第一部【証券情報】

第1【募集要項】

1【新規発行新株予約権証券】

(1)【募集の条件】

発行数

92,800個(新株予約権1個につき当社普通株式100株)

発行価額の総額

31,830,400円

発行価格

本新株予約権1個当たり343円(本新株予約権の目的である株式1株当たり3.43円)

申込手数料

該当事項なし

申込単位

1個

申込期間

2025年1月30日

申込証拠金

該当事項なし

申込取扱場所

株式会社QPS研究所 管理部

福岡県福岡市中央区天神一丁目15番35号

払込期日

2025年1月30日

割当日

2025年1月30日

払込取扱場所

株式会社三井住友銀行 天神町支店

 (注)1 株式会社QPS研究所第8回新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)は、2025年1月14日開催の当社取締役会にて発行を決議しております。

2 申込み及び払込みの方法は、本有価証券届出書の効力発生後、払込期日までに本新株予約権の買取契約(以下「本新株予約権買取契約」といいます。)を締結し、払込期日に上記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものといたします。

3 本新株予約権の募集は第三者割当の方法によります。

割当予定先の状況については、別記「第3 第三者割当の場合の特記事項 1 割当予定先の状況」をご参照ください。

4 本新株予約権の振替機関の名称及び住所

株式会社証券保管振替機構

東京都中央区日本橋兜町7番1号

 

(2)【新株予約権の内容等】

当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の特質

1 本新株予約権の目的となる株式の種類及び総数は当社普通株式9,280,000株、本新株予約権1個当たりの本新株予約権の目的である普通株式の数(以下「交付株式数」という。)は100株で確定しており、株価の上昇又は下落によって各本新株予約権の行使により交付を受けることができる当社普通株式1株当たりの金額(以下「行使価額」という。)が修正されても変化しない(ただし、別記「新株予約権の目的となる株式の数」欄に記載のとおり、調整されることがある。)。なお、株価の上昇又は下落により行使価額が修正された場合には、本新株予約権による資金調達の額は増加又は減少する。

 

2 行使価額の修正基準:本新株予約権の発行後、行使価額は、別記「(2)新株予約権の内容等」注記欄第7項第(3)号に定める本新株予約権の各行使請求の効力発生日(以下「決定日」という。)に、決定日の直前取引日(ただし、決定日の直前取引日に当社普通株式の普通取引の終日の売買高加重平均価格(以下「VWAP」という。)がない場合には、その直前のVWAPのある取引日とする。)の株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」という。)における当社普通株式の普通取引のVWAPの92.0%に相当する金額(円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を切り上げる。以下「修正後行使価額」という。)に修正され、修正後行使価額は決定日以降これを適用する。ただし、本項に定める修正後行使価額の算出において、かかる算出の結果得られた金額が下限行使価額(本欄第4項に定める価額をいう。以下同じ。)を下回る場合には、修正後行使価額は下限行使価額とする。

 

3 行使価額の修正頻度:本新株予約権に係る新株予約権者(以下「本新株予約権者」という。)による本新株予約権の行使の都度、本欄第2項に記載のとおり修正される。

 

4 行使価額の下限:当初702円(ただし、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項による調整を受ける。)

 

5 交付株式数の上限:本新株予約権の目的となる普通株式の総数は9,280,000株(2024年11月30日現在の総議決権数371,630個に対する割合は24.97%)、交付株式数は100株で確定している(ただし、別記「新株予約権の目的となる株式の数」欄に記載のとおり、調整されることがある。)。

 

6 本新株予約権が全て行使された場合の資金調達額の下限(本欄第4項に記載の行使価額の下限にて本新株予約権が全て行使された場合の資金調達額):6,546,390,400円(ただし、本新株予約権の全部又は一部は行使されない可能性がある。)

 

7 本新株予約権には、当社の決定により本新株予約権の全部又は一部の取得を可能とする条項が設けられている(詳細は、別記「自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件」欄第1項を参照)。

新株予約権の目的となる株式の種類

当社普通株式

完全議決権株式であり、権利内容に何らの限定のない当社の標準となる株式である。なお、当社は1単元を100株とする単元株制度を採用している。

新株予約権の目的となる株式の数

1 本新株予約権の目的である株式の種類及び総数は当社普通株式9,280,000株とする(交付株式数は、100株とする。)。ただし、本欄第2項乃至第6項により交付株式数が調整される場合には、本新株予約権の目的である普通株式の総数も調整後交付株式数に応じて調整されるものとする。

 

2 当社が当社普通株式の分割、無償割当て又は併合(以下「株式分割等」と総称する。)を行う場合には、交付株式数は次の算式により調整される。

 

調整後交付株式数=調整前交付株式数×株式分割等の比率

 

 

 

3 別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項の規定に従って行使価額が調整される場合(別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項第(5)号に従って下限行使価額のみが調整される場合を含むが、株式分割等を原因とする場合を除く。)は、交付株式数は次の算式により調整される。なお、かかる算式における調整前行使価額及び調整後行使価額は、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項に定める調整前行使価額及び調整後行使価額とする(なお、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項第(5)号に従って下限行使価額のみが調整される場合は、仮に別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項第(2)号又は第(4)号に従って行使価額が調整された場合における調整前行使価額及び調整後行使価額とする。)。

 

 

調整後交付株式数=

調整前交付株式数×調整前行使価額

調整後行使価額

 

 

4 本欄に基づく調整は当該時点において未行使の本新株予約権に係る交付株式数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数はこれを切り捨てるものとする。

 

5 本欄に基づく調整において、調整後交付株式数の適用日は、当該調整事由に係る別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項第(2)号、第(4)号又は第(5)号による行使価額又は下限行使価額の調整に関し、各号に定める調整後行使価額又は下限行使価額を適用する日と同日とする。

 

6 交付株式数の調整を行うときは、当社は、調整後交付株式数の適用開始日の前日までに、本新株予約権者に対し、かかる調整を行う旨並びにその事由、調整前交付株式数、調整後交付株式数及びその適用開始日その他必要な事項を書面で通知する。ただし、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第3項第(2)号④に定める場合その他適用開始日の前日までに上記通知を行うことができない場合には、適用開始日以降速やかにこれを行う。

新株予約権の行使時の払込金額

1 本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

(1)各本新株予約権の行使に際して出資される財産は金銭とし、その価額は、行使価額に交付株式数を乗じた額とする。

 

(2)行使価額は、当初1,169円とする。ただし、行使価額は本欄第2項又は第3項に従い、修正又は調整されることがある。

 

2 行使価額の修正

 

(1)本新株予約権の発行後、行使価額は、決定日に、修正後行使価額に修正され、修正後行使価額は決定日以降これを適用する。ただし、本項に定める修正後行使価額の算出において、かかる算出の結果得られた金額が下限行使価額を下回る場合には、修正後行使価額は下限行使価額とする。

 

(2)「下限行使価額」は、702円(ただし、本欄第3項の規定を準用して調整される。)とする。

 

3 行使価額の調整

 

(1)当社は、本新株予約権の発行後、本項第(2)号に掲げる各事由が発生し、当社の発行済普通株式数に変更を生じる場合又は変更を生じる可能性がある場合は、次に定める算式(以下「行使価額調整式」という。)により行使価額を調整する。

 

 

 

 

 

 

既発行普通株式数+

新発行・処分普通株式数×

1株当たりの払込金額

調整後

行使価額

調整前

行使価額

×

時価

既発行普通株式数+新発行・処分普通株式数

 

 

 

 

(2)行使価額調整式により本新株予約権の行使価額の調整を行う場合及びその調整後行使価額の適用時期については、次に定めるところによる。

 

① 本項第(3)号②に定める時価を下回る払込金額をもって当社普通株式を交付する場合(ただし、当社の譲渡制限付株式報酬制度に基づき交付される場合、株式無償割当てにより交付される場合、当社の発行した取得条項付株式、取得請求権付株式若しくは取得条項付新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)の取得と引換えに交付する場合又は当社普通株式の交付を請求できる新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)その他の証券若しくは権利の転換、交換若しくは行使による場合を除く。)

 

調整後行使価額は、払込期日又は払込期間の末日の翌日以降、当社株主に割当てを受ける権利を与えるための基準日又は株主確定日がある場合はその日の翌日以降、これを適用する。

 

② 当社普通株式の株式分割又は当社普通株式の無償割当てをする場合

 

調整後行使価額は、当該株式分割又は無償割当てにより株式を取得する株主を定めるための基準日又は株主確定日(基準日又は株主確定日を定めない場合は、効力発生日)の翌日以降これを適用する。

 

