(注) 1. 当社は中間連結財務諸表を作成しているため、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を第153期中間連結会計期間の期首から適用しており、第153期中間連結会計期間及び第152期連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。なお、2022年改正会計基準については第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用し、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)については第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いを適用しております。この結果、第153期中間連結会計期間に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
当中間連結会計期間において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、新たな「事業等のリスク」の発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当中間連結会計期間における経済環境は、経済社会活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調となったものの、エネルギー及び原材料価格の高騰や急激な為替の変動等により、依然として先行き不透明な状況となりました。
このような厳しい経営環境においても、当社グループは、中期方針「未知の可能性への挑戦!」に基づき、変化し続けるお客様ニーズに応え、安定した収益確保と継続的な成長を果たすため、“イノベーションと顧客開発”及び“企業体質の再建”を柱とした事業戦略を推進しております。併せて、企業の潜在力である人材力、開発力、環境対応力等、非財務価値を高める経営を継続し、企業体質の強化に取り組んでおります。
当中間連結会計期間の連結業績は、売上高780億33百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益82億21百万円(同36.4%増)、経常利益90億69百万円(同12.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益67億10百万円(同16.5%増)となり、売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する中間純利益は中間期として過去最高となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(車輌資材事業)
国内事業は、国内自動車メーカーの生産停止の影響を受け、受注が減少しました。高付加価値商品が伸張するなど商品構成の変化はあったものの、カーボンニュートラル実現に向けて導入したバイオマスボイラ―の償却費が影響し、減収・減益となりました。
海外事業(2024年1~6月)では、北米及び東南アジアにおいて、ファブリック及び合皮によるカーシート表皮、並びにエアバッグの売上が増加しました。また、各拠点における品質改善や経費削減活動が功を奏し、増収・増益となりました。
以上、海外事業の拡大により、車輌資材事業としては増収・増益となりました。
当事業の売上高は538億63百万円(前年同期比25.3%増)、営業利益65億38百万円(同52.5%増)となりました。
(ハイファッション事業)
アパレル業界において環境に配慮したモノづくりへの関心が高まるなか、当社は差別化商品を小ロット・短納期・在庫レスで製造する独自の「Viscotecs®」を活用したビジネスモデルの展開に加え、リサイクル素材や生分解性素材の開発・製造を進めております。
アウトドアを含む海外向けアウター素材加工やインナーアパレルが好調に推移しました。KBセーレン㈱においては、不採算商品の販売縮小により売上は減少したものの、販売価格の見直しにより増益となりました。その結果、ハイファッション事業全体では減収・増益となりました。
当事業の売上高は104億22百万円(前年同期比2百万円減)、営業利益6億17百万円(同5.0%増)となりました。
(エレクトロニクス事業)
モバイル端末向け新規商材の売上が増加したとともに、車載モニター用の商材が順調に推移した一方、ゲーム機関連商材の売上が前年の反動により減少しました。また、人工衛星事業において、ロケット打ち上げ計画変更の影響を受け、人工衛星の納入が延期となり、売上・利益が減少しました。
その他、KBセーレン㈱においては、データセンター向けHDDワイピングクロス「ザヴィーナ®」の需要が回復し、セーレンKST㈱においてはシリコンウェーハの厚膜加工が順調に推移しました。
当事業の売上高は53億2百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は8億88百万円(同15.8%増)となりました。
(環境・生活資材事業)
病院・介護施設向けベッド商材の売上が順調に推移したものの、高付加価値商材が伸び悩みました。KBセーレン㈱においては、民生資材が一部客先の在庫調整の影響を受け、伸び悩みました。その結果、環境・生活資材事業全体では増収・減益となりました。
当事業の売上高は47億18百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益は4億5百万円(同14.1%減)となりました。
(メディカル事業)
化粧品及び人工血管基材が順調に推移したものの、衛生ケミカル製品の売上・利益が減少しました。KBセーレン㈱においては、貼付材の売上が増加したとともに、逆浸透膜スペーサー向け「ベルカップル®」が順調に推移した一方、絆創膏用途の「エスパンシオーネ®」が一部客先の在庫調整の影響を受けました。その結果、メディカル事業全体としては減収・減益となりました。
当事業の売上高は33億57百万円(前年同期比5.4%減)、営業利益は2億86百万円(同29.0%減)となりました。
(その他の事業)
㈱ナゴヤセーレンの不動産賃貸管理事業やセーレン商事㈱の保険代理業は堅調に推移しました。
当事業の売上高は3億68百万円(前年同期比15.7%減)、営業利益は2億73百万円(同25.5%増)となりました。
(2) 財政状態
(資産の部)
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して82億76百万円増加の1,957億35百万円となりました。流動資産は、現金及び預金や有価証券が増加し、前連結会計年度末と比較して64億88百万円の増加となりました。固定資産は、海外子会社の財務諸表の換算レートが円安になったことにより有形固定資産が増加し、前連結会計年度末と比較して17億88百万円増加しました。
(負債の部)
当中間連結会計期間末における負債の部は、新株予約権付社債の転換などにより、100億76百万円減少し、526億92百万円となりました。
(純資産の部)
当中間連結会計期間末における純資産は、為替換算調整勘定の変動や利益剰余金の増加のほか、新株予約権付社債の転換に自己株式を交付したことなどにより、全体で183億53百万円増加し、1,430億42百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は397億52百万円となり、前連結会計年度末より22億6百万円増加しました。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、88億55百万円の収入(前年同期は72億2百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益90億73百万円、減価償却費29億35百万円などによるものです。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、68億65百万円の支出(前年同期は18億70百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の取得による支出50億58百万円などによるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、17億33百万円の支出(前年同期は22億98百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の純増による収入が19億87百万円あった一方で、自己株式の取得による支出が20億51百万円あったことなどによるものです。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は28億79百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画は以下のとおりであります。
なお、提出会社新田事業所におけるボイラー設備投資については、前連結会計年度において投資額1,762百万円で導入を予定しておりましたが、当中間連結会計期間において、より先進性の高い設備に変更することを決定し、設備投資予定額は2,021百万円に増額となりました。
該当事項はありません。