文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社並びにその関係会社で構成するインタースペースグループは、創業当初より「お客様と共に成長し続ける企業でありたい」というスローガンをグループ各社で共有し、それぞれの事業領域にあわせた企業理念を制定し、事業活動を行っております。
<経営理念>
Win-Winをつくり、未来をつくる。
<<経営方針>>
価値の創造 新しい価値を創造し、社会の発展に寄与します。
相互信頼 互いを認め合い、共に発展を目指します。
長期的展望 短期的視点のみに偏らず、長期的に成長ができる企業を目指します。
社員の成長 社員と共に成長し、幸せになれる企業を目指します。
社会的信用 法令等を遵守し、社会の皆様に信用される誠実な企業であり続けます。
<<MISSION STATEMENT>>
私たちが思うWin-Winとは、人と人とがお互いを思いやりながら、良い影響を与え合うこと、
未来をつくるとは今まで成し得なかった新しい価値を実現することにあります。
このようなWin-Winの考えの基となるのは、適切な情報を必要な人々に届けること。
それにより新しい気づきと多様な選択肢を提供すること。
情報格差をなくし、たくさんの挑戦を生み出すこと。
そして、フェアで活気に満ちた世界を実現すること他なりません。
そのために私たちは、インターネットのテクノロジーで新しい未来をつくります。
失敗を恐れずに、世界中に大きなインパクトを与えるための挑戦を、これからも続けていきます。
私たちは、Win-Winをつくり、未来をつくります。
(2)経営戦略等
当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針」に示すとおり「Win-Winをつくり、未来をつくる。」というミッションのもと、中期経営計画(2023年10月~2026年9月)を策定しました。当中期経営計画では「Global市場に向け、パフォーマンスマーケティング領域でAsiaトップのポジションを目指す」という「中期Vision」を達成するため、「既存事業の安定化」として、日本や東南アジアで展開するアフィリエイトサービス「アクセストレード(海外版表記「ACCESSTRADE」)」と投資事業との連携および「ママスタ」を中心としたコンテンツメディアの収益底上げ、「成長事業への投資」として、マーケティングソリューション領域への投資と成長、海外アクセストレード進出国の深掘りり、SEO・インフルエンサー媒体の拡大、比較・検討メディアの強化およびデータベースメディアの構築等に取り組んでまいります。
<<中期経営計画のロードマップ>>
<<参考 日本と東南アジアのデジタル広告市場>>
(3)目標となる経営指標
当社グループの重視する経営指標は、①売上高 ②営業利益 ③ROEの3指標です。中期経営計画(2023年10月~2026年9月)の2年目である2025年9月期の目標とする経営指標は、売上高90億円、営業利益7.5億円およびROE7.0%以上であります。また、中期経営計画の3年目である2026年9月期の目標とする経営指標は、売上高100億円、営業利益15億円およびROE15%以上であります。
(4)経営環境および対処すべき課題等
2023年のインターネット広告市場は、進展する社会のデジタル化を背景とした動画広告需要の高まりやデジタル販促の伸長により「インターネット広告費」は前年比7.8%増の3兆3,330億円となりました(株式会社電通調べ)。
第26期連結会計年度においては、物価高や海外経済の減速といった景気の下振れリスクはあるものの、個人需要の押し上げや、企業の業績改善による設備投資需要の強まり、インバウンド需要の継続などを背景に、緩やかな持ち直しが続くことが期待されています。
このような状況において、インターネット広告市場は、堅調な拡大が見込まれ、2024年のインターネット広告媒体費は前年比8.4%増の2兆9,124億円まで拡大することが予想されております(株式会社CARTA COMMUNICATIONS・株式会社電通・株式会社電通デジタル・株式会社セプテーニ調べ)。
このような事業環境において、当社グループは、次の課題に取り組んでまいります。
①生産力向上と商品力強化
国内パフォーマンスマーケティング事業においては、クライアント対応人員を増やし、新規取引先の開拓強化を実施します。また、「アクセストレード」の差別化と連動した商品力の開発・強化・拡販に取り組んでまいります。
②収益基盤の安定化と投資推進
メディア事業においては、コンテンツメディアでは、会員基盤を活用したメディアのブランド価値向上に取り組み、広告収益の安定化を図ってまいります。比較・検討メディアでは、ユーザーにとって有益なコンテンツの拡充やサイトの利便性向上に取り組みながら、さらなる成長投資を推進してまいります。
③海外事業の成長投資の推進
海外パフォーマンスマーケティング事業においては、すでに収益化した国の手法を他地域へ展開し、現地人材の採用と国内アフィリエイト事業との連携を強化しながら、広告カテゴリを見極めた広告需要に対応した成果獲得等の諸施策を推進し、事業基盤の確立に努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方および取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ
①戦略
当社グループは、「
②マテリアリティおよびリスク管理
