(注) 1.アクセルマーク株式会社第29回新株予約権(以下「本修正型新株予約権」といいます。)は、2024年10月24日開催の当社取締役会において発行を決議しております。同取締役会においては、アクセルマーク株式会社第30回新株予約権(以下「本固定型新株予約権」といい、本修正型新株予約権と総称して「本新株予約権」といいます。)についてもあわせて発行を決議しております(以下、かかる本修正型新株予約権及び本固定型新株予約権の発行による資金調達を総称して「本第三者割当」といいます。)。
2.申込み及び払込みの方法は、本有価証券届出書の効力発生後、当社とCantor Fitzgerald Europe (以下Cantor Fitzgerald Europe及びG Future Fund1号投資事業有限責任組合を個別に又は総称して「割当予定先」といいます。)との間で本新株予約権に係る買取契約を締結し、払込期日までに上記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものとします。
3.本有価証券届出書の効力発生後、払込期日までに本修正型新株予約権の割当予定先との間で本新株予約権買取契約を締結しない場合は、本修正型新株予約権に係る割当は行われないこととなります。
4.本修正型新株予約権の募集は第三者割当の方法によります。
5.本修正型新株予約権証券の目的となる株式の振替機関の名称及び住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋兜町7番1号
(注) 1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由
(1) 本第三者割当の目的
当社は、インターネットをはじめとする通信ネットワークを通じて、人やモノをつなぎ、新たな価値を創出することで社会を豊かにすることを目的とし、「楽しいで世界をつなぐ」を経営理念に掲げ、事業を展開しております。
2024年9月30日現在において、当社は東京証券取引所グロース市場の上場維持基準(時価総額40億円以上)を下回っておりますが、2023年12月27日付「上場維持基準への適合に向けた計画」で公表した通り、2025年9月末日までに当該上場維持基準を上回ることを計画しております。当社が基準に達していない要因として、グロース市場が求める高い成長性を十分に実現できていないためであると考えております。
今後、高い成長性を実現するため、成長戦略を推進し、事業を成長軌道に乗せることで、企業価値の向上を図ってまいります。
当社の2024年第3四半期時点における現預金残高は611百万円であり、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の未償還金額は356百万円存在している状況です。このため、将来の成長に必要な成長戦略を推進するためには、現時点での手元資金のみでは十分ではなく、資金調達が不可欠であります。
当社は、将来の成長に向けた資金調達が達成されることを投資家に示し業績向上を予期させることで、2025年9月末日までに当該上場維持基準を上回ると共に、さらなる事業拡大及び企業価値の向上を目的として、本第三者割当を実施いたします。
当社は、広告事業において収益基盤を確保しながら、利益率の高いヘルスケア事業および成長が見込めるトレーディングカード(以下「トレカ」といいます。)事業を推進し今後の新たな事業の柱に育て、事業全体を高利益率の事業構造に変換していくことを成長戦略としております。2024年8月8日付「2024年9月期 第3四半期決算説明会資料」記載のとおり、当社の広告事業をとりまく事業環境は悪化しているなかでも当該成長戦略を推進し、事業全体をより早期に高利益率の事業構造に転換することを加速させるため、「トレカ事業の拡大」および「ヘルスケア事業の拡大」を目的とした本第三者割当を実施いたします。
今後のトレカ事業の成長戦略について、トレカ市場は、子供から大人まで幅広い層が楽しめる市場であり、一般社団法人日本玩具協会によると、2023年度のカードゲーム・トレーディングカード市場は前年比 118.1%となる 2,774 億円に拡大しております。さらに、昨今のコレクション性の高まりにより、二次流通に関しても活発化しており、ユーザーから買い取ったトレカや新品のトレカを用いて、オリジナルパック(以下「オリパ」といいます。)を作成、販売するリユース企業が大きく売上を伸ばしております。