③ 本項第(3)号②に定める時価を下回る価額をもって当社普通株式の交付と引換えに取得される証券(権利)若しくは取得させることができる証券(権利)又は当社普通株式の交付を受けることができる新株予約権の交付と引換えに取得される証券(権利)若しくは取得させることができる証券(権利)又は行使することにより当社普通株式の交付を受けることができる新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)を発行する場合(ただし、当社のストックオプション制度に基づき新株予約権を割り当てる場合を除く。また、新株予約権無償割当ての場合(新株予約権付社債を無償で割り当てる場合を含む。)は、新株予約権を無償で発行したものとして本③を適用する。)

 

調整後行使価額は、発行される証券(権利)又は新株予約権(新株予約権の交付と引換えに取得される証券(権利)若しくは取得させることができる証券(権利)に関して交付の対象となる新株予約権を含む。)の全てが当初の取得価額で取得され又は当初の行使価額で行使されたものとみなして(なお、単一の証券(権利)に複数の取得価額又は行使価額が存する場合には、これらの当初の価額のうち、最も低い価額で取得され又は行使されたものとみなす。)、行使価額調整式を準用して算出するものとし、当該証券(権利)又は新株予約権の払込期日又は払込期間の末日の翌日(当該募集において株主に割当てを受ける権利を与える場合は、当該権利を与える株主を定めるための基準日又は株主確定日(基準日又は株主確定日を定めない場合は、その効力発生日)の翌日)以降これを適用する。

 

ただし、本③に定める証券(権利)又は新株予約権の発行が買収防衛を目的とする発行である場合において、当社がその旨を公表の上本新株予約権者に通知し、本新株予約権者が同意したときは、調整後行使価額は、当該証券(権利)又は新株予約権(新株予約権の交付と引換えに取得される証券(権利)若しくは取得させることができる証券(権利)に関して交付の対象となる新株予約権を含む。)の全てについてその要項上取得の請求、取得条項に基づく取得又は行使が可能となる日(以下「転換・行使開始日」という。)において取得の請求、取得条項による取得又は行使により当社普通株式が交付されたものとみなして行使価額調整式を準用して算出するものとし、転換・行使開始日の翌日以降これを適用する。

 

④ 本号①乃至③の場合において、基準日又は株主確定日が設定され、かつ効力の発生が当該基準日又は株主確定日以降の株主総会、取締役会、その他当社の機関の承認を条件としているときには、本号①乃至③にかかわらず、調整後行使価額は、当該承認があった日の翌日以降これを適用する。この場合において、当該基準日又は株主確定日の翌日から当該承認があった日までの期間内に本新株予約権の行使請求をした本新株予約権者に対しては、次の算式により算出される株式数の当社普通株式を追加交付する。

 

 

株式数=

(調整前行使価額-調整後行使価額)×

調整前行使価額により当該期間内に交付された株式数

調整後行使価額

 

 

 

 

この場合に1株未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、現金による調整は行わない。

 

(3)① 行使価額調整式の計算については、円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を切り捨てる。

 

② 行使価額調整式で使用する時価は、調整後行使価額を適用する日(ただし、本項第(2)号④の場合は基準日又は株主確定日)に先立つ45取引日目に始まる30取引日(終値のない日数を除く。)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の毎日の終値(気配表示を含む。)の平均値とする。

 

この場合、平均値の計算は、円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を切り捨てる。

 

③ 行使価額調整式で使用する既発行普通株式数は、当該募集において株主に株式の割当てを受ける権利を与える場合は、当該権利を与える株主を定めるための基準日又は株主確定日、また、それ以外の場合は、調整後行使価額を適用する日の1か月前の日における当社の発行済普通株式数から、当該日における当社の有する当社普通株式の数を控除した数とする。また、本項第(2)号②の株式分割の場合には、行使価額調整式で使用する新発行・処分普通株式数は、基準日又は株主確定日において当社が有する当社普通株式に割り当てられる当社普通株式数を含まないものとする。

 

④ 行使価額調整式により算出された行使価額と調整前行使価額との差額が1円未満にとどまるときは、行使価額の調整は行わないこととする。ただし、次に行使価額の調整を必要とする事由が発生し行使価額を算出する場合は、行使価額調整式中の調整前行使価額に代えて、調整前行使価額からこの差額を差引いた額を使用するものとする。

 

(4)本項第(2)号の行使価額の調整を必要とする場合以外にも、次に掲げる場合には、当社は、必要な行使価額の調整を行う。

 

① 株式の併合、合併、会社分割、株式交換又は株式交付のために行使価額の調整を必要とするとき(ただし、別記「自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件」欄第2項に定める場合を除く。)。

 

② その他当社の発行済普通株式数の変更又は変更の可能性が生じる事由の発生により行使価額の調整を必要とするとき。

 

③ 行使価額を調整すべき事由が2つ以上相接して発生し、一方の事由に基づく調整後行使価額の算出にあたり使用すべき時価につき、他方の事由による影響を考慮する必要があるとき。

 

(5)本項第(2)号の規定にかかわらず、本項第(2)号に基づく調整後行使価額を初めて適用する日が別記「当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の特質」欄第2項に基づく行使価額の決定日と一致する場合その他行使価額の調整が必要とされる場合には、当社は、必要な行使価額及び下限行使価額の調整を行う。

 

(6)本項第(1)号乃至第(5)号により行使価額の調整を行うとき(下限行使価額のみが調整される場合を含む。)は、当社は、あらかじめ書面によりその旨並びにその事由、調整前行使価額(下限行使価額を含む。)、調整後行使価額(下限行使価額を含む。)及びその適用の日その他必要な事項を本新株予約権者に通知する。ただし、適用の日の前日までに前記の通知を行うことができないときは、適用の日以降速やかにこれを行う。

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価額の総額

10,880,150,400円

当初行使価額で全ての本新株予約権が行使されたと仮定した場合の金額である。そのため、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第2項又は第3項により、本新株予約権の行使価額が修正又は調整された場合には、上記株式の払込金額の総額は増加又は減少する。また、本新株予約権の権利行使期間内に行使が行われない場合又は当社が取得した本新株予約権を消却した場合には、上記株式の払込金額の総額は減少する。

 

 

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額

1 本新株予約権の行使により株式を交付する場合の株式1株の払込金額

本新株予約権の行使により交付する当社普通株式1株の払込金額は、行使請求に係る各本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の総額に、行使請求に係る各本新株予約権の払込金額の総額を加えた額を、別記「新株予約権の目的となる株式の数」欄第1項記載の株式の数で除した額とする。

 

2 本新株予約権の行使により普通株式を発行する場合の増加する資本金及び資本準備金

 

本新株予約権の行使により普通株式を発行する場合の増加する資本金の額は、会社計算規則第17条の定めるところに従って算定された資本金等増加限度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じる場合はその端数を切り上げた額とする。増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額より増加する資本金の額を減じた額とする。

新株予約権の行使期間

2025年1月31日から2028年1月31日(ただし、別記「自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件」欄の各項に従って当社が本新株予約権の全部又は一部を取得する場合には、当社が取得する本新株予約権については、当社による取得の効力発生日の前銀行営業日)まで(以下「行使可能期間」という。)とする。ただし、行使可能期間の最終日が銀行営業日でない場合にはその前銀行営業日を最終日とする。また、振替機関が必要であると認めた日については本新株予約権の行使をすることができないものとする。

新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所

1 本新株予約権の行使請求受付場所

三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部

2 本新株予約権の行使請求取次場所

 

該当事項なし

 

3 本新株予約権の行使請求の払込取扱場所

 

株式会社三井住友銀行 天神町支店

新株予約権の行使の条件

各本新株予約権の一部行使はできない。

自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件

1 当社は、本新株予約権の取得が必要と当社取締役会が決議した場合は、本新株予約権の発行日の翌日以降、会社法第273条及び第274条の規定に従って通知をし、当社取締役会で定める取得日に、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額を交付して、残存する本新株予約権の全部又は一部を取得することができる。一部を取得する場合には、抽選その他の合理的な方法により行うものとする。当社は、取得した本新株予約権を消却するものとする。

 

2 当社は、当社が消滅会社となる合併を行うこと、又は当社が株式交換、株式交付若しくは株式移転により他の会社の完全子会社となること(以下これらを総称して「組織再編行為」という。)を当社の株主総会(株主総会の決議を要しない場合は、取締役会)で承認決議した場合、会社法第273条の規定に従って通知をし、当該組織再編行為の効力発生日より前で、かつ当社取締役会で定める取得日に、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額を交付して、残存する本新株予約権の全部を取得する。当社は、取得した本新株予約権を消却するものとする。

 

3 当社は、当社が発行する普通株式が東京証券取引所により監理銘柄、特設注意市場銘柄若しくは整理銘柄に指定された場合又は上場廃止となった場合には、当該銘柄に指定された日又は上場廃止が決定した日から2週間後の日(休業日である場合には、その翌営業日とする。)に、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額を交付して、残存する本新株予約権の全部を取得する。当社は、取得した本新株予約権を消却するものとする。

