第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、四半期報告書提出日(2023年8月10日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当社グループの当第1四半期連結累計期間における経営成績の概況は、連結売上高545,611千円(前年同四半期比22.2%減)となり、減収となりました。

 これは、主に前第1四半期連結累計期間にリリースしたHTML5ゲーム「Flyff Universe(フリフユニバース)」の売上高が前年同四半期と比較して減少したことによります。

 また、HTML5ゲーム事業に係る支払チャネリングフィーの減少により売上原価が減少しております。

 販売費及び一般管理費につきましては、主に「Flyff Universe(フリフユニバース)」に係るマーケティング活動費用が増加したことにより増加となりました。

 これらの結果、営業損失10,777千円(前年同四半期営業利益136,267千円)、経常利益9,053千円(前年同四半期経常利益88,886千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,233千円(前年同四半期親会社株主に帰属する四半期純利益99,988千円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績の概況は、次のとおりであります。

 

① 日本

 日本セグメントでは、連結子会社Gala Lab Corp.が開発したスマートフォンゲームアプリ「Rappelz(ラペルズモバイル)」について、2021年10月にアメリカ・カナダでのサービス提供を開始いたしましたが、2022年11月にサービス提供を一時終了いたしました。現在、「Rappelz(ラペルズモバイル)」にブロックチェーン技術を組み合わせてNFTゲーム/ブロックチェーンゲーム(※1)にリニューアルし、グローバルエリアにおけるリリースに向けて準備を進めております。NFTゲーム/ブロックチェーンゲームは、ゲーム内のアイテム等が暗号資産基盤技術であるブロックチェーン(※2)により「NFT(※3)化」され、ユーザーがゲーム内で得たアイテム等を暗号資産に変えて取引所等で売買が可能となります。これにより、ゲームの魅力をより高め、スマートフォンアプリ事業の収益化に向けて注力してまいります。サービス開始予定は、東南アジア、アメリカでの再リリースが2023年12月期(※)第2四半期、EU、台湾が2023年12月期(※)第3四半期を予定しております。

 また、連結子会社㈱ツリーフルが新規事業として沖縄県名護市で行っているツリーハウスリゾート事業は、ツリーハウス及び地上の建築物であるエアロハウスを1つのセットにして宿泊者に提供するリゾート事業であります。㈱ツリーフルは、2021年7月に「旅館業法に基づく旅館業営業許可申請」が許可され、日本で初めて宿泊料を受けて宿泊が可能なツリーハウスリゾートとして2021年8月にオープンいたしました。

 ツリーハウスリゾートのコンセプトは、「サステイナブル(持続可能な)リゾート」であり、化石燃料を使用せず、代わりに電気を使用し、使用量よりも多くの太陽光発電により持続可能な社会を構築することを目指しております。当社グループは、ツリーハウスリゾート事業について成長戦略を見出し、グループの企業価値向上を目指してまいります。

 当第1四半期連結累計期間において、上記のツリーハウスリゾート事業の売上高計上があったものの、前期に行ったクラウド関連事業における契約形態の変更等の影響により前年同四半期と比較し売上高(内部取引を含む)が減少いたしました。

 費用面では、主に貸倒引当金繰入額の減少により販売費及び一般管理費が減少いたしました。

 これらの結果、日本セグメントにおける売上高は13,984千円(内部取引を含む)と前年同四半期比で8,255千円(37.1%)の減少となり、セグメント損失が68,881千円(前年同四半期は60,146千円のセグメント損失)となりました。

 

② 韓国

 韓国セグメントでは、2022年5月にサービス提供を開始したHTML5ゲーム「Flyff Universe(フリフユニバース)」について、売上高が堅調に推移しているものの、前年同四半期のサービス提供開始後の売上高が大きかったことから前年同四半期と比較し売上高(内部取引を含む)が減少いたしました。HTML5ゲームは、ダウンロード不要でPC及びスマートフォン等、様々なデバイスからプレイが可能な接近性が高いゲームであります。現在、「Flyff Universe(フリフユニバース)」のHTML5ゲームの要素にブロックチェーン技術によるPlay To Earn(P2E)(※4)要素を組み合わせたNFTゲーム/ブロックチェーンゲーム「Flyff Universe(フリフユニバース)」を開発しており、2023年12月期(※)第3四半期のリリースを予定しております。

 スマートフォンアプリ事業では、現在、Gala Lab Corp.がスマートフォンゲームアプリ「Flyff Legacy(フリフレガシー)」を提供しており、また、連結子会社Gala Mix Inc.が歩数計アプリ「winwalk(ウィンウォーク)」、スマートフォンアプリ「winQuiz(ウィンクイズ)」及びスマートフォンアプリ「Poll Cash(ポールキャッシュ)」を提供しております。グローバルなネットワークを活かした多言語展開による配信を進めておりますが、前年同四半期と比較し売上高(内部取引を含む)が減少いたしました。

 オンラインゲーム事業では、Gala Lab Corp.の主力ゲーム「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」について、サービス提供を行っております。現在、ライセンス展開及びチャネリング(※5)展開を進めておりますが、前年同四半期と比較して売上高(内部取引を含む)が減少いたしました。

