当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中で、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、資源、エネルギー価格の高騰、円安の影響などによる経済の減速が懸念される状況が続きました。加えて不安定な世界情勢の影響により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社が関係しております粘着・接着・香料・電子材料・ラミネート業界におきましては、原材料価格・エネルギー価格の高騰、製品価格競争等により、引き続き厳しい経営環境となりました。
このような経済情勢のなかで、当社といたしましては、市場や顧客ニーズの変化を的確に把握し、高付加価値製品の開発、国内外の新規顧客の開拓及び取引先との関係強化に積極的に取り組み、販売の拡大に努めてまいりました。また、原材料の高騰や為替の影響を受けるなかで生産の合理化・効率化をはかり、利益の確保に努めてまいりました。
この結果、当中間会計期間の経営成績は、売上高7,227百万円(前年同中間期比14.3%増)、営業利益909百万円(同534.5%増)、経常利益763百万円(同37.6%増)、中間純利益550百万円(同18.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①テルペン化学製品
粘着・接着用樹脂においては、自動車部品用途の変性テルペン樹脂の好調に加え、土木用途及び工業用途のテルペンフェノール樹脂が好調に推移したことにより増収となりました。化成品においては、香料分野及び木工用途のワックスが低調に推移した一方、電子材料分野及び塗料用途の化学品が好調に推移したことにより増収となりました。この結果、当事業全体の売上高は5,425百万円(前年同中間期比15.0%増)、営業利益1,234百万円(同69.9%増)となりました。
②ホットメルト接着剤
ホットメルト接着剤においては、食品用途の押出グレード及び包装用途の汎用ホットメルト接着剤が好調に推移したことにより増収となりました。この結果、当事業全体の売上高は1,540百万円(前年同中間期比11.9%増)、営業利益116百万円(前年同中間期は営業損失90百万円)となりました。
③ラミネート品
ラミネート品においては、光沢化工紙用ラミネートフィルムが好調に推移したことにより増収となりました。この結果、当事業全体の売上高は261百万円(前年同中間期比13.5%増)、営業利益4百万円(同117.1%増)となりました。
財政状態に関しましては、次のとおりであります。
(資産、負債及び純資産の状況)
当中間会計期間末の資産につきましては、前事業年度末に比べ404百万円減少し26,818百万円となりました。これは主に、仕掛品、製品、現金及び預金が増加した一方、原材料及び貯蔵品、売掛金の減少によるものであります。
負債につきましては、前事業年度末に比べ761百万円減少し6,564百万円となりました。これは主に、長期及び短期借入金の減少によるものであります。
純資産につきましては、前事業年度末に比べ357百万円増加し20,254百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間における現金及び同等物(以下「資金」という。)は5,455百万円となり、前事業年度末に比べ190百万円の増加となりました。
当中間会計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、1,692百万円(前年同中間期は442百万円の使用)となりました。これは主に、税引前中間純利益の計上、棚卸資産の減少、売上債権の減少による資金の獲得によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、401百万円(前年同中間期は172百万円の獲得)となりました。これは主に、無形固定資産の取得及び有形固定資産の取得による資金の使用によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、925百万円(前年同中間期は990百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び自己株式の取得による資金の使用によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間会計期間における研究開発活動の金額は、159百万円であります。
なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、世界の景気動向に影響を受ける可能性があります。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本としております。
当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関から固定金利の長期借入を基本としております。
なお、当中間会計期間末における借入金を含む有利子負債の残高は4,099百万円となっております。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。