当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間の当社グループの連結業績は、売上高15,997百万円(対前年同期8,633百万円、増減率85.3%)、営業利益6,421百万円(対前年同期1,936百万円、増減率231.6%)、経常利益6,824百万円(対前年同期2,371百万円、増減率187.8%)、親会社株主に帰属する中間純利益4,693百万円(対前年同期2,313百万円、増減率102.9%)となりました。
当中間連結会計期間における当社グループの投資先の新規IPOは3社(国内3社、海外なし)であり、新規IPOによる株式売却等に加えて、2024年8月に当社と野村アセットマネジメント株式会社との共同開発で、当社ファンドを組み入れた投資信託の提供を開始したことに伴い、当該投資信託へ当社の保有する持分の譲渡を行った結果、キャピタルゲインは対前年同期比で増加しました。
また、SV4シリーズ、JAFCO Asia Technology Fund Ⅵ L.P.のEXIT進捗により成功報酬も対前年同期比で増加しました。
なお、当社グループはファンド運用事業の単一セグメントであり、その事業特性から収益水準の振幅が大きくなるため、前年同期との比較に加え、年換算した当中間期の実績と前連結会計年度通期実績による比較も行っております。
(キャピタルゲインの状況)
当中間連結会計期間における当社グループの投資先の新規IPOは3社(国内3社、海外なし)でした。
上場株式と未上場株式の売却に加えて、当社ファンドを組み入れた投資信託の提供開始に伴い、当該投資信託へ当社の保有する持分の譲渡を行った結果、キャピタルゲインは対前年同期比で増加しました。
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度(A) (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) |
当中間連結会計期間(B) (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) |
対前期比(%) [(B)×2]/(A) |
|
営業投資有価証券 売上高① |
19,013 |
5,964 |
12,769 |
134.3 |
|
|
売却高 |
18,890 |
5,891 |
12,505 |
132.4 |
|
配当金・債券利子 |
123 |
73 |
264 |
429.2 |
営業投資有価証券 売上原価② |
11,076 |
3,462 |
5,402 |
97.6 |
|
|
売却原価 |
10,041 |
2,427 |
5,402 |
107.6 |
|
強制評価損 |
1,034 |
1,034 |
- |
- |
キャピタルゲイン①-② |
7,937 |
2,502 |
7,366 |
185.6 |
投資倍率①÷② |
1.72 |
1.72 |
2.36 |
- |
上場キャピタルゲイン |
6,010 |
1,553 |
3,850 |
128.1 |
|
上場以外キャピタルゲイン |
1,927 |
948 |
3,515 |
364.7 |
|
|
売却益 |
5,063 |
2,453 |
3,875 |
153.1 |
|
売却損 |
3,136 |
1,504 |
359 |
22.9 |
(投資損失引当金の状況)
当中間連結会計期間において、投資損失引当金の繰入が取崩を上回り、対前期末比で投資損失引当金残高は増加しております。未上場営業投資有価証券残高に対する引当率も増加しました。
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度(A) (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) |
当中間連結会計期間(B) (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) |
対前期比(%) [(B)×2]/(A) |
投資損失引当金繰入額① |
2,784 |
1,904 |
1,468 |
105.5 |
投資損失引当金取崩額② |
3,560 |
1,461 |
560 |
31.5 |
投資損失引当金繰入額(純額・△は戻入額) ①-② |
△775 |
443 |
907 |
- |
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
投資損失引当金残高 |
13,754 |
14,644 |
未上場営業投資有価証券残高に対する引当率 |
16.0% |
17.2% |
(営業投資有価証券残高の状況)
既存上場営業投資有価証券の時価変動及び為替の影響に加えて、当社ファンドを組み入れた投資信託の提供開始に伴い、当該投資信託へ当社の保有する持分の譲渡を行った結果、営業投資有価証券の残高は減少しております。
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
|
上場営業投資有価証券の取得原価と時価の差額 |
15,698 |
15,083 |
|
|
時価が取得原価を超えるもの |
15,871 |
15,278 |
|
時価が取得原価を超えないもの |
△172 |
△194 |
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) |
部分純資産直入法に基づく営業投資有価証券評価損(△戻入益) |
△13 |
△23 |
24 |
営業投資有価証券残高
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
||
取得原価 |
連結貸借 対照表計上額 |
取得原価 |
中間連結 貸借対照表 計上額 |
|
上場 |
2,473 |
18,172 |
2,774 |
17,858 |
未上場 |
77,445 |
85,748 |
79,389 |
84,923 |
合計 |
79,919 |
103,921 |
82,163 |
102,781 |
