文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「また来たい、日本」をビジョンに掲げております。当社は、訪日旅行客をはじめ、日本に居住されている外国人の日本滞在における不便を解消し、より快適に日本で滞在できるよう、徹底してお客様の視点に立ったサービスプラットフォームを作り上げることで、再び日本に来たいと思える人を世界中に増やしていくことを目指しております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、継続的な事業発展のため、適正な売上高を確保し、適正かつ効率的な経費の下に利益を確保していくことが重要であると考え、「売上高」「営業利益」を重要な経営指標と捉え、その向上を図る経営に努めてまいります。
より詳細な指標としては、モバイルネットワーク事業においては、Wi-Fi端末レンタルサービスの「稼働端末台数」を重要なKPIとして認識しております。Wi-Fi端末レンタルサービスは端末に関わる通信費、減価償却費等の固定費の割合が高いため、稼働端末台数の向上が、売上高と利益の向上に直結するためです。ライフメディアテック事業では、「取次件数」を重要なKPIとして認識しております。当社の企業として実現させたい価値は、外国人が感じている不便や不安を解決することであり、取次件数は最も当該価値を示す指標となっております。また、1件あたりの取次手数料は 対象サービスにより変動するものの、各サービス間でのクロスセルを実施することが可能なため、取次件数の増加は売上高と利益の増加に直結するものです。キャンピングカー事業においては、特に「総レンタル日数」を重要なKPIとして認識しております。キャンピングカー事業の主な費用は車両に関連する償却費、保険料、車庫の家賃等の固定費であるため、総レンタル日数の向上が売上高と利益の向上に直結するためです。
(3)経営環境及び中長期的な経営戦略
当社の属する業界は、2023年5月に日本国内においてCOVID-19の感染症法上の位置付けが5類へ移行したことに伴い、訪日外国人客数が急増するなどインバウンド需要の回復が顕著であります。今後は、コロナ禍前を上回るインバウンド環境の変化を受けて、訪日向けWi-Fiと海外旅行向けWi-Fiの回復を取り込みながら、在留外国人を中心とした接点を活用し、外国人が日本で感じる様々な不便さの解決に向け、事業を拡大してまいります。
具体的には、モバイルネットワーク事業及びキャンピングカー事業においては、マーケティングの強化と、より利便性の高いシステムの開発、リピーター率の向上に注力し、ライフメディアテック事業では、これらに加え、取次サービス領域の拡大にそれぞれ注力してまいります。
(4)対処すべき課題
上記の状況を踏まえ、当社は、以下の課題について重点的に取り組んでまいります。
① モバイルネットワーク事業
競合参入等によりマーケティング環境の変化に伴うコスト増加リスクを課題と捉え、クロスセルを拡充してまいります。
② ライフメディアテック事業
新幹線・バスチケット手配サービスに次ぐ新規事業の開発にも邁進してまいります。
③ キャンピングカー事業
国内レンタルについては、収益の継続成長を目指し、マーケティング活動に注力してまいります。
④ 全社に関わる事項その他
ア)優秀な人材の確保
当社は、比較的少ない従業員で業務を推進しております。その核となる従業員は、高い専門性とプロフェッショナル精神が求められます。これらの能力を兼ね備えた人材の確保は、業務内容の拡大に伴って急務となっており、今後も人材の確保・育成を図ってまいります。
イ)システム技術・インフラの強化
当社の事業は、Webサイトによる商品の販売を行っております。購入者はインターネットを利用して様々なサイトを検索・閲覧しております。当社ではお客様に選ばれるサービスの提供と、そのサービスの魅力を伝えることを目的に、Webサイトの構築に取り組んでまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社はサステナビリティを重要課題と認識し、取締役会の意思決定と監督のもとに事業活動を遂行しております。また、サステナビリティの具体的な推進、リスク管理については代表取締役を最高責任者として、管理本部を主管部門として取り組んでおり、必要に応じて取締役会、リスク管理委員会に報告することとしております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社の持続的な成長や企業価値向上のためには、人材は最も重要な経営資源であり、高度な専門的知識、技能及び経験を有する、多様な人材の確保及び育成が不可欠だと考えております。そのため、自己啓発支援制度導入や、上級管理職向けなど研修内容の拡充、リモートワークやフレックスタイム制等の多様な働き方の一部導入や人材確保のための各種制度の整備等を推進しております。
今後従業員エンゲージメントサーベイの実施を予定しており、更なる社内環境整備の実現のため、現状や課題を把握し、仕事に対する充実感や満足感の向上に取り組んでまいります。
当社は、リスク管理に関する課題や対応策を審議・承認するとともに、必要情報の共有化を図ることを目的としてリスク管理委員会を設置しております。サステナビリティに関するリスクにつきましても、当該委員会においてリスクの選別・影響度の評価をし、管理すべきリスクについてはその対応や対策について協議を行っております。取締役会は、リスク管理委員会からリスク管理の状況と対応について報告を受け、監督を行います。
当社は、性別や年齢、国籍に関わらず、能力や適性に応じて、管理職への登用も含め、適材適所で配置していく方針です。人的資本に関する情報の各項目に係る目標値の設定については、当社は人数規模が比較的小さいことから、重要性も加味したうえで、現時点では定めておりません。当社の事業環境の変化や今後のトレンドを注視しながら、適切に必要な目標を定めるものとしております。
当事業年度における人的資本に関する指標は、下記のとおりであります。
(注)本項目については、臨時従業員を含めて算出しております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)インバウンド市場の動向について(顕在化可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:大)