新株予約権の譲渡に関する事項

該当事項なし。ただし、本新株予約権買取契約において、割当予定先は、当社の書面による事前の同意がない限り、本新株予約権を当社以外の第三者に譲渡することはできない旨が、定められる予定である。

代用払込みに関する事項

該当事項なし

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項

該当事項なし

 (注)1 募集の目的及び理由

当社は、本項「(資金調達の目的)」に記載の資金調達(以下「本資金調達」といいます。)を行うに際して、下記第3項「(2)資金調達方法の選択理由 (他の資金調達方法との比較)」に記載のとおり、公募増資やMSCB(下記第3項「(2)資金調達方法の選択理由 (他の資金調達方法との比較)」④に定義します。)等の各種資金調達方法には各々メリット及びデメリットがある中で、SMBC日興証券株式会社(以下「SMBC日興証券」又は「割当予定先」といいます。)より提案を受けた「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券」及び下記第3項「(1)資金調達方法の概要」に記載の本資金調達は、下記第3項「(2)資金調達方法の選択理由」に記載のメリットがあることから、下記第3項「(2)資金調達方法の選択理由 (本資金調達方法の特徴) ⑦」に記載のデメリットに鑑みても、本資金調達が当社の資金調達ニーズに最も合致していると判断いたしました。そのため、本資金調達を行おうとするものです。

(資金調達の目的)

当社は、九州大学(現国立大学法人九州大学)の教授時代に宇宙機ダイナミクスに関する研究を行っていた八坂哲雄、同じく九州大学の教授で無人航空機に関する研究を行っていた櫻井晃及び三菱重工株式会社のロケット開発者であった舩越国弘の3名で2005年6月に設立いたしました。以来、九州の地において「宇宙の可能性を広げ、人類の発展に貢献する」という経営理念を実現するために事業展開を行っております。この間、2013年10月に現代表取締役社長 CEOである大西俊輔が入社し、2014年4月に代表取締役社長に就任したことを契機に更に開発活動を加速させ、2019年12月には実証試験機である小型合成開口レーダー(以下「SAR※1」といいます。)衛星QPS-SAR1号機「イザナギ」を、2021年1月には同じく実証試験機である2号機「イザナミ」の打上げに成功し、同年5月には2号機により高精細モード(分解能※270cm、当時日本最高)の地球観測画像データの取得に成功し、同年12月より2号機による地球観測画像データの販売を開始いたしました。3号機及び4号機は2022年10月のイプシロン6号機の打上げ失敗により消滅したものの、商用機である3号機以降の衛星開発は1号機及び2号機による実証結果を踏まえて改善を施しており、2023年6月には6号機「アマテル-Ⅲ」の打上げに成功し、同年7月には2号機と比べ、高分解能(分解能46cm、世界最高レベル)・高画質の画像データ取得が可能となりました。以降も2023年12月に5号機「ツクヨミ-Ⅰ」、2024年4月に7号機「ツクヨミ-Ⅱ」、2024年8月に8号機「アマテル-Ⅳ」の打上げを成功させ、画像データ販売事業は本格化局面を迎えております。2028年5月期中に24機、将来的には36機の小型SAR衛星による衛星コンステレーション※3を構築することで、地球上のほぼどこでも任意の地点を平均10分間隔で観測できる、又は特定の地域を選んで平均10分ごとに定点観測できる「準リアルタイム観測※4」の世界の実現を、当社は目指しております。

人工衛星による地球観測データの取得において、現在主流となっている観測手段は光学衛星であり、光学衛星は、地球から反射する太陽光を光学カメラやセンサーによって観測するため、夜間や悪天候時には観測データの取得が著しく制限されます。当社ではこのような課題を解決し、地球のリアルタイム観測が当たり前となった世界を実現するため、①夜間や悪天候時でも観測が可能であること、及び②常に衛星が上空を飛んでいる状態にするために多数の衛星を打ち上げることの両方を実現するべく、小型SAR衛星の開発・製造及び運用を行い、小型SAR衛星により取得した地球観測画像データの提供を主な事業としております。また、当社の100kg級小型SAR衛星は、当社が特許を保有する展開式パラボラアンテナを搭載しております。軽量かつ大口径のアンテナを搭載することで、従来トレードオフの関係にあった小型化と高分解能の両立を実現しており、高い競争優位性を有しております。

当社の事業が臨むSAR衛星関連市場においては、今後の大きな市場拡大が見込まれており、現在は国防・安全保障に関する分野での需要が高まっておりますが、将来的にはインフラ管理、災害対応、保険、環境監視、農業、漁業等、民間においても幅広い業界での活用が見込まれております。また、海外においても諸外国監視等の重要性は近年急速に高まっており、将来的なSAR画像データの需要拡大が想定されております。

一方、当社の地球観測データ事業は、衛星の製造及び打上げに伴う大規模な先行投資を行う必要があり、かつ打ち上げた衛星から得られる地球観測画像データの販売による投資回収までに相応の期間を要するという特性があります。足元の物価高騰の影響を受け、人工衛星の製造費用は増加傾向にあり、また、当社は人工衛星の打上げに主として海外のロケットを利用しておりますが、円安による為替負担の増加、及び外貨基準の打上げ費用の増加等の問題を抱えております。当初、為替レートは1米ドルあたり140円程度を想定しておりましたが、地政学リスクの高まりや日米金利差の拡大に伴い、一時160円台まで米ドル高円安が進み、足元でも同水準で推移しております。また、打上げ費用の増加は純粋に円安や物価の高騰だけではなく、当社の人工衛星がより高精度の情報を取得するためには適切な高度に位置する必要があり、そのためには乗り合いのような形式(=相乗便)の打上げではなく、当社の人工衛星をより適切に配置することを目的とした形式(=当社専用便)の打上げを行う必要性が高まっていることにもよります。相乗便の打上げは1回2百万米ドル程度の費用負担であるものの、専用便の打上げは1回8百万米ドル程度と大きく異なります。専用便の打上げ実施により、当社が行う地球観測に適した任意の軌道面への衛星の投入が可能となるほか、衛星の運用期間を考慮した十分な高度への軌道投入が可能となります。加えて、打上げタイミングの自由度が向上することで、衛星コンステレーション構築を計画どおりに進めていく蓋然性が高まります。当初は、相乗便の打上げを中心としつつ、一部はペイロード一機あたりの打上げコストが相対的に高くなる専用便の打上げを予定していたものの、今後は原則として専用便の打上げが必要となるため、打上げ費用の増加は避けられない状況にあります。

このような状況下においても、当社としては、国内官公庁による長期の受注や今後の民需・海外需要の拡大等に対応すべく、計画的に小型SAR衛星による衛星コンステレーションの構築を進める必要があります。また、衛星コンステレーション構築に向けては、衛星の製造能力拡充も必要不可欠であり、かねてより公表している新研究開発拠点の「Q-SIP」(「Q-Space Innovation Palace」の略称)の本格稼働に向けた設備資金も確保する必要があります。

加えて、2024年11月29日の「大型案件の採択に関するお知らせ」にて公表のとおり、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」といいます。)によって設置された宇宙戦略基金における技術開発テーマのうち、当社は「商業衛星コンステレーション構築加速化」に応募し、技術開発課題「小型SAR衛星の量産加速化及び競争優位性確立に向けた機能強化」が採択されたことで、補助対象経費の一部を補助金として交付されることが見込まれる一方、補助対象経費のうち自己負担分や、補助対象外の経費等について資金を確保する必要があります。

当社は2023年10月24日付締結のシンジケートローンによる銀行借入を通じて総額50億円を、2023年12月の東京証券取引所グロース市場への上場を通じて約37億円の資金調達を実施し、2024年11月末時点で約84億円の現預金を保有しておりますが、上述のような衛星の製造及び打上げ費用等の増加、新研究開発拠点に係る設備資金並びに衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用確保の必要性を背景に、自己資金及び事業から創出される収益の充当に加えて、本資金調達を行うことといたしました。

資金調達を行うにあたり、当社は、下記第3項「(2)資金調達方法の選択理由」に記載のとおり多様な比較検討を行い、その一つとしてエクイティ性資金の調達について検討を進めてまいりました。本新株予約権は、当社の判断により、その保有者であるSMBC日興証券が本新株予約権を行使することができない期間を指定することができる条項(以下「行使停止指定条項」といいます。)を活用すること等により、急激な希薄化を抑制し既存株主の利益に配慮しつつ株価動向等を見極めた資金調達を行うことが可能であり、当社の資金需要に即した資金調達方法であると考えております。

