当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等により、緩やかな景気回復が見られましたが、一方では、ウクライナや中東における紛争の長期化と急激な円安の進行によるエネルギー価格や原材料価格の高騰等の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
繊維産業におきましては、百貨店等での販売が回復してまいりましたが、消費者物価上昇による消費者の節約志向により衣料消費の落ち込みが懸念されているのに加えて、SDGsの観点から、製品在庫の削減、見込み生産の縮小の動きが見られ、業界を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続くものと思われます。
このような事業環境のもと、当社グループは優れた感性と技術で新しい「価値」を創造し、市場領域及び輸出の拡大を営業戦略として、安定的・持続的成長の実現を目指しております。また、「地球は着替えることが出来ないから」とする当社の環境理念のもと、環境負荷低減活動に取り組むとともに、地域社会やステークホルダーとの共存共栄を図るなど、SDGs活動を積極的に進めてまいります。
当中間連結会計期間の経営成績は、売上高55億5千3百万円(前中間連結会計期間比4.4%減)、営業利益1億4千9百万円(前中間連結会計期間比62.1%減)、経常利益2億1千9百万円(前中間連結会計期間比51.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益につきましては、投資有価証券売却益1億2千6百万円を計上したこと等により、3億9千1百万円(前中間連結会計期間比32.5%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(染色加工事業)
暖冬やファッショントレンドの変化により、冬物コート地の受注が大きく減少したとともに、ニットや前年好調であった紳士物やフォーマル地の受注についても、完成品在庫の増加により弱含みで推移したこと、加えてSDGsの観点から冬物の追加発注が減少した影響を受けたこと等により、織物が18億8千5百万円(前中間連結会計期間比13.0%減)、ニットが13億1千4百万円(前中間連結会計期間比8.6%減)となり、売上高32億円(前中間連結会計期間比11.3%減)、営業利益につきましては、受注数量の減少及び燃料や原材料価格の値上り等により、営業損失8千5百万円(前中間連結会計期間は営業利益1億6千8百万円)となりました。
(テキスタイル事業)
染色加工事業と同じく厳しい市場環境にありますが、既存得意先との取組み及び輸出を強化したこと、産地メーカーとの協業を進めたこと等により、売上高21億3千1百万円(前中間連結会計期間比6.7%増)、営業利益につきましては、外注加工料金の値上り等により、8千6百万円(前中間連結会計期間比0.8%減)となりました。
(不動産事業)
売上高2億2千1百万円(前中間連結会計期間比6.8%増)、営業利益1億4千9百万円(前中間連結会計期間比6.7%増)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べ4億4千2百万円減少し、183億6千6百万円となりました。主な要因は、土地が3億7千万円、機械装置及び運搬具が3億2千7百万円、投資有価証券が2億9千8百万円増加しましたが、現金及び預金が13億4千6百万円減少したことであります。
(負債)
当中間連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ7億8千万円減少し、37億6千2百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債が3千8百万円増加しましたが、その他に含まれる未払金等が3億3千3百万円、短期借入金が3億2千4百万円、支払手形及び買掛金が1億7千4百万円減少したことであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ3億3千7百万円増加し、146億3百万円となりました。主な要因は、配当金の支払いにより1億6千5百万円、自己株式の取得により9千9百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する中間純利益3億9千1百万円を計上したこと、その他有価証券評価差額金が2億1千9百万円増加したことであります。
③キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、1億4千2百万円の増加(前中間連結会計期間は7千4百万円の増加)となりました。主な増加要因は、税金等調整前中間純利益3億3千3百万円、減価償却費2億9千8百万円、棚卸資産の減少2億8百万円であり、主な減少要因は、解体撤去関連費用の支払額2億7千5百万円、仕入債務の減少1億7千4百万円、投資有価証券売却益1億2千6百万円、有形固定資産売却益7千8百万円、未払消費税等8千5百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、8億7千2百万円の減少(前中間連結会計期間は1億7千2百万円の減少)となりました。主な増加要因は、有形固定資産の売却による収入1億8千5百万円、投資有価証券の売却による収入1億5千1百万円、預り保証金の受入による収入5千3百万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出12億5千6百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、6億1千7百万円の減少(前中間連結会計期間は1億6千万円の増加)となりました。主な減少要因は、短期借入金の返済3億2千4百万円、配当金の支払額1億6千5百万円、自己株式の取得9千9百万円であります。
この結果、現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は、前連結会計年度と比べ13億4千6百万円減少し、21億3千3百万円となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は、5千1百万円であります。
なお、当中間連結会計期間末において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の状況
当中間連結会計期間において、前年同期で染色加工事業セグメント並びにテキスタイル事業セグメントにおける受注及び販売の内容については「(1)財政状態及び経営成績の状況①経営成績の状況」に記載しております。
(6)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
該当事項はありません。