当社が展開する事業が属するインバウンド市場は、近年の傾向としましては、訪日旅行客の増加により安定的に収益を確保しやすい環境が継続していると考えております。しかしながら、自然災害等の天変地異、新型コロナウイルス等の感染症の流行、国際紛争等の不測の事態により、訪日旅行客が減少し市場が縮小した場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。一方で、新型コロナウイルス感染(COVID-19)症等の拡大に伴い、事業対象を日本在留外国人並びに国内企業に拡大することによって、仮にリスクが顕在化した場合においても、当社業績への影響を限定的なものに抑えられるよう努めております。引き続き、日本在留外国人並びに国内企業を事業対象とするサービスの拡充に努めます。
(2)仕入条件の影響について(顕在化可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:中)
当社のWi-Fi端末レンタルサービスでは、通信キャリア等から通信サービス及びWi-Fi端末を仕入れておりますが、当社が、従前と同様の仕入条件で更新できるという保証はありません。さらに、各通信キャリア等の事業方針の変更により、当社が従前より不利な仕入条件への変更を余儀なくされる可能性もあります。当社の通信キャリア等からの仕入条件が悪化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これに対応するため、既存の取引先とは、契約の基本的事項を厳守し、定期的な情報交換をすることで、緊密な関係構築に努めております。加えて、特定の仕入先への依存度が高くならないよう、仕入先の拡充に努めます。
(3)競合他社の影響について(顕在化可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:中)
当社が事業を展開する市場では、各分野において、競合企業が存在しております。当社では、引き続き、顧客のニーズに応える商品・サービスの提供及び販売価格等において差別化を図り、競争力を維持してまいりますが、異業種からの新規参入者等を含め競合他社との競争激化による収益力の低下や、広告宣伝費の増加等により当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
一方で、以下のとおり、一定程度の参入障壁が存在し、新規参入による当社業績への影響は限定的であると考えております。
① モバイルネットワーク事業
法人向けのWi-Fi端末レンタル事業者は多数存在しますが、訪日外国人をお客様として想定して多言語でWebサイトとカスタマーサポート体制を構築し、ブランドが認知されている事業者は多くありません。各言語でのWebサイト構築やカスタマーサポート体制の整備、ブランドの認知確立には一定の費用と工数が見込まれるため、一定程度の参入障壁が存在すると考えております。
② ライフメディアテック事業
ライフメディアテック事業では、オウンドメディアで集客を行い、外国人向けのEコマースノウハウを活かした販促を行い、かつ自社の多言語コンシェルジュによるカスタマーサポートを実施することで、取次手数料を収受するビジネスモデルです。そのため、単なるインターネット広告業ではなく、集客から販売、アフターフォローまで一貫して行える点で、他の外国人向けのWebメディアや、外国人向けのEコマースサイト、外国人向けのコールセンターとは異なり、稀有なポジションを有していると考えられます。参入には、外国人向けオウンドメディアの構築、Eコマースノウハウの積上げ、多言語コンシェルジュの運用を行う必要があり、参入障壁は高いものと考えております。
③ キャンピングカー事業
日本人向けのキャンピングカーレンタルのみで参入する事業者は多数存在しますが、訪日外国人をお客様として想定して多言語でWebサイトとカスタマーサポート体制を構築し、ブランドが認知されている事業者は多くありません。各言語でのWebサイト構築やカスタマーサポート体制の整備、ブランドの認知確立には一定の費用と工数が見込まれるため、一定程度の参入障壁が存在すると考えております。
(4)許認可等について(顕在化可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:大)
当社は、主要事業であるモバイルネットワーク事業の運営に関し、電気通信事業法に基づき届出をしております。また、ライフメディアテック事業に関して宅地建物取引業の免許と第二種旅行業の登録、キャンピングカー事業に関して自家用自動車有償貸渡業の許可と第二種旅行業の登録、全社としてプライバシーマークの付与及び古物商の営業許可を受けております。今後、関連法規の改正などによっては、各種許認可等の保持が前提となる一部のサービスを継続できなくなる可能性があります。
これに対応するため、各事業部、管理本部において関連法規の改廃等の情報収集を行うとともに、関連法規を遵守すべく顧問弁護士の指導のもと作成したマニュアル、ガイドラインを用いて、法令遵守を徹底した事業運営を行い、関連法規の改廃等に伴う許認可の取得・更新等に適時対応して参ります。
なお、主だった許認可とその取消事由は以下のようになっております。
<許認可>
<届出>
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
a 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、訪日外国人数がコロナ禍前を超える水準に達し、宿泊・飲食サービス業等を中心にインバウンド市場が活性化しております。一方、継続的な為替の変動及び物価の高止まり、並びに高まる地政学的リスク等により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況において、当社モバイルネットワーク事業は広告宣伝活動を強化したこと等により、訪日外国人向けWi-Fi端末レンタルサービスは堅調に推移しました。また、当社の強みである外国人顧客基盤や外国人向けサービスのノウハウを活かし新規サービスの開発を進め、訪日外国人及び在留外国人の生活シーンの利便性向上や更なる収益機会の拡大に努めてまいりました。