(ファンドの管理運営業務)
SV4シリーズ、JAFCO Asia Technology Fund Ⅵ L.P.のEXIT進捗等により、成功報酬は対前年同期比で増加しました。
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度(A) (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) |
当中間連結会計期間(B) (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) |
対前期比(%) [(B)×2]/(A) |
|
投資事業組合管理収入 |
5,425 |
2,667 |
3,221 |
118.8 |
|
|
管理報酬 |
4,837 |
2,510 |
2,127 |
87.9 |
|
成功報酬 |
587 |
156 |
1,094 |
372.6 |
(注)管理報酬及び成功報酬は、当社グループの出資持分相当額を相殺した後の金額となっております。
(資産、負債及び純資産の状況)
未払法人税等の支払、利益剰余金の配当による支払を主な理由として、資産・負債・純資産が減少しております。
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
|
資産合計 |
165,540 |
161,825 |
|
|
流動資産 |
160,489 |
157,508 |
|
固定資産 |
5,051 |
4,317 |
負債合計 |
27,900 |
26,153 |
|
|
流動負債 |
6,566 |
5,976 |
|
固定負債 |
21,334 |
20,177 |
純資産 |
137,639 |
135,672 |
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは5,102百万円のキャッシュインフロー(前年同中間期20,449百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に営業投資有価証券の売却による収入によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは51百万円のキャッシュインフロー(前年同中間期38百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に長期貸付金の回収による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは3,684百万円のキャッシュアウトフロー(前年同中間期6,855百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
これらの結果、現金及び現金同等物は890百万円増加しました。現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は68,497百万円(前年同中間期末56,825百万円)となりました。そのうち6,676百万円(前年同中間期末7,399百万円)はファンドの出資持分であります。また、当社グループが管理運営するファンドに対して当社グループが出資金として今後支払を約束している金額は、当中間連結会計期間末で24,555百万円(前年同中間期末41,133百万円)であります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)営業投資活動の状況
当社グループは、下図のとおり、原則としてファンド(下図①)の資金により、国内外の有望未上場企業等への投資を行っております。
ファンドにおける営業投資有価証券の売却損益等は、ファンドの出資持分に応じて、当社グループに直接帰属いたします。また、当社グループは、ファンドから契約に基づいて管理運営に対する管理報酬と投資成果に対する成功報酬を受領しております。
連結貸借対照表の営業投資有価証券残高は、ファンドの当社グループ出資持分(下図②)に応じた営業投資有価証券残高と当社グループ(下図③)の営業投資有価証券残高の合計額であります。
次ページ以降の「投資実行額」「投資残高」につきましては、当社が運用するファンド全体の投資活動(ファンド(下図①)と当社グループ(下図③)を合算した投資活動)の状況を記載しております。
(注)用語説明
名 称 |
定 義 |
ファンド |
当社グループが管理運営するファンド(投資事業有限責任組合契約に関する法律上の組合、外国の法制上のリミテッドパートナーシップ等) |
当社グループ |
当社及び連結子会社 |
①投資実行状況
①-1 エクイティ投資実行額:業種別
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) |
エレクトロニクス |
3,722 |
2,022 |
- |
ソフトウェア |
1,033 |
555 |
- |
ITサービス |
18,530 |
12,628 |
17,984 |
医療・バイオ |
2,442 |
1,000 |
627 |
サービス |
3,408 |
3,158 |
5,300 |
製造業 |
912 |
144 |
216 |
流通・小売・外食 |
459 |
459 |
- |
住宅・金融等 |
180 |
180 |
322 |
合計 |
30,690 |
20,150 |
24,450 |
①-2 エクイティ投資実行額:地域別
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) |
対前期比(%) [(B)×2]/(A) |
||||
金額(A) |
社数 |
金額 |
社数 |
金額(B) |
社数 |
|||
エクイティ |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
日本 |
|
|
|
|
|
|
|
|
ベンチャー投資 |
16,805 |
42 |
9,844 |
23 |
11,321 |
25 |
134.7 |
|
バイアウト投資 |
5,767 |
3 |
