(1)経営方針
当社グループは、
・わたしたちは、自然環境をやさしくまもり、育てます。
・わたしたちは、顧客満足をたゆまずに追求します。
・わたしたちは、創造的に、積極的に行動します。
を経営理念に掲げ、電気設備工事をはじめ建築設備全般に携わる者として、その社会的責任の重さを自覚し、高い倫理観に根ざした社会的良識をもって行動する企業行動憲章のもと、企業の持続的かつ安定的な成長による企業価値の向上を実現し、社会の繁栄に貢献していくことによって、社会的役割・使命を果たしてまいります。
(2)経営戦略
当社グループは、2022年3月24日に公表しました2022年度を初年度とする3か年の第13次中期経営計画(2022年4月~2025年3月)において、経営理念の下、Innovationに積極的に取組み、持続的成長を目指し、そのために必要な施策を推進することとしております。
[第13次中期経営計画計数目標]
現有施工力の最大限発揮による利益改善により、営業利益10億円を安定的に確保する体制を早期に確立し、株主・協力業者・社員への適正な利益配分を行う。
再生可能エネルギー・ZEB関連ビジネス、人財の育成、所有不動産の有効活用に必要な成長投資を積極的に行う。
[重点方針]
・お客さま、社会のニーズに応える事業基盤の強化
・安全・品質の確保と施工力強化
・人財の確保・育成と働き方改革の推進
・DX推進等による生産性・収益性向上
・ガバナンスの確保
・SDGsへの取組み
[第13次中期経営計画の資本政策]
①第13次中期経営計画を推進する過程で必要となる再生可能エネルギー・ZEB関連ビジネス、人財の育成、所有不動産の有効活用に係る投資、及び株主・協力業者・社員への適正な利益配分という視点をもった対応を行う。
②配当還元については、DOEも考慮した配当の実施を、検討していく。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和されるなかで、経済活動が正常化に向かい、各種政策の効果や海外経済の改善により、景気が持ち直していくことが期待されますが、ウクライナ情勢等を背景とした資源価格の高騰や為替市場の変動等による下振れリスクが懸念されます。
建設業界におきましては、公共投資は弱含みで推移していくことが見込まれ、民間設備投資は持ち直しの動きが見られるものの、受注環境は不透明な状況が続くものと予想されます。
次期(2023年3月期)につきましては、第13次中期経営計画の初年度であり、当社グループはこのような状況のもと、Innovationに積極的に取組み、持続的成長を目指し、そのために必要な施策を推進し、鋭意努力してまいります。
「第13次中期経営計画」の概要は、以下の通りとなります。この方針に基づき、総合設備工事のリーディングカンパニーとして、Innovationに積極的に取組み、持続的成長を目指します。
[重点方針]
①お客さま、社会のニーズに応える事業基盤の強化
・コア事業に係る営業力強化
・再生可能エネルギー事業の推進
・送電線を中心に電力安定供給インフラ事業の推進
・概算見積り、設計協力に係る体制強化
・空調管工事事業の拡充
②安全・品質の確保と施工力強化
・施工に係る安全及び品質の確保
・協力業者の開拓と協力業者との協働体制の強化
・施工力の強化に向けた外国人社員の育成
③人財の確保・育成と働き方改革の推進
・組織力強化に向けた人財育成
・働き方改革の推進及び働きがいを感じる職場の形成
④DX推進等による生産性・収益性向上
・生産性・収益性向上に向けた業務改善及びDX推進
⑤ガバナンスの確保
・コンプライアンスの徹底
・ガバナンス体制の強化・徹底
・資本コストを意識した資産効率向上への取組み
⑥SDGsへの取組み
・再生可能エネルギー事業の推進
・送電線を中心に電力安定供給インフラ事業の推進
・働き方改革に係る各施策の推進
・新型コロナウイルス感染予防対策
・DX推進による業務効率・生産性の改善
・外国人社員の採用・育成
・コンプライアンス遵守
当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)競合による受注価格の低下と資材費・労務費の高騰による原価の上昇について
当社グループは、厳しい市場環境のもと業者間で受注競争状態にあることから、事業競争力が相対的に減退した場合には業績が悪化する可能性があります。また、資材費・労務費が、国内外の政治・経済情勢などの影響により価格が高騰した場合、工事原価の上昇をもたらすことがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)取引先の信用リスクについて
当社グループは、取引先の財政状態に応じた与信管理を実施し、可能な限り信用リスクの回避のため方策を講じておりますが、万一、発注者、協力会社及び共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、請負代金、工事立替資金等の回収不能や工事の進捗に支障をきたすこともあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)海外事業における社会的変動と為替相場の変動について
当社グループは、売上の約30%は海外売上であり、進出国の政治・経済情勢、法制度などの著しい変化により工事の遂行計画や採算、代金回収などへの影響が生じた場合や金利水準の急激な変動や為替相場の大幅な変動などが生じる場合があります。海外要員(日本人、ローカルスタッフ)育成に係る仕組みを構築し、海外要員の拡充と人財の多能化を図り迅速かつ的確な対応によりリスク管理の向上に繋げておりますが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)建設工事に伴う人的・物的事故あるいは災害の発生について
当社グループは、工事現場などでの作業が主体であるため人的・物的事故や災害発生のリスクが常にあり、事故・災害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これら事故・災害の発生を排除するために、品質管理、事故・災害撲滅活動の強化や教育を徹底するとともに、ISOなどの国際規格・規準の導入により工事完成に至るまで系統的な未然防止に努めております。
(5)偶発事象(係争事件に係わる賠償責任等)
