当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
当連結会計年度の中間連結会計期間においては、多くの国でインフレがピークを過ぎ、日本を除く各国中銀は金融引き締めから緩和に転じ始めました。一方、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、緊迫化する中東情勢などの地政学リスク、中国における国内需要低迷と不動産市況の悪化による景気の停滞、また、米国大統領選挙の結果及び政策変更に伴う不確実性を絶えず注視していく必要があります。
当社グループがビジネスを展開する地域を概観すると、米国の4~6月期GDPは、前期比+3.0%と8期連続のプラス成長となっています。9月のFOMCでは雇用情勢の軟化を踏まえ0.5%の利下げを行いました。
EU経済圏の4~6月期GDPは、潜在成長率を下回る前年比+0.6%と低成長が続いております。しかしながら、9月のインフレ率は3年ぶりに2.0%を下回っており、個人消費の回復に加えて、ECBの利下げによりEU経済は緩やかに回復に向かうとみられます。
中国においては、住宅販売面積が前年割れとなるなど不動産不況が続いており、4~6月期GDPは、前年比+4.7%と1~3月期の+5.3%から鈍化しました。
ベトナムでは、輸出関連の製造業が成長をけん引し、4~6月期GDPは前年比+6.9%と上昇しました。インドでは、4月から6月にかけての総選挙の実施で選挙関連以外の予算執行が滞ったこともあり、4~6月期GDPは前年比+6.7%と1~3月期の+7.8%からやや成長が鈍化しました。
日本の4~6月期GDPは、個人消費や設備投資の持ち直しにより、前期比+0.7%と2四半期ぶりのプラスとなりました。日銀は、3月のマイナス金利政策解除に続き、7月に政策金利を引き上げ0.25%としております。今後は経済環境を慎重に見極めながら、再利上げが検討されるものとみられます。
当中間連結会計期間の当社グループの経営成績につきましては、次のとおりであります。
当中間連結会計期間の収益は、海外地域トレードを中心に堅調に推移したことによる化学での増収に加え、豪州中古車販売事業会社、パナマ自動車販売事業会社の前期取得による自動車での増収などにより、1兆2,352億25百万円と前年同期比4.0%の増収となりました。
売上総利益は、米国省エネルギーサービス事業会社の取引増加や豪州省エネルギーサービス事業会社の前期取得によるエネルギー・ヘルスケアでの増益に加え、ビジネスジェット事業及び防衛関連の取引増加による航空・社会インフラの増益などにより、前年同期比82億30百万円増益の1,656億25百万円となりました。
税引前中間利益は、売上総利益の増益はあったものの、連結子会社の新規取得などによる販売費及び一般管理費の増加などにより、前年同期比54億87百万円減益の590億22百万円となりました。
中間純利益は、税引前中間利益590億22百万円から、法人所得税費用127億44百万円を控除した結果、中間純利益は前年同期比31億63百万円減益の462億77百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する中間純利益は、前年同期比36億23百万円減益の443億11百万円となりました。
中間包括利益は、中間純利益にFVTOCIの金融資産や在外営業活動体の換算差額などを計上した結果、中間包括利益は、前年同期比548億69百万円減益の547億91百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する中間包括利益は、前年同期比519億91百万円減益の534億25百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する中間純利益のセグメント別業績は次のとおりであります。
当社グループは、2024年4月1日付にて一部の報告セグメントの区分方法の変更を行っており、要約中間連結財務諸表のセグメント業績については、変更後の区分方法により作成しております。詳細については注記事項「4 セグメント情報」(21ページ)に記載しております。
当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは552億40百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローは366億25百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは875億48百万円の収入となりました。これに現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は1,916億88百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の営業活動による資金は、営業収入や配当収入があったものの、前期末日における休日影響の反動により営業債務の支払いが一時的に増加し、552億40百万円の支出となりました。前年同期比では1,404億64百万円の支出増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の投資活動による資金は、ベトナムSaaS企業への出資や有形固定資産の取得などにより、366億25百万円の支出となりました。前年同期比では828億34百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の財務活動による資金は、配当金の支払い及び自己株式の取得などの支出があったものの、借入金による調達などにより875億48百万円の収入となりました。前年同期比では2,487億50百万円の収入増加となりました。
通期連結業績の見通し
2025年3月期の連結業績見通しにつきまして、以下のとおり修正しました。
上記見通しの前提条件として、下期の為替レート(¥/US$)は140円としております。
剰余金の配当(中間配当)
配当基準日である2024年9月30日時点の発行済普通株式に対し、1株当たり中間配当金を75円とすることを2024年5月1日開催の取締役会にて決議しております。なお、当該中間配当の配当総額は、16,398百万円(効力発生日:2024年12月1日)となります。
また、当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に重要な
変更及び新たに生じた課題はありません。
特記事項はありません。
当中間連結会計期間末の資産合計は、新規取得や持分法による投資損益の積み上げに伴う持分法で会計処理されている投資の増加などにより、前期末比348億78百万円増加の2兆9,217億51百万円となりました。
負債合計は、前期末日における休日影響の反動により営業債務及びその他の債務が減少したものの、新規調達による有利子負債の増加などにより、前期末比4億19百万円増加の1兆9,316億64百万円となりました。
資本のうち親会社の所有者に帰属する持分合計は、配当金の支払いや、自己株式の取得があったものの、中間純利益の積み上がりなどにより、前期末比355億38百万円増加の9,596億14百万円となりました。
この結果、当中間連結会計期間末の自己資本比率は32.8%となりました。また、有利子負債総額から現金及び現金同等物、及び定期預金を差し引いたネット有利子負債は前期末比1,103億99百万円増加の8,076億89百万円となり、ネット有利子負債倍率は0.8倍となりました。
※ 自己資本比率及びネット有利子負債倍率の算出には、親会社の所有者に帰属する持分を使用しております。
また、有利子負債総額にはリース負債を含めておりません。
当社グループは、資金調達構造の安定性維持・向上を財務戦略の基本方針とし、一定水準の長期調達比率の維持や、経済・金融環境の変化に備えた十分な手元流動性の確保により、安定した財務基盤の維持に努めており、当中間連結会計期間末の流動比率は157.4%、長期調達比率は78.1%となっております。
また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、円貨1,000億円(未使用)及び25.75億米ドル(6.44億米ドル使用)の長期コミットメントライン契約を有しております。
(6) 主要な設備
特記事項はありません。
※将来情報に関するご注意
本資料に掲載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、業績を確約するものではありません。実際の業績等は、内外主要市場の経済環境、為替相場の変動など様々な要因により、大きく変動する可能性があります。重要な変更事象等が発生した場合は、適時開示等にてお知らせします。
特記事項はありません。