当社グループは、上記戦略の示すミッションの実現やサステナビリティを推進するために、次に示す各種マテリアリティ(重要課題)とそれに伴うリスクに関し、下記の取組みを実施しております。なお、当社グループの事業展開上のリスク全般は、「
a.「Win-Win」の実現のために
・当社グループは、アフィリエイトサービス「アクセストレード」を通じて、マーチャントには販売成果に基づく費用対効果の高い成果報酬型広告の提供を、パートナーには成果件数に応じた成果報酬の支払いをおこなっており、「マーチャント」「パートナー」および「当社グループ」が、それぞれの立場で「Win-Win」を体現できるようになっております。
(リスク管理の取組み)
サーバーやネットワークなどのシステム障害が「アクセストレード」の安定稼働に重大なリスクとなるため、設備投資、保守管理およびネットワーク監視等、システム障害を未然に防ぐための対策と体制構築をおこなっております。
b.新たな価値の実現のために
・当社グループは、2013年より、東南アジア各国(タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシア、シンガポール)でアフィリエイトサービス「ACCESSTRADE」の提供を開始し、日本で培ったアフィリエイトサービス提供のノウハウを活かしながら、成長余地の高い東南アジアのデジタル広告市場に参入しております。
(リスク管理の取組み)
東南アジア諸国は、政治リスク、経済リスクおよび文化や慣習の問題から生じる労務リスクなどを抱えており、これらの対応するため海外事業を統括する役員やスタッフを派遣しているほか、有事の際は、当社と緊密な連携をおこなえるような体制を整備しております。
c.適切な情報を届けるために
・当社グループが日本や東南アジアで展開するアフィリエイトサービス「アクセストレード」においては、200万を超えるパートナーサイトの登録があり、これらのパートナーは、自身の利用するSNS、Webサイト・ブログ等により、商品・サービスの紹介をおこなうことで、マーチャントの認知度向上や、販売する商品・サービスの拡販に寄与しております。
(リスク管理の取組み)
「アクセストレード」に登録するパートナーサイトにおいては、消費者を誤認させ、広告主のブランド価値を毀損するようなコンプライアンスに違反した広告掲載がおこなわれることで、サービスの信頼を著しく損ねる可能性があります。これらのリスクに対応するため、「アクセストレード」では、パートナーサイトの登録前審査や継続審査をおこなうほか「掲載面管理システムの導入」や「アドフラウド(広告詐欺)対策ツールの導入等」をおこない、広告掲載面の品質担保に努めております。
・メディアサイトである「ママスタ」「saita」および「ヨガジャーナルオンライン」等の「コンテンツメディア」では主に女性向けに興味関心の高い記事コンテンツを提供しており、「子育て」「家族」「子供の教育」「ライフスタイル」「ヘルスケア」等多彩なテーマから、ユーザーにとって有益かつ適切な情報を提供しております。
(リスク管理の取組み)
前記のメディアサイトに掲載する女性向けの記事や漫画などは、編集体制やチェック体制の強化により、品質向上への取組みを進めているほか、ネットワーク広告については、ボットなど自動プログラムを使って、あたかも「人」が表示やクリックをしたように見せかけるアドフラウド(広告詐欺)への対策を進めております。当社は、これらの取り組みの結果、「ママスタ」「saita」および「ヨガジャーナルオンライン」等の「コンテンツメディア」において、一般社団法人デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)が定めるJICDAQ品質認証事業者の認証を取得しております。
③ガバナンス
リスクに対しては、代表取締役を中心に、各事象に対応するリスク責任部署による情報収集、リスクの評価、対応の検討および対策の実行等がおこなわれており、毎月開催される経営会議および取締役会において、必要に応じて報告がおこなわれております。また内部監査グループがリスク管理状況を定期的に監査し、取締役会および監査等委員会に報告しております。
(2)人的資本
①戦略
当社グループのミッションやサステナビリティ実現のために、パフォーマンスマーケティング事業およびメディア事業においては、社会的価値の高い情報を顧客やユーザーに提供し続けることが不可欠であると考えております。これらの価値を提供するためには、当社グループに関わる従業員一人ひとりの価値を向上させることが重要であり、企業の中で重要である資本の一つ「人」の成長に積極的な投資をおこなうことを、経営の重要事項と位置付けております。
(人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
当社グループは、上記の方針に基づきa.従業員が安心して働ける環境の整備、b.従業員の活躍・成長の支援、c.成長と成果を評価する仕組と制度、d.多様性の確保の取組をおこなっております。
a.従業員が安心して働ける環境の整備
従業員の様々なライフスタイルやステージに対応するため、就業の選択肢を増やし、あらゆる人材が活躍できる環境の整備を進めております。
<ハイブリッド勤務>
10:30~16:30をコアタイムとする「フレックスタイム制度」および「テレワーク制度」を導入しております。「テレワーク制度」は、原則1週間のうち2営業日を最低限かつ必須の出社日とし、その他の営業日を在宅勤務として自由に選択できる制度です。従業員のワークライフバランスを尊重しつつ、通勤にかかる時間等を勤務時間に充てることで、効率的な業務遂行を可能としています。
