(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.第11期から第14期までの潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。
3.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
4.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
5.第11期から第14期までの株価収益率については、当社株式は非上場であり、株価がないため記載しておりません。
6.従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間平均人員を()外数で記載しております。
7.第15期より、従業員数は育児休業・産前産後休業中等の従業員及び契約社員を除外する集計方法に変更しております。
8.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
9. 第13期の経営指標等について、誤謬の訂正による遡及処理の内容を反映させた数値を記載しております。
10.主要な経営指標等のうち、第11期及び第12期については会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
11.第13期、第14期、第15期及び第16期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、第13期、第14期及び第15期は三優監査法人、第16期は有限責任監査法人トーマツにより監査を受けておりますが、第11期及び第12期の財務諸表については、監査を受けておりません。
12.2021年9月14日開催の第13期臨時株主総会決議により、決算期を10月31日から9月30日に変更しました。従って、第13期は2020年11月1日から2021年9月30日の11か月決算となっております。
13.当社は2023年2月9日開催の取締役会決議により、2023年2月28日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っております。第13期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。
14.2023年6月22日をもって東京証券取引所グロース市場に株式を上場いたしましたので、第11期から第15期までの株主総利回りおよび比較指標については記載しておりません。
15.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。ただし、当社株式は2023年6月22日から東京証券取引所グロース市場に上場されており、それ以前の株価については該当事項がありません。
当社は、「the SOHO」の運営受託を行うため、当時「the SOHO」のブランディングプロデュースを行う株式会社トランジットジェネラルオフィスの完全子会社として、2009年8月に設立されました。
以下、当社の沿革を記載しております。
<フレキシブルワークプレイス事業>
フレキシブルワークプレイス事業は、スモールオフィスやシェアオフィスといったフレキシブルワークプレイスを提供することで、不動産に付加価値を付与し収益性を向上させる事業であります。

(収益構造)
当社の収益構造は、2009年の創業以降、PM契約をして契約事務手数料や運営フィーを安定して得るプロパティマネジメントモデルから開始し、2012年より建物を一括借り上げののち転借して安定した賃料を得るマスターリースモデル、2017年に一級建築士事務所登録、2020年に特定建設業許可を取得し、設計施工モデルを開始、2021年7月のサイバーエージェントグループ入り及び2023年6月の東証グロース市場上場後は、会社与信力を生かし、自ら物件を購入し、リノベーションによりバリューアップし賃料を得る再生物件保有モデル、販売用不動産の売却益を得たうえでその後のML等のストック型収入に繋げるキャピタルゲインモデルを開始しております。

①ML契約(マスターリースモデル)
当社のML契約は、競争力の低下した築古ビルを中心に一括借り上げし、運営・管理しております。不動産所有者に賃料を保証し借り上げたのちに、不動産価値を向上させ、その物件を転貸することによりテナントから受取る賃料を収益に計上しております。土地や建物を保有することなく管理物件を転貸にて運用することで資本効率を高め、資産価値下落のリスクを抑えることにより、収益を安定的に確保することが可能となっております。なお、ML契約に付随して、設計・施工請負契約を締結するケースもあります。
②PM契約(プロパティーマネジメントモデル)
当社のPM契約は、テナント誘致、賃貸借契約代行、トラブル対処等のテナント窓口業務、テナント請求業務、建物や設備の点検代行等を行うことでビルオーナーから手数料を収受しております。施設運営の実績と知識を基に、不動産価値を最大化する運営と管理を提供しております。なお、PM契約に付随して、設計・施工請負契約を締結するケースもあります。
③設計・施工請負契約(設計・施工モデル)
a. 設計監理契約(2017年11月一級建築士事務所登録)
物件の設計監理の請負契約について対応しております。不動産は商品としての個別性が強くそれぞれに特有の事情を抱えており、個別性の強い築古ビルの抜本的な資産価値向上のためには、経験に基づく高度な技術力が必要とされます。また、設計変更の内製化など事業推進の迅速化にも繋がっております。
b. 工事請負契約(2020年2月特定建設業許可取得)
リノベーション工事や新築工事だけでなく、運営物件における附帯工事の発生(補修、指定工事等)といった工事請負契約について対応しております。特定建設業許可を取得したことによって、工事請負金額の制限が無くなっただけでなく、社内へのノウハウの蓄積や事業推進の迅速化にも繋がっております。
④物件保有(再生物件保有モデル)
自社で物件を保有した上で、入居テナントと定期建物賃貸借契約を締結することで賃料収入を得るケースもあります。自らが不動産所有者となることで賃料支払い負担がなくなることから、借入利息を勘案しても粗利では収益アップに繋がっております。また、保有物件の売却により、売却益を確保しながらも、資産入替による財務バランスの確保を行う場合もあります。この場合、保有物件売却後もML契約もしくはPM契約を締結することで、物件運営による安定的なストック型収入を継続させております。
⑤販売用不動産の売却(キャピタルゲインモデル)
自社で販売用物件を購入したうえで、リノベーションによりバリューアップののち売却し、更に売却先の不動産所有者よりML契約ないしPM契約を締結することで、その後のストック収入につなげております。また当社が施主としてバリューアップを行うことでキャピタルゲインを得ることができるようになっております。
当社のビジネスモデルは、ML・保有(賃貸)におけるテナントからの賃料収受及びPMにおけるオーナーからの運営委託フィー収受といった物件運営を通じて継続的に得られるストック型収入がメインであり、2024年9月期実績で売上全体の約70%を占めております。ストック型収入の安定的な積み上げをベースとしながらも、物件運営に付随して発生する設計・施工請負契約の受託や販売用不動産の売却といったフロー型収入が積み上がります。
売上構成推移/ストック型売上・フロー型売上(単位:百万円)
事業系統図は、以下のとおりです。
ML契約