当社では、今後も持続的な成長が期待されるトレカ市場をターゲットとし、これまでのゲーム事業で培ったエンターテインメント分野のノウハウや、広告事業で培ったデジタルマーケティングの強み、技術開発力を活かしたサービス展開を行うことで事業の最大化を目指しております。2023年8月24日付「株式会社エイチ・エム・ワイとの業務提携及び新たな事業(トレーディングカード事業)の開始に関するお知らせ」に記載のとおり、当社は、2023年9月より、業務提携先である株式会社エイチ・エム・ワイが展開するサービスブランド「トレカ横丁」の自動販売機を共同運営し、順調に取り扱い台数を増やしております。2024年9月末時点では、当初の取り扱い台数から約100台以上の増加を達成しております。この自動販売機の展開により、当社はトレカ事業の基盤を構築いたしました。
今後の成長戦略としては、自社店舗の出店とEC展開を計画しており、現在、1号店オープンに向けて準備を進めております。自社店舗では、ユーザーからトレカを買い取り、相場に基づいた適正価格で販売する買取体制を構築いたします。
また、トレカ自動販売機を共同運営することで、全国に350台以上設置された自動販売機の販売データが日々インターネットを通じて蓄積されており、いつ、どこで、どの商品が売れたかを把握することが可能です。このデータを基に、需要があるエリアや商品ラインナップを分析し、最適な出店計画を立て、多店舗展開による事業拡大を図ってまいります。
EC展開においては、まず1号店オープンに合わせ、ECプラットフォームを利用した形で実店舗の在庫と連動させたECサイトの公開を予定しております。将来的には自社ECサイトを構築し、当社がこれまでインターネット領域における広告事業で培ったウェブマーケティング力やシステム開発力などの強みを活かし、ユーザーが手軽に利用できるスマートフォンアプリの開発やユーザーの利便性を追求した自社サイトの構築などを計画しております。
これらの施策を通じてトレカ事業を拡大し、高い成長性を実現することで、企業価値向上につながるものと確信しております。そのため、今回の資本増強により、加速度的な事業拡大を実現できるものと考えております。
また、M&A及び資本業務提携を含めた戦略的な拡大を視野に入れ、企業価値の向上を図り、さらなる成長を実現してまいります。具体的には、これまでの事業活動を通じて得た知見やノウハウを最大限に活用し、エンターテインメント分野におけるトレカ事業周辺領域での更なる事業拡大を図るべく、成長戦略に基づいた施策を展開してまいります。この新規展開は、既存の枠組みにとどまらず、他社とのアライアンスを強化し、M&Aや出資を含めたアライアンス展開によってさらなる成長機会を追求していき事業の多角化と拡大を目指し、企業価値の向上につながるものと考えております。
また、当社ヘルスケア事業では、出資および業務提携を行っているAscella Biosystems, Inc.が開発中の「Ascella Real Time System」(注1)に関する独占権を活用し、ライセンスビジネスをはじめとする多様な事業展開を推進しております。
現在、「Ascella Real Time System」については、試作機の改良を重ねており、2023年12月15日付「(開示事項の経過)ヘルスケア事業への本格参入に関するお知らせ」に記載のとおり、感染症プラットフォームの早期実用化及び事業展開を目指しております。
また、当社の完全子会社であるアクセルメディカ株式会社においては、第二種医療機器製造販売業の許可取得をはじめ、その他必要な資格取得に向けた準備を進めております。
これらの資格取得後は、さらに幅広い事業展開が可能となり、ヘルスケア事業の領域を拡大することが期待できます。ヘルスケア分野においては、予防医療と健康寿命の延伸が重要なテーマとなっており、予防医療は病気の発症を未然に防ぐ医療として、健康寿命の延伸に不可欠です。人々が健康で長く生活できる期間を延ばすことは、社会全体の課題であり、医療費の削減や生活の質の向上にもつながります。
また、昨今では、予防医療を取り入れたサービスや製品が増加しており、健康管理をサポートする技術やツールはますます多様化しております。例えば、リカバリーウェアやウェアラブルデバイスを活用し、日常生活の中で体調を整え、疾病リスクを減少させるといった取り組みが進んでいます。これらの製品は、個人の健康データを収集・分析し、適切なケアを提供することで、予防医療に大きく貢献しております。特にオンライン領域でのデータ管理、活用は、当社の強みでもあり、将来的には、これを活用したサービス展開も視野に事業を推進しております。
割当予定先のG Future Fund1号投資事業有限責任組合の出資元であるジーエフホールディングス株式会社(以下「ジーエフ社」といいます。)は、生産地から消費者までのサプライチェーンの中で、お客様のニーズ・課題を共に解決する為の「Global Logistics Platform」を、国内外のグループ機能をコーディネイトして構築し、提案、自ら実践していく企業集団として、物流事業を中心にアパレル企業向けのサービスをグループ展開しており、ドラッグストア業界における事業の展開・拡大を受けて、更なるサービス・機能の拡充・提供を目指しております。
