文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針等
① 経営理念
当社グループは、インターネットにおけるコミュニティ関連サービスの提供を通じて、世界の人々の交流を促進し、新たな経済価値創造による社会の発展、国際交流促進による世界の平和に貢献することを経営理念としております。そのため、地球規模での人と人との交流を大切にしたいと考えております。
② 経営方針
当社グループは、「世界No.1のグローバル・オンライン・コミュニティ・カンパニー」を目指し、継続的な収益の拡大を実現するため、オンラインゲーム事業及びスマートフォンアプリ事業を中心にグローバルなビジネス展開を推進し、世界規模のビジネスネットワークの構築に向けて取り組んでおります。
(2)経営戦略等
当社グループは、ゲーム事業ではオンラインゲーム事業からスマートフォンアプリ事業を主力事業に移行すべく、スマートフォンアプリの開発とそのビジネスの推進を行ってまいりました。
スマートフォンアプリの開発においては、当社グループが開発したMMORPG(*)の2大タイトルであるPCオンラインゲーム「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」を題材としたスマートフォンアプリの開発に注力し、2014年12月にスマートフォンアプリ「Flyff All Stars(フリフオールスターズ)」のダウンロード配信を開始し、2017年1月にスマートフォンアプリ「Flyff Legacy(フリフレガシー)」のダウンロード配信を開始いたしました。また、2020年3月にはスマートフォンアプリ「Rappelz M(ラペルズモバイル)」の東南アジアでのダウンロード配信を開始し、欧米を中心とするグローバル地域での配信について2022年3月期のリリースに向けて準備を進めております。
当社グループは、スマートフォンアプリ事業の売上高拡大を図るため、良質なゲームタイトルに経営資源を集中することにより、スマートフォンアプリ事業の収益化に向けて注力してまいります。具体的には、「Rappelz M(ラペルズモバイル)」の今後サービス提供予定の欧米等のグローバル地域において、オンラインゲーム事業で培われた当社グループの強みであるグローバルなネットワークを活かした多言語展開を行い、スマートフォンアプリの事業展開に注力してまいります。
また、新たな収益獲得基盤を確立すべく、クラウド関連事業及びVR事業を進めてまいります。
*:Massively Multiplayer Online Role Playing Game:大規模多人数参加型ロールプレイングゲームのことであり、インターネットを利用し、数千人規模のユーザーが同時に参加して遊べるロールプレイングゲームであります。
事業別には以下の事業展開を計画しております。
① オンラインゲーム事業
当社グループは開発元として、既存タイトルのアップデートやイベント開催を継続し、パブリッシャーからの安定的な収益獲得を目指します。また、ブロックチェーンコインでのプレイが可能なブロックチェーンプラットフォーム等の新たなプラットフォームでのサービス展開や他社プラットフォームでプレイが可能となるチャネリング展開を進め、多くのファンに楽しんでもらえるようにサービス提供先を増やしてまいります。また、「Flyff Online(フリフオンライン)」をベースに、ダウンロード不要でPC及びスマートフォンでのプレイが可能なHTML5ゲームである「Flyff HTML5」の早期開発を目指します。これらにより、ゲームの提供先を増やし、オンラインゲーム事業の安定的な収益化に向けて注力してまいります。
② スマートフォンアプリ事業
現在サービス提供中のスマートフォンアプリ「winwalk(ウィンウォーク)」、「wingift(ウィンギフト)」及び「winQuiz(ウィンクイズ)」については、当社グループの強みであるグローバルなネットワークを活かした多言語展開による配信を進めております。
また、当社グループの2大タイトルの一つである「Rappelz M(ラペルズモバイル)」について、2020年3月に配信開始した東南アジアでのリリースに続き、「Rappelz M(ラペルズモバイル)」の主要エリアである欧米を中心とするグローバル地域での配信について2022年3月期のリリースに向けて準備を進めており、本格的なサービス展開に向けた各種プロモーション等のマーケティング活動を予定しております。なお、「Flyff Legacy(フリフレガシー)」については、2021年1月にライセンス及び運営権を他社に譲渡しており、運営サポートを継続してまいります。
③ クラウド関連事業
当社グループは、業務提携先であるMegazone Co.,Ltd.グループ(以下、Megazone社グループ)が行う日本でのアマゾン ウェブ サービス(AWS)等のクラウド事業について、当社グループがMegazone社グループをサポートし、クラウド関連事業を進めてまいります。
また、当社のクラウド関連事業を主体的に行うための収益基盤を確保するため、クラウド関連事業におけるM&Aを含む資本・業務提携を進めてまいります。
④ VR事業
