(はじめに)
当社は、1984年10月23日に設立された株式会社すし太郎(以下「旧株式会社あきんどスシロー」という。)を前身としております。旧株式会社あきんどスシローは、すしを通して人々の暮らしを豊かにすることを経営理念に掲げ、より多くのお客様に良質かつ低価格なすしを味わっていただくために積極的に店舗展開を行うことで、日本の伝統食すしの発展に寄与することを目標としてまいりました。2003年9月18日には、東京証券取引所市場第二部に株式上場いたしました。
ユニゾン・キャピタル・グループに属する投資ファンドにより設立されたエーエスホールディングス株式会社は、2008年9月に旧株式会社あきんどスシローのマネジメント・バイ・アウト(以下「MBO」という。)を発表し、株式の公開買付け(以下「本公開買付け」という。)を実施いたしました。本公開買付けは、2008年11月10日に成立し、これにより旧株式会社あきんどスシローは、エーエスホールディングス株式会社の子会社となり、2009年4月1日に東京証券取引所市場第二部の株式上場を廃止いたしました。エーエスホールディングス株式会社は、2009年5月31日を効力発生日として旧株式会社あきんどスシローを消滅会社とする合併を行い、同日付でエーエスホールディングス株式会社の商号を株式会社あきんどスシロー(以下「前株式会社あきんどスシロー」という。)に変更いたしました。
その後、主要株主がユニゾン・キャピタル・グループ等からペルミラ・アドバイザーズ・グループが助言を提供するペルミラ・ファンド※1に異動するにあたり、ペルミラ・ファンドにより2012年7月31日に設立されたCEILジャパン株式会社は、2012年9月28日に前株式会社あきんどスシローの全株を取得し、同社を子会社といたしました。CEILジャパン株式会社は、2013年1月1日に前株式会社あきんどスシローを消滅会社とする合併を行い、同日付でCEILジャパン株式会社の商号を株式会社あきんどスシローに変更しております。
株式会社あきんどスシローは、2015年3月31日に単独株式移転により、株式会社あきんどスシローホールディングスを設立、持株会社体制に移行し、同社は2015年10月1日付で商号を株式会社スシローグローバルホールディングスに変更、さらに2021年4月1日付で商号を株式会社FOOD & LIFE COMPANIESに変更し、現在に至っております。
さらに2015年10月1日に新業態の開発を行う目的で、株式会社あきんどスシローから新設分割により株式会社スシロークリエイティブダイニングを設立し、同日に株式会社スシロークリエイティブダイニングが発行する全株式を株式会社あきんどスシローから当社に株式譲渡しております。なお、株式会社スシロークリエイティブダイニングは、2021年4月1日付で商号を株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONSに変更し、現在に至っております。
なお、2017年3月30日の東京証券取引所市場第一部への上場に伴う当社株式売出しにより、CEILは当社の親会社以外の支配株主に該当しないこととなり、2017年9月末現在における当社株式の保有比率は28.91%となりました。また、2017年9月29日締結の資本業務提携契約に基づくCEILによる株式会社神明に対する当社株式の譲渡により、CEILはその全株式を売却しました。
※1 ペルミラ・ファンドはペルミラ・アドバイザーズ株式会社又はその関係会社(ペルミラ・アドバイザーズ・グループ)が助言を提供するファンドであり、ペルミラ・ファンドが全株式を保有するSardilux S.à r.l.を通じ、Consumer Equity Investments Limited(以下「CEIL」という。)の株式の過半を間接的に保有。
※2 株式会社神明は、2018年10月1日付で商号を株式会社神明ホールディングスに変更しております。
旧株式会社あきんどスシローは、創業者の清水義雄氏が1975年7月に大阪市阿倍野区において、個人ですし店(回転寿司ではなく、職人が客の注文に応じてすしを握るスタイルの店舗)を開業したことに始まります。その後、大阪市内においてテイクアウト専門店を開業する等の変遷を経て、1984年10月23日、回転すし店の店舗展開を目的とする株式会社すし太郎が大阪府豊中市に設立されました。その後、1999年8月1日に、株式会社すし太郎(代表取締役:清水義雄)を存続会社、清水義雄氏の実弟である清水豊氏が代表取締役を務めていた株式会社すし太郎(本社:大阪府吹田市)を消滅会社とする合併が行われ、2000年12月に商号を株式会社すし太郎から株式会社あきんどスシローに変更し、「すしを通して人々の暮らしを豊かにしたい」という経営理念の下、お客様には高品質で付加価値の高いサービスを継続的に提供するとともに、「回転すし総合管理システム」の導入などによる効率性の追求を併せて行うことで、お客様満足度の向上に日々努め、2003年9月18日に東京証券取引所市場第二部に株式上場いたしました。
エーエスホールディングス株式会社は、旧株式会社あきんどスシロー(実質上の存続会社)株式の取得等を目的として、ユニゾン・キャピタル・グループに属する投資ファンドにより2008年8月8日に設立されました。
旧株式会社あきんどスシローの取締役会は、ユニゾン・キャピタル・グループからの戦略的非公開化の提案内容について、慎重に検討・協議した結果、当提案が従来の提携関係を超えた強固な資本関係を構築することで旧株式会社あきんどスシローの企業価値向上を企図したものであり、旧株式会社あきんどスシローが掲げる中期経営計画と整合するものであったことから、旧株式会社あきんどスシローの成長にとって極めて有意義であり、また本公開買付けの買付価格及び諸条件は旧株式会社あきんどスシローの株主にとって妥当なものであると判断し、本公開買付けについて、2008年9月24日開催の取締役会で決議し、賛同の意見表明をいたしました。
