第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における世界経済は、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、世界的な半導体不足やエネルギー及び資源価格の急激な高騰といったサプライチェーンリスクに加え、ウクライナ情勢等の地政学的リスク、インフレ懸念の高まり等、先行き不透明な状況が続く見込みとなっております。引き続き動向を注視する必要があります。

我が国経済においての先行きについては、感染対策に万全を期し、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果等により景気の持ち直しが期待されるものの、ウクライナ情勢等による不透明感がみられる中で、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による下振れリスクに十分注意する必要があります。また、感染症による影響を注視する必要があります。

当社グループが主力事業を展開する自動車業界及び自動車部品業界においては、半導体等の部品需給の逼迫による生産調整の動きがみられるものの、脱炭素化に向けた世界的な流れは持続しており、次世代技術の開発に向けて研究開発の歩みは益々加速していくものとみられます。当社が主力とする設計開発アウトソーシング事業は生産の上流工程であるため、自動車メーカーの工場稼働停止や減産が、契約解除等の直接的な影響は少ないものとみておりますが、新型コロナウイルス感染症流行前の稼働工数への回復には時間を要することが予想されます。また、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化、さらに深刻化した際などには業績に影響を及ぼす可能性もあるため、引き続き、業界の動向に注視する必要があります

以上のような事業環境のもと、当社は主力事業である設計開発アウトソーシング事業における請負業務の拡大を中心に、積極的な事業推進に励んでまいりました。その結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高は46億71百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は3億70百万円(同22.4%増)、経常利益は3億70百万円(同22.3%増)となりました。なお、子会社関連損失を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億9百万円(同42.2%減)となりました。

 

セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。

①設計開発アウトソーシング事業

当セグメントにおきましては、売上高は45億44百万円(前年同期比4.7%増)となり、セグメント利益(営業利益)は8億45百万円(同18.8%増)、セグメント利益(営業利益)率18.6%となりました。主に請負において受注量が増加したことと、若手技術者を含めた技術者稼働率の向上を計画以上に成し得たことで、増収増益に寄与いたしました。

②3Dプリント事業

当セグメントにおきましては、DfAM(3Dプリント向け設計)関連を含めた提案営業を積極的に実施し、併せて固定費など経費の見直しを実施した結果、売上高は、51百万円(前年同期比9.9%増)となり、セグメント損失(営業損失)は6百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)30百万円)となりました。

③美容・健康商品製造販売事業

当セグメントにおきましては、OEM品(ゼリー飲料)の一部品質不適合が発生したことによる製品回収の影響及び美容商品の売り上げ減少により、売上高は46百万円(前年同期比43.1%減)、セグメント損失(営業損失)は66百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)34百万円)となりました。

④不動産賃貸事業

当セグメントにおきましては、前第2四半期に収益用不動産を売却したことにより、売上高は29百万円(前年同期比37.1%減)となり、セグメント利益(営業利益)は12百万円(同20.6%減)、セグメント利益(営業利益)率42.6%となりました。

 

当第2四半期連結会計期間末における総資産は84億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ50百万円の減少となりました。これは主に、営業活動の結果、現金及び預金が増加した一方で、子会社の機械装置等の減損処理に伴い固定資産が減少したことによるものです。

負債合計は26億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億34百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金及びその他の引当金が増加したことによるものです。

純資産合計は57億39百万円となり、主に配当金の支払いにより前連結会計年度末に比べ2億85百万円の減少となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて95百万円増加し、36億86百万円となりました。
 各キャッシュ・フローの状況とその主な内訳は次のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
 営業活動により得られた資金は、4億20百万円(前年同期2億31百万円)となりました。この主な内訳は、税金等調整前四半期純利益が2億62百万円、法人税等の支払額が1億83百万円となっております。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
 投資活動により使用した資金は、19百万円(前年同期33百万円)となりました。この主な内訳は、有形固定資産の取得による支出25百万円となっております。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
 財務活動により使用した資金は、3億5百万円(前年同期3億5百万円)となりました。この主な内訳は、配当金の支払額4億4百万円となっております。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。 

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は53百万円であります。

当第2四半期連結累計期間の研究開発活動は次のとおりであります。

(設計開発アウトソーシング事業)

当社は、新たな事業創造の一環として、AIソリューション事業の開発に取り組んでおります。AIソリューション事業は、テクノロジーを利用して人の意欲向上と生産性向上を実現することを目指し、その実現のために、異常検知技術による予測にて将来の不確実性への対応力をあげる、空間把握や形状認識技術にてデータと現実を融合し業務を支援するという2つの分野で研究開発活動をおこなっています。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。