<育児休暇、時短勤務制度等>
当社グループの2024年9月期の育児休暇取得等の状況について、女性従業員の育児休暇取得率は100%であり、育児休暇を取得した従業員の復職率は88.9%となっております。また、男性従業員の育児休暇取得率は77.8%となっております。また、当社グループは「時短勤務制度」を導入しており、希望する従業員は、子どもが小学校に就学するまでの間、所定労働時間を短縮することができます。また、これ以外にも産前・産後休暇等特別休暇の付与、ベビーシッター補助および企業主導型保育園との提携などにより、従業員の育児と勤務の両立を支援しております。
<従業員の健康維持>
健康診断・検診、年1回のストレスチェック、長時間労働者へのケア、産業医との面談およびインフルエンザ等の感染症予防接種の費用負担等従業員の健康維持へ網羅的な支援をおこなっております。
b.従業員の活躍・成長の支援
従業員の活躍と成長を促進することが企業の成長に繋がると考えており、研修等成長機会への取組、支援などを積極的におこなっております。
<社員コーチング制度>
コーチングスキルを有した人事担当者と、従業員の自発的な成長支援を目的とした1on1ミーティングをおこなう機会を定期的に設けており、管理職候補となる人材の把握にも繋がっております。なお、2024年9月期の参加者は33名となっております。
<管理職向け支援>
新任のマネージャー、リーダーおよびメンターに対して職位に合わせた研修をおこなっております。また、月に一度マネジメント方法の相談や成長支援を目的とした1on1ミーティングを、コーチングスキルを有した人事担当者とおこなう機会を設けており、対象となる管理職のうち63.5%が参加しております。
<社員勉強会支援>
事業運営を通じて培ったナレッジを共有する勉強会「IS学び場」を設けております。なお、2024年9月期は15回の開催で延べ355名の参加がありました。
<副業制度>
従業員の就労上の安全および法令遵守に配慮の上、当社の事業運営に活用可能な業種につき副業を許可しております。
<資格取得支援制度>
主に事業運営に必要な資格の取得を奨励し、資格取得時に報奨金を支給しております。なお、2024年9月期は23件の資格取得実績がありました。
c.成長と成果を評価する仕組と制度
従業員の結果に対するコミットメント力を高め、「成長と成果」を感じられる環境づくりを目的として評価・報酬や表彰制度を整備しております。
<評価・報酬>
公平性と透明性を意識し、性別、年齢および入社歴にかかわらず成果に貢献した従業員に対して適切な評価がなされる仕組を導入しております。従業員のスキル、定量結果、目標管理制度の評価点数、評価プロセスおよび職位ごとの年収等の情報は可能な限り公開されており、従業員にとって、中長期的なキャリアプランを描きやすくなるようにしております。
<表彰制度>
半期ごとに、事業に大きな貢献をした従業員および組織に対し、その功績を称える表彰制度を導入しております。表彰された従業員や組織に対しては、報奨金や海外研修旅行などを贈呈しております。
d.多様性の確保
「Win-Winをつくり、未来をつくる。」ミッション達成のため、社会や生活の変化を捉え、新たなニーズや事業の可能性を追求し、変化に挑戦し続けることが必要不可欠であると考えております。そのためには、多様な人材の確保や価値観の理解が必要であり、これらの人材が能力を発揮しやすい環境を整備することが重要であると考えております。
<多様な人材に向けた環境整備>
「ダイバーシティ&インクルージョン」について、性別、国籍および文化等の要素に限らず、性的志向、性自認、価値観およびライフスタイルの多様性を認め、従業員が互いに尊重しあえるよう全社向けの研修、理解テストおよび継続的な啓蒙をおこなっております。また、LGBT+に向けた就業規則の改定を実施し、慶弔に関する手当や休暇および育児休業・介護休業の取得などの制度に対応することで、従業員が不利益な取扱いをされない環境に向けて、整備に取り組んでおります。
<人材の多様性>
当社グループの人員構成は、多様な職歴を持つ中途採用者が83.7%を占めており、中核人材の登用については、性別、年齢および国籍にとらわれることなく、期待される役割に応じた能力と実績により判断されるものと考えております。また、当社グループは、
(3)指標および目標
当社グループは、現在のところサステナビリティおよび人的資本に関する具体的な目標および指標を定めておりませんが、今後は、上記の戦略に基づき企業としての成長をはかる中で適切な目標および指標を検討し、決定してまいります。
なお、一例として、サステナビリティを意識した企業経営を実現するために、人的資本「多様性の確保」等の観点から次のような指標を集計しております。
項目 |
2024年9月期(実績) |
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(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