今回調達する資金に関しましては、小型SAR衛星に係る設備資金(製造及び打上げ費用等)、新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金及び衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用に充当する予定であり、具体的には、下記「2 新規発行による手取金の使途 (2)手取金の使途」に記載のとおりであります。

当社は、本資金調達により、衛星コンステレーションの構築を着実に推進することで一層の企業価値向上を実現し、既存株主をはじめとするステークホルダーの利益拡大に努めてまいります。

※1:Synthetic Aperture Radarの略で、「合成開口レーダー」とも言い、衛星に搭載して宇宙空間を移動することで仮想的に大きな開口面として働くレーダーです。SAR衛星では衛星自身が電波を発射し、反射した電波を受信して対象物を観測します。

※2:分解能とは、地球観測衛星に載せられたセンサーが、地上の物体をどれくらいの大きさまで見分けることができるかを表す言葉です。分解能が高いほど、地上の細かい様子を観測するのに優れているということになります。分解能の単位は、長さです。例えば、分解能が1mのセンサーでは、1m以上の大きさの物体を見分けることができるということになります。

※3:複数(数十機~数万機)の人工衛星を協調して一体的に動作させることによって、高度な価値を提供するシステムを衛星コンステレーションといいます。地球全体をカバーすることで、通信サービスや当社のような地球観測(リモートセンシング)サービスを効率的に実現できます。

※4:当社のサービスでは、地球上のほぼどこでも任意の地点を平均10~20分間隔で観測すること又は特定の地域を選んで平均10分ごとに定点観測することを「準リアルタイム」と定義しております。

2 企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第9項に規定する場合に該当する場合にあっては、同項に規定するデリバティブ取引その他の取引として予定する取引の内容

該当事項なし

3 本新株予約権に表示された権利の行使に関する事項について割当予定先との間で締結する予定の取決めの内容

(1)資金調達方法の概要

本資金調達は、当社がSMBC日興証券に対し、行使可能期間を約3年間とする行使価額修正条項付新株予約権(行使価額の修正条項の内容は、別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第2項をご参照ください。)を第三者割当の方法によって割り当て、SMBC日興証券による本新株予約権の行使に伴って当社の資本が増加する仕組みとなっております。

また、当社はSMBC日興証券との間で、金融商品取引法に基づく届出の効力発生後に本新株予約権買取契約及び以下の内容を含んだファシリティ契約(以下「本ファシリティ契約」といいます。)を締結する予定です。

(本ファシリティ契約の内容)

本ファシリティ契約は、当社とSMBC日興証券との間で、以下のとおり、SMBC日興証券が本新株予約権を行使するよう最大限努力すること、当社の判断により、SMBC日興証券が本新株予約権を行使することができない期間を指定できること(行使停止指定条項)、当社による本新株予約権の買取義務等について取り決めるものであります。

① SMBC日興証券による本新株予約権の行使に関する努力義務及び任意行使

SMBC日興証券は、行使可能期間中、下記②記載の本新株予約権の行使が制限されている場合を除き、残存する本新株予約権を行使するよう最大限努力します。

ただし、SMBC日興証券は、いかなる場合も、本新株予約権を行使する義務を負いません。

② 当社による行使停止要請(行使停止指定条項)

SMBC日興証券は、行使可能期間において、当社からの行使の停止に関する要請(以下「行使停止要請」といいます。)があった場合、行使停止期間(以下に定義します。)中、行使停止期間の開始日に残存する本新株予約権の全部について行使ができないこととなります。なお、当社は、かかる行使停止要請を随時、何回でも行うことができます。具体的には、以下のとおりです。

・当社は、SMBC日興証券が本新株予約権を行使することができない期間(以下「行使停止期間」といいます。)として、行使可能期間内の任意の期間を指定することができます。

・当社は、行使停止期間を指定するにあたっては、当該行使停止期間の開始日の3取引日前の日まで(行使可能期間の初日を行使停止期間の開始日に設定する場合には、本ファシリティ契約の締結日)に、SMBC日興証券に通知(以下「行使停止要請通知」といいます。)を行います。なお、当社は、行使停止要請通知を行った場合、その都度プレスリリースにて開示いたします。

・行使停止期間の開始日及び終了日は、行使可能期間中の取引日のいずれかの日とします。

・当社は、SMBC日興証券に対して、当該時点で有効な行使停止要請を撤回する旨の通知(以下「行使停止要請撤回通知」といいます。)を行うことにより、行使停止要請を撤回することができます。なお、当社は、行使停止要請撤回通知を行った場合、その都度プレスリリースにて開示いたします。

③ 当社による本新株予約権の買取義務

当社は、SMBC日興証券が行使可能期間の末日時点で保有する本新株予約権の全部(ただし、当該末日にSMBC日興証券が行使した本新株予約権を除きます。)を、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額で買い取る義務を負います。

また、当社が分割会社となる会社分割を行う場合に、SMBC日興証券から請求があった場合には、当社は、SMBC日興証券が保有する本新株予約権の全部を、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額で買い取る義務を負います。当社は、買い取った本新株予約権を消却します。

(2)資金調達方法の選択理由

当社は、本新株予約権の発行による資金調達方法を選択するにあたり、既存株主の利益に配慮し当社株式の急激な希薄化を抑制し株価への影響を軽減するとともに、当社の資金需要や株価の状況に応じた資金調達の柔軟性を確保すること、及び事業環境の変化に対応するため財務健全性の向上が可能な資金調達を行うことに重点を置いて、多様な資金調達方法を比較検討してまいりました。

上記資金調達方法の選択にあたっては、借入等のデット性資金の調達、又は公募増資等その他のエクイティ性資金の調達についても考慮の上判断いたしました。

本資金調達は、小型SAR衛星に係る設備資金(製造及び打上げ費用等)、新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金及び衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用に充当することを目的としており、このような目的に沿った資金調達方法として、急激な希薄化を抑制し既存株主の利益に配慮しつつ、株価動向を踏まえた資金調達が可能で、また当社の資金需要に則したエクイティ性資金での調達が最適であると考えました。そのような状況の中、SMBC日興証券より、第三者割当による本新株予約権の発行及び本ファシリティ契約の提案がありました。

本ファシリティ契約は、上記「(1)資金調達方法の概要」に記載のとおり、当社とSMBC日興証券との間で、SMBC日興証券が本新株予約権を行使するよう最大限努力すること、その他行使停止指定条項等について取り決めるものであります。これらの取り決めにより、行使可能期間において本新株予約権の行使が進むことで当社の資金調達及び資本増強を図りつつ、当社の資金需要や株価動向等を見極めながら当社の判断により行使停止期間を指定して資金調達の時期や行使される本新株予約権の量をコントロールすることが可能となります。さらに、下記のとおり、本新株予約権の行使の結果交付されることとなる当社普通株式は9,280,000株で一定であることから、本新株予約権の行使による株式の希薄化が限定されており、既存株主に与える影響を一定の範囲に抑えながら強固な財務基盤を構築し、事業環境の変化に対応するための財務戦略の柔軟性の向上を図ることが可能であると考えられます。

当社は本資金調達に際し、本新株予約権の発行に係るSMBC日興証券からの上記の提案内容並びに以下に記載する「(本資金調達方法の特徴)」及び「(他の資金調達方法との比較)」を総合的に勘案した結果、本ファシリティ契約の締結を伴う本資金調達が現時点における最良の選択であると判断いたしました。

(本資金調達方法の特徴)

本資金調達方法の特徴は、以下のとおりとなります。

① 本新株予約権の行使に関する努力義務及び行使停止指定条項

本ファシリティ契約に基づき、行使可能期間中、(ⅰ)SMBC日興証券は本新株予約権を行使するよう最大限努力することとされており、本新株予約権の行使が進むことにより当社の資金調達及び資本増強が図られます。加えて、(ⅱ)行使停止指定条項により、当社は、当社の判断によりSMBC日興証券に対して本新株予約権を行使しないよう要請することができ、行使停止期間中、SMBC日興証券は本新株予約権の行使ができないこととなりますので、当社は、資金需要や株価動向等を見極めながら、資金調達の時期や行使される本新株予約権の量を一定程度コントロールすることができます。

② 希薄化

本新株予約権の目的である当社普通株式の数は9,280,000株で一定であるため、株価動向によらず、本新株予約権の行使の結果交付されることとなる当社普通株式数が限定されていること(本新株予約権の全てが行使された場合には、当社の総議決権数371,630個(2024年11月30日現在)に対する希薄化率は24.97%)により、希薄化を限定し、既存株主の利益に配慮しています。また、本新株予約権には上限行使価額が設定されていないため、株価上昇時には希薄化を抑制しつつ調達金額が増大するというメリットを当社が享受できることで、既存株主の利益に配慮した資金調達が可能となっています。さらに、本新株予約権の行使価額は本新株予約権の各行使請求の効力発生日の前取引日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引のVWAPを基準として修正される仕組みとなっていることから、複数回による行使の分散が期待されるため、当社株式の供給が一時的に過剰となる事態が回避されやすいと考えられます。

