当中間連結会計期間において新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
以下の記載における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における我が国の経済は、社会経済活動の正常化により、個人消費や一部設備投資に回復の兆しが見られます。しかし、物価高騰が依然として家計を圧迫しているほか、金融政策変更に伴う資金調達コストの上昇が企業経営に負担となり、経済の先行きは依然として不透明な状況です。
鹿児島県経済におきましても、観光業等が緩やかに回復しているものの、基幹産業である一次産業では原材料価格の高騰と価格転嫁の遅れによる収益悪化が課題となっています。また、少子高齢化による労働力不足や、自然災害のリスク、デジタル化の進展の遅れも懸念されています。
このような環境のもと、私ども南日本銀行グループは、取引先事業者に対して迅速な資金繰り支援を行うとともに、WIN-WINネット業務(新販路開拓支援業務)による本業支援などの経営改善支援等に取組んでまいりました。今後は、これらに加え、DX支援やオペレーション改善支援を強化し、お取引先の経営基盤の強化等に貢献してまいります。引き続き、お取引先のニーズに応える金融サービスを提供し、地域経済の回復と活性化に尽力してまいります。
以上のような経済情勢のもと、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績につきましては、以下のとおりとなりました。
預金は、安定した資金調達を第一に考え、個人預金を中心に増強を図った結果、当中間連結会計期間末残高は、前連結会計年度末に比べ41億8千万円増加して7,807億5千4百万円となりました。
貸出金は、中小企業貸出を中心に増強を図った結果、当中間連結会計期間末残高は、前連結会計年度末に比べ69億5百万円増加して5,901億6百万円となりました。
有価証券は、前連結会計年度末に比べ1億7千4百万円減少して844億6千3百万円となりました。
経常収益は、有価証券利息配当金や株式等売却益の増加等により、前中間連結会計期間に比べ12億8百万円増加して85億1千7百万円となりました。
経常費用は、経費は減少したものの、与信関係費用が増加したこと等により、前中間連結会計期間に比べ4億5千9百万円増加して65億4百万円となりました。
この結果、当中間連結会計期間の経常利益は、前中間連結会計期間に比べ7億4千9百万円増加して20億1千2百万円となり、親会社株主に帰属する中間純利益は、前中間連結会計期間に比べ3億6千9百万円増加して15億1千4百万円となりました。
国内・国際業務部門別収支
(経営成績説明)当中間連結会計期間の資金運用収益は、前中間連結会計期間に比べ7千6百万円増加して64億1千2百万円となりました。また、資金調達費用は、前中間連結会計期間に比べ9千8百万円増加して1億5千5百万円となりました。この結果、資金運用収支は、前中間連結会計期間に比べ2千2百万円減少して62億5千6百万円となりました。
役務取引等収支は、前中間連結会計期間に比べ2千8百万円増加して9千4百万円のマイナスとなりました。
その他業務収支は、前中間連結会計期間に比べ1億7千1百万円減少して2億1百万円のマイナスとなりました。
(注) 1. 国内業務部門は当行の円建取引及び連結子会社の業務、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。
2. 「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借利息であります。
3. 資金調達費用は、金銭の信託見合費用(前中間連結会計期間0百万円、当中間連結会計期間0百万円)を控除して表示しております。
国内・国際業務部門別役務取引の状況
(経営成績説明)役務取引等収益は、前中間連結会計期間に比べて1億4百万円増加して、8億4千万円となりました。
役務取引等費用は、前中間連結会計期間に比べて7千6百万円増加して、9億3千4百万円となりました。
(注) 国内業務部門は当行の円建取引及び連結子会社の業務、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。
国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1. 国内業務部門は当行の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。
2. 預金の区分は、次のとおりであります。
① 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
② 定期性預金=定期預金+定期積金
国内・国際業務部門別貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 国内とは当行及び連結子会社であります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、預け金の減少等により、308億2千1百万円のプラス(前年同期比579億8千5百万円増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得等により、14億7千1百万円のマイナス(前年同期比13億6千万円減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金支払等により、5億1百万円のマイナス(前年同期比5千2百万円減少)となりました。
この結果、現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は、1,389億6千7百万円(前連結会計年度末比288億4千7百万円増加)となりました。
地域金融機関を取り巻く経営環境は、顧客ニーズの多様化や金融機関同士の競争激化、また、中長期的には人口減少が見込まれる中で、厳しさを増しております。このような中、当行は地域を支える金融機関として、お取引先への更なる経営支援に取組み、企業を強くし、雇用や商流の維持・拡大を図ることで、地元鹿児島を中心とした地域経済の活性化にこれまで以上に取組んでまいります。また、そのためには継続的な収益を確保することも重要であり、お客様のニーズを捉え、お客様に適した商品・サービスの提供に努めることで収益機会の拡大を図ってまいります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準) (単位:億円、%)
単体自己資本比率(国内基準) (単位:億円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の中間貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに中間貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
該当事項はありません。