第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、長引くロシア・ウクライナ、中東での戦争の影響と円安基調が続く中、企業業績や個人消費への影響が懸念される状況が続いております。

 このような環境下、当社グループは、主力事業のファッション事業と美容事業による新たな成長戦略に取組んでおります。

 ファッション事業(店舗運営事業)においては、韓国コスメのセレクトショップ『&choa!』を2店舗出店いたしました。また、昨年から取り組んでおりますAI解析による再来店促進施策を韓国コスメにも拡げることにいたしました。輸入ブランド専門店『GINZA LoveLove』では、ヘビーユーザー及び準ヘビーユーザー向けの商品展開にこれまで取扱いのなかったブランドを取り入れた他、引続き、アプリ会員獲得とプッシュ通知での情報伝達に努めております。

 美容事業においては、商品戦略では、主力の「3ミニッツマスク」と「ミルクブライトニング」シリーズの販売強化を図るとともに、有力ショップ限定のプロモーションや新製品の先行販売、専用什器・プロモーション什器導入による売場一等地のスペース確保など、大手バラエティストアでの販売強化に取り組みました。また、複数の物流拠点による運用が事業効率を低下させていたことから、物流拠点の統合によるコストダウンを図っております。

 これらの結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高は4,025百万円(前年同期比0.8%増)、総額表示による売上高は4,442百万円(前年同期比1.2%減)となりました。利益面では、新規店舗のイニシャルコストの負担があったことに加え、円安による売上原価への影響が残り、営業損失は44百万円(前年同期は79百万円の営業利益)、経常損失は63百万円(前年同期は20百万円の経常利益)、訴訟関連損失19百万円と法人税等を15百万円計上した結果、親会社株主に帰属する中間純損失は99百万円(前年同期は14百万円の親会社株主に帰属する中間純利益)となりました。

 

 セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

[ファッション事業]

 ファッション事業においては、韓国コスメのセレクトショップ『&choa!』を2店舗出店し、輸入ブランド専門店『GINZA LoveLove』11店舗、『&choa!』14店舗の全25店舗体制で運営しております。『GINZA LoveLove』では、顧客対策として、AIを使った顧客データ解析による再来店促進施策の効果を分析し、次の施策に活かす作業を積み上げております。また、この手法を『&choa!』の販促施策にも拡げることで、リピーターの増加につなげております。これらの結果、売上高は1,956百万円(前年同期比10.7%増)、総額表示による売上高は2,374百万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は27百万円(前年同期は27百万円のセグメント損失)となりました。

[美容事業]

 美容事業においては、好調な売上を支える物流拠点の統合による事業効率化が図れたものの、前年のコロナ明けから続いた売上の伸長が一巡し、売上高は1,951百万円(前年同期比6.0%減)となりました。また、円安による輸入原価への影響と為替差損の計上などにより、セグメント利益は98百万円(前年同期比54.5%減)となりました。

[賃貸部門]

 賃貸部門においては、売上高は17百万円(前年同期比増減なし)、セグメント利益は15百万円(前年同期比0.3%増)となりました。

[その他]

 その他の部門では、売上高は99百万円(前年同期比24.1%減)、セグメント利益は6百万円(前年同期比58.8%減)となりました。

 

 

(2)財政状態の状況

 当中間連結会計期間末の資産につきましては、総資産は5,786百万円となり、前連結会計年度末に比べ471百万円増加いたしました。これは主に、新規店舗の出店や資金調達などにより現金及び預金が143百万円、商品が149百万円、有形固定資産が150百万円増加したことなどによるものであります。

 当中間連結会計期間末の負債につきましては、負債合計は4,988百万円となり、前連結会計年度末に比べ608百万円増加いたしました。これは主に、消費税の納税などによりその他の流動負債が96百万円減少しましたが、出店資金や季節性資金の調達などにより、社債が130百万円、長・短借入金が646百万円増加したことなどによるものであります。

 当中間連結会計期間末の純資産につきましては、純資産合計は798百万円となり、前連結会計年度末に比べ137百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純損失99百万円の計上と利益剰余金の配当30百万円により利益剰余金が129百万円減少したことによるものであります。

 これらの結果、自己資本比率は13.7%(前連結会計年度末は17.5%)となりました。

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、559百万円となり、前連結会計年度末に比べ143百万円増加いたしました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において営業活動の結果使用した資金は435百万円(前年同期は158百万円の使用)となりました。主な内訳は、税金等調整前中間純損失83百万円を計上したほか、新規店舗の出店などにより棚卸資産が149百万円増加したこと、繁忙期直後の傾向で仕入債務の減少67百万円、未払金の減少76百万円、納税による未払又は未収消費税等の減少67百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において投資活動の結果使用した資金は151百万円(前年同期は52百万円の使用)となりました。主な内訳は、新規店舗の出店及び既存店舗の区画変更に伴う有形固定資産の取得による支出104百万円、差入保証金の差入による支出10百万円、資産除去債務の履行による支出19百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において財務活動の結果獲得した資金は730百万円(前年同期は222百万円の獲得)となりました。主な内訳は、配当金の支払額30百万円がありましたが、新規出店や美容事業の拡大に伴う増加運転資金を社債130百万円と長・短期借入金646百万円の純増で賄ったことによるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

 

(8)経営成績に重要な影響を与える要因

 当中間連結会計期間の実店舗での小売による売上高構成比は47.0%となっており、当社グループの主力事業のひとつであります。特にブランドファッションの『GINZA LoveLove』店舗では、比較的単価の高い商材を取扱っていることもあり、顧客とのコミュニケーションの質と頻度を高めていくことが不可欠な商売と考えております。お客様のニースを的確に捉え、いつ来ていただいてもご満足いただける品揃えと接客が経営成績を左右する要因といえます。

 加えて、近年、自然災害や感染症の流行など、店舗運営事業の経営成績に影響を及ぼすリスク要因が増大しており、今後の小売業の店舗運営の在り方を問われているといえます。小売業はお客様あってのものです。店舗スタッフを通してお客様の声を聞き、安心してお買い物を楽しんでいただける場を作ることが重要であると考えております。

 

(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、運転資金及び設備投資資金であります。

 当中間連結会計期間におきましては、金融機関より運転資金880百万円及び設備資金230百万円を調達しております。

 商品販売を主力事業とする当社にとって、商品在庫を効率よくコントロールすることが資金の流動性を確保することにつながるものと判断しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。