第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

(継続企業の前提に関する重要事象等)

当社グループは、前連結会計年度まで、継続して重要な営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっておりました。また、当第1四半期連結累計期間も、重要な営業損失、経常損失及び親会社株主に 帰属する四半期純損失を計上しております。

このような状況により、当社グループは、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。

当社グループは、以下の施策によって当該事象又は状況を解消し、又は改善するための対応策を実行することにより、収益力の向上及び財務体質の改善に努めてまいる所存であります。

 

 

(事業の選択と集中)

①システムイノベーション事業の強化

収益力の高いシステム開発案件の受託数増加に注力するとともに、専門性の高いAWS・Salesforceエンジニアの育成に注力しながら収益獲得に向け、協力会社の新規開拓や連携強化を実施しております。また、営業活動の見直し及び人員強化による収益基盤の拡充に向けた事業基盤の構築に取り組んでまいります。

 

②データセンター事業の取り組み

当社グループは福島県大熊町にて自立帰還支援雇用創出企業立地補助金を用いて、生成AI向けのGPUに特化したコンテナ型データセンターを建設し、クラウドコンピューティングサービスを展開してまいります。2024年第3四半期頃に完成し、第4四半期より売上の発生を見込んでおります。

 

③不採算事業の譲渡又は撤退

ディベロップメント事業、エンターテインメント事業については不採算が続いていることから事業譲渡又は撤退することを検討してまいります。

 

(コストの見直し)

各事業セグメントの収益性の安定化及びグループ全体の抜本的なコスト見直しを図り費用削減を推進し、企業価値の向上及び財政基盤の強化に努めてまいります。

 

このような状況から、継続企業の前提に関する重要事象等の状況が存在しており、当社グループは当該状況を解決すべく具体的な対応策を実施するものの、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されますが、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き不安など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況となっております。

このような状況のもと、当社グループは、事業の選択と集中を掲げシステムイノベーション事業の強化し、また、今後データセンター事業を主軸事業と捉え、各セグメントの収益改善と企業価値向上に努めて参りました。

当第1四半期連結累計期間の経営成績については、システムイノベーション事業においては、収益力の高い開発案件の受託やシステムエンジニアの稼働人員の増加により売上高が増加し営業利益も増加となりました。ディベロップメント事業においては、再生エネルギー機器の販売によって売上計上したものの、地方自治体の申請許可等に時間を要していることから太陽光設備販売案件の連係ができない状況が続いております。また、エンターテインメント事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響によりカジノ施設が所在する地域への渡航が困難であった影響が続き、当社の営業活動の再開には至っていないことから厳しい状況が続きました。

これらの結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は232百万円(前年同四半期比48.7%増)、営業損失は88百万円(前年同四半期は営業損失106百万円)、経常損失は87百万円(前年同四半期は経常損失123百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は237百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失133百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。前年同四半期の数値につきましては、同様に組替を実施しております。

 

(システムイノベーション事業)

システムイノベーション事業は、金融機関向けシステム開発・IT業務の技術支援サービス及び、AWSやSalesforceの専門知識を用いてDXを支援する事業を展開しております。当第1四半期連結累計期間においては、収益力の高い開発案件の受託やシステムエンジニアの稼働人員が増加し、前年同期に比べ売上高、営業利益ともに増加いたしました。

以上の結果、当事業における売上高は231百万円(前年同四半期比50.9%増)、営業利益は52百万円(前年同四半期は営業利益4百万円)となりました。

 

(データセンター事業)

データセンター事業は、生成AIやHPCに活用されるGPUに特化したコンテナ型データセンターの建設を進めており2024年12月期第3四半期頃に完工する予定です。

以上の結果、当事業における売上高はなく、営業損失は48百万円(前年同四半期は営業損益-百万円)となりました。

 

(ディベロップメント事業)

ディベロップメント事業は、太陽光発電設備を法人及び個人投資家向けに企画・販売・取次をすることに加え、リゾート用地の開発や不動産の売買、仲介の事業を展開しております。当第1四半期連結累計期間においては、再生エネルギー機器の販売によって売上計上したものの、地方自治体の申請許可等に時間を要していることから太陽光設備販売案件の連係ができない状況が続いており、前年同期に比べ売上高は増加しましたが、営業損失を計上いたしました。