当社グループは、業務提携先であるGPM Co.,Ltd.が行う「Monster VR」事業の日本での代理店としてプラットフォーム事業、販売代理店事業、テーマパーク事業を進めてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大について今後の収束時期の見通しがたっていない状況が続いているなかで、VR テーマパークの事業展開については現時点では優先度が低いと判断し、営業活動を見合わせております。VR テーマパークの事業展開については、今後の状況を慎重に検討した上で進めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、営業利益の業績回復を最も重要な経営目標としております。
当社グループは、売上高の拡大による企業の成長及び収益基盤の確立を最重要課題と認識しており、利益確保体制の確立を目標としております。
(4)経営環境
① 事業を行う市場の状況
当社グループのオンラインゲーム事業及びスマートフォンアプリ事業における、市場の動向は以下のとおりとなっております。
グローバルゲーム市場における2021年度のオンラインゲーム市場は、前年度比1.7%減の359億ドルに対して、スマートフォンゲーム市場は、前年度比4.4%増の907億ドルになると予想されております(newzoo「2021 Global Games Market Report 」より)。
当社は、グローバルのオンラインゲーム市場及びスマートフォンゲーム市場について、以下のように分析しております。
オンラインゲーム市場において、2020年度は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による、海外におけるロックダウンや外出自粛に伴う、いわゆる「巣ごもり消費」が生じたことから市場全体が拡大したものの、2021年度は、新型コロナウイルスによる影響が落ち着いていくものと分析しております。一方でスマートフォンゲーム市場においては、2021年度も継続して市場の成長が見込まれているものと分析しております。但し、ゲームの収益性は個別タイトルの人気に左右される要素が大きく、また、市場で新しくリリースされるタイトルも多いことから競争が激しい市場であると認識しております。
② 競合他社との競争優位性
当社グループの競争優位性として以下を認識しております。
a.当社グループが開発したMMORPGの2大タイトルである「Flyff」及び「Rappelz」の顧客基盤
PCオンラインゲーム「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」の世界5,000万ダウンロード実績
b.世界各国への配信ネットワーク
北米・欧州・アジア・オセアニア・中東等、世界20ヶ国以上に展開
c.多言語対応の開発力・サポート力
英語版、韓国語版、中国語版、ドイツ語版、フランス語版、スペイン語版、アラビア語版、ロシア語版等の多言語展開による開発・サポート体制
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは「グローバル・オンライン・コミュニティ・カンパニー」として、オンライン・コミュニティ関連事業をビジネスの中核に捉えて早期の収益基盤確立を目指し、数々の施策に取り組んでおりますが、以下の課題を認識しており、次期以降につきましても積極的に対処していく所存であります。
① スマートフォンアプリ事業の早期収益化
当社グループは、スマートフォンアプリ事業の早期収益化を目指しております。当社グループが開発し2014年12月にダウンロード配信を開始し、2016年10月にサービス提供を終了したスマートフォンアプリ「Flyff All Stars(フリフオールスターズ)」や、ライセンスを獲得し2016年9月にダウンロード配信を開始したスマートフォンアプリ「Arcane(アーケイン)」は、いずれも累計100万人以上のダウンロード者数を獲得いたしましたが、オンラインゲーム事業の減益を補うまでの収益貢献には至っておらず、更なるスマートフォンアプリ事業の売上高拡大を図る必要があります。オンラインゲーム事業で培われた当社グループの強みであるグローバルなネットワークを活かした多言語展開により、日本国内だけではなく、海外市場でも活かせる新たな収益源とすべくスマートフォンアプリ事業の展開に注力してまいります。
② 新たな収益基盤の確立
当社は、主力事業であるオンラインゲーム事業、スマートフォンアプリ事業による売上高の拡大による企業成長及び収益基盤の確立並びに利益確保のための体制確立を目標としております。しかしながら、主力事業であるゲーム事業は市場変化が激しく、ユーザーニーズの移り変わりが早いため、収益基盤は不安定であり、ゲーム事業以外の収益源を確保するとともに安定的な収益基盤を確立することが重要な経営課題であると認識しております。
当社グループは、新たな収益獲得基盤を確立すべく、クラウド関連事業及びVR事業を進めてまいります。
③ 資金調達
当社グループは、スマートフォンアプリ事業及び新規事業を推進する上で、ライセンス取得、開発及びプロモーション等の資金が必要であります。次期以降も資金調達について引き続き検討してまいります。
なお、当社は2020年5月25日付取締役会において、第三者割当による新株式の発行及び第6回新株予約権の発行を決議し、2020年6月10日に払込手続が完了しております。
④ オンラインゲーム事業の安定的な収益化