5,767 |
3 |
6,979 |
4 |
242.0 |
|
米国 |
4,046 |
14 |
2,590 |
9 |
5,502 |
8 |
271.9 |
|
アジア |
4,070 |
10 |
1,947 |
4 |
647 |
3 |
31.8 |
合計 |
30,690 |
69 |
20,150 |
39 |
24,450 |
40 |
159.3 |
(注)1.「投資実行額」は、当社が運用するファンド全体の金額であります。
2.外貨建の「投資実行額」については、四半期連結会計期間ごとにそれぞれの四半期末為替レートで換算した額を合計しております。
3.日本の投資部門が担当する海外投資先は日本に含めております。
②投資残高
②-1 投資残高
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (2023年9月30日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
|||
金 額 |
社 数 |
金 額 |
社 数 |
金 額 |
社 数 |
|
上場 |
7,577 |
33 |
7,993 |
33 |
7,969 |
33 |
未上場 |
234,290 |
274 |
237,585 |
272 |
245,173 |
284 |
合計 |
241,867 |
307 |
245,579 |
305 |
253,143 |
317 |
②-2 未上場エクイティ投資残高:業種別
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (2023年9月30日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
エレクトロニクス |
12,458 |
10,949 |
11,269 |
ソフトウェア |
11,653 |
12,891 |
11,252 |
ITサービス |
154,579 |
156,516 |
162,273 |
医療・バイオ |
11,082 |
9,727 |
10,742 |
サービス |
16,299 |
18,125 |
21,596 |
製造業 |
15,495 |
15,892 |
15,151 |
流通・小売・外食 |
9,497 |
10,278 |
9,470 |
住宅・金融等 |
3,224 |
3,205 |
3,418 |
合計 |
234,290 |
237,585 |
245,173 |
②-3 未上場エクイティ投資残高:地域別
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (2023年9月30日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
日本 |
|
|
|
ベンチャー投資 |
101,801 |
104,001 |
109,095 |
バイアウト投資 |
31,998 |
35,521 |
38,472 |
米国 |
68,793 |
68,181 |
67,474 |
アジア |
31,696 |
29,880 |
30,130 |
合計 |
234,290 |
237,585 |
245,173 |
(注)1.「投資残高」は、当社が運用するファンド全体の金額であります。
2.「投資残高」は取得原価で表示しております。
3.外貨建の「投資残高」については、各決算期末為替レートで換算しております。
4.日本の投資部門が担当する海外投資先は日本に含めております。
(6)ファンドの運用状況
当中間連結会計期間において、新規に設立し募集を開始したファンド及び、前期以前に設立し募集活動を継続中のファンドはありません。
|
前連結会計年度 (2024年3月31日) |
前中間連結会計期間 (2023年9月30日) |
当中間連結会計期間 (2024年9月30日) |
||||
ファンド数 |
コミット メント総額 |
ファンド数 |
コミット メント総額 |
ファンド数 |
コミット メント総額 |
||
円建 |
|
|
(百万円) |
|
(百万円) |
|
(百万円) |
運用中 |
11 |
252,800 |
11 |
252,800 |
11 |
252,800 |
|
延長中 |
5 |
60,000 |
5 |
60,000 |
5 |
60,000 |
|
小計 |
16 |
312,800 |
16 |
312,800 |
16 |
312,800 |
|
米ドル建 |
|
|
(千米ドル) |
|
(千米ドル) |
|
(千米ドル) |
運用中 |
5 |
660,284 |
5 |
660,284 |
5 |
660,284 |
|
延長中 |
3 |
192,500 |
3 |
192,500 |
3 |
192,500 |
|
小計 |
8 |
852,784 |
8 |
852,784 |
8 |
852,784 |
|
台湾ドル建 |
|
|
(百万台湾ドル) |
|
(百万台湾ドル) |
|
(百万台湾ドル) |
運用中 |
2 |
5,006 |
2 |
5,006 |
2 |
5,006 |
|
小計 |
2 |
5,006 |
2 |
5,006 |
2 |
5,006 |
合計 |
|
|
(百万円) |
|
(百万円) |
|
(百万円) |
運用中 |
18 |
376,502 |
18 |
374,743 |
18 |
369,819 |
|
延長中 |
8 |
89,146 |
8 |
88,794 |
8 |
87,475 |
|
合計 |
26 |
465,648 |
26 |
463,537 |
26 |
457,295 |
コミットメント総額に 占める当社グループの 出資持分割合 |
35.6% |
36.6% |
34.7% |
(注)1.「コミットメント総額」は、契約上出資が約束されている額の総額であります。
2.合計欄における外貨建「コミットメント総額」は、各決算期末為替レートで換算しております。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。