これらの結果、当事業年度の業績は、売上高2,333,695千円(前年同期比12.3%増)、営業利益179,954千円(前年同期比46.3%減)、経常利益179,293千円(前年同期比52.4%減)、当期純利益127,148千円(前年同期比49.5%減)となりました。
当社の事業セグメントは大きく分けて3つあります。主に欧米を中心とした訪日旅行客と日本人顧客にWi-Fi端末のレンタル、及びSIMカード・eSIMの販売・取次サービスを行うモバイルネットワーク事業、日本在留外国人の生活サポートを行うライフメディアテック事業、そして、訪日旅行客と日本人顧客に対してキャンピングカーのレンタルを行うキャンピングカー事業の3事業を主に展開しています。
セグメント別の経営業績を示すと、次のとおりです。
なお、当事業年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
モバイルネットワーク事業
当事業では、Wi-Fi端末レンタルサービス、SIMカード・eSIMの販売・取次サービス、及びモバイルアクセサリーの販売を行っています。主に、訪日旅行客向けのWebサイト「Japan Wireless」、国内法人や海外旅行客向けのWebサイト「グロモバ」を運営しています。
当事業年度は、前事業年度と比較し訪日外国人及び出国日本人数の累計人数が好調に推移し増収となりました。一方で、マーケット環境の競争激化により広告宣伝費や販売手数料が増加となりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は1,911,514千円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は186,187千円(前年同期比42.4%減)となりました。
ライフメディアテック事業
日本在留外国人及び訪日外国人が日本で生活・旅行する上で必要なサービスは、問い合わせ先や各種手続きがバラバラで、日本語が難しい外国人にとって時間と手間がかかります。当事業では、訪日・在留外国人向けに取次サービスを中心に行っています。主に、多言語で新幹線チケットの手配サービスを行う「Japan Bullet Train」、多言語で空港送迎を中心としたハイヤー会社への予約取次を行う「Airport Taxi」、在留外国人への海外渡航関連情報の提供、医療・検査等の手続サポート等業務を行う「Clinic Nearme」等を展開しています。
当事業年度は1月末にリリースをした新幹線チケット手配サービスが好調に推移しました。一方で、新サービス開発に係る人件費及び広告宣伝費が増加となりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は316,342千円(前年同期比76.1%増)、セグメント損失は5,902千円(前年は20,962千円の利益)となりました。
キャンピングカー事業
キャンピングカー事業では、アウトバウンド取次(アメリカでキャンピングカーを借りる方への予約手配サービス)と国内レンタカー(日本国内でキャンピングカーを自社保有し訪日旅行者及び日本人顧客への貸出サービス)を展開しております。
当事業年度は、訪日外国人数増加の影響もあり堅調に推移しました。
その結果、当事業年度における売上高は102,413千円(前年同期比42.2%増)、セグメント損失は330千円(前年は8,678千円の損失)となりました。
b 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ136,035千円増加し、1,957,515千円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ434,925千円減少し、845,827千円となりました。これは主に、現金及び預金が594,053千円減少したこと等によります。
固定資産は、前事業年度末に比べ570,961千円増加し、1,111,687千円となりました。これは主にレンタル資産が21,106千円、ソフトウエアが117,736千円、投資有価証券が29,980千円、差入保証金が402,000千円増加したこと等によります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ19,740千円減少し、752,872千円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べ19,601千円増加し、577,664千円となりました。これは主に、未払法人税等が110,530千円、契約負債が43,369千円減少、及び買掛金が178,423千円増加したこと等によります。固定負債は、前事業年度末に比べ39,342千円減少し、175,208千円となりました。これは主に長期借入金が39,558千円減少したこと等によります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ155,775千円増加し、1,204,642千円となりました。これは、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ14,313千円、当期純利益の計上に伴い繰越利益剰余金が127,148千円増加したことによります。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の当事業年度末残高は、前事業年度末に比べ594,053千円減少の609,973千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は199,920千円(前期は643,123千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益157,096千円、減価償却費175,476千円、売掛金の増加額99,195千円、買掛金の増加額178,423千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は760,711千円(前期は324,091千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出165,187千円や、無形固定資産の取得による支出163,543千円、差入保証金の差入による支出402,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は33,262千円(前期は363,548千円の獲得)となりました。これは、新株予約権の行使による収入28,627千円、長期借入金の返済による支出61,890千円によるものであります。