③ 下限行使価額

本新株予約権には下限行使価額が設定されているため、株価下落時における当社普通株式1株当たり価値の希薄化というデメリットを一定程度に制限できることで、既存株主の利益に配慮した資金調達が可能となっています。具体的には、本新株予約権の下限行使価額を702円に設定しました。

④ 割当予定先との約束事項

当社は、SMBC日興証券との間で締結される本新株予約権買取契約において、本新株予約権の発行及び本新株予約権の行使による当社普通株式の交付を除き、本新株予約権買取契約の締結日以降、(ⅰ)残存する本新株予約権が全て行使された日、(ⅱ)当社が本新株予約権の発行要項に基づきSMBC日興証券が保有する本新株予約権の全部を取得し、これを消却し、かつ、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額を交付した日、(ⅲ)SMBC日興証券が残存する本新株予約権の全部を他の者に譲渡した日、又は(ⅳ)行使可能期間の末日のいずれか先に到来する日までの間、SMBC日興証券の事前の書面による承諾を受けることなく、当社の株式及び当社の株式を取得する権利又は義務を有する有価証券(新株予約権、新株予約権付社債及び取得対価を当社の株式とする取得請求権又は取得条項の付された株式を含みますがこれらに限られません。)の発行又は売却(ただし、ストックオプション制度若しくは譲渡制限付株式報酬制度に関わる発行若しくは処分、株式分割、株式無償割当て、新株予約権若しくは取得請求権の行使又は取得条項の発動によるものを除きます。)を行わないことに合意する予定です。

また、当社は、SMBC日興証券との間で締結される本ファシリティ契約において、SMBC日興証券が行使可能期間の末日時点で保有する本新株予約権の全部(ただし、当該末日にSMBC日興証券が行使した本新株予約権を除きます。)を、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額で買い取る義務を負うことを合意する予定です。

⑤ 譲渡制限

SMBC日興証券は、当社の書面による事前の同意がない限り、本新株予約権を当社以外の第三者に譲渡することができない旨が、本新株予約権買取契約において規定される予定です。

⑥ 本新株予約権の取得事由

別記「自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件」欄には、本新株予約権の取得が必要と当社取締役会が決議した場合、当社は、本新株予約権の発行日の翌日以降、当社取締役会で定める取得日に、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額を交付して、残存する本新株予約権の全部又は一部を取得することができる旨が定められています。また、一定の組織再編が生じる場合や上場廃止その他これに準ずる事象が生じた場合に、当社が残存する本新株予約権の全部を、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額を交付して取得する旨も同様に規定されています。上記いずれの場合も、当社は、取得した本新株予約権を消却します。

⑦ 本新株予約権のデメリット

本新株予約権については、以下の(ア)~(オ)のようなデメリットがあります。

(ア)本資金調達は、SMBC日興証券が本新株予約権を行使した場合に限り、その行使された本新株予約権の目的である普通株式の数に行使価額を乗じた金額の資金調達がなされるものとなっているため、下記「2 新規発行による手取金の使途 (1)新規発行による手取金の額」に記載された調達資金の額に相当する資金を短期間で調達することは難しくなっております。

(イ)本新株予約権は、上記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第2項に記載された内容に従って行使価額が修正されるものであるため、SMBC日興証券が本新株予約権を全て行使したとしても下記「2 新規発行による手取金の使途 (1)新規発行による手取金の額」に記載された調達資金の額に相当する資金を調達できない可能性があります。

(ウ)本資金調達は、SMBC日興証券に対してのみ本新株予約権を割り当てる第三者割当方式で行われるため、資金調達を行うために不特定多数の新投資家を幅広く勧誘することは困難です。

(エ)本ファシリティ契約において、SMBC日興証券は自身の裁量によって本新株予約権を行使するよう最大限努力すること等が規定されるものの、株価や出来高等の状況によっては権利行使が進まず、資金調達及び資本増強が予定どおりに達成されない可能性があります。また、当社は、SMBC日興証券が行使可能期間の末日時点で保有する本新株予約権の全部(ただし、当該末日にSMBC日興証券が行使した本新株予約権を除きます。)を、本新株予約権1個当たりにつきその払込金額と同額で買い取る義務を負うため、当該買取を行う場合にも資金調達及び資本増強が予定どおりに達成されないことになります。

(オ)本新株予約権の行使による希薄化が限定されているものの、本新株予約権全てが行使されるとは限らないため、行使終了まで最終的な希薄化率を確定させることができません。

 

(他の資金調達方法との比較)

① 公募増資による当社普通株式の発行は、短期間で多額の資金調達を行うことが可能ではあるものの、同時に1株当たり利益の希薄化も短期間に大きく引き起こされるため、株価に対する直接的な影響がより大きいと考えられます。

② 第三者割当による当社普通株式の発行は、短期間で多額の資金調達を行うことが可能ではあるものの、同時に1株当たり利益の希薄化も短期間に大きく引き起こされるため、株価に対する直接的な影響がより大きいと考えられます。加えて、発行規模によっては割当先が相当程度の議決権を保有する大株主となるため、当社の株主構成及びコーポレート・ガバナンスに影響を及ぼす可能性があると考えられます。

③ 株主割当による当社普通株式の発行は、希薄化懸念は払拭されますが、割当先である既存投資家の参加率が不透明であり、十分な額の資金を調達できるかどうかが不透明であると考えられます。

④ 株価に連動して転換価額が修正される転換社債型新株予約権付社債(以下「MSCB」といいます。)は、MSCBの割当先が転換権を有しているため発行会社のコントロールが一切及ばず、かつ、転換終了まで転換株数(希薄化率)が未確定であるため、1株当たり利益の希薄化に及ぼす影響の予測が困難となり、株主を不安定な状況に置くことになると考えられます。

⑤ 新株予約権の無償割当てによる資金調達手法であるライツ・オファリングには、当社が金融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・オファリングと、当社は元引受契約を締結せず、新株予約権の行使は株主の決定に委ねられるノン・コミットメント型ライツ・オファリングがありますが、コミットメント型ライツ・オファリングにおいては、国内で実施された事例が少なく、ストラクチャーの検討や準備に相当の時間を要することから、現時点においては当社の資金調達手法として適当でないと考えられます。また、ノン・コミットメント型ライツ・オファリングにおいては、割当先である既存投資家の参加率が不透明であることから、十分な額の資金調達を実現できるかどうかが不透明であると考えられます。

⑥ 本ファシリティ契約の締結を伴わない新株予約権の発行は、当社が権利行使のタイミングや行使される新株予約権の量をコントロールすることができず、柔軟性及び希薄化への配慮の観点から適当ではないと考えられます。コミットメント型(割当先が一定数量の行使義務を負う形態)は株価や流動性の動きにかかわらず権利行使する義務を負うことになり、株価推移に影響を与える可能性もあると考えられます。また、行使価額が修正されない新株予約権は、株価上昇時にその上昇メリットを当社が享受できず、一方で株価下落時には行使が進まず資金調達が困難となることが考えられます。

⑦ 借入及び社債等により全額調達した場合、調達金額が負債となり、自己資本の拡充を通じた財務健全性を向上させるという目的を達成することができず、財務戦略の柔軟性が低下することが考えられます。

以上のことから、本ファシリティ契約の締結を伴う本資金調達が現時点における最良の選択であると判断しました。

4 当社の株券の売買について割当予定先との間で締結する予定の取決めの内容

当社は、割当予定先であるSMBC日興証券との間で、本新株予約権の行使により取得することとなる当社普通株式の数量の範囲内で行う当社普通株式の売付け等以外の本資金調達に関わる空売りを目的として、当社普通株式の借株を行わない旨の合意をする予定であります。

5 当社の株券の貸借に関する事項について割当予定先と当社の特別利害関係者等との間で締結される予定の取決めの内容

SMBC日興証券は当社代表取締役社長 CEOである大西俊輔との間で株券貸借取引契約の締結を行う予定でありますが、現時点では契約内容に関して決定した事実はございません。当該株券貸借取引契約において定められる貸借数量によっては「主要株主の異動」が発生する可能性があります。

6 その他投資者の保護を図るため必要な事項

SMBC日興証券は、当社との間で締結される本新株予約権買取契約の規定により、本新株予約権を第三者に譲渡する場合には、当社の書面による事前の同意を取得する必要があります。その場合には、SMBC日興証券は、あらかじめ譲受人となる者に対して、当社との間で「第3 第三者割当の場合の特記事項 1 割当予定先の状況 (4)株券等の保有方針」の第3段落の内容等について約させ、また譲受人となる者がさらに第三者に譲渡する場合にも当社に対して同様の内容等を約させるものといたします。ただし、SMBC日興証券が、本新株予約権の行使により交付された株式を第三者に譲渡することを妨げません。