当社グループは、製品の品質管理に万全を期しておりますが、瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合や工事現場での人的災害などの発生で訴訟を受ける場合があります。品質管理書類として失敗事例、ゼネコン技術書、品質基準チェックシート等を作成、安全衛生マニュアルの制定などの体制を整えておりますが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制について
当社グループは、建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法などによる法的規制を受けており、これらの改廃や新設、適用基準の変更や法的規制により行政処分を受ける場合があります。各種関連法令に対する知識・意識の向上に係る教育の継続的実施とコンプライアンスの遵守の徹底を図り、社内セミナー、監査部所による周知状況の監査を徹底しておりますが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)保有資産の時価変動等
当社グループは、保有不動産、政策保有株式などの時価の著しい下落や収益性の著しい低下などが発生する場合があります。保有不動産、政策保有株式に係る方針を明確化し、資産効率向上を図っております。また、政策保有株式についてはROE目線に立ち、保有ルールの見直しを実施し、個別株式の見直しはそのルールに基づき検討を進めておりますが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)退職給付債務等
当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、割引率などの数理計算上設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出していますが、これら前提条件と実績との差異の発生や前提条件の変更などがあった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)情報セキュリティについて
当社グループは、個人情報などの重要情報を適切に管理するため、法令などに則り、社内体制及び情報の取り扱いに関するルールを定めるとともに、情報システムのセキュリティ強化や従業員教育などに取り組んでいますが、情報が外部に流出し社会的信用が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)新型コロナウイルス感染症について
当社グループは、会議、研修、出張等の実施方法の見直しを行い、当社主催の夜の会食、懇親会等を原則禁止し、在宅勤務、交代勤務、時差出勤等を推進し、適切な管理体制を整え、安全対策を施しています。また、海外においても同様に推進し、適宜各国の状況に合わせた対応を行っていますが、今後の感染拡大において当社グループ社員、顧客、協力会社等に大規模な感染が発生する等の理由により、人財の損失や工期に遅れが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、第12次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)に基づき、「信頼と企業ブランドの確立(Next Stage)を目指し、選ばれる会社への挑戦」に向けて、「お客さま等のニーズに応え受注拡大に繋げる営業力の強化」、「品質・安全の確保と生産性向上による施工力強化と利益の確保」、「企業の礎と将来を担う人財の確保と育成」、「ガバナンスの確保」の4項目を重点方針として取り組んでまいりましたが、利益の安定的な確保が未達となりました。
この結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
受注高は、404億32百万円(前年同期比13.9%増)となりました。部門別の内訳は、内線部門(プラント工事部を含む。)は、マレーシアの増加により、261億75百万円(前年同期比7.9%増)となりました。電力部門は、大型送電線工事の獲得により、96億91百万円(前年同期比70.3%増)となり、空調給排水部門は、38億円(前年同期比21.8%減)となりました。
売上高は、電力部門において計画通りに推移したものの大型工事が減少したことにより、399億50百万円(前年同期比4.1%減)となりました。
利益面では、原価改善により売上総利益が増加したものの新基幹システムの稼働によるソフトウェア償却費を吸収できず、営業損失3億51百万円(前年同期は営業損失1億95百万円)となり、受取地代家賃5億17百万円や為替差益1億96百万円の計上により、経常利益3億58百万円(前年同期比14.6%減)、投資有価証券評価損92百万円と事務所の建替えや賃貸用不動産(投資不動産)の更新に向けた取り壊しによる固定資産除却損66百万円の計上及び連結子会社の繰延税金資産の一部取り崩しによる法人税等調整額2億40百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失1億24百万円(前年同期は、親会社株主に帰属する当期純利益2億67百万円)を計上する結果となりました。
個別業績につきましては、受注高は、267億68百万円(前年同期比17.9%増)となりました。売上高は、264億7百万円(前年同期比5.1%減)となり、利益面では、システム関連費用の増加により、営業損失4億89百万円(前年同期は営業損失3億47百万円)、受取地代家賃等により、経常利益1億56百万円(前年同期比37.2%減)、連結子会社の株式評価による関係会社株式評価損5億20百万円等により、当期純損失5億1百万円(前年同期は当期純利益2億69百万円)を計上する結果となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度の売上高は287億65百万円(前年同期比3.4%減)となり、営業利益は10億58百万円(前年同期は営業利益8億50百万円)となりました。
(東南アジア)
当連結会計年度の売上高は83億20百万円(前年同期比17.8%減)となり、営業損失は5百万円(前年同期は営業利益32百万円)となりました。
(その他アジア)