当社グループの事業展開上のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避およびリスクの軽減に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項および本項以外の記載事項を、慎重に検討した上でおこなわれる必要があると考えております。そして、以下の記載は、当社が認識するリスクを、横断的に見て、発生頻度と想定損害額を考慮し重要度の高いと想定される項目順に列挙しております。
なお、本項記載における将来に関する事項は、2024年9月30日現在において、当社グループにおいて想定される範囲内で記載したものであり、全てのリスク要因が網羅されているわけではありません。
1.事業全般に関するリスクについて
(1) システムの安全性について
当社グループが運営する「アクセストレード」「モバイルウインドウ」「ママスタ」「4MEEE」「塾シル」およびその他の運営メディアやアプリは、インターネットを通じて提供されているものであり、システムの安定稼動が、業務の遂行上、必要不可欠なものとなっております。そのため、常時ネットワークを監視し、日常的に保守管理をおこなっております。また、継続的な設備投資により、システム障害を未然に防ぐ体制を整えております。
しかしながら、意図的なアクセス数の急増によるサーバー・ネットワークに対する過負荷、ソフトウェアの不備、コンピュータウイルスの侵入、物理的な破壊行為および自然災害等当社グループの想定していない事象の発生により、当社グループの管理するシステムに障害が発生した場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) サービスの陳腐化について
インターネット関連の技術や動向、ビジネスモデルは非常に変化が激しく、インターネットに関連した事業の運営者は、その変化に素早く、柔軟に対応する必要があります。当社グループにおいても、人材の教育、優秀な人材の採用等により、変化に対応し、かつ顧客ニーズに応えられるような体制の強化により、既存サービスの強化と新サービスの導入をはかるよう努めております。
しかしながら、新しい技術やビジネスモデルの出現に適時に対応できない場合、当社サービスが陳腐化し、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制に伴うリスクについて
現時点では、当社グループのパフォーマンスマーケティング事業およびメディア事業において、事業の継続に重要な影響を及ぼす法律規制はないものと認識しておりますが、今後、インターネットの利用者および事業者を規制の対象とする法令、行政指導、その他の規則等が制定された場合、当社グループの事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループのネットワーク上で広告配信、広告成果のトラッキングおよび不正行為防止のために使用している技術(クッキーの使用等)が規制、制限された場合には、代替手段の開発に対する多額の投資や、代替手段への移行に際しての機会損失により、当社グループの事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特定人物への依存について
当社の代表取締役 執行役員社長である河端伸一郎は、当社グループの創業者であり、会社設立以来の最高経営責任者であります。同氏は、経営方針や事業戦略の決定やその実行において重要な役割を果たしております。当社グループにおいては、特定の人物に依存しない体制を構築するべく、幹部社員の情報共有や権限の委譲によって同氏に過度に依存しない組織体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を遂行することが困難になった場合、当社グループの事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5) 個人情報の管理について
当社グループは、パフォーマンスマーケティング事業およびメディア事業において、利用者の個人情報を入手しており、また、従業員や採用応募者の情報を含めて「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられております。
当社グループにおいては、当該義務を遵守すべく、一般社団法人日本プライバシー認証機構が認証するTRUSTe(トラストイー)を取得するなど、個人情報の取扱いに際し細心の注意を払い、プライバシー・ポリシーの制定・遵守や内部監査によるチェック等により、個人情報保護に関し十分な体制構築がおこなわれていると考えております。
しかしながら、不測の事態により、個人情報が外部に流出した場合には、当社グループに対する損害賠償の請求や信用力の失墜により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(6) M&Aによる事業拡大および業務提携について
アフィリエイトサービスやウェブメディアを軸にした新たな事業モデルの創造等において、当社グループの事業とシナジーを生み出す可能性が高い案件については、M&Aや業務提携を検討して進めております。しかしながら、このようなプロジェクトは当初の予定通り進捗できる保証はなく、当社グループのコントロールの及ばない外的要因や環境の変化等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(7) 優秀な人材の確保、育成について
当社グループの運営するパフォーマンスマーケティング事業およびメディア事業においては、中長期的な成長のため、付加価値の高いサービスの創出、提供をおこなう優秀な人材の確保、育成が重要となります。
