当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、歴史的な円安を背景とした企業収益の改善や設備投資の拡大等企業活動の持ち直し、雇用情勢・個人消費の改善の兆しなど、引き続き緩やかな回復基調にあります。一方、物価上昇による消費マインドの停滞、日米等の金融施策と為替相場の動向、長期化するウクライナ・ロシア紛争や緊迫した状況が続く中東情勢など、景気の下振れ要素も十分注視していく必要があります。
かかる中、情報サービス産業におきましては、AI、クラウドサービス、セキュリティー分野をはじめとする企業のデジタル関連投資が堅調に推移しました。
このような状況のもと、当中間連結会計期間における当社グループの業績は、事業セグメントごとに若干濃淡はあるものの、全体としては堅調に推移しており、受注高24,827百万円(前年同期比1.4%増)、売上高24,208百万円(同1.8%増)、営業利益2,756百万円(同1.6%増)、経常利益2,777百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,905百万円(同1.8%減)となりました。
当中間連結会計期間の報告セグメント別の概況は、次のとおりであります。
<エンタープライズソリューション>
売上高につきましては、製造業向けのERPおよび関連システム開発が好調に推移したものの、前期好調だったシステム機器販売の反動減により減収となりました。利益につきましては、高収益案件の増加に伴い増益となりました。
これらの結果、受注高は7,923百万円(前年同期比2.7%減)、売上高は7,522百万円(同8.1%減)、営業利益は1,084百万円(同2.3%増)となりました。
<サービスソリューション>
売上高につきましては、IoTシステム構築関連やクラウド・インフラサービスが増加し増収となりました。利益につきましては、不採算案件の影響はあったものの、他案件のプロジェクト管理の強化により増益となりました。
これらの結果、受注高は6,878百万円(前年同期比7.1%増)、売上高は6,808百万円(同12.0%増)、営業利益は240百万円(同11.1%増)となりました。
<エンベデッドソリューション>
売上高につきましては、オートモーティブ・モビリティ分野が好調に推移し増収となりました。利益につきましては、売上総利益の増加により増益となりました。
これらの結果、受注高は5,426百万円(前年同期比1.4%増)、売上高は5,368百万円(同6.0%増)、営業利益は818百万円(同11.7%増)となりました。
<デバイスソリューション>
売上高につきましては、一部顧客のIT投資抑制などが影響し横ばいで推移しました。利益につきましては、海外展開・海外活用に向けた活動強化などにより減益となりました。
これらの結果、受注高は4,598百万円(前年同期比0.6%増)、売上高は4,508百万円(同1.2%増)、営業利益は613百万円(同12.9%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、定期預金の払戻による収入などがあったことにより、前連結会計年度末と比べ7,867百万円増加し、18,679百万円となりました。
当中間連結会計期間の活動別概況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、893百万円(前年同期比1,958百万円の収入の減少)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益2,777百万円に対し、減少要因として賞与引当金の減少額444百万円、棚卸資産の増加額942百万円、法人税等の支払額605百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、7,776百万円(前年同期比16,739百万円の増加)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入8,000百万円(前年同期は定期預金の預入による支出8,000百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、818百万円(前年同期比372百万円の支出の増加)となりました。これは、配当金の支払額818百万円によるものであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当中間連結会計期間は、売上高につきましては、サービスソリューション事業におけるIoTシステム関連開発の増加と、好調なエンベデッドソリューション事業のオートモーティブ分野の伸長により増加しました。利益につきましては、高収益案件の多いエンタープライズソリューション事業とエンベデッドソリューション事業が全体をけん引し、各事業によるプロジェクト管理の徹底もあり堅調に推移しました。
これらの結果、売上高は24,208百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益は2,756百万円(同1.6%増)、経常利益は2,777百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,905百万円(同1.8%減)となりました。
b.財政状態の分析
当中間連結会計期間末における総資産は、44,877百万円となり、前連結会計年度末比738百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の減少(132百万円)がありましたが、仕掛品の増加(889百万円)があったことによるものであります。
総負債は、10,628百万円となり、前連結会計年度末比336百万円の減少となりました。これは主に、買掛金の増加(351百万円)がありましたが、賞与引当金の減少(444百万円)、未払消費税等の減少(197百万円)があったことによるものであります。
純資産は、34,248百万円となり、前連結会計年度末比1,074百万円の増加となりました。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループの研究開発費は、133百万円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因および経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、前事業年度の有価証券報告書の「3 事業等のリスク」に記載の通りであり、重要な変更はありません。
情報サービス産業におきましては、人手不足感の強まりを背景とした業務効率化・省力化ニーズへの対応や、新たな成長のための多種多様なビジネス創出に向けたデジタル関連投資など堅調な需要が見込まれる一方で、調達価格や人件費の高騰、外資系IT企業の積極的な対日投資による競争激化、ますます高まるIT人材確保の難しさなど、今後の見通しには楽観できない材料も散見します。
このような状況のもと、当社グループは現中期経営計画の最終年度を迎え「デジタル変革による社会と企業の持続的成長の両立」という基本方針のもと、長年蓄積したノウハウにAIをはじめとする新たな技術・知見を取り入れ、より先進的な開発事業を進めるとともに、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでおります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結などはありません。