当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
当中間連結会計期間における世界経済は、全体としては緩やかな回復基調であるものの、欧米各国のインフレが加速したことによる金融引き締め政策の継続、ウクライナ・中東情勢などの地政学的リスクや中国経済の減速などの影響を受け、不安定な状況が続いています。
わが国経済においては、経済活動の正常化を背景に、個人消費は一部に弱い動きが見られるものの回復基調が見られ、設備投資についても底堅く推移しています。一方で、為替変動、人件費や物流コスト増加などに伴う物価上昇の影響もあり、先行き不透明な状況が続いています。
このような市場環境下、当社グループの当中間連結会計期間における業績につきましては、北米の自動車業界における堅調な需要の推移、アルミダイカスト製品や精密金属加工部品の受注増や為替の円安影響を受け、売上高は前中間連結会計期間比8.0%増収の68,432百万円となりました。
利益面につきましては、継続的な原価改善活動、販売価格の調整や不採算品の値上げ活動による利益改善などが寄与し、営業利益は、前中間連結会計期間比22.5%増益の2,708百万円となりました。また、経常利益は、前中間連結会計期間比18.4%増益の2,620百万円となりましたが、親会社株主に帰属する中間純利益は、前中間連結会計期間比14.1%減益の528百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。
また、当中間連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、前中間連結会計期間との比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「3. 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
① 自動車用エンジン軸受
日本国内の当中間連結会計期間の新車販売台数は、前中間連結会計期間に比べ減少しました。他方、海外においては前中間連結会計期間に比べ増加しました。
そのような状況下、当社グループの国内の売上高は前中間連結会計期間比で減少し、海外では主に北米の需要が堅調に推移していることや為替の円安影響を受け増加したことから、当セグメントの売上高は、前中間連結会計期間比6.1%増収の36,883百万円、セグメント利益は、前中間連結会計期間比9.8%増益の4,496百万円となりました。
② 自動車用エンジン以外軸受
タイでは金融機関によるローン審査の厳格化や景気減速などによる影響を受けたものの、中国の電動自動車向けの開拓などに伴う受注増や為替の円安影響もあり、当セグメントの売上高は、前中間連結会計期間比4.2%増収の10,664百万円、セグメント利益は、前中間連結会計期間比6.0%増益の1,455百万円となりました。
③ 非自動車用軸受
・大型船舶
海上荷動き量の拡大基調に伴い、新造船需要が好調に推移していることから、2024年9月末の手持ち工事量は前中間連結会計期間と比べ増加となりました。徐々にコンテナ船需要は落ち着き、LNG船(液化天然ガス運搬用)、自動車運搬船・ばら積み船等の需要増加や、継続的な中国・韓国市場の開拓に伴う受注増及び値上げ効果により、売上高は前中間連結会計期間比で増収となりました。
・建設機械/中小型船舶/産業用発電機他
建設機械用サービスパーツは在庫調整などによる受注減となるも、組付の需要は堅調、船舶用補機や発電機などに使われる中高速エンジン用軸受の受注増により、売上高は前中間連結会計期間比で増収となりました。
・電力エネルギー/産業用コンプレッサー他
水力発電機用軸受や石油精製プラント向けコンプレッサー用軸受の受注増はありましたが、蒸気タービン用軸受の一部で在庫調整などに伴う減少により、売上高は前中間連結会計期間比で減収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は、前中間連結会計期間比6.4%増収の8,644百万円、セグメント利益は前中間連結会計期間比19.0%増益の1,653百万円となりました。
④ 自動車用軸受以外部品
・アルミダイカスト製品
タイの自動車業界については、金融機関によるローン審査の厳格化や景気減速などの影響により、前中間連結会計期間比で、国内生産は減少しております。当社においては、タイの工場(DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co., Ltd.)における受注価格調整の効果による影響や北米向け電動自動車用部品の需要好調に伴う受注増により、売上高は前中間連結会計期間比で増収となりました。セグメント損失は金型管理の高度化、仕上げ工程の改善や不良品の流出防止などの改善活動により、足元のエア便は減少したものの、船便輸送期間の長期化によるエア便出荷やエア便単価高騰の影響により、前中間連結会計期間比で増加となりました。
・精密金属加工部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品)
北米向け電動自動車用部品の需要好調に伴う受注増により、売上高は前中間連結会計期間比で増収となりました。セグメント損失は増収効果や物流費の減少による影響により前中間連結会計期間比で大きく改善しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は、前中間連結会計期間比17.3%増収の11,836百万円、セグメント損失は、1,178百万円(前中間連結会計期間はセグメント損失1,195百万円)となりました。
⑤ その他
ポンプ関連製品事業では新型コロナウイルス感染症明けに加速した需要が一服した影響による受注減はありましたが、金属系無潤滑軸受事業、ポンプ関連製品事業、電気二重層キャパシタ用電極シート及び不動産賃貸事業等の当セグメントの売上高は、前中間連結会計期間比0.3%増収の1,157百万円、セグメント利益は、前中間連結会計期間比14.9%減益の180百万円となりました。
(総資産)
当中間連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ4.3%増加し、196,478百万円となりました。これは主に有形固定資産、仕掛品、商品及び製品が増加したことによります。
(純資産)
当中間連結会計期間の純資産は、前連結会計年度末に比べ4.8%増加し、82,476百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定が増加したことによります。
(自己資本比率)
当中間連結会計期間の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.4ポイント増加し、36.9%となりました。
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、22,886百万円となり前中間連結会計期間に比べ405百万円(1.8%)の増加となりました。
当中間連結会計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動において獲得した資金は、5,232百万円(前中間連結会計期間は7,357百万円の獲得)となりました。これは主に法人税等の支払額による支出が1,827百万円あった一方、減価償却費による資金の獲得が4,732百万円、税金等調整前中間純利益が2,620百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動において使用した資金は、6,081百万円(前中間連結会計期間は4,705百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が5,836百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動において使用した資金は、1,991百万円(前中間連結会計期間は623百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が2,900百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が4,604百万円あったことによります。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に関する重要な変更はありません。
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1,152百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。