第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、重要事象等は存在しておりません。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当中間連結会計期間の世界経済は、米国では好調な個人消費が継続するなど底堅く推移した一方、中国では消費の低迷が続きました。わが国においては緩やかな回復基調が続いたものの、物価上昇や為替変動の影響など先行き不透明な状態が続きました。

このような状況下、当社グループは、本年4月よりスタートした第7次中期経営計画フェーズ2において、グループ一丸となり、着実に取り組みを進めております。物流事業では、海上貨物の取り扱いは、国内、海外ともに堅調に推移しました。航空貨物の取り扱いについても、海上輸送からの代替輸送等もあり一部に底打ちの兆しが見られました。旅行事業においては第2四半期に入り団体旅行の取り扱いが収益に寄与するなど、順調に推移しました。

これらの結果、当中間連結会計期間における売上高は前年同期比13.5%増93,452百万円、営業利益は前年同期比10.1%増4,543百万円、経常利益は前年同期比3.3%増4,974百万円となり、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比112.6%増7,743百万円となりました。

セグメントの業績は以下のとおりとなります。

 

セグメントの業績

 

① 物流事業

[日本]

日本においては、自動車関連貨物や食品、化学品等の取り扱いはいずれも堅調となり、収益は概ね計画通りに推移しました。海上貨物では、輸出は自動車や機械・設備、輸入は食品や雑貨等の取り扱いが堅調となり、航空貨物では、輸出は食品、輸入は医薬品等の取り扱いが堅調に推移しました。倉庫業務ではEC関連貨物の取り扱いが新たに始まるなど順調に推移しました。

 

[アジア]

アジアでは、第2四半期に入り一部持ち直しの動きがみられたものの、全体としては計画を下回りました。マレーシアにおいては倉庫業務が堅調となり、インドにおいても国内配送業務は好調に推移したものの、タイやベトナムにおいて輸出航空貨物の取り扱いが減少しました。

 

[中国]

中国では、景気回復の遅れや価格競争の影響が続き、売上、利益ともに計画を下回って推移しました。上海において倉庫業務は堅調に推移したものの、香港では、倉庫賃料の上昇等が利益の下押し要因となりました。連結子会社化した中外運日新では、大阪万博関連貨物の取り扱いなどがあったものの、売上、利益とも前期を下回り推移しました。

 

 

[米州]

米州では、米国において第2四半期に入り自動車関連貨物の取り扱いに回復の兆しが見えたものの、計画には届きませんでした。メキシコにおいて、自動車関連貨物の航空輸出取り扱いや国内輸送業務が収益に寄与しました。

 

[欧州]

欧州では、ポーランドにおいて倉庫業務が堅調に推移し収支を牽引するなど、全体的に計画を上回って推移しました。ベルギーやオーストリアにおいて、機械設備や食品等の航空輸出の取り扱いが収益に貢献しました。

 

この結果、売上高は前年同期比12.9%増88,355百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比3.2%増3,578百万円となりました。

 

② 旅行事業

主力の業務渡航の取り扱いは前年並みで推移し、団体旅行が繁忙期に入り国内、海外ともに取り扱いが増加するなど収益に寄与しました。

この結果、売上高は前年同期比23.1%増4,398百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比57.7%増410百万円となりました。

 

③ 不動産事業

京浜地区で収益化した賃貸不動産事業が堅調に推移するなど、計画通りに進捗いたしました。

この結果、売上高は前年同期比21.9%増909百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比39.2%増546百万円となりました。

 

(2) 財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

当中間連結会計期間末の総資産は、政策保有株式の売却により投資有価証券が減少したこと等から、前連結会計年度末に比べ6,973百万円減167,373百万円となりました。

負債は、社債の増加等により、前連結会計年度末に比べ4,968百万円増77,094百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、自己株式が増加したことや、政策保有株式の売却によりその他有価証券評価差額金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ11,941百万円減90,279百万円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末より4.8ポイント減の50.6%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間の現金及び現金同等物の残高は24,110百万円で、前連結会計年度末に比べ2,249百万円の資金の減少となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは2,854百万円の収入となり、前年同期に比べ2,710百万円収入が減少しました。その主な要因は、売上債権の増減額が減少したこと等によるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは4,946百万円の収入となり、前年同期に比べ8,311百万円収入が増加しました。その主な要因は、投資有価証券の売却による収入が増加したこと等によるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは9,621百万円の支出となり、前年同期に比べ3,656百万円支出が増加しました。その主な要因は、自己株式の取得による支出が増加したこと等によるものです。

 
(4) 経営方針・経営戦略及び対処すべき課題等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略及び対処すべき課題について重要な変更並びに新たに生じた課題はありません。

 

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。