当社グループは、連結子会社Gala Lab Corp.が開発したオンラインゲーム「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」を世界各国のパブリッシングパートナーを通じてグローバルに展開しております。今後、既存タイトルのバージョンアップの強化、他社プラットフォームでプレイが可能となるチャネリング展開を進めてまいります。また、「Flyff Online(フリフオンライン)」をベースに、ダウンロード不要でPC及びスマートフォンでのプレイが可能なHTML5ゲームである「Flyff HTML5」の早期開発を目指します。これらにより、ゲームの提供先を増やし、オンラインゲーム事業の安定的な収益化に向けて注力してまいります。
⑤ 内部統制システムの適正維持
当社グループは、内部統制システムの適正な維持を重要な対処すべき課題と認識しております。
引き続き、財務情報の精度並びに正確性確保を目的に、在外連結子会社を含めた経理体制の整備、適切な業務プロセスの構築を継続的に取り組んでいく所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、本文の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月28日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営戦略について
当社グループは、オンラインゲーム事業のグローバル展開に経営資源を集中させておりましたが、スマートフォンアプリ事業に大きく体制をシフトしております。この展開の過程で段階的に売上高、営業利益及び経常利益を増大できるものと考えております。当連結会計年度におきましてはオンラインゲーム事業の減益を補う収益貢献には至りませんでした。今後、スマートフォンアプリ事業の開発費用を売上高の増加が上回ることで営業損失及び経常損失は改善していく見込みでありますが、効果を上げることができない場合には財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業に伴うリスクについて
① インターネット業界動向におけるリスクについて
当社グループの属するインターネット業界は、新技術の出現やインターネット環境の変化の影響を強く受ける分野であります。そのため、インターネットにおける新技術の開発、新方式の採用、新サービスの出現、新法的規制あるいは、競合会社の台頭により、当社グループ事業の急速な陳腐化や市場性の低下を招き、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② オンラインゲーム開発及び運営に伴うリスクについて
当社グループでは、当社連結子会社Gala Lab Corp.にてオンラインゲームの開発を行っておりますが、開発が想定どおりに進まない場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、パブリッシャー各社においてオンラインゲームの運営を行っておりますが、システムトラブルやハッキングによるIDの不正利用があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、既存タイトルのアップデートや新たなプラットフォームでの展開が計画通り進まない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2022年3月期は、連結子会社Gala Lab Corp.が開発したオンラインゲーム「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」の各種アップデート並びに他社プラットフォームでプレイが可能となるチャネリング展開により新規ユーザーの獲得に注力してまいります。また、「Flyff Online(フリフオンライン)」をベースに、ダウンロード不要でPC及びスマートフォンでのプレイが可能なHTML5ゲームである「Flyff HTML5」の早期開発を目指します。
③ スマートフォンアプリ開発及び運営に伴うリスクについて
当社グループが提供する、スマートフォン、タブレットPC向けのアプリやプラットフォームはユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、ユーザーのニーズに対応したアプリの開発若しくはサービス提供が困難となった場合は、ユーザーへの訴求力低下等により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、アプリの開発やグローバルなネットワークを活かした多言語展開が計画通り進まない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2022年3月期は、「Rappelz M(ラペルズモバイル)」について、欧米等のグローバル地域での多言語展開によるサービス提供の準備を進めております。
(3)新規事業に係るリスクについて
① クラウド関連事業
当社は、Megazone Cloud Corporationのクラウド事業の日本展開に関して業務提携基本契約を締結し、Megazone Cloud Corporationの日本法人であるMEGAZONE株式会社が行うアマゾン ウェブ サービス(AWS)等のクラウド事業を全面的にサポートすることによりクラウド関連事業を進めてまいります。しかしながら、当該事業を取り巻く環境の変化等により、予定どおり事業展開が出来ない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② VR事業