以上の結果、当事業における売上高は0百万円(前年同四半期比81.9%減)、営業損失は1百万円(前年同四半期は営業損失6百万円)となりました。

 

(その他の事業)

その他の事業では、当事業における売上高はなく、営業損失を計上いたしました。

以上の結果、当事業における売上高はなく、営業損失は2百万円(前年同四半期は営業損失2百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の資産につきましては、新株予約権の行使による現預金や、短期貸付金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ654百万円増加し、1,192百万円となりました。

当第1四半期連結会計期間末の負債につきましては、短期借入金及び前受金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ515百万円増加し、628百万円となりました。

当第1四半期連結会計期間末の純資産につきましては、新株予約権の行使により、資本金及び資本剰余金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ138百万円増加し、564百万円となりました。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

(データセンター施設の建物建設の工事請負契約の締結)

当社子会社であるピクセルハイ合同会社(以下、「ピクセルハイ」という。)は、福島県双葉郡大熊町にて整備が進められている産業団地「大熊中央産業拠点」内にデータセンター施設を建設するため、2024年1月25日開催の取締役会にて建設会社である株式会社エスケーとデータセンター施設の建物建設の工事請負契約(以下、「本契約」という。)を締結いたしました。

 

1.本契約について

ピクセルハイでは、大熊中央産業拠点で生成AI向けのNVIDIA製H100を搭載した高性能GPUサーバを中心としたコンパクトで拡張性の高いコンテナ型データセンターの建設を進めております。当該敷地にはオフィス棟、発電設備棟、コンテナデータセンター棟の計3棟を建設する工事請負契約を株式会社エスケーと締結いたしました。当社グループは、ピクセルハイのデータセンター施設に係る要求に適切かつ迅速に対応できる同社と協力して、高品質なデータセンターの建設を目指してまいります。

請負金額につきましては、経済産業省の自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金(製造・サービス業等立地支援事業)交付規程に従い3者見積もりを取得したうえで公正な価格にて決定をしております。

 

2.物件の概要

工事名称

建設場所

主要用途

敷地面積

延面積

大熊町コンテナデータセンター新築工事計画

福島県双葉郡大熊町大字下野上字原大熊中央産業拠点B-1-②街区

コンテナ型

データセンター

5,506.79㎡

3棟合計:1,698.29㎡

 

 

3.日程

(1)取締役会決議日

2024年1月25日

(2)契約締結日

2024年1月25日

(3)物件引渡し期日

2024年12月期第3四半期頃(予定)

 

 

4.今後の見通し

当期の業績に与える影響につきましては軽微ではありますが、今後公表すべき事項が発生した場合には速やかに開示いたします。

 

(データセンター施設の地下水供給工事請負契約の締結)

当社は、2024年1月25日付の「固定資産の取得(データセンター施設の建物建設の工事請負契約の締結)に関するお知らせ)」にて、当社子会社であるピクセルハイ合同会社(以下、「ピクセルハイ」という。)が、福島県双葉郡大熊町にて整備が進められている産業団地「大熊中央産業拠点」内にデータセンター施設を建設するため、工事請負契約を締結した旨を開示しておりましたが、3月15日開催の取締役会にて、当該データセンターにおける水冷式冷却装置の設置を目的として、建設会社である株式会社エスケー(以下、「エスケー」という。)とデータセンター施設の地下水供給工事請負契約(以下、「本契約」という。)を締結いたしました。

 

1.本契約について

ピクセルハイでは、大熊中央産業拠点で生成AI向けのNVIDIA製H100を搭載した高性能GPUサーバを中心としたコンパクトで拡張性の高いコンテナ型データセンターの建設を進めております。当データセンターは水冷式の冷却装置を採用しており、地下水供給工事請負契約を株式会社エスケーと締結いたしました。

請負金額につきましては、経済産業省の自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金(製造・サービス業等立地支援事業)交付規程に従い3者見積もりを取得したうえで公正な価格にて決定をしております。

 

2.取得の日程

(1)取締役会決議日

2024年3月15日

(2)契約締結日

2024年3月15日

(3)物件引渡し期日

2024年12月期第3四半期頃(予定)

 

 

3.今後の見通し

当期の業績に与える影響につきましては軽微ではありますが、今後公表すべき事項が発生した場合には速やかに開示いたします。