当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、当社グループは、前中間連結会計期間については中間連結財務諸表を作成していないため、前年同中間連結会計期間との比較分析は行っておりません。
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、足踏みがみられるものの緩やかな景気の回復を見せており、先行きについても雇用・所得環境が改善する下で緩やかな回復が続くことが期待されています。しかしながら、世界経済については、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、引き続き経済動向の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループは当社(株式会社ライスカレー)及び連結子会社2社(株式会社RiLi及び株式会社WinC)により構成されており、インターネットコミュニティ領域において事業を展開しています。インターネットコミュニティ領域とはSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)をはじめとしたインターネットのアプリケーションやサービスを通じて共通の関心分野、価値観や目的を持った利用者が集まって持続的に相互作用する場を指します。
当社グループが事業を展開するインターネットコミュニティ領域においては、個人の滞在時間が大幅な増加傾向にあります。総務省情報通信政策研究所の「令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、全年代で平日、休日ともにインターネット利用の平均時間が増加しており、インターネットの利用項目別では「動画投稿・共有サービスを見る」や「ソーシャルメディアを見る・書く」といったインターネットコミュニティ領域に、多くの時間が配分されたと報告されました。
また、それに伴い、財・サービスの提供者である企業は、この変化に適応するため、広告資源のインターネット領域への配分を拡大させています。さらに、従来は消費者であった個人が、供給者側に回る例(CtoC)も、個人の利用が可能なECプラットフォーム等の発展により拡大しています。
当社グループは、上記二つの大きなトレンドを踏まえ、消費者が今後より一層インターネットコミュニティ領域の中での消費行動を拡大していくと考え、コミュニティデータを起点として経済の場を生み出す、コミュニティデータプラットフォーム事業を展開しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
このような状況の中で、当社グループの当中間連結会計期間の経営成績は、売上高1,197,617千円、売上総利益674,409千円、営業利益17,581千円、経常利益14,719千円、親会社株主に帰属する中間純利益25,433千円となりました。
なお、当社グループは「コミュニティデータプラットフォーム事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は、1,194,569千円となり、前連結会計年度末に比べ90,468千円増加しました。これは主に、現金及び預金が89,147千円増加し、売掛金が40,296千円減少したこと等によるものであります。固定資産は944,553千円となり、前連結会計年度末に比べ253,785千円増加しました。これは、主にのれんが98,680千円増加し、長期貸付金が137,500千円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、2,160,755千円となり、前連結会計年度末に比べ365,886千円増加しました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は、469,860千円となり、前連結会計年度末に比べ120,509千円減少しました。これは主に、買掛金が45,405千円減少し、短期借入金が75,000千円減少したこと等によるものであります。固定負債は613,780千円となり、前連結会計年度末に比べ161,143千円増加しました。これは、主に、社債が240,000千円増加し、長期借入金が78,202千円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、1,083,640千円となり、前連結会計年度末に比べ40,634千円増加しました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は、1,077,114千円となり、前連結会計年度末に比べ325,252千円増加しました。これは主に、上場に伴う新株発行により資本金が149,909千円、資本剰余金が149,909千円それぞれ増加したこと、及び、親会社株主に帰属する中間純利益25,433千円の計上があったことによります。
(キャッシュ・フローの状況)
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して114,147千円増加し、727,202千円となりました。各キャッシュフローの状況とその要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、47,518千円の支出となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益を14,719千円、のれん償却額を21,319千円計上した一方で、仕入債務が44,756千円減少し、未払消費税等が57,586千円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、255,598千円の支出となりました。これは主に、事業譲受による支出が120,000千円、貸付けによる支出が150,000千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、417,318千円の収入となりました。これは主に、社債の発行による収入が292,925千円、株式の発行による収入が299,818千円あった一方で、長期借入金の返済による支出が83,317千円あったこと等によるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発事項
該当事項はありません。
(5)主要な設備
当中間連結会計期間において、主要な設備に関する著しい変動はありません。
当社は、2024年8月14日開催の取締役会において、株式会社HADOの営むバーチャルインフルエンサー事業を、当社が譲り受けることを決議し、同日付で同社との間で事業譲渡契約を締結し、同日付で対象事業を譲り受けました。
詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
当社は、2024年7月16日開催の取締役会において、当社のコンシューマ領域において展開するブランド・サービス事業の権利義務を、新設分割により新設する株式会社WinCに承継させることを決議し、2024年8月1日に同社を設立いたしました。
詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
当社は2024年8月26日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社WinCを吸収合併存続会社、同社の子会社で当社連結子会社である株式会社RiLiを吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、2024年10月1日付で株式会社RiLi及び株式会社WinCは合併いたしました。
なお、詳細につきましては、「第4「経理の状況」1「中間連結財務諸表」「注記事項」(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
当社は、2024年8月14日開催の取締役会において、株式会社NADESIKOの全株式を当社が譲り受けることを決議し、同日付で同社株主との間で株式譲渡契約を締結いたしました。なお、クロージング日は2025年8月を予定しております。
当社は、2024年9月26日開催の取締役会において、株式会社松村商店の全株式を当社が譲り受けることを決議し、同日付で同社株主との間で株式譲渡契約を締結いたしました。その後、2024年10月1日付で譲渡が完了したため、同社は当社の連結子会社となっております。
詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。