第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

 当中間会計期間における、本半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

 (1) 経営成績に関する説明

当中間会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等がみられたことから、緩やかな回復がみられましたが、金融資本市場の変動、原燃料価格の高止まり、円安などに加え、欧米における高い金利水準や中国不動産市場の停滞など、海外景気の下振れ要因が景気を下押しするリスクとなっているため、依然として先行き不透明な状況が続いております。

化学工業におきましては、半導体関連市場でAI関連を中心とした需要が拡大し、牽引する形となっているものの、汎用化学製品の市況低迷は継続しており、経営環境については、引き続き動向を注視する必要があると認識しております。

こうした状況下、当社は外部環境の変化に迅速かつ的確に対応するため、中期経営計画にて効果的な経営目標を定め、重要課題を克服・解決しながら、持続可能な社会の実現に取り組んでおります。

当中間会計期間の業績状況といたしましては、半導体市況の緩やかな回復を受けた半導体関連材料や、前期より好調な高分子材料などが牽引したことから、売上高は前年同期比24.1%増7,197百万円となりました。段階利益につきましては、売上高の増加に伴い、営業利益は前年同期比102.7%増の484百万円、経常利益は前年同期比75.1%増の437百万円、中間純利益は前年同期比114.7%増の366百万円となりました。

     製品区分ごとの販売の状況は次のとおりであります。

(単位:百万円

 

2024年3月期中間会計期間

2025年3月期中間会計期間

国内

輸出

合計

構成比(%)

国内

輸出

合計

構成比(%)

アミノ酸関係

631

1,536

2,167

37.4

730

1,934

2,665

37.0

化成品関係

1,197

715

1,913

33.0

1,360

1,128

2,489

34.6

医薬品関係

1,262

454

1,717

29.6

1,590

452

2,043

28.4

3,092

2,706

5,799

100.0

3,681

3,515

7,197

100.0

構成比(%)

53.4

46.6

100.0

 

51.2

48.8

100.0

 

 

(注) 金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。

 

 

(アミノ酸関係)

食品用途の輸出販売は減少したものの、半導体関連用途や医薬用途の販売が好調であったことから、売上高は2,665百万円と、前中間会計期間に比べ497百万円(23.0%)の増収となりました。

 

(化成品関係)

農薬中間体の販売は減少したものの、高分子材料の輸出販売が好調で、またそのほかの販売も堅調であったことから、売上高は2,489百万円と、前中間会計期間に比べ575百万円(30.1%)の増収となりました。

 

(医薬品関係)

輸出販売は減少したものの、一部の国内向け原薬等の販売が順調であったことから、売上高は2,043百万円と、前中間会計期間に比べ325百万円(19.0%)の増収となりました。

 

輸出に関しましては全売上高に対して48.8%を占め、3,515百万円と前年同中間期と比べ809百万円(29.9%)の増収となりました。

 

当中間会計期間末の資産合計は25,177百万円と、前事業年度末と比べ806百万円(3.3%)の増加となりました。これは主に、製品、建設仮勘定の増加と、受取手形及び売掛金、原材料の減少によるものであります。

当中間会計期間末の負債合計は12,573百万円と、前事業年度末と比べ633百万円(5.3%)の増加となりました。これは主に、長期借入金の増加と、支払手形及び買掛金の減少によるものであります。

当中間会計期間末の純資産合計は12,603百万円と、前事業年度末と比べ172百万円(1.4%)の増加となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。

 

 (2) キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は904百万円となり、前事業年度末に比べ316百万円増加いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により増加した資金は1,143百万円(前中間会計期間は274百万円の増加)となりました。これは主に、税引前中間純利益447百万円、減価償却費494百万円、棚卸資産の増加259百万円、仕入債務の減少153百万円、売上債権の減少792百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果減少した資金は1,245百万円(前中間会計期間は333百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,196百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により増加した資金は419百万円(前中間会計期間は300百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,000百万円、長期借入金の返済による支出209百万円、配当金の支払額173百万円によるものであります。

 

 (3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間会計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 (4) 研究開発活動

当中間会計期間の研究開発費の総額は、203百万円であります。

なお、当中間会計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約の締結、変更、解約等は行われておりません。