このような中、予防医療や健康寿命の視点を取り入れたサービスや商品が注目を集めており、ジーエフグループよりヘルスケア領域に関する協業の提案を受け、当該協業の可能性について協議を行う中で、当社事業に対する理解に基づき、G Future Fund1号投資事業有限責任組合を通じた第三者割当による資金調達の提案を受けたことから、G Future Fund1号投資事業有限責任組合を割当予定先とする本第三者割当を行うことといたしました。なお、ジーエフグループとのヘルスケア領域に関する協業について、引き続き協議を進めておりますが、現時点で決定した事実はありません。
今後、協業することについて具体的な内容を含め決定した際には、適時に開示を行ってまいります。
ジーエフ社の概要
※「大株主の状況」及び「最近3年間の財務状況及び経営成績」については、非開示とすることを相手方より求められているため、記載しておりません。
(注) 1.Ascella Real Time System とは、PCR 検査と同等以上の高い検出感度・特異性を持ち、約6分で迅速に性感染症を始めとした様々な感染症の原因となるウイルスや細菌を検出可能とする技術
<本第三者割当を必要とする理由>
(2) 本第三者割当の概要及び選択理由
本第三者割当においては本修正型新株予約権と本固定型新株予約権を同時に発行します。当社と各割当予定先がそれぞれ締結する本新株予約権に係る買取契約書(以下「本新株予約権買取契約」といいます。)において、本修正型新株予約権が残存しなくなることを本固定型新株予約権の行使開始の条件とする旨を約する予定であり、本修正型新株予約権の行使が完了した後に本固定型新株予約権の行使が開始される設計となっています。
上記「(1) 本第三者割当の目的」に記載のとおり、当社はヘルスケア事業およびトレカ事業の推進を成長戦略としております。当社としては、まず本修正型新株予約権の行使により早期に資金調達を行い、トレカ事業の拡大のために資金を充当する予定です。トレカ事業の加速度的な拡大を実現することにより、当社は本修正型新株予約権の行使による希薄化を上回る企業価値ひいては株主価値の向上が期待できると考えております。ヘルスケア事業の拡大については、中長期的な拡大戦略を企画しております。したがって、ヘルスケア事業の拡大に必要となる資金については、第一にトレカ事業の加速度的な拡大による株主価値向上が実現していることを前提に、本修正型新株予約権の行使が完了した後に、当社の株価が現在の株価水準以上で推移した場合に行使が可能となる本固定型新株予約権の行使によって調達する資金を充当することを予定しております。
本修正型新株予約権の行使価額は、2024年11月13日以降、本修正型新株予約権の行使期間の満了日(2027年11月11日)まで、各行使請求日の属する週の前週の最終取引日の株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。)における当社普通株式の普通取引の終値(当該取引日に終値がない場合には、その直前の終値)(以下「東証終値」といいます。)の90%に相当する金額(円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位の端数を切り上げた金額)に修正されます。本修正型新株予約権の行使価額が行使時における株価水準に応じて修正されることにより、高い蓋然性をもって早期に資金調達を実現できることが期待できます。また、株価が上昇した場合には、新株予約権行使にともなう資金調達額の増大メリットを享受することができます。
本修正型新株予約権の行使価額の修正頻度を日次ではなく週次としたのは、割当予定先による行使の蓋然性を一定程度確保するためです。割当予定先は、本修正型新株予約権の行使に際して、つなぎ売りを目的とした株式の借受予定はございません。そのため、割当予定先は、行使代金の払込を行ってから株券の受渡しが行われるまでの3営業日間の株価変動リスクを織り込んだ範囲で行使を行っていくこととなりますが、一定期間行使価額が固定され、その間に株価が行使価額から上方に乖離した場合、株価変動リスクの許容範囲が広がり、より積極的に行使を行うことが可能となります。一方で、行使価額を固定する期間が過度に長い場合、株価が行使価額よりも大きく上方で推移した際に資金調達金額を増大させる株価上昇メリットを十分に享受することができず、また、株価が行使価額を下回って推移した場合には割当予定先の経済合理性の観点から資金調達が実現する可能性が極めて低くなることが想定されます。このような想定を考慮した上で割当予定先と協議を行った結果、週次による行使価額の修正を採用するに至りました。なお、週次の行使価額修正にかかわる参照株価につきましては、特定の曜日の終値とするよりも一般的であり、行使連絡の取次にかかわる手続上最も平明であると考えられる各週の最終取引日の終値を採用しました。
