第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

 当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に支えられ個人消費にも持ち直しの動きがみられましたが、サービス価格や食料品などの価格上昇や急激な為替変動により、依然として先行きは不透明な状況となっております。

 当社グループの主たる事業領域である医療・健康産業においては、少子化による人口減少と団塊ジュニア世代が全員65歳以上に達し、超高齢化社会を迎えることにより直面する2040年問題を抱えております。具体的には、社会保障費の高騰や医療人材の枯渇などが挙げられます。加えて、新型コロナウイルス感染症の流行により、医療資源の拡充や柔軟な医療体制の必要性が再認識されました。このような背景のもと、令和4年度診療報酬改定によるオンラインでの初診料の引き上げやオンライン服薬指導の実施要件緩和など、医療体制のオンライン化の推進が図られ、社会保障費をはじめとする負担軽減や医療現場の効率性・生産性の改善、患者の利便性向上に向けた取り組みが加速しております。

 以上の事業環境の中、当社グループは、「人と社会を健康に美しく」を経営理念に掲げ、事業を推進しております。未病・予防→疾病→未病・予防という人々の「ヘルスケアサイクル」において、「疾病期間」の短縮化・「未病・予防期間」の長期化を通じた、健康寿命の伸長による社会保障費の削減に貢献すべく、「ヘルスケアサイクル」のすべてをカバーするサービスの拡充に取り組んでまいりました。

 「疾病期間」の短縮化に向けては、オンライン診療・オンライン服薬指導・医薬品の宅配をワンストップで提供するプラットフォーム「SOKUYAKU」の運営を通じ、医療機関のデジタル・トランスフォーメーション(DX)化の推進や、ユーザー(患者)や医師・薬剤師の利便性向上に努めております。いつでも・どこでも・誰でも、医師・薬剤師と繋がり、薬が受け取れる社会の実現を目指し、2021年2月にサービスを開始した「SOKUYAKU」は、全国の医療機関・薬局との提携及び医薬品の配送網構築に成功し、ユーザーの登録・利用は順調に拡大しております。

 「未病・予防期間」の長期化に向けては、人々の健康増進・生活の質向上に資する自社オリジナル医薬品・健康食品・化粧品の販売といったD2C事業(EC・通販事業)と、クライアント企業のヘルスケア商品の販促支援をはじめとするB2B事業の推進に注力しております。

 今後も、人々の「ヘルスケアサイクル」に関連するサービスの強化を通じて、超高齢化社会を迎える日本の深刻な社会課題解決の一助となることで、当社グループの更なる拡大・成長に繋げていく考えです。

 

 以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は10,843,838千円(前年同期比35.3%増加)、EBITDA(注)は329,191千円(前年同期比は△48,681千円)、営業利益は131,430千円(前年同期は営業損失221,327千円)、経常利益は111,520千円(前年同期は経常損失232,098千円)、親会社株主に帰属する中間純利益は7,850千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失286,515千円)となりました。

  (注)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費+無形資産償却費

セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

外部顧客への売上高(千円)

セグメントEBITDA(千円)

前中間連結
会計期間

当中間連結
会計期間

増減率

(%)

前中間連結
会計期間

当中間連結
会計期間

増減率

(%)

メディカルケアセールス事業

3,675,578

3,074,821

△16.3

100,517

255,981

154.7

ヘルスケアセールス事業

2,016,127

3,182,747

57.9

99,975

247,327

147.4

ヘルスケアマーケティング事業

2,322,277

4,586,269

97.5

40,225

6,116

△84.8

調整額

△289,399

△180,234

合計

8,013,983

10,843,838

35.3

△48,681

329,191

 

 

 

(メディカルケアセールス事業)

メディカルケアセールス事業では、医薬品のD2C(EC・通販)と、オンライン診療・オンライン服薬指導・医薬品の宅配をワンストップで提供するプラットフォーム「SOKUYAKU」を展開しています。