7 本新株予約権の行使請求の方法

(1)本新株予約権の行使は、行使可能期間中に別記「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄第1項に定める行使請求受付場所に行使請求に必要な事項の通知が行われることにより行われます。

(2)本新株予約権を行使請求しようとする場合、前号の行使請求の通知に加えて、本新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額の全額を現金にて別記「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄第3項に定める払込取扱場所の当社が指定する口座に振込むものといたします。

(3)本新株予約権の行使請求の効力は、行使可能期間中に別記「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄第1項に定める行使請求受付場所に対して行使請求に必要な全部の事項の通知が行われ、かつ当該本新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額の全額が前号に定める口座に入金された日に発生いたします。

8 新株予約権証券の不発行

当社は、本新株予約権に関して、新株予約権証券を発行いたしません。

9 社債、株式等の振替に関する法律の適用等

本新株予約権は、その全部について社債、株式等の振替に関する法律(以下「社債等振替法」といいます。)第163条の定めに従い社債等振替法の規定の適用を受けることとする旨を定めた新株予約権であり、社債等振替法第164条第2項に定める場合を除き、新株予約権証券を発行することができません。また、本新株予約権及び本新株予約権の行使により交付される普通株式の取扱いについては、振替機関の定める株式等の振替に関する業務規程その他の規則に従います。

 

(3)【新株予約権証券の引受け】

 該当事項なし

 

2【新規発行による手取金の使途】

(1)【新規発行による手取金の額】

払込金額の総額(円)

発行諸費用の概算額(円)

差引手取概算額(円)

10,880,150,400

9,000,000

10,871,150,400

 (注)1 上記差引手取概算額は、本新株予約権の払込金額の総額及び本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額を合算した金額から、本新株予約権に係る発行諸費用の概算額を差し引いた金額です。なお、本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額は、当初行使価額で全ての本新株予約権が行使されたと仮定した場合の金額であります。そのため、本新株予約権の行使価額が修正又は調整された場合には、本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額は増加又は減少します。また、本新株予約権の行使可能期間内に行使が行われない場合又は当社が取得した本新株予約権を消却した場合には、本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額は減少します。

2 発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。

3 発行諸費用の概算額は、弁護士費用、価額算定費用、有価証券届出書作成費用等の合計額であります。

 

(2)【手取金の使途】

 本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額を含めた差引手取概算額は、上記「(1)新規発行による手取金の額」に記載のとおり合計10,871百万円となる予定であり、具体的には次の使途に充当する予定であります。

具体的な使途

金額(百万円)

支出予定期間

① 小型SAR衛星に係る設備資金(製造及び打上げ費用等)

10,201

2025年1月~2028年5月

② 新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金

330

2025年1月~2026年6月

③ 衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用

340

2025年1月~2027年6月

合計

10,871

 (注)1.差引手取概算額は、上記のとおり支出する予定であり、支出するまでの間、金融機関に預け入れる予定であります。

2.本新株予約権の行使状況によって資金調達額や調達時期が決定されることから、支出予定期間中に行使が行われず、本新株予約権の行使による資金調達ができない場合、優先順位を①、②、③の順に充当し、金額不足分は自己資金の活用及び銀行借入等他の方法による資金調達の実施により上記記載の使途へ充当又は事業計画の見直しを行う可能性があります。

3.本新株予約権の行使時における株価推移により上記の使途に充当する支出予定金額を上回って資金調達ができた場合には、上記の①へ重点的に充当していく予定ですが、実際の支出時期や手許現預金等の状況も踏まえて必要に応じて②及び③へも充当していく予定です。

4.2024年11月29日付で開示いたしました「大型案件の採択に関するお知らせ」に記載の補助金についても上記①乃至③に係る費用に充当する予定です。現時点で当社に交付される具体的な補助金の額は未定ですが、その補助金額の多寡により、本新株予約権の行使による調達資金の①乃至③への充当額が変動する可能性があります。

 

 本調達資金は、主に以下への充当を予定しております。

① 小型SAR衛星に係る設備資金(製造及び打上げ費用等)

② 新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金

③ 衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用

 

① 小型SAR衛星に係る設備資金(製造及び打上げ費用等)

 当社は、2028年5月期中に24機、将来的には36機体制の小型SAR衛星による衛星コンステレーションの構築に取り組んでおりますが、人工衛星の製造及び打上げには多額の資金が必要です。足元の物価高騰の影響を受け、人工衛星の製造費用は増加傾向にありますが、人工衛星の打上げ費用はより顕著に増加しております。人工衛星の打上げには主として海外のロケットを利用しておりますが、円安による為替負担の増加、並びに外貨基準の打上げ費用の増加等の事態が生じております。当初、為替レートは1米ドルあたり140円程度を想定しておりましたが、地政学リスクの高まりや日米金利差の拡大に伴い、一時160円台まで米ドル高円安が進み、足元でも同水準で推移しております。また、打上げ費用の増加は純粋に円安や物価の高騰だけではなく、当社の人工衛星がより高精度の情報を取得するために、乗り合いのような形式(=相乗便)の打上げではなく、当社の人工衛星をより適切に配置することを目的とした形式(=当社専用便)の打上げを行う必要性が高まっていることにもよります。相乗便の打上げは1回2百万米ドル程度の費用負担であるものの、ペイロード一機あたりの打上げコストが相対的に高くなる専用便の打上げは1回8百万米ドル程度と大きく異なります。専用便の打上げ実施により、当社が行う地球観測に適した任意の軌道面への衛星の投入が可能となるほか、衛星の運用期間を考慮した十分な高度への軌道投入が可能となります。加えて、打上げタイミングの自由度が向上することで、衛星コンステレーション構築を計画どおりに進めていく蓋然性が高まります。

 一方で、当社を取り巻く事業環境としては、引き続き内閣府、防衛省、経済産業省をはじめとする国内官公庁を中心にSAR衛星関連事業の需要は高まりを見せております。民間企業とは実証研究を進めており、広範囲に存在するインフラ管理における小型SAR衛星の活用や、保険会社における損害調査等への活用を検討しております。海外においても安全保障の領域等でSAR衛星関連事業の潜在的な需要を見込んでおります。このような活況が見込まれる事業環境において、当社としては今後の市場拡大という好機を逃さずに、衛星コンステレーションの構築を進めていく必要があります。

 当社の地球観測データ事業は、衛星の製造及び打上げに係るキャッシュアウトから地球観測画像データの販売による投資回収までに相応の期間を要する先行投資型のビジネスモデルであり、衛星コンステレーション構築下においては投資に係る費用の増加分を営業キャッシュフローで賄うことが難しい状況にあります。しかしながら、上述のような需要拡大に適時に対応するためには、可及的速やかに設備投資を実行していく必要があり、その投資資金の確保が必要不可欠です。

 当初、上場時の増資資金約37億円及びシンジケートローンを通じた銀行借入総額50億円によって18号機までの設備資金(製造及び打上げ費用等)を確保済みと認識しておりましたが、上述のとおり当初の想定よりも製造及び打上げ費用等が増加したため、18号機までの設備資金が40億円程度増加しております。本資金調達においては、その一部を18号機までに必要な設備資金の増加分に充当するとともに、残余分は19号機から28号機までの設備資金の一部に充当することを予定しています。本資金調達を通じて、引き続き2028年5月期中に24機、将来的には36機体制の小型SAR衛星による衛星コンステレーションの構築を目指してまいります。

 なお、2024年11月29日の「大型案件の採択に関するお知らせ」にて公表のとおり、JAXAによって設置された宇宙戦略基金における技術開発テーマのうち、当社は「商業衛星コンステレーション構築加速化」の公募に対して、技術開発課題「小型SAR衛星の量産加速化及び競争優位性確立に向けた機能強化」を提案し、採択されておりますが、現時点で当社に交付される具体的な補助金の額は未定です。当社は、当該補助金に加えて本新株予約権の発行により調達手法の多様化を図ることが、衛星コンステレーションの構築を着実に推進していく上で必要となる先行投資資金の調達実効性を高めていくために必要と判断し本資金調達の実施を決定しました。

 

② 新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金

 当社は、かねてより新研究開発拠点の開設及びその進捗状況について公表しておりますが、本拠点は「Q-SIP」という名称で2024年11月初旬から一部稼働を開始しており、2025年1月以降に全ての移設を終え、本格稼働する予定です。Q-SIPは旧工場の10倍以上の面積である約4,500㎡の拠点であり、旧工場の設備移転や電源設備の拡張だけでなく、クリーンルームの設置やテスト設備等の新機能も拡充する予定です。それに伴い旧工場では年間4機の生産体制であったものが、年間6機、最大で年間10機の生産体制に変わる等製造能力が大幅に上昇することを見込んでおり、上述の衛星コンステレーションの可及的速やかな構築において重要な役割を担うため、本資金調達においては、その一部である330百万円を新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金に充当することを予定しています。