当連結会計年度の売上高は29億47百万円(前年同期比64.4%増)となり、営業損失は19百万円(前年同期は営業利益2百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億85百万円増加し、454億32百万円となりました。主な要因は、現金預金22億62百万円の増加に対し、受取手形・完成工事未収入金等23億82百万円の減少などによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ8億53百万円増加し、150億2百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等4億3百万円や電子記録債務3億78百万円の増加などによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億67百万円減少し、304億30百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、87億98百万円(前年同期比39.3%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、28億72百万円の収入(前年同期は13億23百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が2億1百万円となった他、売上債権の減少25億1百万円などにより資金が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、3億53百万円の支出(前年同期は12億95百万円の収入)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入3億40百万円などにより資金が増加しましたが、有形固定資産の取得による支出3億49百万円や投資不動産の取得による支出1億21百万円、定期預金の預入による支出1億6百万円などにより資金が減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、4億23百万円の支出(前年同期は3億73百万円の支出)となりました。主な要因は、短期借入金の増加1億14百万円などにより資金が増加しましたが、長期借入金の返済による支出48百万円や自己株式の取得による支出1億68百万円、配当金の支払額2億98百万円による支出などにより資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 (千円) |
当連結会計年度 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 (千円) |
増減率 (%) |
|
日本 |
25,274,688 |
29,103,398 |
15.1 |
|
東南アジア |
7,261,164 |
8,661,737 |
19.3 |
|
その他アジア |
2,947,912 |
2,666,913 |
△9.5 |
|
合計 |
35,483,765 |
40,432,049 |
13.9 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
b.売上実績
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 (千円) |
当連結会計年度 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 (千円) |
増減率 (%) |
|
日本 |
29,769,247 |
28,765,377 |
△3.4 |
|
東南アジア |
10,115,587 |
8,286,390 |
△18.1 |
|
その他アジア |
1,771,760 |
2,899,158 |
63.6 |
|
合計 |
41,656,594 |
39,950,926 |
△4.1 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
|
期別 |
区分 |
前期繰越 工事高 (千円) |
当期受注 工事高 (千円) |
計 (千円) |
当期完成 工事高 (千円) |
次期繰越工事高 |
当期施工高 (千円) |
||
|
手持工事高 (千円) |
うち施工高 |
||||||||
|
(%) |
(千円) |
||||||||
|
前事業年度 自2020年4月1日 至2021年3月31日 |
内線工事 |
14,949,715 |
15,416,311 |
30,366,026 |
15,179,298 |
(15,186,728) 15,264,422 |
1.5 |
224,010 |
15,221,195 |
|
電力工事 |
11,841,008 |
5,692,484 |
17,533,492 |
10,822,355 |
6,711,136 |
1.1 |
75,655 |
10,858,512 |
|
|
空調給排水工事 |
811,242 |
937,038 |
1,748,280 |
1,101,634 |
646,645 |
1.1 |
6,937 |
1,102,901 |
|
|
機器製作 |
465,336 |
662,486 |
1,127,822 |
736,231 |
391,590 |
13.1 |
51,279 |
740,596 |
|
|
計 |
28,067,302 |
22,708,319 |
50,775,622 |
27,839,520 |
(22,936,101) 23,013,795 |
1.6 |
357,883 |
27,923,205 |
|
|
当事業年度 自2021年4月1日 至2022年3月31日 |
内線工事 |
15,264,422 |
15,500,081 |
30,764,503 |
15,393,026 |
(15,371,476) 15,796,100 |
0.9 |
140,386 |
15,309,402 |
|
電力工事 |
6,711,136 |
9,691,803 |
16,402,940 |
9,249,752 |
7,153,187 |
0.3 |
23,904 |
9,198,001 |
|
|
空調給排水工事 |
646,645 |
812,940 |
1,459,586 |
1,040,290 |
419,295 |
0.6 |
2,663 |
1,036,017 |
|
|
機器製作 |
391,590 |
764,068 |
1,155,659 |
724,779 |
430,880 |
26.5 |
114,297 |
787,797 |
|
|
計 |
23,013,795 |
26,768,894 |
49,782,689 |
26,407,850 |
