20.0%増)となりました。
(流動資産)
流動資産につきましては、19,773百万円となり、前連結会計年度末の14,059百万円から5,713百万円の増加(前期比40.6%増)となりました。これは、主として現金及び預金が5,596百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産につきましては、60,200百万円となり、前連結会計年度末の52,587百万円から7,613百万円の増加(前期比14.5%増)となりました。これは、主として有形固定資産が7,012百万円、のれんが414百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債につきましては、13,780百万円となり、前連結会計年度末の12,049百万円から1,731百万円の増加(前期比14.4%増)となりました。これは、主として未払法人税等が1,287百万円、前受金、営業預り金及び契約負債が771百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債につきましては、28,296百万円となり、前連結会計年度末の23,554百万円から4,742百万円の増加(前期比20.1%増)となりました。これは、主として長期借入金が4,565百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、37,897百万円となり、前連結会計年度末の31,043百万円から6,853百万円の増加(前期比22.1%増)となりました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上と配当金の支払いにより利益剰余金が6,789百万円増加したことによるものであります。
c. キャッシュ・フローの状況の分析
前述の(2)キャッシュ・フローをご参照ください。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。また、これらの連結財務諸表の作成にあたって、一部見積り数値を利用しておりますが、これらの見積り数値の妥当性については、継続的に評価を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性のため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(減損会計における回収可能価額)
減損損失は、減損の兆候が見られる資産グループについて減損損失の認識を判定し、当該資産グループから得られる将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上することとしています。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、経営環境の変化や地価の変動等、前提とした条件や仮定に変更が生じ回収可能価額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、固定資産の減損につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
健全な財政状態を維持しつつ、事業活動に必要な資金を安定的に確保すべく、営業活動によるキャッシュ・フローの創出に努めるとともに、当社グループの成長戦略推進に不可欠となる新規物件開発等に係る設備投資などの長期的な資金需要については、自己資金及び金融機関からの借入金でまかなうことを基本方針としております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は26,040百万円となっており、また、現金及び現金同等物の残高は17,249百万円となっております。
なお、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については、「第3 設備の状況」をご参照ください。
業務提携契約
当社は、全国各地の大学生活協同組合(大学生協)と業務提携を行っております。業務提携の主な内容は以下のとおりであります。
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提携相手先 |
契約期間 |
提携内容 |
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生活協同組合連合会 大学生協事業連合 (注)1、2 |
自1993年11月27日 至1997年5月31日 以後3年ごとの自動更新 |
学生専用賃貸物件の開発・建設及び入居斡旋・管理に関する業務提携 |
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生活協同組合連合会 大学生活協同組合 中国・四国事業連合 |
自1999年7月30日 至2000年7月29日 以後1年ごとの自動更新 |
学生専用賃貸物件の開発・建設及び入居斡旋・管理に関する業務提携 |
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生活協同組合連合会 大学生協事業連合 (注)3 |
自2015年10月22日 至2016年10月21日 以後1年ごとの自動更新 |
学生専用賃貸物件の入居斡旋に関する業務提携 |
(注)1.生活協同組合連合会大学生協事業連合は、2018年11月1日付で生活協同組合連合会大学生協関西北陸事業連合、生活協同組合連合会大学生活協同組合九州事業連合、大学生活協同組合連合会北海道事業連合、生活協同組合連合会大学生協東海事業連合、大学生活協同組合東京事業連合及び大学生活協同組合東北事業連合が合併したものであります。また合併前の生活協同組合連合会大学生協関西北陸事業連合は、2016年9月1日付で生活協同組合連合会大学生協阪神事業連合(2011年9月1日付で生活協同組合連合会大学生協大阪事業連合及び生活協同組合連合会大学生協神戸事業連合が合併)、生活協同組合連合会大学生協京都事業連合及び生活協同組合連合会大学生協北陸事業連合が合併したものであります。
2.当社は、(注)1.に記載のうち、大学生活協同組合東京事業連合及び大学生活協同組合東北事業連合を除く合併前の各事業連合とそれぞれ業務提携しており、一連の合併に伴い各事業連合の権利義務全てが生活協同組合連合会大学生協事業連合に承継されておりますが、いずれも同様の内容のため、原契約の契約始期が最も早い生活協同組合連合会大学生協京都事業連合との業務提携のみ記載しております。
3.㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークとの業務提携であります。なお同社は、(注)1.に記載のうち、合併前の大学生活協同組合東京事業連合及び大学生活協同組合東北事業連合とそれぞれ業務提携しており、合併に伴い両事業連合の権利義務全てが生活協同組合連合会大学生協事業連合に承継されておりますが、いずれも同様の内容のため、原契約の契約始期が最も早い大学生活協同組合東京事業連合との業務提携のみ記載しております。
該当事項はありません。