医薬品のD2C(EC・通販)では、第1類医薬品や、当社主力商品である防風通聖散のほか2024年3月に販売開始をした防已黄耆湯錠SX等の生漢煎®シリーズの漢方(第2類医薬品)の売上が好調に推移しております。また、当期は顧客獲得のための広告効率を注視するとともに、適切な在庫水準の維持やコスト構造の改善等の効率性に重点を置いた事業活動を推進してまいりました。

「SOKUYAKU」においては、2024年6月から、ユーザー(患者)のシステム利用料の値上げに加え、「SOKUYAKU」の利用患者が多い一部の医療機関からシステム利用料を徴収する価格改訂を実施いたしました。価格改訂による顧客の離反はほとんど発生しておらず、利用件数は順調に推移するとともに、利用単価の向上により収益性の改善が進んでおります。さらに、2024年4月にリリースした健康経営を推進する法人向けの福利厚生サービス「SOKUYAKUベネフィット」の拡販による安定収益基盤の強化を進めてまいりました。

一方で、2024年7月1日付で当社の連結子会社であったAIGATEキャリア株式会社の全株式を譲渡したため、同社を第1四半期会計期間より連結の範囲から除外しております。

その結果、セグメント売上高は3,074,821千円(前年同期比16.3%減少)、セグメントEBITDAは255,981千円(前年同期比154.7%増加)となりました。

 

(ヘルスケアセールス事業)

ヘルスケアセールス事業では、前期までグループ全体で推進してきた健康食品・化粧品分野の商品ラインナップの拡充が順調に進んでおり、当期はグループシナジーの深化や既存顧客へのクロスセルの強化等を推進することで売上高及びEBITDAの最大化を図ってまいりました。

その結果、セグメント売上高は3,182,747千円(前年同期比57.9%増加)、セグメントEBITDAは247,327千円(前年同期比147.4%増加)となりました。

 

(ヘルスケアマーケティング事業)

 ヘルスケアマーケティング事業におきましては、ヘルスケア関連のD2C事業者に対するブランディング・マーケティング支援に加え、ダイレクトメール(DM)マーケティング、物流業務などのBPO(Business Process Outsourcing)サービスが業績に貢献いたしました。

その結果、セグメント売上高は4,586,269千円(前年同期比97.5%増加)、セグメントEBITDAは6,116千円(前年同期比84.8%減少)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

(資産の部)

 当中間連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,363,337千円減少し、5,952,998千円となりました。これは主に、売掛金減少479,211千円、前払費用の減少131,516千円短期貸付金減少300,000千円、その他流動資産の減少422,421千円によるものであります。

 当中間連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ208,000千円減少し、3,189,451千円となりました。これは主に、有形固定資産減少3,727千円、無形固定資産の減少357,564千円投資その他の資産増加153,291千円によるものであります。

 

(負債の部)

 当中間連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,144,830千円減少し、4,966,396千円となりました。これは主に、買掛金減少218,382千円未払金減少700,050千円によるものであります。

 当中間連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ478,451千円減少し、2,503,210千円となりました。これは主に、長期借入金減少445,687千円によるものであります。

 

 

(純資産の部)

 当中間連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ51,943千円増加し、1,672,842千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金増加7,850千円、非支配株主持分の増加44,733千円によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ67,751千円増加し、1,820,717千円となりました。 

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の減少は12,768千円(前年同期は970,999千円の資金の減少)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益117,831千円、のれん償却額146,571千円、売上債権の減少300,207千円、預け金の減少400,935千円等により資金が増加した一方で、仕入債務の減少218,382千円、未払金の減少700,536千円等により資金が減少したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー) 

 投資活動による資金の増加は219,691千円(前年同期は300,338千円の資金の減少)となりました。これは主に、短期貸付金の減少300,000千円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入115,852千円等により資金が増加した一方で、投資有価証券の取得による支出173,555千円等により資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の減少は139,171千円(前年同期は933,186千円の資金の増加)となりました。これは主に、短期借入金の増加373,500千円、長期借入れによる収入110,000千円等により資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出587,042千円、社債の償還による支出35,000千円等により資金が減少したことによるものです。

 

(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当中間連結会計期間の研究開発費の総額は32,627千円であります。

 

(7)従業員数

 当中間連結会計期間において、従業員数の著しい増減はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。