当社グループはテレワークとオフィスワークのハイブリッドワークを可能とする就業規則の改定や、オフィス環境の整備など、従業員の働きやすい環境の整備等に取り組んでまいりましたが、当社グループを取り巻く経営環境や採用環境の変化により、当社が求める人材を十分に確保できず、また人材育成が思うように進まない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 新型コロナウイルス感染症の影響について
現時点では、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が第5類に引き下げられたことなどから、社会経済活動の正常化が進み、インターネット広告に対する広告主の需要は高いものがありますが、これらの状況が変わり、個人消費やサービス需要の大幅な減少や継続的な広告出稿が抑制される場合は、当社グループの事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
2.パフォーマンスマーケティング事業について
(1) 代理店への依存について
アフィリエイトサービスにおける代理店経由の売上は、51.6%であります。今後も、代理店との良好な関係を続けてまいりますが、代理店の事情や施策の変更、または当社グループのアフィリエイトサービスが陳腐化し、同業他社に対する当社の競争力が低下すること等により、代理店との取引が大きく減少するような場合は、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 参加審査・監視体制について
アフィリエイトサービスにおいては、広告主(以下、「マーチャント」といいます。)が自らのサービスに適した掲載媒体(以下、「パートナーサイト」といいます。)と提携して広告を掲載する形式が取られるため、パートナーサイトの品質維持も非常に重要となります。当社グループのアフィリエイトサービスにおいては、マーチャントが提携時にパートナーサイトを事前に確認するほか、パートナーサイトによるアフィリエイトサービス登録時において、公序良俗に反しないか、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」「不当景品類及び不当表示防止法」「健康増進法」「医療法」等の法律もしくは関連するガイドラインに抵触するおそれがないか等の登録審査をおこない、また登録後においても、パートナー規約の遵守状況やサイト運営状況を定期的にモニタリングすることにより、パートナーサイトの品質維持につとめております。しかしながら、パートナーサイトにおいてパートナー規約に違反する行為等がなされた結果、マーチャントからのクレーム等により、アフィリエイトサービスの信用が失墜した場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 競合について
アフィリエイトサービスは、新規参入も含め、今後より競争が激化する可能性がありますが、当社グループにおいては、2001年3月から事業運営している経験とノウハウの蓄積に加え、マーチャントやパートナーに対する成果報酬の設定単価等のコンサルティングをおこなうことにより、マーチャントおよびパートナーとの関係強化をはかっております。
また、システムの改善に関する両者の要望についても、自社内にシステム開発部門を保有していることから早期に対応をはかる等、競争力の維持向上に努めております。しかしながら、競合他社に対する優位性が確立できる保証はなく、競合の結果、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特許権等知的財産権について
当社グループの主力事業であるアフィリエイトサービスに関する技術やビジネスモデルについて、現時点において、当社グループでは特許権を取得しておりません。なお、アフィリエイトを応用した一部の機能について特許を取得している企業はありますが、当社グループのシステムとは異なるものと考えております。しかしながら、特許の内容により当社グループのシステムに対する訴訟等が発生した場合は、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5) 海外展開に伴うリスクについて
当社グループは、インドネシア共和国、タイ王国、ベトナム社会主義共和国、シンガポール共和国およびマレーシアにおいて現地法人を設立し、事業運営をおこなっております。アジア諸国においては、戦争、テロといった政治リスク、為替の急激な変動や貿易不均衡といった経済リスク、文化や慣習の違いから生ずる労務問題といった社会的リスクが、予想を超える水準で発生する可能性があります。
(6) 為替リスクについて
海外関係会社の財務諸表は原則として現地通貨で作成後、連結財務諸表作成のため円換算されております。したがって、決算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が当社グループの経営成績および財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 決済代行業者との取引について
