第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中国経済の停滞や中東情勢などの地政学的リスクの高まり、世界的な物価上昇による消費への懸念など、依然として先行きは不透明な状態が続いております。

このような状況のもと、当社グループ(当社及び連結子会社)の当中間連結会計期間の業績は、主力事業分野である電子材料の他、産業用構造材料、ディスプレイ材料の各セグメントが好調に推移したことから、売上高は251億72百万円(前年同中間期比26.5%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は27億34百万円(前年同中間期比1,510.2%増)、経常利益は29億17百万円(前年同中間期比1,235.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は21億22百万円(前年同中間期比276.6%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

a.電子材料分野

電子材料分野では、フレキシブルプリント配線板用材料(受注高28.8%増、生産高36.9%増、前年同中間期比較、提出会社単体ベース)、及びプリント配線板用ガラスクロスの売上高が増加したこと等により、売上高は152億28百万円(前年同中間期比29.9%増)となりました。セグメント利益は売上高が増加したことに加え、操業度が向上したことなどから、12億96百万円(前年同中間期はセグメント損失2億9百万円)となりました。

b.産業用構造材料分野

産業用構造材料分野では、水処理用FRP製圧力容器の売上高が増加したこと等により、売上高は60億26百万円(前年同中間期比18.1%増)となりました。セグメント利益は売上高の増加に加え、品種構成の変化により、11億81百万円(前年同中間期比106.6%増)となりました。

c.電気絶縁材料分野

電気絶縁材料分野では、インフラ関連向けの売上高が減少したこと等により、売上高は11億79百万円(前年同中間期比4.3%減)となりました。セグメント利益は、33百万円(前年同中間期比71.0%減)となりました。

d.ディスプレイ材料分野

ディスプレイ材料分野では、3D関連材料、及び偏光利用部材の売上高が増加したこと等により、売上高は25億45百万円(前年同中間期比51.7%増)となりました。セグメント利益は、9億20百万円(前年同中間期比118.9%増)となりました。

e.その他(その他の事業分野)

その他分野では、売上高は1億92百万円(前年同中間期比21.7%増)、セグメント利益は1億13百万円(前年同中間期比14.6%増)となりました。

 

②財政状態

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ47億39百万円増加し、735億55百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が10億1百万円、商品及び製品が8億13百万円、原材料及び貯蔵品が10億60百万円、有形固定資産が12億41百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。負債合計は、前連結会計年度末に比べ24億68百万円増加し、250億39百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が14億9百万円、長期借入金が12億63百万円それぞれ増加し、1年内返済予定の長期借入金が21億円減少したこと等によるものであります。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ22億70百万円増加し、485億16百万円となりました。これは主に、利益剰余金が7億92百万円、為替換算調整勘定が13億5百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前中間連結会計期間末に比べ4億32百万円減少し、177億73百万円(前年同中間期比2.4%減)となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は32億58百万円(前年同中間期比363.1%増)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益29億26百万円の計上、減価償却費10億12百万円、仕入債務の増加額11億99百万円による資金の増加と、棚卸資産の増加額17億93百万円による資金の減少であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は13億51百万円(前年同中間期は11億2百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出13億35百万円の資金使用によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は22億45百万円(前年同中間期比17.9%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出15億97百万円、配当金の支払額13億27百万円の資金使用によるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、11億4百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。