第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績に関する説明

 当中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)における我が国の経済は、9月の日銀短観において、大企業の景況感が高水準を維持しており、景気は緩やかに回復傾向にあります。また、内閣府によれば、個人消費は物価上昇の影響を受けつつも、雇用・所得環境が改善する中で、上向き傾向にあります。一方で、為替は日米の金融政策の転換を受けて、円高方向に大きく推移したものの、ロシア・ウクライナ情勢、イスラエル・ハマス紛争の長期化や中国経済の先行き懸念の高まりなど、景気動向は引き続き不透明であります。

 このような環境において当社グループは、企業理念「人々のこころを豊かで幸せにする良質なエンタテインメントを創出する!」のもと、プリントシール事業の拡大、若年女性層の顧客基盤を活用したマネタイズの多様化、キャラクターIP(知的財産)を利用した商品販売に注力し、2028年3月期を最終年度とする「中期ビジョン」実現に向けた取り組みを行いました。

 この結果、当中間連結会計期間の連結業績は、売上高は21,575百万円(前年同期比102.3%)、営業利益は1,305百万円(前年同期比53.8%)、経常利益は1,351百万円(前年同期比56.9%)、親会社株主に帰属する中間純利益は899百万円(前年同期比56.8%)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

(世界観ビジネス)

 世界観ビジネスにおきましては、定番キャラクターや、人気漫画作品及び世界的人気ゲーム等のトレンドを踏まえた多数のIPの獲得とその商品化に引き続き注力し、売上は堅調に推移しております。

 なお、商品は主に中国で生産し、ドル建てで決済を行っているため、為替変動は利益に影響を与えることから、その影響幅を抑制するための対策を適宜実施しております。

 クレーンゲーム景品は、クレーンゲーム市場拡大と複数の人気IPの商品化に加え、インバウンド需要の後押しの結果、順調に売上を拡大しております。

 海外物販は、主要マーケットである中国及びアメリカからの受注状況が改善し、売上は増加しております。新規販路の拡大や海外向けの商品化権の取得に注力しており、9月には、中国ECサイト「天猫(TMALL)」に公式旗艦店を開設しました。

 高価格帯ホビーは、収益性を重視した高人気IPの商品化を推進し、ホビーECサイト「FURYU HOBBY MALL(フリューホビーモール)」を活用した販売促進に注力しております。

 この結果、世界観ビジネスにおける当中間連結会計期間の売上高は12,436百万円(前年同期比106.3%)、営業利益は915百万円(前年同期比86.1%)となりました。

 

(ガールズトレンドビジネス)

 プリントシール事業におきましては、新型コロナウイルス感染症がもたらしたライフスタイルやニーズの多様化といった外部環境の変化に対応するため、従来よりも「+αの価値」を体験できる新機種の導入や、定番人気キャラクターとのコラボの実施などユーザー数拡大のための販促施策を実施しました。7月には2.5次元アイドルグループ「すとぷり」とのコラボを実施、9月には“推し活専用”機種「Luvholi(ラブホリ)」を発売しました。しかしながら、当中間連結会計期間のプレイ回数は1,491万回(前中間連結会計期間は1,641万回)と前年同期比で減少しました。

 プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」におきましては、重要なKPIと位置付けている有料会員数は、会員規模を維持するための新規入会者の流入強化施策を実施したものの、2024年9月末時点で139万人(2023年9月末時点は147万人)と前年同期比で減少しました。なお、当サービスのさらなる成長戦略として前期にフォトストレージ・サービス「PiCTLINK photos」をリリースし、今後の利用者数拡大のため、退会率抑制を推進しております。

 この結果、ガールズトレンドビジネスにおける当中間連結会計期間の売上高は7,151百万円(前年同期比94.4%)、営業利益は1,758百万円(前年同期比76.0%)となりました。

 

(フリューニュービジネス)

 家庭用ゲームソフト事業につきましては、7月に新作タイトル『REYNATIS/レナティス』を発売し、既存タイトルのダウンロード版の販売と合わせ、前年を上回る売上となりました。

 ゲームアプリ事業においては、4月に配信を開始した「廻らぬ星のステラリウム」について、グッズ販売など、ゲームの魅力を訴求するような各種施策を実施し、売上拡大に取り組みました。

 アニメ事業は、4月に放送を開始したTVアニメ「ゆるキャン△」第3期の関連商品の販売が大変好調であり、売上に大きく貢献しております。

 カラーコンタクトレンズ事業につきましては、自社ECサイト「Mew contact(ミューコンタクト)」及び外部ECプラットフォーム上の自社サイトにおける販売促進キャンペーンの実施や自社オリジナル商品の投入など、顧客流入数及びリピーターを増加させる取り組みを進めております。

 この結果、フリューニュービジネスにおける当中間連結会計期間の売上高は1,986百万円(前年同期比110.3%)、営業損失は270百万円(前年同期は153百万円の営業損失)となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

 当中間連結会計期間末の財政状態は、総資産が27,265百万円、負債が5,774百万円、純資産が21,490百万円となりました。また、自己資本比率は78.8%となりました。

 

(資産)

 資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,081百万円減少し、27,265百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加388百万円があった一方で、受取手形及び売掛金の減少343百万円、電子記録債権の減少727百万円、流動資産のその他の減少399百万円があったことによるものであります。

 

(負債)

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ709百万円減少し、5,774百万円となりました。これは主に未払法人税等の減少451百万円、受注損失引当金の減少193百万円、流動負債のその他の減少109百万円があったことによるものであります。

 

(純資産)

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ372百万円減少し、21,490百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益計上に伴う利益剰余金の増加899百万円があった一方で、配当金の支払いによる利益剰余金の減少1,031百万円、繰延ヘッジ損益の減少277百万円があったことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当中間連結会計期間の現金及び現金同等物は、営業活動による収入が2,021百万円、投資活動による支出が1,160百万円、財務活動による支出が1,033百万円となった結果、前連結会計年度末に比べ183百万円減少し11,306百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動においては、税金等調整前中間純利益を1,351百万円、減価償却費を1,084百万円計上しました。また、売上債権は1,071百万円減少、棚卸資産は388百万円増加、未払金は164百万円減少、法人税等の支払額は891百万円となりました。その結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、2,021百万円の収入(前中間連結会計期間は1,816百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動においては、有形固定資産の取得による支出が865百万円、無形固定資産の取得による支出が313百万円となりました。その結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、1,160百万円の支出(前中間連結会計期間は933百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動においては、セール・アンド・リースバックによる収入が871百万円、リース債務の返済による支出が874百万円、配当金の支払額が1,031百万円となりました。その結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,033百万円の支出(前中間連結会計期間は1,006百万円の支出)となりました。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分

析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませ

ん。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更

はありません。

 

(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当中間連結会計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針につい

て重要な変更はありません。

 

(8)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、881百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。