第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで、景気回復の兆しがみられた一方、海外での紛争や円安・物価高により金融市場の見通しは未だ不透明な状況が続いております。当社グループが事業展開しているインターネット関連市場は、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に早いことが特徴です。特に、生成AIの普及によって、文章作成や画像制作など一部のカテゴリを中心に個人顧客を中心としたニーズの変化が生じており、当該変化に柔軟に対応していく必要があります。また、フリーランス人口の増加を受けて市場での競争が激化しており、より付加価値の高いサービスの構築など充分な差別化が一層求められるようになっています。

その一方で、新型コロナウイルス感染症を契機に大きく変容した労働者の働き方は継続しております。2023年1月に当社グループが実施した「働き方調査2023」(注)によると、フリーランスの約4割、副業者の約6割が2020年以降に活動を開始しており、継続的に増加しております。また、企業側の人手不足の問題も引き続き課題となっている状況です。そうした状況下で、デジタルスキルを習得したフリーランスや副業人材の活躍がより一層期待されるとともに、企業側の外部人材の受け入れや多様な働き方ニーズへの対応が進み、人材の流動性が増していくことが予測され、今後更なる市場拡大が見込まれることと想定しております。

このような環境において、当社グループは、オンライン上でクライアント(企業)とランサー(個人)を直接マッチングするサービスである「Lancers」、クライアントのエンジニア・デザイナー・マーケター等の求人ニーズに対応して、エージェントを介してフリーランス人材を紹介するサービスである「Lancers Agent」、同様の形でコンサルタントを紹介する「Professionals On Demand」を中心とするマッチング事業の成長加速に注力しております。また、労働者の働き方及び企業側の人材調達手法の多様化に対して当社の提供価値拡大に繋がる新規投資を推進しております。

マッチング事業においては、組織体制の強化による営業生産性の改善を受け、営業人材の採用に関する投資を行いました。今後も営業生産性を高めながら営業組織を拡大していくことで事業成長に努めてまいります。また、生成AI等の環境変化を受けて新しく成長する領域においては、AI関連カテゴリの増設やAI人材への認証バッジの付与などプロダクトのアップデートを実施いたしました。

提供価値拡大の投資においては、新たに開発受託事業を立ち上げ、エンジニアの採用に関する投資を進めております。フリーランスと社員のチーム提供により大手企業への価値提供を強化し、営業生産性の向上を図ってまいります。

以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は2,256,535千円(前年同期比2.0%増)となり、営業利益は50,120千円(前年同期は営業損失2,597千円)、経常利益は51,824千円(前年同期は経常損失1,742千円)、親会社株主に帰属する中間純利益は47,657千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失11,666千円)となりました。
 なお、当社グループはプラットフォーム事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。 

 

(注)「働き方調査2023」は、当社グループが「Lancers」にランサー(受注者)として登録している個人(フリーランス)を対象に、2023年1月30日~2月5日までの期間に実施した調査であり、209名からの回答を得てまとめたものです。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当中間連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末と比較して324,131千円減少し、3,193,365千円となりました。これは主に、流動資産において現金及び預金が149,219千円、売掛金が64,184千円、未収入金が37,257千円減少したこと等によるものです。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における負債につきましては、前連結会計年度末と比較して371,789千円減少し、1,964,071千円となりました。これは主に、流動負債において預り金が87,171千円、買掛金が68,859千円、未払金が67,159千円減少したこと等によるものです。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して47,657千円増加し、1,229,293千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により利益剰余金が47,657千円増加したことによるものです。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して152,706千円減少し、1,771,505千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、92,077千円の支出(前年同期は112,469千円の収入)となりました。これは主に、預り金の減少額が87,171千円あったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、25,428千円の支出(前年同期は51,050千円の支出)となりました。これは主に、ソフトウエア開発などにかかる投資支出が25,428千円あったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、35,200千円の支出(前年同期は12,586千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出35,200千円があったことによるものです。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。