第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

 

(1) 経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、インバウンド需要の持続的な増加、雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移しました。その一方で、インフレの継続や円安を背景とする物価の上昇などにより消費活動の停滞が懸念されており、また、ウクライナ情勢や中東情勢などグローバルな地政学リスク等の影響により、経済情勢の先行きに関しては、現状を注視すべき状況が継続しております。このような状況のもと、当社グループでは、経営の合理化と組織運営の効率化を図ることを目的としつつ、軸となるコンテンツ事業とDX事業の二つの事業活動の推進に努めてまいりました。

 この結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高1,240,114千円(前年同期比1.8%減)、営業損失49,838千円(前年同期は52,428千円の営業損失)、経常損失41,864千円(前年同期は40,606千円の経常損失)、親会社株主に帰属する中間純利益966千円(前年同期は40,930千円の親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

<コンテンツ事業>

 コンテンツ事業では利益構造の最適化を推進する点から、同事業における広告宣伝費の削減を行った結果、売上は減少したものの、利益面においては改善がなされました。

 他方で、当社グループのコンテンツの将来的な収益に繋がる施策も併行して実施いたしました。絵本アプリについては、子どもたちにデジタル技術の基礎やデジタル技術が社会に貢献していく可能性を楽しく学んでもらうことを目的として、人気絵本シリーズ「コークのITリテラシー絵本シリーズ」の一部作品を、画像生成AIを活用したデジタル絵本動画として配信しました。また、お子様が「活きた英語」を楽しく学べることを企図し、「森のえほん館」に英語絵本を追加する大幅リニューアルを実施いたしました。

 これらの結果、コンテンツ事業の売上高は66,337千円(前年同期比37.5%減)、セグメント損失は12,161千円(前年同期は21,256千円のセグメント損失)となりました。

 

<DX事業>

 DX事業につきましては、国際的な情勢不安の長期化、円安が続く為替状況とそれに伴う物価上昇、地政学的リスクの高まりによる原材料価格の高騰等に注視が必要な状況が継続しているものの、既存顧客に対する単価交渉が一部結実したことが、売上高増加に影響を及ぼしております。もっとも、DX事業の従業員を対象として前期中に実施した給与水準の引き上げ(ベースアップ)の結果、人件費が増加しておりますが、同事業における営業体制の連携の強化等を実施することで効率的な事業運営に努めております。

 これらの結果、DX事業の売上高は1,173,776千円(前年同期比1.5%増)、セグメント利益は85,835千円(前年同期比20.1%減)となりました。

 なお、DX事業における営業体制強化の目的達成の施策の一環として、当社の完全子会社である株式会社I-FREEK GAMESを吸収合併する旨の合併契約書を2024年8月1日付けで締結し、2024年10月1日付けで同社を吸収合併いたしました。

 

(注)製品名及びサービス名は商標又は登録商標です。

 

(2) 財政状態の分析

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて88,850千円(7.3%)減少し、1,122,281千円となりました。これは主として、現金及び預金が8,114千円、貸倒引当金が4,767千円増加する一方、売掛金が59,859千円、未収入金が7,212千円減少したことによるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて32,801千円(43.3%)減少し、43,035千円となりました。これは主として、有形固定資産が14,218千円、無形固定資産が18,454千円減少したことによるものであります。

 以上の結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ121,652千円(9.5%)減少し、1,165,317千円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて99,623千円(24.0%)減少し、315,495千円となりました。これは主として、資産除去債務が3,299千円増加する一方、未払費用が26,167千円、預り金が25,210千円減少したことによるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて23,279千円(11.7%)減少し、176,509千円となりました。これは主として、長期借入金が20,004千円減少したことによるものであります。

 以上の結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて122,902千円(20.0%)減少し、492,004千円となりました。

 純資産は、前連結会計年度末に比べて1,249千円(0.2%)増加し、673,312千円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する中間純利益を966千円を計上したことによるものであります。

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて8,114千円増加し、726,506千円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動におけるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、38,341千円(前年同期は12,356千円の獲得)となりました。これは主として、未払費用の減少額26,167千円、預り金の減少額25,210千円により資金が減少した一方で、売上債権の減少額59,859千円、破産更生債権等の減少額43,126千円により資金が増加したことによるものであります。

(投資活動におけるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果獲得した資金は、6,236千円(前年同期は34,765千円の使用)となりました。これは主として、貸付金の回収による収入7,088千円により資金が増加したことによるものであります。

(財務活動におけるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、36,463千円(前年同期は80,397千円の獲得)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出35,028千円により資金が減少したことによるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当社は2024年7月1日開催の取締役会において、当社の完全子会社である株式会社I-FREEK GAMESを吸収合併することを決議し、2024年8月1日付けで合併契約書を締結するとともに、2024年10月1日付けで吸収合併いたしました。

 詳細は「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。