当社は、GPM Co.,Ltd.のMonster VRの日本展開に関して業務提携契約を締結し、日本における営業代理店としてVR事業を進めてまいります。しかしながら、当該事業を取り巻く環境の変化等により、予定どおり事業展開が出来ない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替変動及び税金に係るリスクについて
当社グループにおけるオンラインゲーム事業及びスマートフォンアプリ事業のサービス提供は世界各国に展開しており、海外でのサービス提供は、外国通貨により決済が行われております。また、在外子会社は、現地通貨により財務諸表を作成しております。そのため、為替の変動幅が大きくなった場合は、為替差損益や為替換算調整勘定が計上される等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは為替予約等のデリバティブ取引を行っておりません。
また、当社グループ内の在外子会社との取引には移転価格税制のリスクが存在いたします。当社グループとしては、十分にリスク管理を行った上でグループ内の取引条件を決定しておりますが、移転価格税制上の問題を税務当局から指摘された場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)資金調達について
当社は2020年5月25日付取締役会において、Megazone Cloud Corporationを割当先とする第三者割当による第6回新株予約権の発行を行うことを決議し、資金調達を行うこととしております。しかし、新株予約権の性質上、行使価額が市場価額を上回っている状況においては、行使が進まない状況になり、この様な状況が継続する場合は、資金需要に沿った調達が困難になる可能性があり、その場合においては、当社の事業の遂行に支障をきたす可能性があります。
具体的には、当社のクラウド関連事業を主体的に行うための収益基盤を確保するため、上記新株予約権の行使により調達する資金をクラウド関連事業におけるM&Aを含む資本・業務提携のための資金に充当する予定であります。新株予約権の行使期間は、第6回新株予約権は2020年6月10日から2022年6月9日まででありますが、当該行使期間に新株予約権が行使されない場合には、当初計画通りに資金調達ができない可能性があります。資金調達できない場合は、他の資金調達により充当、又は、中止・規模縮小等により対応する予定であります。
(6)新型コロナウイルスの影響について
新型コロナウイルス感染拡大に関して、当社グループは従業員の安全を最優先に国内でのテレワーク(在宅勤務)の原則化等対応を実施し、状況を注視しておりますが、今後の経過によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、前連結会計年度において営業損失395,548千円及び親会社株主に帰属する当期純損失445,752千円を計上しております。また、当連結会計年度において売上高が前連結会計年度に比べて138.8%増加し985,413千円となり、営業利益146,382千円及び親会社株主に帰属する当期純利益217,287千円を計上しております。これは、ライセンス譲渡等による売上高を含む一時的な売上によるものであり、依然として安定的な営業利益が計上できる状況に回復しておりません。現在の低迷した売上状況が継続すれば営業損失が継続し資金繰りに懸念が生じる可能性があります。当該状況等により継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループでは、当該状況を早期に解消又は改善すべく対応策に取り組んでおりますが、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。当該状況を早期に解消又は改善すべく、以下の対応策を実施してまいります。
まず、スマートフォンアプリ事業において、自社グループ開発のゲームアプリ「Rappelz M(ラペルズモバイル)」を2020年3月から東南アジアでサービス提供しております。「Rappelz M(ラペルズモバイル)」の東南アジアでのサービス提供については、一部のユーザーの低スペック端末でゲームのグラフィックを負荷なく映し出すことができずユーザー離れが生じたことから売上が低調に推移いたしました。そのため、低スペック端末でも利用可能になるようにソフトウェアの改良等を行ったことからグローバルエリアにおけるリリースが遅延いたしました。その後、ユーザーの評価を参考にゲームのクオリティの向上や一部の機能の見直し、また、ゲーム提供会社及びマーケティング会社等とリリース日の調整を行い、リリースに向けて準備を進めております。サービス開始予定は、アメリカが2022年3月期第2四半期、EUが2022年3月期第3四半期、韓国が2022年3月期第4四半期、アラビア語圏が2022年3月期第4四半期を予定しております。これらのスマートフォンアプリ事業の売上高拡大を図るため、良質なゲームタイトルに経営資源を集中することにより、スマートフォンアプリ事業の収益化に向けて注力してまいります。