子会社の株式会社ストアフロントの運営する継続課金型サービスおよびサブスクリプションプラットフォームサービスは、売上金の回収につき、決済代行会社を介しておこなっております。当社グループと決済代行会社との取引関係においては、今後も継続的かつ安定的な取引を推進するよう努めてまいりますが、販売商品・サービスもしくは販売方法等を原因として取引停止等になった場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
3.メディア事業について
(1) サイト内の書き込みについて
メディアサイトの「ママスタ」においては、サイト閲覧者が育児情報等を自由に書き込みおよび閲覧することができる掲示板を提供しております。この掲示板には、育児等に対する有益な内容が書き込まれております。当社グループでは、利用規約の承諾を前提に「ママスタ」をご利用いただいており、誹謗中傷等の記載を認識した場合は、社内の運用ルールや「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」に基づく措置に従って、すみやかに該当箇所を削除するよう努力しております。また、犯罪予告や脅迫等の記載を発見した場合は、警察当局と連携し、対応をおこなっております。
しかしながら、サイト利用者による誹謗中傷等の内容が記載された書き込みを発見できなかった場合や発見が遅れた場合は、マーチャントの当社グループに対する信用力が低下し、マーチャント数が減少すること等により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 著作権や肖像権等の侵害について
メディアサイトの「4MEEE」「ヨガジャーナルオンライン」等においては、画像、映像等を利用したコンテンツが存在しており、これらのコンテンツは、第三者の著作権や著作者人格権もしくは肖像権等を侵害しないよう細心の注意を払って制作され、掲載されております。しかしながら、当社グループの提供するコンテンツが意図せず第三者の著作権等や肖像権等を侵害し、権利者から、使用差し止め・使用料の請求等につき訴訟等が発生した場合は、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 広告の掲載について
メディアサイトの「ママスタ」「4MEEE」「saita」「ヨガジャーナルオンライン」等はアドネットワーク、純広告およびタイアップ広告等で収益を得ており、広告主の広告掲載内容が「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」「不当景品類及び不当表示防止法」等の法律やガイドラインに違反しないようシステムによるチェックや目視による精査をおこなっておりますが、過失等の要因により掲載した広告に瑕疵があった場合は、当社グループメディアサイトの信頼性を毀損し、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 広告プラットフォーマーの動向について
メディアサイトの「ママスタ」「4MEEE」「saita」「ヨガジャーナルオンライン」等はアドネットワーク広告等で収益を得ておりますが、当連結会計年度後半には、広告プラットフォーマーのポリシーに基づく広告表示の影響等により広告単価が下落し、アドネットワーク広告収益が減少しております。当社グループでは、広告メニューの追加等により収益の維持・強化に努めておりますが、今後もプラットフォーマーのポリシーや技術的な仕様の変更等により、メディアサイトの広告掲載に何らかの制約が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、個人消費の一部に足踏みが残るものの、このところ持ち直しの動きがみられ、企業収益の改善のなかで、緩やかに回復している状況で推移しました。
インターネット広告市場は、進展する社会のデジタル化を背景に、動画広告需要の高まりやデジタル販促の伸長により、2023年度の「インターネット広告費」は前年比7.8%増の3兆3,330億円となりました(株式会社電通調べ)。
このような経営環境において、当社グループは、新たに策定した中期経営計画に基づき、国内アフィリエイトおよびコンテンツメディアの収益最大化を図りながら、成長領域である海外アフィリエイトおよび比較・検討メディアへの投資を推進いたしました。上期においては、国内アフィリエイトおよびコンテンツメディア両事業が好調に推移したものの、その後の国内アフィリエイトの伸び悩みや、事業投資の進捗遅延などの影響により、下期の業績は低調な結果となりました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は7,909百万円(前連結会計年度比8.6%増)、営業利益は555百万円(同29.8%減)、経常利益は490百万円(同46.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は59百万円(同89.8%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「インターネット広告」としていたセグメント名称を「パフォーマンスマーケティング」に変更しております。また、「メディア運営」としていたセグメント名称を「メディア」に変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
<パフォーマンスマーケティング事業>
「アクセストレード」は、主要分野の金融やサービスにおいて堅調に推移したほか、注力しているEC分野の伸長が見られました。一方で、一部案件の予算縮小などの影響により、下期は伸び悩みました。海外事業では、インドネシア現地法人のPT.INTERSPACE INDONESIAがEC分野を中心に伸長し、進出後初の単年度黒字化を達成いたしました。
