第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、経済社会活動が活性化し、個人消費の回復やインバウンド需要の増加等を背景に、緩慢的ながらも、景気回復の動きが続いております。一方で、エネルギー価格の上昇や円安に伴う物価上昇、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、金融引き締めによる影響などから、依然として先行き不透明な状態が続いております。

 その一方、ウクライナ戦争に収束の兆しがないことに加え、歴史的な円安が継続しており、原材料価格や原油を中心とするエネルギー価格の値上げ圧力にさらされており、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 外食産業におきましても、人流の増加に伴い売上高は増加しているものの、仕入価格の高止まりや、人手不足など、厳しい経営環境が続いております。

 こうした環境のもと、当社グループにおきましては、前連結会計期間(2024年1~3月)にかけて、ノロウイルスが蔓延し、当社の厳しい安全基準に満たした牡蠣の調達が十分にできず、店舗事業、卸売事業とも、繁忙期に機会損失が発生しました。この影響が当中間連結会計期間においても継続し、店舗事業の収支が悪化する結果となりました。

 当中間連結会計期間の出退店におきましては、2024年4月に「8TH SEA OYSTER Bar横浜モアーズ店」(神奈川県横浜市)をオープンしました。また、「カーブ・ド・オイスター東京駅八重洲地下街店」のリニューアル工事を実施し、引き続き売上拡大に向けた出店・リニューアルを進める予定です。

 

 以上の結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高1,870,337千円(前年同期比4.9%増)、営業損失70,983千円(前年同期は営業損失24,134千円)、経常損失73,735千円(前年同期は経常損失26,614千円)、親会社株主に帰属する中間純損失23,944千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失14,411千円)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりです。以下の売上高の数値はセグメント間の取引消去前となっております。

 報告セグメントと事業の内容の関係性は次のとおりです。

 ①「店舗事業」は、店舗事業、富山入善ヴィレッジ事業の店舗から構成されます。

 ②「卸売事業」は、当社の店舗事業を除く外部飲食店等への牡蠣関連の国内卸売事業となります。

  ③「加工事業] は、店舗事業のセントラルキッチン機能及び外部からの受託加工事業から構成されます。

  ④「その他」は、浄化センター、陸上養殖の所在エリア内でのイベント事業及びECサイト事業から構成

   されます。

 

 

① 店舗事業

当中間連結会計期間においては、2024年4月に「8TH SEA OYSTER Bar横浜モアーズ店」(神奈川県横浜市)をオープンしました。この結果、2024年9月末現在の店舗数は28店舗(直営27店舗、FC1店舗)となっております。

一方、前連結会計期間(2024年1~3月)にかけて、ノロウイルスが蔓延し、当社の厳しい安全基準に満たした牡蠣の調達が十分にできず、繁忙期に機会損失が発生しました。この影響が当中間連結会計期間においても継続したこと、また原材料費および人件費の高騰により、収支が悪化しました。

以上の結果、店舗事業における売上高1,557,971千円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益75,241千円(前年同期比50.3%減)となりました。

 

② 卸売事業

卸売事業では、自社店舗のほか、グループ外の飲食店舗などに牡蠣を卸売販売しています。当中間連結会計期間においては、引き続き商社や飲食店が集まる食品展示会の出展や取引先の紹介依頼を強化し、販売先数の拡大に尽力しました。その結果、売上高は好調に推移したものの、原材料費の高騰により、セグメント利益は減少となりました。

以上の結果、卸売事業における売上高210,147千円(前年同期比1.7%増)、セグメント利益47,887千円(前年同期比23.4%減)となりました。

 

③ 加工事業

加工事業は、店舗事業のセントラルキッチンとしての役割が主でありましたが、2021年5月より海産物の受託事業を開始しました。受託事業により、本セグメントの収支改善が進み、本セグメントの赤字幅は縮小となりました。

以上の結果、売上高85,945千円(前年同期比176.2%増)、セグメント損失28,124千円(前年同期はセグメント損失38,991千円)となりました。

 

④ その他

その他には、イベント事業及びECサイト事業などが含まれます。当中間連結会計期間においては、浄化センター及び陸上養殖エリア内でのイベント事業で売上が計上されたほか、ECサイト事業で売上が計上されました。

以上の結果、その他の事業における売上高32,430千円(前年同期比7.4%減)、セグメント損失4,514千円(前年同期はセグメント利益4,683千円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当中間連結会計期間末における総資産は2,840,693千円となり、前連結会計年度末と比較して605,011千円の増加となりました。これは主として、前渡金が607,103千円増加し、現金及び預金が95,923千円減少し、有形固定資産が62,135千円増加したことによるものです。

 当中間連結会計期間末における負債は1,928,723千円となり、前連結会計年度末と比較して602,632千円の増加となりました。これは主として、前受金が688,422千円増加し、買掛金が11,589千円減少し、長期借入金が74,154千円減少したことによるものです。

 当中間連結会計期間末における純資産は911,970千円となり、前連結会計年度末と比較して2,378千円の増加となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ95,923千円減少し、759,810千円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は67,652千円となりました。これは主として、前受金の増加が688,422千円、前渡金の増加が607,103千円、未払金が減少17,812千円となったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は155,881千円となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出143,373千円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出25,634千円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は7,694千円となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出32,694千円及び長期借入による収入25,000千円によるものです。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当中間連結会計期間におきまして、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

  当中間連結会計期間の研究開発費の総額は、13,740千円であります。
 なお、当中間連結会計期間におきまして、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

なお、当社は、2024年11月1日開催の取締役会において、第三者割当による新株式及び第9回並びに第10回新株予約権の発行を行うことについて決議し、2024年11月11日付で募集株式及び募集新株予約権の総数引受契約を締結しております。

詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。