本固定型新株予約権の行使価額は、本第三者割当の発行決議日の直前取引日である2024年10月23日の東証終値の90%に相当する金額(円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位の端数を切り上げた金額)に固定されます。したがって、当社の株価が堅調に推移した場合に限って行使が進捗し、株価が相当程度下落した場合には行使が行われないため、株価に対する影響が限定的です。
当社は、本修正型新株予約権の行使を通じて早期に資金調達を実現し、上記「(1)本第三者割当の目的」に記載した企業価値向上を図るため、当社の成長戦略としてトレカ事業の拡大を企画します。さらに、本修正型新株予約権の行使完了後に、上記「(1)本第三者割当の目的」に記載したヘルスケア事業につきまして、ジーエフ社と協業を含め事業拡大を目指します。
(3) 本第三者割当の特徴
本第三者割当は、本修正型新株予約権と本固定型新株予約権を発行することで、本修正型新株予約権の行使を通じた早期の資金調達を実現しつつ、その後の本固定型新株予約権の行使を通じて、株価に対する影響を限定しつつ追加の資金調達を可能とするものです。
本第三者割当は以下の特徴を有しております。
<メリット>
① 対象株式数の固定
修正条項付転換社債型新株予約権付社債を発行した場合、転換により交付される株数が行使価額に応じて決定されるという構造上、転換の完了までに転換により交付される株式総数が確定しませんが、本第三者割当においては修正条項付転換社債型新株予約権付社債は発行しません。本新株予約権の対象株式数は、発行当初から10,300,000株で固定されており、将来的な市場株価の変動によって潜在株式数が変動することはありません。なお、株式分割等の一定の事由が生じた場合には、本新株予約権の発行要項にしたがって調整されることがあります。
② 取得条項
本新株予約権は、当社取締役会の決議に基づき、1か月前までに本新株予約権者に通知することによって残存する本新株予約権の全部又は一部を本新株予約権の発行価額相当額で取得することができる設計となっております。これにより、将来的に当社の資金ニーズが後退した場合や資本政策方針が変更になった場合等、本新株予約権を取得することにより、希薄化を防止できるほか、資本政策の柔軟性が確保できます。
③ 行使停止条項
当社とCantor Fitzgerald Europeとの間で締結する本新株予約権買取契約において、行使停止条項が定められる予定です。当社は、1週間前までにCantor Fitzgerald Europeに通知することによって、当社の裁量により、Cantor Fitzgerald Europeによる本新株予約権の行使を停止し、その後、当社の裁量により、停止を解除し行使の再開を許可することが可能であるため、株式発行による需給悪化懸念に一定の配慮をした設計となっております。なお、本新株予約権の行使を停止すること及びその後停止を解除し行使の再開を許可することを決定した場合は適時適切に開示いたします。
④ 譲渡制限
本新株予約権買取契約において、譲渡制限が定められる予定です。本新株予約権は、割当予定先に対する第三者割当の方法により発行されるものであり、かつ本新株予約権買取契約において譲渡制限が付される予定であり、事前に取締役会の承認を得ない限り、割当予定先から第三者へは譲渡されません。
⑤ 株価上昇時の資金調達額増加の可能性があること
本修正型新株予約権は、株価に連動して行使価額が修正され、また、行使価額の上限が設定されていないため、株価上昇時には当社の資金調達額が増加する可能性があります。
⑥ 割当予定先による市場売却の制限
本新株予約権買取契約において、Cantor Fitzgerald Europeは、本修正型新株予約権の行使により取得した当社株式を、Cantor Fitzgerald Europe又はその関係会社が、その投資に係る意思決定機関が日本国外にある機関投資家(以下「海外機関投資家」といいます。)であると合理的に認識している海外機関投資家に対して市場外で売却していく意向である旨を表明する予定であり、Cantor Fitzgerald Europeが当社株式を証券取引所市場内で売却するには、当社が契約違反の状態にある場合等一定の例外的な場合を除き、当社の事前の承諾が必要となる旨が本新株予約権買取契約において定められる予定です。
<デメリット>
① 本新株予約権の行使により希薄化が生じる可能性