また、株式会社ストアフロントでは、クラウドバックアップサービス「ポケットバックアップ」ならびに、2023年10月にサービスを開始した迷惑電話防止サービス「ダレカナブロック」のアプリ利用者が着実に増加いたしました。
以上の結果、当事業の売上高は4,967百万円(前連結会計年度比7.8%増)となり、営業利益は412百万円(同29.4%減)となりました。
<メディア事業>
「ママスタ」「ヨガジャーナル」「saita」などのコンテンツメディアでは、通期を通して収益の複線化施策やPⅤ数の増加のためのコンテンツ拡充に取り組み、上期は比較的好調に推移し、下期は広告単価低迷の影響を受けました。
また、比較・検討メディアでは、株式会社ユナイトプロジェクトが運営する学習塾ポータル「塾シル」において、人員の増強やSEO強化に向けたサイトの改善に注力いたしました。
以上の結果、当事業の売上高は2,942百万円(前連結会計年度比9.8%増)となり、営業利益は143百万円(同30.9%減)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は9,628百万円となり、前連結会計年度末に比べ289百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が322百万円増加した一方で、売掛金及び契約資産が9百万円、その他が23百万円減少したことによるものであります。固定資産は1,604百万円となり、前連結会計年度末と比べ150百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が10百万円増加した一方で、無形固定資産が83百万円、投資その他の資産が77百万円減少したことによるものであります。無形固定資産の減少はのれんの減損損失、投資その他の資産の減少は持分法による投資損失および投資事業組合運用損に起因するものであります。
この結果、資産合計は11,232百万円となり、前連結会計年度末に比べ138百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は5,524百万円となり、前連結会計年度末に比べ279百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が91百万円、賞与引当金が41百万円、その他が174百万円増加したことによるものであります。固定負債は66百万円となり、前連結会計年度末と比べ2百万円減少いたしました。
この結果、負債合計は5,590百万円となり、前連結会計年度末に比べ277百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は5,641百万円となり、前連結会計年度末に比べ138百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益59百万円及び剰余金の配当156百万円により、利益剰余金が97百万円減少するとともに、為替換算調整勘定が35百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、50.2%(前連結会計年度末は52.1%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、322百万円増加し、5,953百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は下記のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収入は836百万円(前連結会計年度は512百万円の収入)となりました。
主な資金増加要因は、税金等調整前当期純利益338百万円、減価償却費251百万円、減損損失122百万円、賞与引当金の増加額41百万円、持分法による投資損失55百万円によるものであります。主な資金減少要因は、法人税等の支払額225百万円、仕入債務の減少額29百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金支出は332百万円(同482百万円の支出)となりました。
主な資金減少要因は、有形固定資産の取得による支出84百万円、無形固定資産の取得による支出223百万円、投資有価証券の取得による支出25百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金支出は156百万円(同156百万円の支出)となりました。
主な資金減少要因は、配当金の支払額156百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動をおこなっておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループにおいては、受注高および受注残高の金額に重要性がないため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) |
前年同期比(%) |
パフォーマンスマーケティング(千円) |
4,967,649 |
7.8 |
メディア (千円) |
1,756,515 |
3.4 |
調整額(注)2 (千円) |
1,185,795 |
