第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間における当社グループを取り巻く環境は、原材料や燃料価格の高止まり、円安等を背景とした物価上昇など、不透明な経済状況が続いております。また、働き手不足の深刻化を背景に人件費の上昇や恒常的なトラックドライバー不足など、輸配送能力の確保に向け更なる効率化が求められております。

このような状況の中、当社グループは、「“はこぶ”を創造する」を中長期ビジョンに掲げ、時代の要請を事業戦略に組み込みながら、「はこぶ」仕組みづくりを進めてまいりました。加えて、各事業において盤石な事業基盤とするべく収益性の改善に取り組んでおります。

ロジスティクスマネジメント事業については、売上高は、既存顧客の物量の増加、前年開設したC-AREA(※)拠点(神奈川県厚木市:(2023年8月開設)・愛知県一宮市:(2023年10月開設))、既存顧客の新規業務(2024年1月稼働)が寄与し増収となりました。営業利益は、既存顧客の新規業務、今年開設したC-AREA拠点(大阪府茨木市:(2024年8月開設))において、立ち上げによる初期費用を計上し、減益となりました。

物流情報サービス事業については、貨物情報数は前年同期比2.6%増加、空車情報数は同11.0%減少、成約件数は同3.5%減少となりました。しかしながら運賃単価は「2024年問題」を背景に長距離のスポット貨物輸送ニーズが増加したこと、また取引の適正化を進めたことにより前期比5.1%上昇しました。コロナ禍で弱まっていた事業運営については、荷主構造の変革、取引の適正化、収益性の低い情報センターの改善など、強固な事業基盤の再構築に取り組んだ結果、増収増益となりました。

インダストリアルサポート事業については、国内拠点での生産縮小やそれに伴う稼働人員の減少、既存拠点での運営改善等により減収増益となりました。

その他に区分される海外拠点については、マレーシアの拠点開設及び為替の影響、中国拠点での減産、シンガポールでの人件費上昇等により増収減益となりました。

 

※C-AREA とは、当社の求貨求車や中ロット混載輸送、パレット回収、物流センター内業務の自動化など、独自のサービスやノウハウを有した大型複合機能拠点の総称

 

(財政状態)

当中間連結会計期間末の前連結会計年度末との比較分析は次のとおりであります。

① 資産

流動資産は、売上高の増加に伴い、現金及び預金が757百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が425百万円、賃貸借契約などにより、前払費用が128百万円、それぞれ増加したことなどにより、1,183百万円増加し50,668百万円となりました。

固定資産は、減価償却などにより、無形固定資産が288百万円減少した一方、設備投資などにより、有形固定資産が1,890百万円、株価の上昇などにより、投資その他の資産が374百万円、それぞれ増加したことにより、1,977百万円増加し26,590百万円となりました。これらにより資産合計は、3,160百万円増加し77,258百万円となりました。

② 負債

流動負債は、買掛金が270百万円、未払費用が228百万円、それぞれ減少した一方、未払金が231百万円、未払法人税等が364百万円、それぞれ増加したことなどにより、153百万円増加し19,244百万円となりました。

固定負債は、リース債務の増加などにより、950百万円増加し5,716百万円となりました。これらにより負債合計は、1,104百万円増加し24,960百万円となりました。

③ 純資産

純資産は、利益剰余金が1,505百万円増加したことなどにより、2,056百万円増加し52,297百万円となり、自己資本比率は67.0%となりました。

 

(経営成績)

  当社グループの当中間連結会計期間の連結経営成績は以下のとおりです。

 

(トランコムグループの連結経営成績)                         (単位:百万円)

 

前中間

連結会計期間

当中間

連結会計期間

対前年同期

増減額

対前年同期

増減率(%)

売上高

83,868

88,518

4,649

5.5

営業利益

3,632

3,224

△407

△11.2

経常利益

3,683

3,339

△344

△9.3

親会社株主に帰属する中間純利益

2,347

2,160

△187

△8.0

 

(事業セグメント別の経営成績)                            (単位:百万円)

 

前中間

連結会計期間

当中間

連結会計期間

対前年同期

増減額

対前年同期

増減率(%)

ロジスティクス

マネジメント事業

売上高

27,756

31,262

3,506

12.6

営業利益

2,054

1,544

△510

△24.8

物流情報サービス

事業

売上高

46,192

47,346

1,153

2.5

営業利益

1,110

1,369

259

23.3

インダストリアル

サポート事業

売上高

2,875

2,751

△124

△4.3

営業利益

60

102

41

67.9

その他

売上高

7,911

8,258

346

4.4

営業利益

458

274

△184

△40.2

連結消去

売上高

△867

△1,100

△232

営業利益

△51

△65

△13

連結合計

売上高

83,868

88,518

4,649

5.5

営業利益

3,632

3,224

△407

△11.2

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ747百万円増加し22,247百万円となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益3,295百万円、減価償却費1,611百万円、未払金の増加額204百万円などにより資金が増加した一方、仕入債務の減少額446百万円及び法人税等の支払額591百万円などにより資金が減少したことにより、3,406百万円の収入(前年同期は1,682百万円の収入)となりました。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入12百万円などにより資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,502百万円、無形固定資産の取得による支出85百万円の資金の減少などにより、1,906百万円の支出(前年同期は1,798百万円の支出)となりました。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額655百万円、リース債務の返済による支出485百万円の資金の減少などにより、1,119百万円の支出(前年同期は2,045百万円の支出)となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。