第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当社グループはグランドビジョンに「21世紀で最も感動を与えた会社になる」を掲げ、ITフリーランスのデータベース、グローバルで活躍するITエンジニア育成など人材インフラを活かし、インターネットの普及によりめまぐるしく変化する人々の生活や企業の行動を積極的に捉え、変化対応力を強みに、提供サービスの創造・進化を通じて常に成長し続けることで、永続的な企業価値向上を目指しております。当社グループは子会社5社を含む全4事業で構成されており、各事業セグメントは「IT人材事業(国内)」、「IT人材事業(海外)」、「Seed Tech事業」、「その他」の4つに分類されております。

当中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しや雇用情勢が改善したものの、若干の足踏みがみられるようになりました。一方で、世界的な金融引締めや物価上昇の影響によって、景気の先行きについては不透明な状態が継続しております。

このような状況下、当社グループは、これまで培ってきたITフリーランスやオフショアIT人材の活用のノウハウを活かすべく、事業ポートフォリオの最適化についてグループ戦略の見直しを行ってまいりました。

ITやAI技術の活用やデジタルトランスフォーメーションの推進によって、国内のIT市場規模は今後さらに拡大することが見込まれます。当社グループは今後、技術リソースのシェアリングやIT人材育成サービス等の従前の事業に加えて、ITコンサルティング、ソフトウェア開発など事業領域の拡大を行い、日本のIT人材不足を解決する会社として総合的なITソリューションサービスを提供するグループとなるべく事業体制を構築してまいります。

当中間連結会計期間の売上高は12,183,230千円(前年同期比2.2%増)、営業利益は193,497千円(前年同期比84.3%増)、経常利益は199,372千円(前年同期比99.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は164,309千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失11,414千円)となりました。

 

セグメント別の業績は次の通りであります。

 

<IT人材事業(国内)>

IT人材事業(国内)におきましては、引き続き企業からの需要は高く平均受注単価は継続して上昇しており、事業は好調に推移いたしました。そういった状況下、広告宣伝費の手法の見直しによる抑制、組織強化のための増員、社内教育施策のブラッシュアップなど、持続的成長のための先を見据えた事業体制作りに注力してまいりました。また、地方企業のIT人材不足という課題解決に向けて、地方企業に対し全国のあらゆる地域からIT人材が案件に参画できる環境づくりを進めてまいりました。

この結果、当中間連結会計期間における当該事業分野の売上高は7,434,969千円(前年同期比7.6%増)、セグメント利益は591,719千円(同8.3%増)となりました。

 

 

IT人材事業(海外)

IT人材事業(海外)は、オーストラリアでカジュアル雇用人材やフリーランスを活用したIT人材に特化した人材関連事業を展開しているLaunch Group Holdings Pty Ltdの業績を織り込んでおります。人材派遣事業やMSP事業(包括的な人材管理ソリューションを提供する事業)を主にシドニーとメルボルンで展開しております。当連結会計年度は、事業体制の見直しとキャリア・コンサルタントの採用に注力しております。

この結果、当中間連結会計期間における当該事業分野の売上高は4,555,929千円(前年同期比23.0%増)、セグメント損失は94,494千円(前年同期はセグメント損失26,841千円)となりました。

 

 

<Seed Tech事業>

Seed Tech事業におきましては、日本とフィリピンに拠点を構え、IT人材の育成を軸にした事業を行っております。オフショア開発受託事業やフィリピンセブ島へのIT留学事業、SaaS型DX/IT人材育成サービス「ソダテク」の提供や、IT職未経験の若者にIT人材としてのキャリアをスタートするための研修および実務機会を与える「Seed Tech Camp」など幅広く事業展開しております。加えて、クライアント企業の幅広いニーズに対応し、解決策を提案するITソリューション事業の準備を進めてまいりました。

この結果、当中間連結会計期間における当該事業分野の売上高は162,079千円(前年同期比25.6%増)、セグメント利益は3,211千円(前年同期はセグメント損失2,559千円)となりました。

 

<その他>

その他の事業はギークス㈱のx-Tech事業が属しており、ゴルフ等のスポーツ領域を中心としたデジタルマーケティング支援やD2C支援を行っております。

この結果、当中間連結会計期間における当該事業分野の売上高は39,762千円(前年同期比42.3%減)、セグメント損失は14,401千円(前年同期はセグメント利益7,635千円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

当中間連結会計期間末の流動資産の残高は前連結会計年度末と比較して75,263千円増加し、6,376,477千円となりました。これは主に売掛金及び契約資産が374,462千円、前払費用が77,330千円増加した一方で、現金及び預金が385,138千円減少したことによるものであります。

(固定資産)

当中間連結会計期間末の固定資産の残高は前連結会計年度末と比較して34,174千円増加し、907,097千円となりました。これは主にリース資産が16,908千円、敷金及び保証金が4,934千円増加したことによるものであります。

(流動負債)

当中間連結会計期間末の流動負債の残高は前連結会計年度末と比較して99,011千円増加し、2,702,845千円となりました。これは主に未払法人税等が210,462千円減少した一方で、未払費用が305,943千円増加したことによるものであります。

(固定負債)

当中間連結会計期間末の固定負債の残高は前連結会計年度末と比較して99,139千円減少し、1,400,521千円となりました。これは主に繰延税金負債が3,771千円増加した一方で、長期借入金が86,004千円、リース債務が13,405千円減少したことによるものであります。

(純資産)

当中間連結会計期間末の純資産の残高は前連結会計年度末と比較して109,567千円増加し、3,180,208千円となりました。これは主に利益剰余金が61,052千円、為替換算調整勘定が46,625千円増加したことによるものであります。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、資金という)は前連結会計年度末に比べ385,138千円減少し、3,364,588千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において、営業活動による資金の減少は137,042千円となりました(前年同期は76,094千円の支出)。これは主に、法人税等の支払額258,311千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において、投資活動による資金の減少は8,359千円となりました(前年同期は17,655千円の支出)。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出22,375千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において、財務活動による資金の減少は247,551千円となりました(前年同期は198,567千円の支出)。これは主に、配当金の支払額103,270千円、長期借入金の返済による支出86,004千円によるものであります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。