次に、オンラインゲーム事業において、「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」については他社プラットフォームでプレイが可能となるチャネリング展開を進めてまいります。また、「Flyff Online(フリフオンライン)」をベースに、ダウンロード不要でPC及びスマートフォンでのプレイが可能なHTML5ゲームである「Flyff HTML5」の早期開発を目指します。これらにより、ゲームの提供先を増やし、オンラインゲーム事業の安定的な収益化に向けて注力してまいります。
さらに、ゲーム事業以外の新たな収益基盤を構築するため、クラウド関連事業及びVR事業を新規事業として進めてまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、世界規模で拡大する新型コロナウイルス感染症に伴い、外出自粛や休業要請、緊急事態宣言の発出などの影響により、個人消費や企業活動が著しく制限され、急速に景気が悪化しました。一部で持ち直しの動きがみられたものの、まん延防止等重点措置や再び緊急事態宣言が発出されるなど新型コロナウイルス感染症の収束の見通しは立たず、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社及び連結子会社(以下、「当社グループ」という。)は従業員の安全を最優先に国内でのテレワーク(在宅勤務)の原則化、会議のオンライン化等、新たな生活様式に対応しながら「世界No.1 のグローバル・オンライン・コミュニティ・カンパニー」を目指し、オンラインゲーム事業及びスマートフォンアプリ事業を進めてまいりました。
当社グループの当連結会計年度における経営成績の概況は以下のとおりであります。
当連結会計年度は、連結売上高985,413千円(前期比138.8%増)となり、大幅な増収となりました。これは、主にオンラインゲーム事業及びスマートフォンアプリ事業の売上高が前期と比較して増加したことによります。
また、スマートフォンアプリ事業の支払ロイヤリティの増加により売上原価が増加しております。
販売費及び一般管理費につきましては、開発人員の人件費が増加したものの、前期と比較してマーケティング活動費用が減少したことから、減少となりました。
また、投資有価証券売却益4,999千円、新株予約権戻入益9,323千円を特別利益として計上した一方で、差入保証金の回収不能見込額として本社移転損失3,167千円を特別損失に計上いたしました。
これらの結果、営業利益146,382千円(前期は営業損失395,548千円)、経常利益213,390千円(前期は経常損失410,074千円)、親会社株主に帰属する当期純利益217,287千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失445,752千円)となりました。
セグメントごとの経営成績の概況は、次のとおりであります。
a.日本
日本セグメントでは、2019年11月に「FOX-Flame Of Xenocide-(フォックス)」のサービス提供を終了したこと及び2020年9月に「Arcane(アーケイン)」英語版についてユーザー数の減少のためサービス提供を終了したことにより売上の減少があったものの、クラウド関連事業の売上の増加により、前期と比較し売上高(内部取引を含む)が増加いたしました。なお、クラウド関連事業は、韓国のMegazone社グループのクラウド事業の日本展開に関して、日本国内の営業サポート業務、運営サポート業務、採用及び人事管理サポート業務、イベントサポート業務を行っております。
費用面では、主に「FOX-Flame Of Xenocide-(フォックス)」に係る運営費用の減少により販売費及び一般管理費が減少いたしました。
これらの結果、日本セグメントにおける売上高は54,649千円(内部取引を含む)と前期比で6,855千円(14.3%)の増加となり、セグメント損失が164,138千円(前期は222,907千円の損失)となりました。
b.韓国
韓国セグメントでは、スマートフォンアプリ事業において、連結子会社Gala Lab Corp.が開発したスマートフォンゲームアプリ「Flyff Legacy(フリフレガシー)」について、2021年1月において、韓国のWAY2BIT Co., Ltdとライセンス及び運営権の譲渡契約を締結したことにより、ライセンス譲渡による一時的な売上が発生いたしました。他方、連結子会社Gala Mix Inc.が開発した歩数計アプリ「winwalk(ウィンウォーク)」について、グローバルなネットワークを活かした多言語展開による配信を進めており、売上高が順調に推移しております。また、Gala Mix Inc.が開発したスマートフォンアプリ「winQuiz(ウィンクイズ)」について、2021年3月にイギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリアの各地域において英語版の配信を開始いたしました。これらの一時的な売上及びユーザーへのアイテム販売等の増加により、前期と比較し売上高(内部取引を含む)が増加いたしました。
なお、Gala Lab Corp.が開発し2020年3月に東南アジアにおいて英語版の配信を開始したスマートフォンゲームアプリ「Rappelz M(ラペルズモバイル)」については、一部のユーザーの低スペック端末でゲームのグラフィックを負荷なく映し出すことができずユーザー離れが生じたことから売上が低調に推移いたしました。そのため、低スペック端末でも利用可能になるようにソフトウェアの改良等を行ったことからグローバルエリアにおけるリリースが遅延いたしました。その後、ユーザーの評価を参考にゲームのクオリティの向上や一部の機能の見直しを行いました。現在、ゲーム提供会社及びマーケティング会社等とリリース日の調整を行い、リリースに向けて準備を進めております。サービス開始予定は、アメリカが2022年3月期第2四半期、EUが2022年3月期第3四半期、韓国が2022年3月期第4四半期、アラビア語圏が2022年3月期第4四半期を予定しております。
