当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。なお、重要事象等は存在していません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものです。
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等を背景に、個人消費の持ち直しや企業収益の改善等、経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調となりました。一方、資源価格の高騰や物価上昇、日本銀行の金融緩和政策見直しによる金利上昇や為替の変動に加え、不安定な国際情勢等により、依然として先行き不透明な状況が続いています。
奈良県を中心とする地元経済につきましては、インバウンドや国内観光客の増加などにより個人消費は緩やかに回復し、雇用情勢も持ち直しつつあります。
以上のような経済環境のもとで当行グループは、地域に密着した着実な営業活動を展開し営業基盤の拡充と経営体質の強化に努めた結果、当中間連結会計期間の業績は以下のとおりとなりました。
〔財政状態〕
当中間連結会計期間末の財政状態につきましては、総資産額は前連結会計年度末と比べ32,657百万円増加の6,819,714百万円となりました。また、純資産額は、前連結会計年度末と比べ1,036百万円増加の299,667百万円となりました。
なお、主要勘定につきましては、以下のとおりです。
預金は、個人預金や法人預金が増加したことから、前連結会計年度末と比べ30,963百万円増加して、当中間連結会計期間末残高は5,828,728百万円となり、譲渡性預金は地方公共団体からの預け入れが増加したことから、前連結会計年度末と比べ53,291百万円増加して、当中間連結会計期間末残高は59,030百万円となりました。
貸出金は、中小企業向け貸出や住宅ローンが増加したことなどから、前連結会計年度末と比べ155,546百万円増加して、当中間連結会計期間末残高は4,326,101百万円となりました。
有価証券は、国債や地方債が減少したことなどから、前連結会計年度末と比べ63,634百万円減少して、当中間連結会計期間末残高は1,397,461百万円となりました。
〔経営成績〕
当中間連結会計期間の経営成績につきましては、経常収益は、貸出金利息及び有価証券利息配当金の増加により資金運用収益が増加したことや、役務取引等収益の増加に加え、外国為替売買益の増加によりその他業務収益が増加したことなどから、前年同期と比べ7,570百万円増加して49,830百万円となりました。
一方、経常費用は、営業経費が増加したことや、預金利息の増加により資金調達費用が増加したことに加え、国債等債券売却損の増加によりその他業務費用が増加したことなどから、前年同期と比べ5,790百万円増加して39,740百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期と比べ1,780百万円増加して10,090百万円となりました。また、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期と比べ575百万円増加して6,528百万円となりました。
なお、当中間連結会計期間末の国内基準による連結自己資本比率は10.40%(前中間連結会計期間末は9.21%)となりました。自己資本比率の算出方法は、2024年3月末より、信用リスク計測手法を「標準的手法」から「基礎的内部格付手法」に変更しています。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
<銀行業務>
収益面では、貸出金利息及び有価証券利息配当金の増加により資金運用収益が増加したことや、役務取引等収益の増加に加え、外国為替売買益の増加によりその他業務収益が増加したことなどから、経常収益は前年同期と比べ7,103百万円増加して43,536百万円となりました。
一方、費用面では、営業経費が増加したことや、預金利息の増加により資金調達費用が増加したことに加え、国債等債券売却損の増加によりその他業務費用が増加したことなどから、経常費用は前年同期と比べ5,517百万円増加して33,725百万円となりました。
この結果、セグメント利益(経常利益)は前年同期と比べ1,586百万円増加して9,811百万円となりました。
なお、当中間連結会計期間末の国内基準による単体自己資本比率は10.10%(前中間連結会計期間末は8.92%)となりました。
<リース業務>
経常収益はリース売上が増加したことから、前年同期と比べ269百万円増加して5,511百万円となりました。一方、経常費用はリース原価が増加したことから、前年同期と比べ231百万円増加して5,418百万円となりました。この結果、セグメント利益(経常利益)は前年同期と比べ38百万円増加して92百万円となりました。
<その他>
経常収益は金融商品取引業務及びクレジットカード業務等において売上高が増加しましたが、銀行の事務代行等業務及びコンサルティング業務において売上高が減少したことなどから、前年同期と比べ139百万円減少して2,961百万円となりました。一方、経常費用は銀行の事務代行業務において営業経費が減少したことなどから、前年同期と比べ147百万円減少して1,994百万円となりましたので、セグメント利益(経常利益)は前年同期と比べ7百万円増加して966百万円となりました。
○当中間連結会計期間の経営成績の分析
当中間連結会計期間の経営成績は、前年同期と比べ営業経費及び与信関連費用は増加しましたが、資金利益及び役務取引等利益が増加したことから、連結粗利益が増加しました。
以上の結果、経常利益は前年同期と比べ1,780百万円増加して10,090百万円となり、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期と比べ575百万円増加して6,528百万円となりました。
(注)1. 連結粗利益=(資金運用収益-資金調達費用)+信託報酬+(役務取引等収益-役務取引等費用)
+(その他業務収益-その他業務費用)
2. 与信関連費用=貸倒償却引当費用-貸倒引当金戻入益-償却債権取立益
(部門別)