エーエスホールディングス株式会社は、2008年9月25日に旧株式会社あきんどスシロー株式等への公開買付けを実施し、2008年11月10日に成立しました。これにより旧株式会社あきんどスシローは、エーエスホールディングス株式会社の子会社となり、2009年4月1日に東京証券取引所市場第二部の株式上場を廃止いたしました。その後、エーエスホールディングス株式会社は、2009年5月31日を効力発生日として旧株式会社あきんどスシローを消滅会社とする合併を行い、同日付でエーエスホールディングス株式会社の商号を株式会社あきんどスシロー(以下「前株式会社あきんどスシロー」という。)に変更いたしました。
CEILジャパン株式会社は、ユニゾン・キャピタル・グループに属する投資ファンド等が保有する前株式会社あきんどスシロー株式の全株を取得する目的で、ペルミラ・ファンドにより2012年7月31日に設立されました。
CEILジャパン株式会社は、LBO(Leveraged Buyout)を実施し、自己資金のほか金融機関からの借入約400億円の外部資金調達を実施することで、ユニゾン・キャピタル・グループに属する投資ファンド等から前株式会社あきんどスシロー株式の全株を2012年9月28日に取得しました。連結財政状態計算書に計上されている借入金の一部、ブランド53,596百万円及びのれん30,371百万円は当該子会社化により認識されたものであります。その後、CEILジャパン株式会社は2013年1月1日を効力発生日として前株式会社あきんどスシローを消滅会社とする合併を行い、同日付でCEILジャパン株式会社の商号を株式会社あきんどスシローに変更しております。なお、2015年12月に資本政策上の観点から自己株式250億株を総額250億円で取得しており、取得に要する資金を新規に借り入れております。当該自己株式は、2016年12月にそのすべてを消却しております。
のれんの減損については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (19)減損会計の適用に伴うリスク」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 12.非金融資産の減損」をご参照ください。借入金については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (20)多額の有利子負債及び財務制限条項への抵触に伴うリスク」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 16.社債及び借入金」をご参照ください。
株式会社あきんどスシローは、2015年3月31日に単独株式移転により、株式会社あきんどスシローホールディングスを設立し、持株会社体制に移行しました。また、株式会社あきんどスシローホールディングスは、2015年10月1日付で商号を株式会社スシローグローバルホールディングスに変更、さらに2021年4月1日付で商号を株式会社FOOD & LIFE COMPANIESに変更し、現在に至っております。
以上の当社の事業運営主体の変遷を図示いたしますと次のとおりであります。

<当社の変遷>

なお、本書に関しましては、株式会社あきんどスシローが旧株式会社あきんどスシロー及び前株式会社あきんどスシローの業務を主たる業務として継続して行っているため、一連の継続企業として記載しております。また、必要に応じて、旧株式会社あきんどスシロー、前株式会社あきんどスシローの表記を分けて記載しております。
(注) 1.上記指標は、国際会計基準(以下「IFRS」という。)により作成しております。
2.百万円未満を四捨五入して記載しております。
3.臨時雇用者数は、パートタイマー及びアルバイトの人数であり、1日8時間で換算した年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。
4.当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を実施しております。1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益については、第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数により算定しております。
5.第10期より国際会計基準第12号「法人所得税」(2021年5月改訂、以下「IAS第12号(改訂)「法人所得税」」といいます。)を適用しております。これに伴い、第9期について遡及適用後の指標等となっております。会計方針の変更の詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎」に記載のとおりであります。
(注) 1.第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失金額であるため記載しておりません。
2.第6期の自己資本利益率については、当期純損失が計上されているため、記載しておりません。
3.第6期の株価収益率については、当期純損失のため、記載しておりません。
4.第6期の配当性向については、当期純損失のため記載しておりません。
5.百万円未満を四捨五入して記載しております。
6.臨時雇用者数は、パートタイマー及びアルバイトの人数であり、1日8時間で換算した年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。
7.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであります。なお、当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。第6期の株価については、株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、( )内に株式分割前の最高株価及び最低株価を記載しております。
8.当社は、2020年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を実施しております。1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数により算定しております。