 さらに、当社グループは、収益貢献へのもう一つの施策として、Gala Lab Corp.、韓国における大手電機通信事業会社LG Uplus Corp.及び韓国最大規模のデジタルIT企業であるMegazone Corporationとメタバース(※6)キャンパスプラットフォーム「UVERSE(ユーバース)」事業(以下、「Meta Campus事業」という。)を進めております。Meta Campus事業は、メタバースプラットフォームによる仮想キャンパスを開発・構築し、大学等の教育機関に生徒のコミュニティ空間や大学入試説明会等のイベントの場としてメタバースプラットフォームを提供していく事業であります。業務の役割分担は、Gala Lab Corp.がメタバースプラットフォームの開発、LG Uplus Corp.が学校誘致及びマーケティング、Megazone Corporation がクラウド等のインフラ提供を担当いたします。現在、複数の有名大学と契約を締結しサービス提供の準備を進めております。

 費用面では、主に「Flyff Universe(フリフユニバース)」に係るマーケティング活動費用が増加したことにより販売費及び一般管理費が増加いたしました。

 これらの結果、韓国セグメントの売上高は544,229千円(内部取引を含む)と前年同四半期比で153,335千円(22.0%)の減収となり、セグメント利益が62,145千円(前年同四半期は200,286千円のセグメント利益)となりました。

 

(※)当社グループの決算期を3月から12月に変更いたしました。

(※1)NFTゲーム/ブロックチェーンゲームとは、暗号資産基盤技術であるブロックチェーン(※2)を利用し、ゲーム内アイテムが「NFT(※3)化」されているゲームをいいます。GameFi(GameとDecentralized Finance:ゲームと分散型金融を掛け合わせた造語)とも言われております。

(※2)ブロックチェーンとは、分散型ネットワークを構成する複数のコンピューターに暗号技術を組み合わせ、取引情報等のデータを同期して記録する手法であり、一定期間の取引データをブロック単位にまとめ、コンピューター同士で検証し合いながら正しい記録をチェーン(鎖)のようにつないで蓄積する仕組みであります。

(※3)NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)とは、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことであり、暗号資産と同じく、ブロックチェーン上で発行及び取引されるデジタルデータであります。

(※4)Play To Earn(P2E)とは、ブロックチェーンゲーム内で得た収入やポイントを暗号資産に変えて取引所等で売買が可能であり、このゲームで遊んで収入が得られることが「Play To Earn」(P2E)と呼ばれております。

(※5)チャネリングとは、オンラインゲーム等に関して、他社のゲームポータルサイトにてプレイできるようになるサービスをいいます。

(※6)メタバース(Metaverse)は、超を意味するメタ(meta)と宇宙を意味するユニバース(universe)から作られた合成語で、多人数が参加可能で、参加者がその中で自由に行動できるインターネット上に構築された多人数参加型の3次元仮想空間です。利用者はアバターと呼ばれる自分の分身を介して仮想空間に入ることでその世界の探索、他の利用者とのコミュニケーションを図ることができます。また、ユーザーが独自のゲームを作成し、他のユーザーにプレイさせて収益化することやユーザーがゲーム内のアイテム等をNFT(※3)として他のユーザーと暗号資産により売買することができる仕組みを構築できます。

 

(2)財政状態の状況

 当社グループの当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて33,231千円増加し、2,268,003千円となりました。

 主な増減は、資産では、現金及び預金が45,428千円、有形固定資産のその他(純額)が67,796千円増加した一方で、売掛金が72,444千円減少いたしました。現金及び預金は、主に売掛金の入金によるものであります。有形固定資産のその他(純額)は、主に㈱ツリーフルが建設中のツリーハウスに係る建設仮勘定の増加によるものであります。また、売掛金は、主に「Flyff Universe(フリフユニバース)」の売上高減少によるものであります。

 負債では、前受金が7,669千円、退職給付に係る負債が22,263千円増加いたしました。前受金は、主に宿泊予約に係るものであります。退職給付に係る負債は、主に勤務費用の増加によるものであります。

 純資産では、為替換算調整勘定が21,526千円、非支配株主持分が10,486千円、利益剰余金が1,233千円増加いたしました。利益剰余金は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上によるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 なお、評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき実施しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響については、その収束時期等を正確に予測することは困難な状況にありますが、日本でも感染症法上の分類が5類へ移行されるなど、社会活動が正常化に向かっている現状から概ね2023年12月にかけて徐々に収束していくとの仮定により期末時点で入手可能な情報に基づき会計上の見積りを行っております。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備投資資金であります。運転資金及び設備投資資金については、主に自己資本により調達することを基本としております。

 当社は2022年5月13日開催の当社取締役会において、第三者割当による新株式の発行及び第7回新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)の発行を決議し、2022年5月30日に払込手続が完了しており、事業運営上必要な資金を確保及び流動性の維持を図っております。

 本新株予約権により調達した5,231千円及び本新株予約権の行使により調達する550,012千円の合計額から発行諸費用の概算額を控除した552,588千円(手取概算額)の資金使途は、NFTゲーム/ブロックチェーンゲーム「Flyff Universe(フリフユニバース)」のマーケティング活動資金及び人件費等の運営資金に充当する予定であります。なお、本新株予約権の行使期間中に行使が行われない場合又は当社が取得した本新株予約権を消却した場合には、上記手取概算額は減少いたします。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。