当行グループの業績については、「顧客向けサービス業務利益」「与信関連費用」「市場部門収益」の3つの区分で分析・検討しています。
①親会社株主に帰属する中間純利益
当中間連結会計期間の親会社株主に帰属する中間純利益につきましては、与信関連費用は増加しましたが、顧客向けサービス業務利益及び市場部門収益が増加したことなどから、前年同期比575百万円増加して6,528百万円となりました。
②顧客向けサービス業務利益(連結)
当中間連結会計期間の顧客向けサービス業務利益につきましては、営業経費は増加しましたが、貸出金利息及び役務取引等利益が増加したことから、前年同期比1,135百万円増加して4,653百万円となりました。
③与信関連費用(単体)
当中間会計期間の与信関連費用につきましては、お客さまの事業を深く知る活動を徹底し、本業支援や業績改善のサポートに取り組みました。前中間会計期間は取引先の業況改善が図られたことにより貸倒引当金戻入益が発生しましたが、当中間会計期間は貸倒引当金繰入額となったことなどから、前年同期比2,457百万円増加して659百万円となりました。
④市場部門収益(単体)
当中間会計期間の市場部門収益につきましては、国債等債券損益は減少したものの、投資信託解約損益及び株式等損益の増加によりキャピタル収益が改善したことに加え、投資信託分配金の増加によりインカム収益も増加したことから、前年同期比2,390百万円増加して5,798百万円となりました。
○当中間連結会計期間末の財政状態の分析
当中間連結会計期間末の主要勘定につきましては、以下のとおりです。
①貸出金
当中間連結会計期間末の貸出金残高につきましては、地域経済の活性化に向けてお客さまの様々なニーズにお応えしました結果、個人向け及び企業向け貸出金が増加したことから、当年度中155,546百万円増加して4,326,101百万円となりました。
(業種別貸出状況(末残・構成比))
(注) 「国内」とは当行及び連結子会社です
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の中間貸借対照表(貸借対照表)の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに中間貸借対照表(貸借対照表)に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について、債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものです。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
②預金及び譲渡性預金
当中間連結会計期間末の預金残高につきましては、安定的な資金調達に注力しました結果、個人預金や法人預金が増加したことから当年度中30,963百万円増加して5,828,728百万円となりました。
譲渡性預金残高につきましては、地方公共団体からの預け入れが増加したことから当年度中53,291百万円増加して59,030百万円となりました。
(預金の種類別残高(末残))
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、当行1行です。
○ 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
(注) 共同信託他社管理財産については、前連結会計年度(2024年3月31日)及び当中間連結会計期間(2024年9月30日)のいずれも取扱残高はありません。
○ 元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しています。
なお、当行は国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの額の算出においては基礎的内部格付手法を採用し、また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額は標準的計測手法により算出しています。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年同期と比べ245,874百万円減少して875,868百万円となりました。また、当中間連結会計期間に使用した資金は85,730百万円(前年同期は38,583百万円の獲得)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動により使用した資金は118,841百万円(前年同期は74,964百万円の獲得)となりました。
これは、主として貸出金が増加し、債券貸借取引受入担保金が減少したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動により獲得した資金は36,663百万円(前年同期は34,068百万円の使用)となりました。
これは、主として有価証券の取得による支出額が減少し、売却による収入額が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動により使用した資金は3,552百万円となり、前年同期と比べ使用した資金は1,240百万円増加しました。
これは、主として自己株式の取得による支出額が増加したことなどによるものです。
当中間連結会計期間において、当行グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について、重要な変更等はありません。
当中間連結会計期間において、当行グループの経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、重要な変更及び新たな定めはありません。
当中間連結会計期間において、当行グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当中間連結会計期間における研究開発活動に係る費用はありません。
当中間連結会計期間において、新たに確定した重要な設備の新設、売却の計画は次のとおりです。
(注) 上記設備計画の記載金額には、消費税及び地方消費税を含んでいません。
売却
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。