第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 当中間連結会計期間における当社グループの主要な事業領域である国内インターネット広告市場の2023年の市場規模は、社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、前年比7.8%増の3.3兆円と過去最高を更新しました。総広告費における構成比は45.5%を占め、広告市場全体の成長をけん引しております(出典:株式会社電通「2023年日本の広告費」)。また消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、経済産業省による2023年の調査「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、国内のBtoC-EC市場の市場規模は前年比で2.1兆円、9.2%増の24.8兆円と引き続き拡大しています。物販系分野のBtoC-EC市場規模については、2023年において、伸長率は鈍化したものの前年比4.8%増の14.6兆円となり拡大傾向が継続しております。また、EC化率(全ての商取引市場規模に対する電子商取引市場規模の割合)が前年比0.3ポイント増の9.4%となるなど、BtoC-EC市場は依然として着実な成長を続けております。

 当社グループは「『働く』を豊かにする。~B2B領域でイノベーションを起こし続ける~」をミッションに掲げ、「プロフェッショナルサービス事業」、「SaaS事業」、「DX事業」の3セグメントにおいて事業を展開しております。セグメント間のシナジー効果を発揮する組織体制は当社グループの最大の強みであり、それに加えて、収益性・安定性・成長性において異なる特性を有しているため、利益を拡大しつつ成長投資を推進してまいりました。

 当中間連結会計期間においては、プロフェッショナルサービス事業及びSaaS事業において、採用の強化や機能開発に取り組み、継続して成長を維持するための組織基盤の構築を行ってまいりました。また第三の柱となるDX事業においては、連結子会社である株式会社フラクタのShopify関連事業を同じく連結子会社である株式会社リワイアへ事業譲渡する事業再構築を行いました。DX事業における中核を担う株式会社リワイアに経営リソースを集約し、ポストCookieや生成AIなど今後のデジタルマーケティング環境で必須となるサービスの新規事業の開発を推進し、Shopofyアプリ・IDソリューションなどの新サービスのリリースを行ってまいりました。

 

 この結果、当社グループの当中間連結会計期間の経営成績は、下表の通りとなりました。

<連結業績>                                     (単位:百万円)

 

2024年5月期

中間期

(累計)

2025年5月期

中間期

(累計)

増減額

増減率(%)

売上高

2,143

2,084

△59

△2.8

EBITDA

753

762

9

1.2

営業利益

647

666

19

3.0

経常利益

622

637

14

2.4

親会社株主に帰属する中間純損益

175

400

225

128.2

※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

 

 そのなかで、当社グループは「『働く』を豊かにする。~B2B領域でイノベーションを起こし続ける~」をミッションに掲げ、「プロフェッショナルサービス事業」、「SaaS事業」、「DX事業」の3セグメントにおいて事業を展開しております。

 

 セグメント別の経営成績は、次の通りであります。

<セグメント区分について>

セグメント名

所属サービス、所属カンパニー

詳細

プロフェッショナルサービス事業

「Anagrams」アナグラム㈱

「DF PLUS」㈱フィードフォース

デジタルマーケティングサービス

(広告マーケティング支援、インターネット広告運用代行、データフィード構築運用)

SaaS事業

「ソーシャルPLUS」㈱ソーシャルPLUS

「CRM PLUS on LINE」㈱ソーシャルPLUS

「dfplus.io」㈱フィードフォース

「EC Booster」㈱フィードフォース

サブスクリプション型ツール提供サービス(ソーシャルログイン・メッセージ配信ツール、データフィード管理ツール、Googleへの商品掲載・広告運用自動化ツール)

DX事業

「Omni Hub」㈱フィードフォース

「どこポイ」㈱リワイア

「App Unity Xross ID&IDP」㈱リワイア

「Shippinno」シッピーノ㈱

「FRACTA」㈱フラクタ

EC事業支援サービス

(Shopifyアプリ開発、EC構築支援サービス、ECの出荷・受注業務自動化ツール、ブランド戦略設計)

 

<セグメント別業績>                                 (単位:百万円)

 

 

2024年5月期

中間期

(累計)

2025年5月期

中間期

(累計)

増減額

増減率(%)

プロフェッショナルサービス事業

売上高

営業損益

1,196

541

1,224

466

27

△74

2.3

△13.7

SaaS事業

売上高

営業損益

526

217

615

221

89

4

17.0

2.0

DX事業

売上高

営業損益

420

△111

245

△21

△175

89

△41.6

合計

売上高

営業損益

2,143

647

2,084

666

△59

19

△2.8

3.1

 

<プロフェッショナルサービス事業>

 プロフェッショナルサービス事業では、エンタープライズを中心とした企業に対し、運用型広告代行及びデータフィードマーケティング等のデジタルマーケティング支援を行っております。

 当中間連結会計期間においては、インターネット広告需要の高まりを背最とした新規顧客の獲得及び既存顧客の広告予算の増加並びに広告運用コンサルタントの採用強化による運用体制強化により、前中間連結会計期間と比較し、増収減益となりました。

 

<SaaS事業>

 SaaS事業では、エンタープライズからSMBまで幅広い企業に対し、セルフサービスで高度なマーケティングが実施できるツールとして、データフィード管理やソーシャルログインシステム等をSaaSにより提供しております。

 当中間連結会計期間においては、主に「dfplus.io」とソーシャルPLUSにおける新規顧客の獲得及び既存顧客からの受注額増加に加え、LINEメッセージ配信サービスやShopifyアプリ「CRMPLUS on LINE」の需要が高く、順調に推移した結果、前中間連結会計期間と比較し、増収増益となりました。

 

<DX事業>

 DX事業では、主にEC事業者を対象としてShopifyによるサイト構築やShopifyアプリなどの開発・提供を行っております。

 当中間連結会計期間においては、Shopifyアプリによる収益の増加が順調に推移した一方、株式会社フラクタの事業再構築を行った結果、前中間連結会計期間と比較し、減収損失減少となりました。

 

(2)財政状態の状況

 当中間連結会計期間末の総資産は7,330百万円となり、前連結会計年度末に比べ229百万円減少いたしました。

(流動資産)

 当中間連結会計期間末の流動資産合計は、6,011百万円となり、前連結会計年度末に比べ186百万円減少いたしました。

 

(固定資産)

 当中間連結会計期間末の固定資産合計は、1,319百万円となり、前連結会計年度末に比べ41百万円減少いたしました。これは主にのれんが23百万円、及び顧客関連資産が54百万円減少したことによるものであります。

 

(流動負債)

 当中間連結会計期間末の流動負債合計は、3,139百万円となり、前連結会計年度末に比べ357百万円減少いたしました。これは主に買掛金が398百万円減少したことによるものであります。

 

(固定負債)

 当中間連結会計期間末の固定負債合計は、1,158百万円となり、前連結会計年度末に比べ14百万円減少いたしました。

 

(純資産)

 当中間連結会計期間末における純資産合計は、3,032百万円となり、前連結会計年度末に比べ143百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が401百万円増加した一方、資本剰余金が283百万円減少したことによるものであります。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ207百万円増加し、3,730百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、482百万円の収入(前年同期は418百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額301百万円があった一方、税金等調整前中間純利益の計上638百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、47百万円の支出(前年同期は101百万円の収入)となりました。これは主に、敷金の差入による支出26百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、226百万円の支出(前年同期は313百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出299百万円があったことによるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当中間連結会計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(8)研究開発活動

 該当事項はありません。