一方、オンラインゲーム事業では、Gala Lab Corp.の主力ゲーム「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」において、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による、海外における感染症拡大防止のためのロックダウンや外出自粛に伴う、いわゆる「巣ごもり消費」が生じたこと、ライセンス展開及びチャネリング(※)展開により新規ユーザーの獲得に注力したこと並びにゲーム提供会社の過年度の契約に係るパブリッシング権の権利不行使に基づくライセンスフィー等の収益化による一時的な売上が発生したことにより、前期と比較して売上高(内部取引を含む)が増加いたしました。
ライセンス展開においては、当社の強みであるグローバルなネットワークを活かした多言語展開によるサービス提供として、「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」について、2020年7月に台湾のゲーム提供会社Digeam Co., Ltd.によりサービス提供を開始いたしました。
また、「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」の北アメリカ・ヨーロッパでのサービス提供については、従来、韓国のゲーム運営会社Webzen Inc.がサービス提供しておりましたが、2020年9月に、韓国のゲーム運営会社WAY2BIT Co., Ltdが提供するブロックチェーンプラットフォーム「BORA ISLAND」でのサービス提供を開始いたしました。「BORA ISLAND」では、ユーザーは暗号資産であるブロックチェーンコインBORAでのプレイが可能であるため、新規ユーザーとして「BORA ISLAND」会員の取込みと、運営会社によるブロックチェーンコインBORAを使った効果的なマーケティングでのユーザー数の増加による売上高の増加を目指してまいります。
チャネリング展開においては、「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」について、2021年1月に、WAY2BIT Co., Ltdとグローバルライセンス契約、チャネリング契約及び運営サポート契約を締結いたしました。当該チャネリング契約の締結に基づき、WAY2BIT Co., Ltdは、2021年3月に東南アジアにおいて、LINE株式会社が提供しているプラットフォーム「LINE POD」により「Flyff Online(フリフオンライン)」及び「Rappelz Online(ラペルズオンライン)」のサービス提供を開始し、Gala Lab Corp.は、ライセンス収入及び運営サポート収入を得ることとなりました。
さらに、今後の収益貢献への施策として、Gala Lab Corp.は、「Flyff Online(フリフオンライン)」をベースに、ダウンロードが不要でPC及びスマートフォンでのプレイが可能なHTML5ゲームである「Flyff HTML5」の開発に着手いたしました。これらにより、ゲームの提供先を増やし、オンラインゲーム事業の安定的な収益化に向けて注力してまいります。
費用面では、「Flyff Legacy(フリフレガシー)」に係るマーケティング活動費用が、前期と比較して減少している一方で、ソフトウエア償却費及び開発人員の人件費が増加したことにより販売費及び一般管理費が増加いたしました。
これらの結果、韓国セグメントにおける売上高は964,573千円(内部取引を含む)と前期比で557,329千円(136.9%)の増収となり、セグメント利益が310,298千円(前期は173,545千円の損失)となりました。
(※)チャネリングとは、オンラインゲーム等に関して、他社のゲームポータルサイトにてプレイできるようになるサービスをいいます。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて729,265千円増加し、825,375千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、獲得した資金は381,343千円(前期は292,088千円の資金使用)となりました。支出の主な内訳は税金等調整前当期純利益224,455千円であり、収入の主な内訳は前受収益の増加102,485千円、長期前受収益の減少29,394千円であります。前受収益の増加は、主にライセンスフィーの受取によるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、獲得した資金は1,133千円(前期は729千円の資金使用)となりました。収入の主な内訳は投資有価証券の売却による収入5,250千円、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出4,088千円であります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、獲得した資金は310,100千円(前期は303,211千円の資金獲得)となりました。収入の主な内訳は、株式の発行による収入300,006千円、新株予約権の発行による収入10,093千円であります。株式の発行による収入及び新株予約権の発行による収入は、2020年5月25日付取締役会決議に基づく第三者割当による新株式及び新株予約権の発行によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績については、当社は受注生産を行っていないため、受注状況の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
