第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間会計期間における、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は当半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

 当中間会計期間の業績は、売上高62億85百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は4億61百万円(前年同期比7.9%増)、経常利益は4億68百万円(前年同期比4.2%増)、中間純利益につきましては2億76百万円(前年同期比0.6%増)となりました。

 

 創業から50周年を迎えた当期は次の50年に向けた第一歩として社内の環境整備及び制度改定を実施しております。本社ビル内に新たに研修専用施設を設け、店内での一連の作業や基本的接客技術の習得、食に関する知識や衛生管理知識習得など、さまざまな研修をスタートしております。新たに入社した社員・アルバイト全員が研修を受けるプログラムとなっており、外食産業に関わる人材としての高質なサービス提供と基準向上につなげてまいります。また働きやすい環境づくりとして、福利厚生制度を刷新し家族手当増額や対象者の拡充、奨学金返済支援制度の設置に加え時間外労働の削減など、ワークライフバランスに重点を置いた施策を進めております。

 

 出店、退店については、2024年5月に新規オープンした椿屋珈琲吉祥寺茶寮、7月に増床オープンした椿屋カフェ柏髙島屋店は客数・売上ともに順調に推移しております。コロナ禍の物販事業開発で貢献のあったケーキ物販専門店は、イートイン需要の高まりと経営資源の有効活用の観点から、より収益化と労働環境に対応する形で当期は3店舗退店いたしました。

 

 10月1日、椿屋珈琲のブランド発信施設として、椿屋珈琲焙煎所&cafeを新規オープンいたしました。(東京都江東区猿江:都営新宿線住吉駅 徒歩3分)スペシャルティコーヒー焙煎施設にて、コーヒーの専門技能国際資格「Qグレーダー」所持者とジャパンサイフォニストチャンピオンシップ決勝進出者により、日々こだわりの焙煎を行っております。イートインスペースでは、コーヒーやスイーツもお楽しみいただけるほか、焙煎所限定商品や産地での直接買い付け品の販売も行っております。

 10月10日に開催されたジャパンサイフォニストチャンピオンシップの国内決勝大会では2名が入賞を果たしました。昨年優勝の塚本サイフォニストは世界大会出場が決まっており、台湾講演やコロンビア視察、買い付けなど、椿屋ブランド力向上に努めております。

 

 業界をとりまく環境では様々なコストアップに対応せざるを得ない厳しい状況ではありますが、出来る限り企業努力で対応できるようにオペレーションの改善や商品・サービスの価値向上に努めてまいります。

 

② 財政状態の状況

(資産)

 流動資産は、前事業年度末に比べて1億11百万円減少し、47億81百万円となりました。これは、現金及び預金が63百万円減少したことなどによります。固定資産は、前事業年度末に比べて1億25百万円増加し、39億54百万円となりました。これは、建物が1億31百万円増加したことなどによります。

 この結果、総資産は前事業年度末に比べて14百万円増加し、87億35百万円となりました。

(負債)

 流動負債は、前事業年度末に比べて1億64百万円減少し、12億11百万円となりました。これは、賞与引当金が1億32百万円増加した一方で、未払賞与が1億6百万円減少、未払法人税等が95百万円減少、未払消費税等が68百万円減少したことなどによります。固定負債は、前事業年度末に比べて12百万円減少し、7億15百万円となりました。この結果、負債合計は、19億27百万円となりました。

(純資産)

 純資産合計は、前事業年度末に比べて1億91百万円増加し、68億8百万円となりました。これは、配当金の支払80百万円があった一方で、中間純利益を2億76百万円計上したことにより、利益剰余金が1億95百万円増加したことなどによります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、17億53百万円で前事業年度末に比べて63百万円減少いたしました。

 各キャッシュ・フローの状況と主な内容は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、2億79百万円(前年同期は5億70百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額2億63百万円があった一方で、税引前中間純利益が4億44百万円あったことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、2億60百万円(前年同期は7億33百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3億3百万円があったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、83百万円(前年同期は49百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額が80百万円あったことなどによるものであります。株主還元は経営上の重要な課題と認識しており、持続的な成長や事業リスクの備えに必要な財務の健全性とのバランスも考慮のうえで、安定的かつ継続的な配当を実施する方針としております。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。