本新株予約権の対象株式数は発行当初から10,300,000株で固定されており、最大増加株式数は固定されているものの、本新株予約権が行使された場合には、発行済株式総数が増加するため議決権行使に係る希薄化が生じます。
② 不特定多数の新投資家へのアクセスの限界
第三者割当方式という当社と割当予定先のみの契約であるため、不特定多数の新規投資家から資金調達を募るという点において限界があります。
③ 株価低迷時に資金調達が当初想定額を大きく下回る可能性
本固定型新株予約権の行使価額は117円に設定されており、株価水準によっては、本固定型新株予約権による資金調達ができない可能性があります。また、株価が長期的に本修正型新株予約権の行使価額の下限を下回る場合等では、本修正型新株予約権の行使はされず、資金調達額が当初想定額を大きく下回る可能性があります。また、株価が当初行使価額の参照株価を下回って推移した場合、仮に行使がなされたとしても、資金調達額が当初想定額を下回る可能性があります。
<他の資金調達方法との比較>
[当社が本第三者割当を選択するに際して検討した他の資金調達方法は、主に以下のとおりです。
① 公募増資
公募増資では、一時に資金を調達できる反面、同時に将来の1株当たりの利益の希薄化も一時に発生するため、株価への影響が大きくなるおそれがあると考えられます。また、一般投資家の参加率が不透明であることから、十分な額の資金を調達できるかどうかが不透明であり、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
② 株主割当増資
株主割当増資では希薄化懸念は払拭されますが、調達額が割当先である既存株主の参加率に左右され、当社の資金需要の額に応じた資金調達が確実ではないため、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
③ 新株予約権無償割当による増資(ライツ・イシュー)
いわゆるライツ・イシューには、発行会社が金融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・イシューと、発行会社はそのような契約を締結せず、新株予約権の行使が株主の決定に委ねられるノンコミットメント型ライツ・イシューがありますが、コミットメント型ライツ・イシューについては国内で実施された実績が乏しく、資金調達手法としてまだ成熟が進んでいない段階にある一方で、引受手数料等のコストが増大することが予想され、適切な資金調達方法ではない可能性があります。また、ノンコミットメント型ライツ・イシューは、既存株主の参加率及び資金調達の蓋然性が不透明である他、参加率を上げるために払込金額を低く設定した場合には株価に大きな悪影響を与える可能性も否定できないことから、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
④ 第三者割当による新株式発行
第三者割当による新株式発行は、資金調達が一度に可能となるものの、同時に将来の1株当たり利益の希薄化を一度に引き起こすため、株価に対する直接的な影響が大きいと考えられます。また、現時点では適当な割当先が存在しません。
⑤ 金融機関からの借入れ
金融機関からの借入れについて当社の現在の財務状況等では、今回の調達金額の融資を引受け可能な金融機関を見つけることは困難です。そのため、当社は、金融機関からの借入れを資金調達の選択肢とすることはできません。
⑥ 修正条項付転換社債型新株予約権付社債
転換社債型新株予約権付社債は一時に資金を調達できる反面、発行後に転換が進まない場合には、当社の負債額を全体として増加させることとなりますが、転換を促進するため修正条項を付した場合、修正条項付転換社債型新株予約権付社債は相対的に転換の速度が速い傾向にあるものの、転換により交付される株数が行使価額に応じて決定されるという構造上、転換の完了までに転換により交付される株式総数が確定しないため、株価に対する直接的な影響が懸念されます。
これらに対し、割当予定先から提案された本第三者割当による資金調達方法は、①本新株予約権行使により資本性資金が調達可能となること、②株価が上昇した場合に本修正型新株予約権において調達額の増大メリットを享受し得ること、③将来的な市場株価の変動によって潜在株式数が変動することがないこと等の特徴を有しています。
以上の検討の結果、割当予定先から提案を受けた本第三者割当による資金調達は、上記の他の資金調達方法よりも当社の希望する資金調達を達成し得る望ましいものであり、既存株主の利益にもかなうものと判断いたしました。
2.企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第9項に規定する場合に該当する場合にあっては、同項に規定するデリバティブ取引その他の取引として予定する取引の内容