当連結会計年度 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 |
|
|
金額(千円) |
前期比(%) |
|
|
日本 |
27,802 |
△15.3 |
|
韓国 |
957,611 |
152.1 |
|
合計 |
985,413 |
138.8 |
(注)1 セグメント取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
WAY2BIT Co., Ltd |
- |
- |
474,123 |
48.1 |
|
Webzen Dubline Ltd. |
105,011 |
25.4 |
69,948 |
7.1 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産及び負債の報告数値、決算期間における収入及び費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、退職給付に係る負債及び繰延税金資産、固定資産の減損損失等であり、継続して評価を行っております。
なお、評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき実施しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響については、依然として不確実性が高く、将来事業計画等の見積数値に反映させることが難しい要素がありますが、新型コロナウイルスの感染拡大が少なくとも2022年3月まで続くものと仮定し、期末時点で入手可能な情報に基づき会計上の見積りを行っております。
② 財政状態の分析
a.資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて338.2%増加し、901,705千円となりました。これは主に現金及び預金が729,265千円、前払費用が10,009千円増加したことに対して、未収入金が44,272千円減少したことによります。現金及び預金の増加は、主に新株発行及びライセンスフィーの受取によるものであり、前払費用の増加は、賃借料の支払によるものであります。また、未収入金の減少は、WAY2BIT Co., Ltdとのライセンス契約金の入金によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて4.6%増加し、183,694千円となりました。これは主に長期前払費用が11,326千円増加したことによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて184.6%増加し、1,085,399千円となりました。
b.負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて90.5%増加し、303,052千円となりました。これは主に前受収益が113,528千円、未払金が39,879千円増加したことに対して、未払費用が36,113千円減少したことによります。前受収益の増加は、主にライセンスフィーの受取によるものであり、未払金の増加は、主にサーバー費用の増加によるものであります。未払費用の減少は、主にゲーム提供会社の過年度の契約に係るパブリッシング権の権利不行使に基づくライセンスフィー等の収益化による振替によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて7.1%増加し、478,536千円となりました。これは主に退職給付に係る負債が34,817千円増加したことによります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて29.0%増加し、781,589千円となりました。
c.純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べて528,202千円増加し、303,810千円となりました。これは主に資本金が150,003千円、資本剰余金が150,003千円それぞれ増加し、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が217,287千円増加したことによるものであります。資本金及び資本剰余金の増加は、2020年5月25日付取締役会決議に基づく第三者割当による新株式の発行によるものであります。
③ 経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における業績の概況は、連結売上高985,413千円(前期比138.8%増)となり、大幅な増収となりました。