(23,374,839) 23,799,463 |
1.2 |
281,252 |
26,331,218 |
|
(注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度9.8%、当事業年度11.8%で、そのうち請負金額6億円以上の主なものは次のとおりであります。
|
前事業年度 |
巨菱精密化学(股)公司工場新建工程 |
三菱化工機株式会社 |
(台湾) |
|
当事業年度 |
台灣東喜路機能膜股分有限公司2期プラント 配電工事 |
台灣東喜路機能膜 股分有限公司 |
(台湾) |
5 外貨建契約による海外工事の受注高と完成工事高の為替換算差額については、当該期の次期繰越工事高を修正しております。
手持工事高欄の( )内の金額は換算差額修正前の金額であります。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されております。
|
期別 |
区分 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
前事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
内線工事 |
1.1 |
98.9 |
100.0 |
|
電力工事 |
46.5 |
53.5 |
100.0 |
|
|
空調給排水工事 |
0.1 |
99.9 |
100.0 |
|
|
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
内線工事 |
2.8 |
97.2 |
100.0 |
|
電力工事 |
33.1 |
66.9 |
100.0 |
|
|
空調給排水工事 |
0.1 |
99.9 |
100.0 |
(注)1 百分比は請負金額比であります。
2 機器製作は少額のため内線工事に含めております。
c.完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁 (千円) |
民間会社 (千円) |
電力会社 (千円) |
計 |
|
|
(千円) |
(%) |
|||||
|
前事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
内線工事 |
1,383,161 |
13,786,823 |
9,312 |
(1,577,479) 15,179,298 |
(10.4)
|
|
電力工事 |
- |
4,740,803 |
6,081,552 |
10,822,355 |
|
|
|
空調給排水工事 |
74,504 |
1,027,130 |
- |
1,101,634 |
|
|
|
機器製作 |
- |
736,231 |
- |
736,231 |
|
|
|
計 |
1,457,665 |
20,290,989 |
6,090,865 |
(1,577,479) 27,839,520 |
(5.7)
|
|
|
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
内線工事 |
2,341,800 |
13,051,226 |
- |
(2,005,621) 15,393,026 |
(13.0)
|
|
電力工事 |
- |
2,999,288 |
6,250,464 |
9,249,752 |
|
|
|
空調給排水工事 |
27,706 |
1,012,584 |
- |
1,040,290 |
|
|
|
機器製作 |
- |
724,779 |
- |
724,779 |
|
|
|
計 |
2,369,506 |
17,787,879 |
6,250,464 |
(2,005,621) 26,407,850 |
(7.6)
|
|
(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事高及び海外工事割合であります。
2 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。
|
地域 |
前事業年度(%) |
当事業年度(%) |
|
東南アジア |
50.7 |
7.4 |
|
その他アジア |
49.3 |
92.6 |
|
計 |
100.0 |
100.0 |
3 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額8億円以上の主なもの
|
中鹿営造股份有限公司(鹿島建設㈱) |
台湾華可貴股份有限公司中歴第二工廠新建工程 電気設備工事 |
当事業年度 請負金額20億円以上の主なもの
|
合同会社神流町太陽光発電所 杉之沢太陽光発電所合同会社 東京電力パワーグリッド株式会社 |
ESR神流町太陽光発電所建設工事 岐阜恵那杉之沢太陽光発電所建設工事 飛騨信濃直流幹線新設工事(4工区) |
4 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
|
前事業年度 |
中国電力株式会社 3,266,054千円 11.70% |
|
当事業年度 |
該当する相手先はありません。 |
d.手持工事高(2022年3月31日現在)
|
区分 |
官公庁 (千円) |
民間会社 (千円) |
電力会社 (千円) |
計 |
|
|
(千円) |
(%) |
||||
|
内線工事 |
1,256,755 |
14,539,345 |
- |
(5,631,549) 15,796,100 |
(35.7)
|
|
電力工事 |
- |
379,278 |
6,773,909 |
7,153,187 |
|
|
空調給排水工事 |
46,593 |
372,701 |
- |
419,295 |
|
|
機器製作 |
- |
430,880 |
- |
430,880 |
|
|
計 |
1,303,348 |
15,722,205 |
6,773,909 |
(5,631,549) 23,799,463 |
(23.7)
|
(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事の手持工事高及び手持工事割合であります。
2 手持工事のうち請負金額20億円以上の主なもの
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北海道北部風力送電株式会社 |
北部送電豊富中川幹線・稚内線・開源線建設 工事 |