PM契約

物件保有

(運営物件)
2024年9月末時点において、累計プロジェクト(終了物件も含んだ累計プロジェクトを指します)は100件、獲得済プロジェクト(竣工前物件を含めたプロジェクトを指します)は71件、運営物件(竣工後のML・PM・保有物件を指します)は62件となっております。
獲得済プロジェクト内訳(71件)
運営物件内訳(62件)
(東京都心部を中心としたエリア展開)
当社は、築20年~40年で延床面積500坪前後の築古ビルが主な仕入物件となっております。オフィス需要並びに収益性を鑑み、東京都心部(渋谷区、港区、目黒区)を中心に展開しております。コンパクトな築古ビルを対象としているため、価格優位性の高い東京都心部での事業展開が可能となっております。事業展開の規模を大きくせずに東京都心部の得意エリア内での当社物件数を増やしていくというドミナント戦略を採用することで、他社との差別化を行っております。当社の得意とするエリアは、潜在性を秘めた築古ビルの供給ストックが豊富であり、テナント需要にも恵まれています。その上、当社がマーケットを熟知している地域であるからこそ、都心部で個性的なオフィスを適正価格で借りたいという需要に応えることが可能となっております。また、エリアを集中させることにより、管理面での人的資源の投下が効率化され、運営費の抑制に繋がることも大きなメリットです。なお、2024年9月末時点の獲得済プロジェクト71件のうち、渋谷区は29件、港区は18件、目黒区は14件です。
(入居テナント・契約内容)
2024年10月1日時点の入居テナント数は、区画契約998件、フリーデスク契約489件となっております。区画契約998件のうち、事務所契約が835件と区画契約の約84%を占めております。そして当社の入居テナントの多くを占めるのが区画専有面積50㎡未満のスモールオフィスであり、事務所契約の約63%を占めております。
また、入居テナントの業種は情報サービス業等がおよそ4分の1を占め、創立年数が10年以内の社歴の若い会社がおよそ6割を占めております。
<当社の強み>
当社の強みは、フレキシブルワークプレイス事業の運営実績により培われた、企画力、技術力、運営力だと考えております。企画・デザイン、設計・建設、リーシング、運営までワンチーム、ワンストップでプロジェクトを推進しております。プロジェクトが発足すると6名~10名程度のチームを編成し、各専門家がワンチーム、ワンストップでプロジェクトに取組むことで、事業推進の迅速化・効率化とノウハウの蓄積を実現しております。
各専門家についてですが、各許認可、登録の下で有資格者が以下のとおり在籍しております。一級建築士事務所であり、2024年9月末時点で一級建築士が5名(役員1名除く)在籍しております。特定建設業許可を取得しており、2024年9月末時点で1級建築施工管理技士が6名(役員1名除く)在籍しております。宅地建物取引業者として、2024年9月末時点において、宅地建物取引士が47名(役員4名除く)在籍しております。
また、フレキシブルワークプレイスは企画次第で単価が大きく変動します。例えば、当社の「LANTIQUE BY IOQ」は、運営延床面積3,107㎡、代官山にある築36年のヴィンテージマンションを1棟まるごとリノベーションし、住宅用途からオフィスやSOHO等へコンバージョンしております。地下駐車場付きの平均150㎡12戸の住宅を、共用部が充実した平均60㎡、全35区画のスモールオフィスやSOHOにリノベーションすることで、再生前は910万円だった賃料収入が、再生後は1,790万円、約2倍と収益性が大きく向上させることができております。
同様に築50年、リノベーション後10年を超える物件でも、適切な運営管理・改修を行うことで高稼働を維持でき、高稼働を背景として賃料アップを実現することが可能となっております。

(注)有価証券報告書提出会社であります。
(注) 1.当社は、フレキシブルワークプレイス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
2.従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を〔〕内に外数で記載しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しており、特記すべき事項はありません。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。