 

③ 衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用

 2024年11月29日の「大型案件の採択に関するお知らせ」にて公表のとおり、当社が提案した技術開発課題である「小型SAR衛星の量産加速化及び競争優位性確立に向けた機能強化」を実行するにあたり、補助対象経費の一部を補助金として交付されることが見込まれる一方、補助対象経費のうち自己負担分の資金を確保する必要があります。当該技術開発課題の概要については、募集機関であるJAXAから開示の同意を得られていないため現時点での開示は控えさせていただきますが、本資金調達においては、その一部である340百万円を現行QPS-SARの更なる競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用に充当し、次世代QPS-SARに必要な技術開発を推進することを予定しています。なお、当該技術開発課題の概要は募集機関であるJAXAから開示の同意を得られ、公表可能となった時点で速やかに公表いたします。

 

 なお、当社の設備投資計画は、2025年1月14日現在、以下のとおりです。

事業所名

(所在地)

設備の内容

投資予定額

資金調達方法

着手及び完了年月日

完成後の増加能力

総額

(千円)

既支払額

(千円)

着手

完了

福岡オフィス

(福岡市中央区)

小型SAR衛星

9号機

1,933,905

1,167,947

増資資金及び銀行借入

2023年7月

2025年3月

(注)1

小型SAR衛星

10-12号機

5,939,595

1,897,912

自己資金、増資資金及び銀行借入

2023年11月

2025年7月

(注)1

小型SAR衛星

13-15号機

5,939,518

468,188

自己資金、増資資金及び銀行借入

2023年11月

2025年11月

(注)1

小型SAR衛星

16-18号機

3,717,951

755,549

自己資金、増資資金及び銀行借入

2024年6月

2026年10月

(注)1

小型SAR衛星

19-21号機

6,922,149

自己資金及び増資資金

2025年12月

2027年4月

(注)1

小型SAR衛星

22-24号機

6,569,896

自己資金及び増資資金

2026年6月

2027年10月

(注)1

小型SAR衛星

25-28号機

8,653,525

自己資金及び増資資金

2026年12月

2028年4月

(注)1

研究開発拠点(Q-SIP)(福岡県)

(注)2

研究開発拠点

1,218,595

211,390

自己資金及び増資資金

2024年9月

2026年6月

(注)3

(注)1

 (注)1.完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。

2.安全上の観点から、市区町村の記載は省略しております。

3.研究開発拠点の一部については、2024年11月からの稼働を開始しております。

4.自己資金については、2024年11月29日付で開示いたしました「大型案件の採択に関するお知らせ」に記載の補助金を含みます。現時点で当社に交付される具体的な補助金の額は未定ですが、実際の交付状況に応じて、当該補助金を充当いたします。

 

第2【売出要項】

 該当事項なし

 

第3【第三者割当の場合の特記事項】

1【割当予定先の状況】

(1)割当予定先の概要及び提出者と割当予定先との間の関係

割当予定先の概要

名称

SMBC日興証券株式会社

本店の所在地

東京都千代田区丸の内三丁目3番1号

代表者の役職及び氏名

取締役社長  吉岡 秀二

資本金

1,350億円

事業の内容

金融商品取引業等

主たる出資者及びその出資比率

株式会社三井住友フィナンシャルグループ 100%

提出者と割当予定先との間の関係

出資関係

当社が保有している割当予定先の株式の数

(2024年11月30日現在)

該当事項はありません。

割当予定先が保有している当社の株式の数

(2024年11月30日現在)

523,500株

人事関係

該当事項はありません。

資金関係

該当事項はありません。

技術関係

該当事項はありません。

取引等関係

該当事項はありません。

 

(2)割当予定先の選定理由

 当社はSMBC日興証券以外の金融機関からも資金調達に関する提案を受けましたが、SMBC日興証券より提案を受けた本資金調達の手法及びその条件は、既存株主の利益に配慮し当社株式の急激な希薄化を抑制するとともに、株価動向等を見極めながらエクイティ性資金を調達し、当該資金により、更なる成長戦略の遂行のため、小型SAR衛星に係る設備資金(製造及び打上げ費用等)、新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金及び衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用に充当することにより自己資本拡充と有利子負債水準の低減を通じた財務戦略の柔軟性確保を推進するという当社のニーズに最も合致しているものと判断いたしました。その上で、SMBC日興証券が「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券 (2)新株予約権の内容等」注記欄第3項に記載の本資金調達方法の特徴その他の商品性全般に関する知識に加え、上記「(1)割当予定先の概要及び提出者と割当予定先との間の関係」に示すように、本資金調達の実施にあたり十分な信用力を有すること、国内外に厚い顧客基盤を有する証券会社であり、今回発行を予定している本新株予約権の行使により交付される普通株式の円滑な売却が期待されること等を総合的に勘案して、SMBC日興証券を割当予定先として選定しました。

(注) 本新株予約権に係る割当ては、日本証券業協会会員であるSMBC日興証券により買い受けられるものであり、日本証券業協会の定める「第三者割当増資等の取扱いに関する規則」(自主規制規則)の適用を受けて募集が行われるものです。

 

(3)割り当てようとする株式の数

 本新株予約権の目的である株式の総数は9,280,000株であります(ただし、別記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券 (2)新株予約権の内容等」の「新株予約権の目的となる株式の数」の欄に記載のとおり、調整されることがあります。)。

 

(4)株券等の保有方針

 本新株予約権買取契約において、SMBC日興証券は、当社の書面による事前の同意がない限り、本新株予約権を当社以外の第三者に譲渡することはできない旨が定められる予定であり、SMBC日興証券から本新株予約権を当社以外の第三者に譲渡する予定がないことにつき口頭で説明を受けております。

 SMBC日興証券から、本新株予約権の行使により交付される当社普通株式については、借株を用いた売却の場合には、当該借株の貸主に対して返却し、その他の場合は、適時売却していく方針であることにつき口頭で説明を受けております。また、SMBC日興証券から、いずれの場合も市場動向を勘案し、借株を用いた売却又は適時売却を行う方針であることにつき口頭で説明を受けております。加えて、当社は、SMBC日興証券が、本新株予約権の行使により交付される当社普通株式について長期保有する意思を有しておらず、市場動向等を勘案し適時売却していく方針であることを口頭で確認しております。

 当社とSMBC日興証券は、本新株予約権買取契約において、東京証券取引所の定める有価証券上場規程第434条第1項、同施行規則第436条第1項から第5項までの定めに基づき、MSCB等の買受人による転換又は行使を制限する措置を講じるため、日本証券業協会の定める「第三者割当増資等の取扱いに関する規則」に従い、所定の適用除外の場合を除き、単一暦月中に本新株予約権の行使により取得される普通株式数が、本新株予約権の払込期日時点で金融商品取引所が公表している直近の当社の普通株式に係る上場株式数の10%を超える場合には、原則として、当該10%を超える部分に係る行使(以下「制限超過行使」といいます。)を行うことができない旨その他の同施行規則第436条第4項及び第5項に規定する内容を定める予定です。上記の他、具体的には、①割当予定先が本新株予約権を転売する場合には、あらかじめ転売先となる者に対して、上記制限超過行使に係る内容を約させること、及び②本新株予約権の行使価額が発行決議日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値以上の場合又は本新株予約権の行使可能期間の最終2か月間等においては制限超過行使を行うことができること、といった内容が定められる予定です。

 

(5)払込みに要する資金等の状況

 割当予定先であるSMBC日興証券からは、本新株予約権の払込金額の総額及び本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額に要する資金は確保されている旨、口頭で説明を受けており、同社の2025年3月期第2四半期(中間期)決算短信に記載されている2024年9月30日現在の中間連結財務諸表等から十分な現預金及びその他流動資産を保有していることを確認し、当社としてかかる払込みに支障はないと判断しております。

 

(6)割当予定先の実態

 割当予定先であるSMBC日興証券は金融商品取引業者としての登録を行い、監督官庁である金融庁の監督及び規制に服しております。また、本新株予約権の割当予定先であるSMBC日興証券は東京証券取引所その他の金融商品取引所の取引参加者であり、暴力若しくは威力を用い、又は詐欺その他の犯罪行為を行うことにより経済的利益を享受しようとする個人、法人その他の団体(以下「特定団体等」といいます。)には該当せず、また、特定団体等とは何らの関係も有しないものと判断しております。

 