2023年3月完成予定 |
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電源開発株式会社 |
佐久間東西幹線増強工事(第13工区) |
2028年3月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識基準
当社グループの売上高は、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。将来、工事収益及び工事原価に対して見積要素による変動が発生する可能性があります。
b.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権などの貸倒による損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
c.棚卸資産の評価基準
当社グループの棚卸資産は、主として未成工事支出金であり、個別法による原価法によっております。将来、市場の需給の影響を受け、市場の価格変動により工事利益を圧迫する可能性があります。
d.有価証券の減損処理
当社は、長期的な取引関係の維持などの目的により、特定の顧客及び金融機関に対する株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性がある上場会社の株式と価格の決定が困難である非上場会社の株式が含まれております。上場会社の株式市場の価格変動リスクや非上場会社の純資産額の低下リスクを負っているため、将来、合理的な基準に基づき、評価損の計上をする可能性があります。
e.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価において、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
a.売上高の分析
売上高は、電力部門において計画通りに推移したものの大型工事が減少したことにより、399億50百万円(前年同期比4.1%減)となりました。部門別の内訳は、内線工事部門が257億61百万円(前年同期比2.1%減)、電力工事部門が92億49百万円(前年同期比14.5%減)、空調給排水工事部門が42億14百万円(前年同期比11.8%増)、機器製作部門が7億24百万円(前年同期比1.6%減)となりました。
また、海外工事高が111億85百万円(前年同期比5.9%減)と売上高の28.0%を占めることになりました。
b.売上原価、販売費及び一般管理費の分析
売上原価は売上高の減少に伴い、354億75百万円(前年同期比5.3%減)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度より1.1ポイント改善し88.8%となりました。
販売費及び一般管理費は48億26百万円(前年同期比9.7%増)となりました。主なものは、従業員給料手当22億84百万円及び事務用品費5億56百万円であります。
c.営業外損益の分析
営業外収益は10億46百万円(前年同期比5.5%増)となりました。主なものは、受取地代家賃5億17百万円、受取配当金91百万円及び為替差益1億96百万円であります。
営業外費用は3億36百万円(前年同期比10.9%減)となりました。主なものは、不動産賃貸費用1億68百万円であります。不動産賃貸費用は、投資不動産に対する固定資産税や定期的な修繕費などによるものであります。
d.特別損益の分析
特別利益は2百万円となりました。主なものは、固定資産売却益2百万円であります。
特別損失は1億59百万円となりました。主なものは、固定資産除却損66百万円、投資有価証券評価損92百万円であります。
e.当期損益の分析
原価改善により売上総利益が増加したものの新基幹システムの稼働によるソフトウェア償却費を吸収できず、営業損失3億51百万円(前年同期は営業損失1億95百万円)となり、受取地代家賃5億17百万円や為替差益1億96百万円の計上により、経常利益3億58百万円(前年同期比14.6%減)、投資有価証券評価損92百万円と事務所の建替えや賃貸用不動産(投資不動産)の更新に向けた取り壊しによる固定資産除却損66百万円の計上及び連結子会社の繰延税金資産の一部取り崩しによる法人税等調整額2億40百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失1億24百万円(前年同期は、親会社株主に帰属する当期純利益2億67百万円)を計上する結果となりました。
f.財政状態についての分析
財政状態についての分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
g.キャッシュ・フローについての分析
キャッシュ・フローについての分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
h.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本政策の基本的方針は、「第13次中期経営計画を推進する過程で必要となる再生可能エネルギー・ZEB関連ビジネス、人財の育成、所有不動産の有効活用に係る投資、及び株主・協力業者・社員への適正な利益配分という視点をもった対応を行う。」、「配当還元については、DOEも考慮した配当の実施を、検討していく。」であります。自己株式については、事業計画の進捗状況、業績見通し、株価・金融市場動向等を総合的に勘案して取得を検討していく方針であります。
運転資金需要のうち主なものは、工事に要する材料の購入、外注費の他、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払によるものであります。
運転資金については、自己資金、工事の前受金によるものの他、借入を適宜有効に行い調達しております。また、当社は総額33億円の貸出コミットメント契約も締結しております。
i.セグメントごとの分析
セグメントごとの分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うため、2021年3月12日付にて取引銀行9行と3年間の貸出コミットメント契約(特定融資枠契約)を締結しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載しております。
当連結会計年度において、特記すべき重要な事項はありません。