第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、前中間連結会計期間については中間連結財務諸表を作成していないため、前中間連結会計期間との比較分析は行っておりません。

 

(1)経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加を背景に、内需を中心に景気は足踏み状態を抜け出し、緩やかな景気回復を見せる一方で、物価高や自然災害の発生による消費マインドの停滞、中東情勢の緊迫化や為替相場の不安定な動きなどの影響によって、先行きは不透明な状況が続いています。

 当社グループが属する情報サービス業界における2024年度のIT予算の予測については、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会が実施した「企業IT動向調査2024」等の資料から、前年度に引き続き全般的には高水準な予算が維持されているものと当社では判断しており、企業IT投資の目的としては、DX(注1)を活用した業務改善及びビジネスの創出・変革が重要視されていると当社では考えております。

 このような市場環境のもと、当社グループは「CREATE THE FUTURE TOGETHER~AIソフトウェア工学のチカラで、共にデジタル世界を創造する~」をミッションに掲げ、技術力という武器を十分に活用しつつ、グループ各社の資産や組織能力を深化させ、最新のコンピュータ技術を駆使し、情報サービス関連事業を通じてお客様企業の業務を変革するサービスの提供を行ってまいりました。

 この結果、当中間連結会計期間において売上高5,266,105千円、営業利益971,413千円、経常利益948,674千円、親会社株主に帰属する中間純利益は621,313千円となりました。

 

 当社グループは情報サービス関連事業の単一セグメントですが、サービス区分別の経営成績は次の通りであります。

 

(クラウドコンサルティング)

 当中間連結会計期間は、一般事業法人向け基幹システム刷新にかかる基盤構築案件や新人教育案件が好調に推移し、またERP(注2)の導入支援サービスは活況なERPの刷新市場を背景に引き続き堅調に推移しており、その結果、売上高は1,940,043千円、売上総利益は695,019千円となりました。

 

(AIコンサルティング)

 当中間連結会計期間は、主に、DX人材育成、AI(注3)システム開発支援、データ利活用基盤構築や生成AI導入コンサルティングの領域において、コンサルティング案件を主軸として順調に推移し、その結果、売上高は348,586千円、売上総利益は104,512千円となりました。

 

(AIロボティクス・エンジニアリング)

 当中間連結会計期間は、ロボット導入による自動化の開発支援サービス、自動車分野のソフトウェア内製化に向けた人材育成、及び開発支援に関するコンサルティング案件が順調に推移した結果、売上高は898,102千円、売上総利益は264,782千円となりました。

 

(モビリティ・オートメーション)

 当中間連結会計期間は、車載システムの企画コンサルティングや開発に関する案件のほか、自動車業界、船舶業界などの製品開発支援案件、及び工場自動化に関する案件の受注が好調に推移し、その結果、売上高は2,079,373千円、売上総利益は666,814千円となりました。

 

 

(注)1.DX:Digital Transformationの略。企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

2.ERP:Enterprise Resource Planningの略。企業全体を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理し、経営の効率化を図るための手法・概念のこと。転じて、これを実現するための統合型(業務横断型)ソフトウェア(統合基幹業務システム)を「ERPパッケージ」もしくは「ERP」と呼ぶ。

3.AI:Artificial Intelligenceの略。人間の知的能力をコンピュータ上で実現する、様々な技術・ソフトウェア・コンピュータシステムのこと。

 

それぞれのサービス区分の内容は以下の通りとなります。

サービス区分

事業の内容

クラウドコンサルティング

幅広い業種の大手企業に対して、クラウドをはじめとする最先端技術を活用した内製化推進コンサルティング、ERP導入、教育サービス等をご提供しています。

対象会社:株式会社豆蔵、株式会社エヌティ・ソリューションズ

AIコンサルティング

デジタルトランスフォーメーションを推進する企業に対して、AIを活用したデータ利活用・システムの企画、設計、アルゴリズムの開発およびコンサルティング、生成AI導入支援サービスをご提供しています。

対象会社:株式会社豆蔵

AIロボティクス・エンジニアリング

自動車・ロボット等の組込系システムを扱う企業に対してAIソフトウェア開発の技術導入支援、モデルベース開発(MBSE)、プロセス改善等のコンサルティング及び開発をご提供しています。

対象会社:株式会社豆蔵

モビリティ・オートメーション

自動車・航空宇宙・船舶分野に関連したAIソフトウェア・ハードウェアの開発支援並びに教育サービス、ファクトリーオートメーション実現に向けたコンサルティングをご提供しています。

対象会社:株式会社コーワメックス

 

 

(2)財政状態の状況

 当中間連結会計期間末における資産総額は3,743,080千円となり、前連結会計年度末に比べ199,848千円増加いたしました。流動資産は120,275千円増加、固定資産は79,572千円増加しております。主な要因は流動資産においては現金及び預金が379,582千円増加、売掛金が37,747千円増加、契約資産が60,156千円増加の一方、未収還付法人税等が237,827千円減少、固定資産においては建物及び構築物(純額)が20,852千円増加、機械及び装置(純額)が31,932千円減少、建設仮勘定が74,811千円増加したことによるものです。

 当中間連結会計期間末における負債総額は1,146,476千円となり、前連結会計年度末に比べ134,893千円減少いたしました。主な要因は流動負債において未払金が37,617千円減少、未払費用が33,029千円減少、未払消費税等が35,654千円減少、流動負債その他が37,777千円減少したことによるものです。

 当中間連結会計期間末における純資産は2,596,603千円となり、前連結会計年度末に比べ334,741千円増加いたしました。これは公募により資本金、資本剰余金がそれぞれ30,714千円増加、利益剰余金が273,313千円増加したことによるものです。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ379,582千円増加し、当中間連結会計期間末には1,207,949千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における営業活動の結果得られた資金は756,871千円となりました。主な増加要因は税金等調整前中間純利益940,778千円を計上したことによるものです。一方、主な減少要因は売上債権の増加額90,713千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における投資活動の結果支出した資金は90,606千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出47,477千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における財務活動の結果支出した資金は株式の発行による収入61,428千円の一方、配当金の支払額348,000千円等により286,682千円となりました。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は181千円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

 当中間連結会計期間において、当社の経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。