2【株券等の譲渡制限】

 当社の書面による事前の同意がない限り、SMBC日興証券は、本新株予約権を当社以外の第三者に譲渡することができない旨が、本新株予約権買取契約において規定される予定です。

 

3【発行条件に関する事項】

(1)発行条件が合理的であると判断した根拠及びその具体的内容

 本新株予約権の発行要項、本新株予約権買取契約及び本ファシリティ契約に定められる諸条件を考慮し、一般的な価格算定モデルであるモンテカルロ・シミュレーションを基礎に、第三者算定機関である株式会社赤坂国際会計(本社:東京都港区元赤坂一丁目1番8号、代表者:山本顕三)が算定した結果を参考として、本新株予約権の1個の払込金額を算定結果と同額の343円としました。当該算定機関は当社と顧問契約関係になく、当社経営陣から一定程度独立していると認められるとともに、割当予定先から独立した立場で評価を行っております。なお、当該算定機関は、当社普通株式の株価(1,169円)、当社普通株式のボラティリティ(103.4%)、予定配当額(0円/株)、無リスク利子率(0.7%)及び当社の資金調達需要等について一定の前提を置き、さらに割当予定先の権利行使行動及び割当予定先の株式保有動向等について一定の前提の下で行使可能期間にわたって一様に分散的な権利行使がなされることを仮定しております。当社は、当該算定機関の算定結果を参考にしつつ、また、「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券 (2)新株予約権の内容等」注記欄第3項に記載の事由を勘案し検討した結果、上記の本新株予約権の払込金額は合理的であり、本新株予約権の発行条件が有利発行に該当しないものと判断しました。

 これらの結果、本日現在において当社監査等委員会(3名にて構成。うち2名は社外監査等委員)から、監査等委員全員一致の意見として本新株予約権の払込金額は上記算定結果に照らして割当予定先に特に有利な金額に該当せず、適法である旨の意見書の提出を受けております。

 

(2)発行数量及び株式の希薄化の規模の合理性に関する考え方

 本新株予約権の全てが行使された場合に交付される当社普通株式9,280,000株に係る議決権の数は92,800個であり、当社の発行済株式総数37,208,100株(2024年11月30日現在)に対して24.94%、総議決権数371,630個(2024年11月30日現在)に対して24.97%の希薄化が生じます。

 しかしながら、本資金調達は、自己資本拡充と有利子負債水準の低減を通じた財務戦略の柔軟性の更なる確保を図り、企業価値の増大を目指すものであり、また、比較的長期間かつ継続的な資金需要に対して適時適切な充足を図るものであることから、発行数量及び株式の希薄化の規模は合理的であると判断いたしました。

 なお、当社普通株式の上場来(2023年12月6日から2024年12月まで)の1日当たりの平均出来高は5,495,015株であり、直近6か月間(2024年7月から2024年12月まで)の同出来高も2,181,435株であることから、当社普通株式は一定の流動性を有しております。一方、本新株予約権が全て行使された場合に交付されることとなる当社普通株式数9,280,000株を行使期間である約3年間で行使売却するとした場合の1日当たりの数量は約12,700株となるため、株価に与える影響は限定的なものと考えております。また、本新株予約権の権利行使及び売却により当社株式の流動性供給が図られるものであること、割当予定先として選択したSMBC日興証券との間で、SMBC日興証券が本新株予約権を行使するよう最大限努力すること、その他行使停止指定条項等を規定する本ファシリティ契約を締結する予定であるとともに、当該調達資金を、当社の成長戦略の遂行のために必要な小型SAR衛星に係る設備資金(製造及び打上げ費用等)、新研究開発拠点(Q-SIP)の試験・研究開発設備に係る設備資金及び衛星の競争優位性確立に向けた機能強化に係る費用に充当することに鑑み、発行数量の規模は合理的であると考えております。

 加えて、①本新株予約権及び本ファシリティ契約の内容により、本資金調達は、当社が有する選択肢の中で、当社が、上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券 (2)新株予約権の内容等」注記欄第3項に記載の行使停止要請通知(行使停止指定条項)の仕組みを通じて、当社の判断により株価動向等を見極めながら資金調達の時期や行使される本新株予約権の量を一定程度コントロールすることができること、②当社の判断により本新株予約権を取得することも可能であることから、本新株予約権の発行は、市場に過度の影響を与えるものではなく、希薄化の規模も合理的であると判断いたしました。

 

4【大規模な第三者割当に関する事項】

 該当事項なし

 

5【第三者割当後の大株主の状況】

氏名又は名称

住所

所有株式数

(株)

総議決権数に対する所有議決権数の割合

(%)

割当後の所有株式数

(株)

割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合(%)

SMBC日興証券株式会社

東京都千代田区丸の内3丁目3番1号

523,500

1.41

9,803,500

21.11

大西 俊輔

福岡県福岡市中央区

4,000,000

10.76

4,000,000

8.61

スカパーJSAT株式会社

東京都港区赤坂1丁目8番1号

2,857,000

7.69

2,857,000

6.15

八坂 哲雄

福岡県福岡市東区

2,016,600

5.43

2,016,600

4.34

市來 敏光

福岡県福岡市早良区

2,000,000

5.38

2,000,000

4.31

野村信託銀行株式会社(投信口)

東京都千代田区大手町2丁目2番2号

1,918,900

5.16

1,918,900

4.13

日本工営株式会社

東京都千代田区麹町5丁目4番

1,142,900

3.08

1,142,900

2.46

モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社

東京都千代田区大手町1丁目9番7号

636,600

1.71

636,600

1.37

株式会社SBI証券

東京都港区六本木1丁目6番1号

473,000

1.27

473,000

1.02

特定金外信託受託者 株式会社SMBC信託銀行

東京都千代田区丸の内1丁目3番2号

372,100

1.00

372,100

0.80

15,940,600

42.89

25,220,600

54.30

 (注)1 割当前の「所有株式数」及び割当前の「総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2024年11月30日現在の株主名簿上の株式数によって算出しております。

2 割当前の「総議決権数に対する所有議決権数の割合」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、小数点以下第3位を四捨五入しております。

3 「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、「割当後の所有株式数」に係る議決権の数を、割当前の「総議決権数に対する所有議決権数の割合」の算出に用いた総議決権数に本新株予約権の目的である株式に係る議決権の数を加えた数で除して算出しております。

4 割当予定先であるSMBC日興証券の「割当後の所有株式数」は、割当予定先であるSMBC日興証券が、本新株予約権の行使により取得する当社普通株式を全て保有したと仮定した場合の数となります。なお、割当予定先であるSMBC日興証券は本新株予約権の行使により取得する当社普通株式について長期保有を約していないため、割当予定先であるSMBC日興証券は、割当後における当社の大株主とはならないと見込んでおります。

 

6【大規模な第三者割当の必要性】

 該当事項なし

 

7【株式併合等の予定の有無及び内容】

 該当事項なし

 

8【その他参考になる事項】

 該当事項なし

 

第4【その他の記載事項】

 該当事項なし

 

第二部【公開買付け又は株式交付に関する情報】

第1【公開買付け又は株式交付の概要】

 該当事項なし

 

第2【統合財務情報】

 該当事項なし

 

第3【発行者(その関連者)と対象者との重要な契約(発行者(その関連者)と株式交付子会社との重要な契約)】

 該当事項なし

 

第三部【参照情報】

第1【参照書類】

 会社の概況及び事業の概況等金融商品取引法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に掲げる書類をご参照ください。

 

1【有価証券報告書及びその添付書類】

 事業年度 第19期(自2023年6月1日 至2024年5月31日)2024年8月29日福岡財務支局長に提出

 

2【半期報告書】

 事業年度 第20期中(自2024年6月1日 至2024年11月30日)2025年1月14日福岡財務支局長に提出

 

3【臨時報告書】

 1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2025年1月14日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づく臨時報告書を2024年9月2日に福岡財務支局長に提出

 

第2【参照書類の補完情報】

 上記に掲げた参照書類としての有価証券報告書及び半期報告書(以下「有価証券報告書等」といいます。)に記載された「事業等のリスク」について、当該有価証券報告書等の提出日以後、本有価証券届出書提出日(2025年1月14日)までの間において生じた変更その他の事由はありません。

 また、当該有価証券報告書等には将来に関する事項が記載されていますが、当該事項は本有価証券届出書提出日(2025年1月14日)現在において変更の必要はないものと判断しております。

 

第3【参照書類を縦覧に供している場所】

株式会社QPS研究所 本店

(福岡県福岡市中央区天神一丁目15番35号)

株式会社東京証券取引所

(東京都中央区日本橋兜町2番1号)

 

第四部【提出会社の保証会社等の情報】

 該当事項なし

 

第五部【特別情報】

第1【保証会社及び連動子会社の最近の財務諸表又は財務書類】

 該当事項なし