これは、主にオンラインゲーム事業、スマートフォンアプリ事業の売上高が前期と比較して増加したことによります。オンラインゲーム事業では、当連結会計年度において、新型コロナウイルスによる「巣ごもり消費」が生じたこと、ライセンス展開及び他社プラットフォームでプレイが可能となるチャネリング展開により新規ユーザーの獲得に注力したこと並びにゲーム提供会社の過年度の契約に係るパブリッシング権の権利不行使に基づくライセンスフィー等の収益化による一時的な売上が発生したことにより、前連結会計年度に比べて144.8%増の397,226千円となりました。また、スマートフォンアプリ事業では、「Flyff Legacy(フリフレガシー)」のライセンス譲渡による一時的な売上が生じた他、「winwalk(ウィンウォーク)」、「wingift(ウィンギフト)」について、グローバルなネットワークを活かした多言語展開による配信を進めており、売上高が順調に推移した結果、前連結会計年度に比べて117.0%増の510,687千円となりました。その他事業では、オンラインゲーム運営会社に対するマーケティングサポート売上高の発生及び新規事業であるクラウド関連事業の売上高の増加があり、前連結会計年度に比べて412.5%増の77,499千円となりました。
b.売上原価
売上原価は、売上高増加に伴う支払ロイヤリティ及びサーバー費用の増加により、前連結会計年度に比べて38.3%増の167,390千円となりました。
c.売上総利益
売上総利益は前連結会計年度と比べて180.4%増加の818,023千円であり、売上高に対する割合は83.0%と前連結会計年度比で12.3ポイントの増加となりました。
d.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて2.3%減少の671,641千円となり、売上高に対する割合は68.2%と、前連結会計年度比で98.4ポイントの減少となりました。主な要因は開発人員の人件費が増加したものの、「Flyff Legacy(フリフレガシー)」に係るマーケティング活動費用が減少したことによるものであります。なお、販売費及び一般管理費の主な内訳は、給料及び手当262,176千円、役員報酬100,304千円であります。
e.営業利益
営業損益は146,382千円の営業黒字(前連結会計年度は395,548千円の営業赤字)となりました。これは、主に売上高の増加に伴う売上総利益の増加によるものであります。
当連結会計年度は、上記のとおり一時的な売上等もあり、当社の経営目標である営業利益の業績回復を営業黒字により達成いたしましたが、今後も、業績回復に向けてスマートフォンアプリ事業の早期収益化や新たな収益基盤の確立により売上高拡大を図るべくスマートフォンアプリ事業及び新規事業の事業展開に注力してまいります。
f.営業外損益
営業外収益
営業外収益は67,008千円となりました。主な内訳は、ライセンスフィーの対価として受領した暗号資産(BORAコイン)を売却したことに伴う暗号資産売却益46,960千円、為替差益14,129千円、新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金及び事業継続緊急対策(テレワーク)助成金による助成金収入3,044千円であります。
g.特別損益
特別利益
特別利益は14,323千円となりました。内訳は、投資有価証券売却益4,999千円、行使期間満了等による新株予約権戻入益9,323千円であります。
特別損失
特別損失は3,258千円となりました。内訳は、差入保証金の回収不能見込額として本社移転損失3,167千円であります。
④ キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、収益基盤の確立に取り組んでおり、当期はスマートフォンアプリ事業の拡大と収益獲得に注力いたしました。次期以降も当該事業拡大による影響が続くと認識しております。スマートフォンアプリ事業における開発の成否、サービス提供準備やダウンロード配信等のスケジュールが遅延する等の変動要因が、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備投資資金であります。運転資金及び設備投資資金については、主に自己資本により調達することを基本としております。
当社は2020年5月25日付取締役会において、第三者割当による新株式(以下「本新株式」といいます。)の発行及び第6回新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)の発行を決議し、2020年6月10日に払込手続が完了しており、事業運営上必要な資金を確保及び流動性の維持を図っております。
本新株式により調達した293,326千円(手取概算額)の資金使途は、「Rappelz M(ラペルズモバイル)」のマーケティング活動資金に充当する予定であります。また、本新株予約権及びその行使により調達する1,005,343千円(手取概算額)の資金使途は、クラウド関連事業におけるM&Aを含む資本・業務提携のための資金に充当する予定であります。なお、本新株予約権の行使期間中に行使が行われない場合又は当社が取得した新株予約権を消却した場合には、上記手取概算額は減少いたします。
また、当社グループの設備投資計画につきましては、重要な設備の新設等及び重要な設備の除却の計画はありません。