当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はない。
なお、重要事象等は存在していない。
また、文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものである。
当中間連結会計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営成績
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、回復の動きが続いた。建設業界においては、公共投資は堅調であり、民間設備投資も高い水準で推移した。
先行きについては、好調な企業収益等を背景に、企業の設備投資意欲は旺盛であり、これにDXの推進、カーボンニュートラルへの対応などの需要も相まって、民間設備投資は増加していくことが見込まれる。
一方で、米国経済の減速懸念や中国経済の成長鈍化に加え、中東地域の不安定化などに伴う景気の下振れリスクは依然として残されている。また、原材料価格の高止まりや供給面での制約等が事業環境に与える影響について引き続き注視していく必要がある。
このような状況のもと、当社グループにおいては中期経営計画2027(2023年度~2027年度)の達成に向け、お客さまや社会と共に成長し続けていくための取り組むべき施策を4つの基本方針(①成長分野への挑戦、②既存事業の深化、③人材投資の更なる拡充、④経営基盤の強化)にまとめ、将来を見据えたエリア戦略の展開、グループ一体でのバリューチェーンの強化、働き方改革の推進、安全・施工品質の確保などに取り組んできた。
当中間連結会計期間の業績については、売上高は配電線工事や屋内線工事に加え、大型太陽光発電工事案件が順調に進捗したことなどにより増収となった。利益面については、海外子会社における工事採算性の低下などにより、営業利益・経常利益は減益となった。親会社株主に帰属する中間純利益は、海外子会社のTri-En TOENEC Co.,Ltd.に係るのれんの減損損失を特別損失に計上したことなどにより、減益となった。
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〔連結業績〕 |
売上高 |
126,846 |
百万円 |
(前年同期比 5.2%増) |
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営業利益 |
6,467 |
百万円 |
(前年同期比 6.4%減) |
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経常利益 |
5,894 |
百万円 |
(前年同期比 9.3%減) |
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親会社株主に帰属する 中間純利益 |
2,865 |
百万円 |
(前期同期比 29.6%減) |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
〔設備工事業〕
設備工事業は、配電線工事や屋内線工事に加え、大型太陽光発電工事案件が順調に進捗したことなどにより、売上高117,737百万円(前年同期比6.0%増)、セグメント利益(営業利益)7,453百万円(前年同期比8.5%増)となった。
〔エネルギー事業〕
エネルギー事業は、太陽光発電の出力制御の影響などにより、売上高7,082百万円(前年同期比3.4%減)、セグメント利益(営業利益)2,238百万円(前年同期比18.4%減)となった。
〔その他〕
その他の事業は、売上高4,361百万円(前年同期比0.4%増)、セグメント利益(営業利益)258百万円(前年同期比0.4%増)となった。
(2)財政状態
当社グループの財政状態については、総資産は299,558百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,373百万円の減少となった。これは、流動資産においては現金預金の減少(2,023百万円)、受取手形・完成工事未収入金等の減少(3,531百万円)など、固定資産においては建物・構築物の増加(3,189百万円)、建設仮勘定の減少(1,757百万円)、投資有価証券の減少(833百万円)などによるものである。
負債は169,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,732百万円の減少となった。これは、流動負債においては未払法人税等の減少(1,903百万円)など、固定負債においてはリース債務の減少(2,907百万円)などによるものである。
純資産は130,499百万円となり、前連結会計年度末に比べ640百万円の減少となった。これは、その他有価証券評価差額金の減少(666百万円)などによるものである。
(3)キャッシュ・フロー
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度と比較して3,335百万円減少し、34,683百万円となった。
なお、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益(5,263百万円)、減価償却費(5,046百万円)、売上債権の減少(6,378百万円)、仕入債務の減少(3,054百万円)、法人税等の支払(4,113百万円)などにより、7,448百万円の資金増加(前中間連結会計期間は7,827百万円の資金増加)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出(2,493百万円)などにより、1,612百万円の資金減少(前中間連結会計期間は4,013百万円の資金減少)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出(3,998百万円)、配当金の支払(2,614百万円)などにより、9,231百万円の資金減少(前中間連結会計期間は6,342百万円の資金減少)となった。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当中間連結会計期間において、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要な変更はない。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針等に重要な変更はない。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題に重要な変更はない。
(7)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費は249百万円である。
なお、当中間連結会計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(8)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当中間連結会計期間に著しい変更があったものは、次のとおりである。
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会社名 |
事業所名 (所在地) |
設備の内容 |
投資予定額 |
資金調達方法 |
備考 |
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総額 (百万円) |
既支払額 (百万円) |
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提出会社 |
本店 (新本店ビル) (名古屋市中区) |
建物他 (建替) |
23,923 |
599 |
借入金及び自己資金 |
2028年度完成予定 |
(注) 新本店ビルについては、前連結会計年度末時点において未定であった投資予定額の総額が確定したため記載している。
(9)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループを取り巻く経営環境は、依然として厳しいものがある。したがって、経営成績に重要な影響を与える主な要因としては、
① 建設市場の縮小による工事量の減少
② 市場価格等の下落による配電線工事の取引価格の低下
③ 労務費及び材料費の大幅な変動
④ 当社保有資産価値の大幅な低下
などがあるが、的確なリスク管理と迅速な対応を図っていく。
(10)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、当社新本店ビルの建替え、設備工事業における当社事業場の新築によるものである。
運転資金は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金調達を実施している。長期資金は、営業活動によって得られた自己資金を充当するほか、金融機関からの借入れ、社債発行及びファイナンス・リース等による資金調達を実施しており、多様な調達手段の確保及び返済期日の分散化に努めている。なお、当中間連結会計期間末における有利子負債は、90,875百万円となっている。
営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金や長期資金に充当するほか、連結配当性向30%以上の業績に応じた利益還元を行うこととしている。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。