当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、企業収益は総じてみれば改善し、個人消費は持ち直しの動きがみられるものの、雇用環境の変化に加え、円安や物価上昇の影響もあり、緩やかな回復となりました。
このような状況の中で、当社グループは、中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)において、「コロナ禍による低迷から成長軌道へと回帰するとともに、長期ビジョン実現に向けた経営推進体制を整備する」を中期経営目標として掲げ、諸施策を推進してまいりました。
また、9月1日付で関東鉄道株式会社を完全子会社とし、グループ経営体制の強化に努めております。
以上の結果、営業収益は1,580億3千3百万円(前年同期比6.8%増)となり、営業利益は220億7千9百万円(前年同期比44.8%増)となりました。経常利益は、315億1千8百万円(前年同期比16.1%増)となり、親会社株主に帰属する中間純利益は214億9千6百万円(前年同期比1.9%増)となりました。
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
鉄道事業では、鉄道事業法に基づき、当社と新京成電鉄株式会社の鉄道事業の合併認可申請を行い、2025年4月1日を実施日として認可を受けました。また、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、勝田台駅南口エレベーターを整備し供用を開始したほか、京成高砂駅、青砥駅、鬼越駅のホームドア整備等を推進いたしました。安全輸送確保の取り組みとして、高架橋及び駅の耐震補強工事等を進めました。
大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化事業において、仮下り線工事を推進したほか、本線荒川橋梁架替事業等、各種工事を推進いたしました。また、成田空港の機能強化に伴う輸送力の強化に向けて、宗吾車両基地の新工場建設工事を推進いたしました。
営業面では、海外プロモーションの強化として、台北メトロと相互連携に関する合意書を締結し、桃園メトロを含む3社で交流人口の拡大に向けたセット乗車券を販売したほか、インターネット広告の活用等、インバウンドを中心に回復した輸送需要の着実な取り込みを図りました。さらに、スカイライナーのご利用者数が5000万人となったことを記念して式典を開催し、人気タレントを用いてPRを実施したほか、各種キャンペーン等を実施いたしました。
バス事業では、高速バス路線において、「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」へ乗り入れを開始いたしました。また、需要の動向を踏まえ、減便していた路線の運行の一部再開や既存路線の増便を実施したほか、夏季繁忙期等において臨時便の運行を積極的に行うなど、収益の拡大に努めました。さらに、インバウンド旅客の決済ニーズ等に対応すべく、クレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスの対象路線を拡大いたしました。一般乗合バス路線においては、市川駅と舞浜駅を結ぶ直行路線バスの運行を開始したほか、需要の変化に応じたダイヤ改正等を実施いたしました。
タクシー事業では、乗務員の採用の強化等により、稼働率の向上並びに回復した需要の着実な取り込みを図りました。また、環境への取り組みとして、帝都自動車交通株式会社において、EV(電気自動車)車両を導入するなど、各種施策を実施いたしました。
以上の結果、営業収益は985億1千6百万円(前年同期比11.8%増)となり、営業利益は146億9千7百万円(前年同期比79.6%増)となりました。
(事業別内訳)
(当社鉄道事業運輸成績表)
ストア業では、株式会社京成ストアにおいて、産学連携の取り組みとして、近隣大学の学生と共同で商品開発や売場展開を実施いたしました。また、株式会社コミュニティー京成において、「PRONTO海浜幕張店」の運営を引き継いだほか、「ファミリーマート日暮里駅構内店」をリニューアルオープンいたしました。
その他流通業では、京成バラ園芸株式会社において、バラの開花時期以外も年間を通してお客様にお楽しみいただけるよう、夜間イベントを実施するなど、収益の拡大に努めました。また、環境への取り組みとして、ユアエルム成田店において、実質再生可能エネルギー比率100%の電力を導入いたしました。
以上の結果、営業収益は286億5千4百万円(前年同期比2.6%増)となり、営業利益は2億9千万円(前年同期比5.7%増)となりました。
(事業別内訳)
不動産賃貸業では、足立区千住河原町において賃貸住宅の建設工事を推進いたしました。また、事業基盤の拡充及び沿線活性化に向け、都内エリアの賃貸住宅9物件を取得いたしました。
不動産販売業では、今年度末に引き渡し開始予定の中高層住宅「プレミスト千葉公園」を販売したほか、船橋市本町の土地を取得し、超高層住宅の建設工事に着手いたしました。また、戸建住宅及び地域交流施設計画用地として、独立行政法人都市再生機構より成田市橋賀台の土地を取得いたしました。
さらに、新鎌ヶ谷駅前における複合開発として、中高層住宅「ザ・レジデンス新鎌ケ谷ターミナルフロント」の建設工事に着手したほか、商業施設の建設工事を推進いたしました。
このほか、環境への取り組みとして、ZEH-M認定物件の取得及び開発を推進いたしました。
しかしながら、営業収益は158億3千2百万円(前年同期比14.4%減)となり、営業利益は55億7千9百万円(前年同期比11.1%減)となりました。
(事業別内訳)
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業では、インバウンドを中心に回復した需要の着実な取り込みを図りました。ホテル業では、需要に応じた価格設定や海外の旅行代理店への営業強化による団体客の誘致、各種宴会プランの実施等により収益の確保に努めました。また、水戸京成ホテルにおいて、9月に開業50周年を迎えたことを記念して各種プランを販売いたしました。さらに、京成トラベルサービス株式会社において、営業運転開始前の新型車両3200形を車両基地内で撮影いただけるツアー等、多様な旅行商品の企画・催行により、収益の確保に努めました。
以上の結果、営業収益は83億7千1百万円(前年同期比13.7%増)となり、営業利益は5億9千2百万円(前年同期は営業利益5百万円)となりました。
建設業では、鉄道施設改良工事等を実施したほか、共同企業体による大規模工事への参入や当社グループ外への積極的な営業活動により、受注拡大に努めました。
以上の結果、営業収益は153億9千万円(前年同期比15.9%増)となり、営業利益は9億7百万円(前年同期比70.2%増)となりました。
その他の事業の営業収益は48億5千6百万円(前年同期比13.8%増)となり、営業利益は1億4千2百万円(前年同期は営業損失1百万円)となりました。
(2) 財政状態の状況
資産合計は、前期末比360億3千6百万円(3.4%)減の1兆281億6千5百万円となりました。これは、「現金及び預金」が減少したことによるものです。
負債合計は、前期末比528億7千3百万円(8.9%)減の5,421億7千1百万円となりました。これは、「未払法人税等」が減少したことによるものです。
純資産合計は、前期末比168億3千6百万円(3.6%)増の4,859億9千3百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により「利益剰余金」が増加したことによるものです。
当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益に減価償却費等を調整した結果、25億3千7百万円の収入となり、前年同期と比べ233億3千2百万円の収入減となりました。
当中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出等により199億3千2百万円の支出となり、前年同期と比べ59億1百万円の支出減となりました。
当中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により248億3千8百万円の支出となりました。
重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。