当社の行う事業は提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
当社の行う事業は提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 当事業年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、主に訪日外国人及び出国日本人数の累計人数が好調に推移したことに伴いモバイルネットワーク事業及びキャンピングカー事業において需要が増加したため、また、ライフメディアテック事業において1月末にリリースをした新幹線チケット手配サービスが好調に推移したためです。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
当事業年度の財政状態及び経営成績は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりです。
経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べて256,410千円増加し、2,333,695千円(前事業年度比12.3%増)となりました。これは、主に訪日外国人及び出国日本人数の累計人数が好調に推移したことに伴いモバイルネットワーク事業及びキャンピングカー事業において需要が増加したため、また、ライフメディアテック事業において1月末にリリースをした新幹線チケット手配サービスが好調に推移したためです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べて83,612千円増加し、924,705千円(同9.9%増)となりました。これは主に、Wi-Fi端末及びキャンピングカー購入に伴う減価償却費が増加したことによるものであります。
その結果、売上総利益は前事業年度に比べて172,798千円増加し、1,408,989千円(同14.0%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べて328,257千円増加し、1,229,035千円(同36.4%増)となりました。これは主に、広告宣伝費、販売手数料及び支払手数料が増加したことによるものであります。
その結果、営業利益は前事業年度と比べて155,459千円減少し、179,954千円(同46.3%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度に比べて51,516千円減少し、5,163千円(同90.9%減)となりました。これは主に、前事業年度に事業再構築補助金52,781千円を計上していたことによるものであります。
営業外費用は、9,533千円減少し、5,823千円(同62.1%減)となりました。これは主に、前事業年度に上場関連費用13,830千円を計上していたことによるものであります。
その結果、経常利益は前事業年度に比べて197,441千円減少し、179,293千円(同52.4%減)となりました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)
特別利益は、当事業年度、前事業年度共に計上していません。
特別損失は、当事業年度は22,196千円となりました。これは主に、減損損失19,100千円によるものであります。
その結果、税引前当期純利益は前事業年度に比べて198,963千円減少し、157,096千円(同55.9%減)となりました。
(法人税等、当期純利益)
税効果会計適用後の法人税等は、74,091千円減少し、29,948千円となりました。これは主に税引前当期純利益の減少に伴い、法人税、住民税及び事業税の減少によるものとなります。その結果、当期純利益は124,872千円減少し、127,148千円(同49.5%減)となりました。
なお、当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりです。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、Wi-Fi端末レンタルサービスの通信仕入やデバイスの購入費、キャンピングカーの購入費、販売費及び一般管理費等の営業費用に加え、新規事業の開発コストによるものであります。これらの資金需要につきましては、自己資金により賄うことを基本方針としております。
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
④ 目標とする客観的な指標等の推移
当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、適正な売上高を確保し、適正かつ効率的な経費の下に利益を確保していくことを実現するために、モバイルネットワーク事業においてはWi-Fi端末レンタルサービスの「稼働端末台数」、ライフメディアテック事業においては「取次件数」、キャンピングカー事業においては「総レンタル日数」を重要指標としております。
モバイルネットワーク事業におけるWi-Fi端末レンタルサービスの稼働端末台数は、参入企業の増加など競争環境の激化により、前事業年度の193千台から当事業年度は167千台(前期比87%)となりました。
ライフメディアテック事業における取次件数は、1月末にリリースをした新幹線チケット手配サービスが好調に推移したことにより、前事業年度の27,663件から当事業年度は105,186件(前期比380%)となりました。
キャンピングカー事業における総レンタル日数は、訪日需要と海外需要における増加により、前事業年度の2,524日から当事業年度は3,308日(前期比131%)となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。