第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善し、景気は緩やかな回復傾向で推移しました。一方で、欧米における高金利水準の継続に伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、中東情勢、金融資本市場の変動等の影響に注意する必要があります。

当社グループにおいては、葬祭・婚礼事業で小規模化や簡素化が継続しました。また、石材事業やその他(装販部門)で円安進行や物流コストの高騰による仕入価格の上昇等が生じました。

このような環境の下、葬祭事業では、小規模葬儀ニーズに対応した葬祭会館5施設の開設、同葬祭会館1施設の開設準備を推進したほか、婚礼事業では、婚礼会場を閉館した福島県福島市においてケータリング施設の開設とバンケットサービス再開準備をし、「第4次中期経営計画」(2023年3月期~2025年3月期)の重点施策である「経営資源の集中と深化」に取り組みました。

当中間連結会計期間における当社グループの経営成績は、葬祭事業で増収となりました。収益面は、前年同期に計上していた外貨建取引に係る為替換算による為替差益を計上しなかったことに加え、当中間連結会計期間は子会社の増加に伴う経費の増加、前連結会計年度に閉館した婚礼会場にかかる遊休資産諸費用や固定資産除却損等を計上したことにより、減益となりました。

以上の結果、売上高は4,874百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益は268百万円(同2.5%増)、経常利益は299百万円(同20.7%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は126百万円(同46.3%減)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであり、売上高についてはセグメント間の内部売上高または振替高を除き記載しております。

 

① 葬祭事業

営業エリアの死亡者数は微増傾向で推移しました。一方で、コロナ禍以降も葬儀の小規模化・簡素化が継続しております。

このような状況の下、小規模葬儀専用会館の充実を図るため、葬祭会館5会館の開設、1会館の開設準備を進めました。また、葬儀規模に合わせたプランへの切り替えや事前相談会・会館イベントによる顧客の囲い込みに注力しました。飲食やオプション販売が好調だったことにより葬儀施行単価及び法事施行単価等が増加しました。更に、前連結会計年度に連結子会社化した株式会社喜月堂セレオが業績に貢献しました。一方で、労務費・人件費やのれん償却額等の経費は増加いたしました。

その結果、売上高は3,099百万円(前年同期比18.3%増)、営業利益は200百万円(同12.3%減)となりました。

葬祭会館のオープン状況

オープン年月

葬祭会館名

所在地

2024年5月

とわノイエ 門田

福島県会津若松市

2024年8月

とわノイエ 鎌田

福島県福島市

2024年8月

とわノイエ 峰

栃木県宇都宮市

2024年8月

とわノイエ 鶴田

栃木県宇都宮市

2024年9月

こころ斎苑 大槻

福島県郡山市

2024年12月(予定)

とわノイエ 矢野目

福島県福島市

 

② 石材事業

国際情勢の影響による原石不足は解消しているものの、円安進行や物流コストの高騰により、仕入価格の上昇が継続しました。仕入価格が高騰する中、石材使用量の縮小化や廉価な石種への需要が高まっております。

このような状況の下、石材卸売においては、販売価格の見直しを実施し、石材卸売単価が増加したものの、販売数量は大幅に減少しました。石材小売においては、イベントの開催やリフォーム・メンテナンスの営業を強化し、リフォームや墓じまい等の受注が増加しました。しかしながら、石材事業全体では石材卸売の販売数量の減少が大きく影響しました。

その結果、売上高は1,212百万円(前年同期比11.7%減)、営業利益は80百万円(同31.8%減)となりました。

 

③ 婚礼事業

営業エリアの婚礼施行件数は減少傾向で推移しました。また、コロナ禍以降も小規模化・簡素化が継続しております。

このような状況の下、営業規模の適正化を図り規模を縮小したため、婚礼施行件数や宴会施行件数は大幅に減少しました。一方で、2024年3月に閉館した「クーラクーリアンテ サンパレス」(福島県福島市)のケータリングや宴会等の料飲関連業務の受け皿として、ケータリング施設「フーズワークスサンパレス」(福島県福島市)を開設し、2024年4月よりケータリングを受注開始し、2024年10月の宴会会場「f’s sunpalace(エフズサンパレス)」(福島県福島市)の開設に向け準備を進めました。

その結果、売上高は206百万円(前年同期比52.1%減)、営業損失は54百万円(前年同期は営業損失67百万円)となりました。

 

④ 生花事業

葬儀の小規模化が継続し、生花需要は減少傾向で推移しました。

このような状況の下、葬儀社への生花商品の提案、生花店や葬儀社等へのDM・SNSによる情報発信を積極的に実施しましたが、葬儀の小規模化の影響により、生花の卸売数量等は減少しました。一方で、グループ内からの人員の移管等に伴い人件費は増加したものの、業務の見直しにより経費の圧縮に努めました。

その結果、売上高は274百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は59百万円(同11.9%増)となりました。

 

⑤ 互助会事業

互助会の新規会員募集や葬儀施行後の再加入促進等に注力するとともに、経費の圧縮等に努めました。

その結果、売上高は3百万円(前年同期比5.6%減)、営業損失は7百万円(前年同期は営業損失10百万円)となりました。

 

⑥ その他

円安進行や物流コストの高騰により、仕入価格が上昇しました。

このような状況の下、オリジナル紙棺「悠舟」や高級棺の販売促進等に注力し、棺の卸売単価が増加しましたが、卸売先の施行件数の影響により棺の卸売数量が減少しました。

その結果、売上高は73百万円(前年同期比10.9%減)、営業損失は2百万円(前年同期は営業利益0百万円)となりました。

 

財政状態の状況は次のとおりであります。

(資産合計)

 当中間連結会計期間末の資産合計は18,890百万円(前連結会計年度末比2.0%減)となりました。

 流動資産は4,512百万円(同0.7%減)となりました。これは主に有価証券が129百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が48百万円、その他(未収還付法人税等)が102百万円減少したことによるものです。

 固定資産は14,378百万円(同2.3%減)となりました。これは主に建物及び構築物が188百万円増加した一方で、土地が200百万円、投資有価証券が190百万円、その他(繰延税金資産)が116百万円減少したことによるものです。

 

(負債合計)

 当中間連結会計期間末の負債合計は10,220百万円(前連結会計年度末比4.4%減)となりました。

 流動負債は1,049百万円(同30.5%減)となりました。これは主に買掛金が30百万円、未払法人税等が79百万円、その他(未払金)が230百万円減少したことによるものです。

 固定負債は9,170百万円(同0.1%減)となりました。これは主に長期借入金が9百万円、前受金復活損失引当金が3百万円減少したことによるものです。

 

(純資産合計)

 当中間連結会計期間末の純資産合計は8,670百万円(前連結会計年度末比1.1%増)となりました。これは主に利益剰余金が70百万円増加したことによるものです。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10百万円増加し3,132百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローで得られた資金は298百万円(前年同期は369百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前中間純利益の計上288百万円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は211百万円(前年同期は878百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出348百万円、有形固定資産の売却による収入219百万円、固定資産の除却による支出41百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は76百万円(前年同期は274百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出18百万円、配当金の支払額56百万円によるものです。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)主要な設備

 当中間連結会計期間において、主要な設備の重要は変更はありません。

 

(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 資本の財源及び資金の流動性に係る情報について、前連結会計年度の有価証券報告書「資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載した内容から重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。