前述の「はじめに」に記載のとおり、当社の前身は株式会社すし太郎(旧株式会社あきんどスシロー)であります。CEILジャパン株式会社(現株式会社あきんどスシロー)は、2012年7月31日に設立され、株式会社すし太郎(旧株式会社あきんどスシロー)の事業を承継した形式上の存続会社である前株式会社あきんどスシローを2012年9月28日に子会社化しました。その後、CEILジャパン株式会社を存続会社、同社を消滅会社とする合併を2013年1月1日に行い、同日付で当社の商号を株式会社あきんどスシローに変更しております。その後、株式会社あきんどスシローは、2015年3月31日に単独株式移転により、株式会社あきんどスシローホールディングスを設立し、持株会社体制に移行、2015年10月1日付で商号を株式会社スシローグローバルホールディングスに変更、さらに2021年4月1日付で商号を株式会社FOOD & LIFE COMPANIESに変更し、現在に至っております。
そこで、以下では、株式会社すし太郎の設立から、CEILジャパン株式会社(現株式会社あきんどスシロー)による前株式会社あきんどスシローの吸収合併、持株会社体制移行を経た現在に至る沿革を記載しております。また、株式会社すし太郎の設立から東京証券取引所市場第二部の上場廃止までと、当該上場廃止から現在に至るまでの2つに表を分けております。
(株式会社すし太郎(旧株式会社あきんどスシロー)の設立から公開買付けによる上場廃止まで)
(旧株式会社株式会社あきんどスシローの公開買付けによる上場廃止以降、現在に至るまで)
当社は、持株会社として当社グループの経営方針策定・経営管理を担当しており、当社グループは、当社及び連結子会社20社で構成され、直営方式による回転すし店のチェーン展開を主たる事業としております。
当社グループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
(国内スシロー事業)
子会社である株式会社あきんどスシローが国内において、回転すし店の「スシロー」を展開しております。
(海外スシロー事業)
子会社であるSushiro Korea, Inc.、Sushiro Taiwan Co., Ltd.、Sushiro GH Singapore Pte. Ltd.、FOOD & LIFE COMPANIES HONG KONG LIMITED、Sushiro GH (Thailand) Ltd.、広州寿司郎餐飲有限公司、深セン寿司郎餐飲有限公司、成都寿司郎餐飲有限公司、北京寿司郎餐飲有限公司、PT. Indonesia Sushiro Restaurantsにおいて、回転すし店の「スシロー」の海外店舗を展開しております。
(京樽事業)
子会社である株式会社京樽において、持ち帰りすし専門店の「京樽」及び寿司職人が寿司を提供する「回転寿司みさき」「海鮮三崎港」等を展開しております。
(その他)
主として子会社である株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONSにおいて、寿司居酒屋の「鮨・酒・肴 杉玉」を展開しております。
当社グループの事業の系統図は以下のとおりであります。
(事業系統図)

(注) 1.特定子会社に該当しております。なお、その他5社は全て特定子会社に該当しております。
2.持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。
3.株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONSは、株式会社京樽の100%出資子会社であり、議決権所有割合の( )内は、間接所有割合であります。
4.広州寿司郎餐飲有限公司、深セン寿司郎餐飲有限公司、成都寿司郎餐飲有限公司及び北京寿司郎餐飲有限公司は、その他5社のうちの寿司郎(中国)投資有限公司の100%出資子会社であり、議決権所有割合の( )内は、間接所有割合であります。
5.FOOD & LIFE COMPANIES USA, LLCは、その他5社のうちのFOOD & LIFE COMPANIES USA, Corpの100%出資子会社であり、議決権所有割合の( )内は、間接所有割合であります。
6.Sushiro Malaysia Sdn. Bhd.は、Sushiro GH Singapore Pte. Ltd.の49%出資子会社であり、議決権所有割合の( )内は、間接所有割合であります。
7.株式会社あきんどスシローについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 ① 売上高 238,173百万円
② 経常利益 11,973〃
③ 当期純利益 7,110〃
④ 純資産額 32,256〃
⑤ 総資産額 81,396〃
2024年9月30日現在
(注) 1.従業員数は、就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー及びアルバイト)は、年間の平均人員を1日8時間換算で( )内に外数で記載しております。
2.従業員数が前連結会計年度末と比べて1,844名増加しておりますが、主として海外スシロー事業における積極的な事業展開によるものであります。
2024年9月30日現在
(注) 1.当社はその他の単一セグメントに含まれるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
2.従業員数は、就業人員(当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー及びアルバイト)は、年間の平均人員を1日8時間換算で( )内に外数で記載しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しており特記すべき事項はありません。
① 国内連結グループ
② 提出会社および連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.パート・有期労働者については、正規雇用労働者の所定労働時間で換算した人数を基に平均年間賃金を算出しています。
4.男女間の賃金の差異は、主に、管理職層を中心とした報酬水準の高い等級群に占める女性社員の割合が相対的に低いことが要因であります。
5.実績がなく算出できない欄には、「-」を記載しております。