21.1 |
合計 (千円) |
7,909,961 |
8.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.調整額は、報告セグメントにおいて代理人として処理した取引のうち、他の当事者がセグメント間に存在するため、連結損益計算書上は本人として処理される取引額であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、この連結財務諸表作成にあたり必要となる会計上の見積りは、合理的な基準に基づいておこなっております。会計上の見積りは、その性質上入手し得る情報や判断に基づいておこなうため、実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりです。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の計上にあたり将来の課税所得およびタックス・プランニングを合理的に予測し、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。経営環境等の変化により、将来の課税所得およびタックス・プランニングに関する予測が変動する場合、繰延税金資産の計上金額が変動し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち収益性が著しく低下した資産または資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
売上高は、期初の連結業績予想7,700百万円を上回る7,909百万円となり、概ね計画通り推移いたしました。売上高の詳細については「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
利益につきましては、営業利益が期初の連結業績予想530百万円に対し555百万円、経常利益が同570百万円に対し490百万円、および親会社株主に帰属する当期純利益が同320百万円に対し59百万円となり、営業利益においては、概ね連結業績予想通り推移したものの、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益においては期初の連結業績予想を下回りました。
経常利益の未達は、主として持分法による投資損益が大きく減少したことが要因であり、親会社株主に帰属する当期純利益の未達は、主として減損損失および投資有価証券評価損の計上により税金等調整前当期純利益が減少したことが要因であります。
事業活動全体を通しては、概ね期初の計画通り推移したものの、営業外費用の増加、特別損失の計上により、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益が減少することとなり、上記の結果となりました。
b.キャッシュ・フローの状況の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
c.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループにおける資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用等に係る運転資金ならびにシステム開発等に係る設備投資資金であります。当社グループは事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保するために、資金は内部資金でまかなうことを基本とし、必要に応じて銀行借入もしくは社債発行による資金調達を実施する方針であります。
当連結会計年度末における内部資金および上記の資金調達を併用することにより、当社グループの事業を継続していくうえで十分な手元流動性を確保するとともに、必要とされる運転資金および設備投資資金を調達することは可能であると判断しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,953百万円であり、借入金の残高はありませんでした。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、法的規制および海外展開に伴うリスク等の要因に重大な影響を受ける可能性があります。当社は、内部統制の運用、コンプライアンスに関する教育および関係子会社の適切な管理等をおこなうことにより、これらのリスク要因に対応してまいります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、中期経営計画(2023年10月~2026年9月)を策定し、達成状況を判断するための客観的な指標として「売上高」「営業利益」「ROE」の3指標を重視しております。当連結会計年度である第25期(2023年10月~2024年9月)は、「売上高」は前期を上回りましたが、国内アフィリエイトの一部案件予算縮小、事業投資の進捗遅延およびコンテンツメディアにおける広告単価の低迷等の影響により「営業利益」「ROE」は前期を大きく下回りました。
第26期において、当社グループは「生産性の向上と商品力強化」「収益基盤の安定化と投資推進」「海外事業の成長投資の推進」をおこなうことで「売上高」「営業利益」「ROE」を成長させ企業価値の向上を目指してまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。