該当事項はありません。
3.本修正型新株予約権に表示された権利の行使に関する事項について割当予定先との間で締結する予定の取決めの内容
本新株予約権買取契約には、上記「(注)1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由 (2) 本第三者割当の概要及び選択理由」に記載した内容が含まれます。
また、当社と割当予定先は、本修正型新株予約権について、東証の定める有価証券上場規程第434条第1項及び同施行規則第436条第1項から第5項までの定め、並びに日本証券業協会の定める「第三者割当増資等の取扱いに関する規則」第13条の定めに基づき、原則として、単一暦月中に割当予定先が本修正型新株予約権を行使することにより取得される株式数が、本修正型新株予約権の払込日時点における上場株式数の10%を超える部分に係る行使を制限するよう措置を講じる予定です。
4.当社の株券の売買について割当予定先との間で締結する予定の取決めの内容
該当事項はありません。
5.当社の株券の貸借に関する事項について割当予定先と当社の特別利害関係者等との間で締結される予定の取決めの内容
当社並びに当社の役員、役員関係者及び大株主は、本修正型新株予約権の割当予定先との間において、本修正型新株予約権の行使により取得する当社株式に係る株券貸借契約を締結する予定はありません。
6.その他投資者の保護を図るため必要な事項
該当事項はありません。
7.本修正型新株予約権の行使請求の方法
(1) 本修正型新株予約権を行使しようとする場合、新株予約権行使期間中に別記「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄記載の行使請求受付場所に対して行使請求に必要な事項を通知するものとします。
(2) 本修正型新株予約権を行使しようとする場合、前号の行使請求の通知に加えて、本修正型新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の全額を現金にて別記「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄に定める払込取扱場所の当社が指定する口座に振り込むものとします。
(3) 本修正型新株予約権の行使の効力は、別記「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄記載の行使請求受付場所に対する行使請求に必要な全部の事項の通知が行われ、かつ当該本修正型新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の全額が前号に定める口座に入金された日に発生するものとします。
8.新株予約権証券の不発行
当社は、本修正型新株予約権に関して、新株予約権証券を発行しません。
9.社債、株式等の振替に関する法律の適用等
該当事項はありません。
10.株券の交付方法
当社は、本修正型新株予約権の行使請求の効力発生後、当該本修正型新株予約権者が指定する振替機関又は口座管理機関における振替口座簿の保有欄に振替株式の増加の記録を行うことにより株式を交付します。
該当事項はありません。
2 【新規発行新株予約権証券(第30回新株予約権証券)】
(1) 【募集の条件】
(注) 1.本固定型新株予約権は、2024年10月24日開催の当社取締役会において発行を決議しております。同取締役会においては、本修正型新株予約権についてもあわせて発行を決議しております。
2.申込み及び払込みの方法は、本有価証券届出書の効力発生後、当社と割当予定先との間で本新株予約権買取契約を締結し、払込期日までに上記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものとします。
3.本有価証券届出書の効力発生後、払込期日までに本固定型新株予約権の割当予定先との間で本新株予約権買取契約を締結しない場合は、本固定型新株予約権に係る割当は行われないこととなります。
4.本固定型新株予約権の募集は第三者割当の方法によります。
5.本固定型新株予約権証券の目的となる株式の振替機関の名称及び住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋兜町7番1号
(2) 【新株予約権の内容等】
(3) 【新株予約権証券の引受け】
該当事項はありません。
(注) 1.払込金額の総額は、本新株予約権の払込金額の総額(6,404,660円)及び本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の合計額(1,205,100,000円)を合算した金額です。
2.上記「1 新規発行新株予約権証券(第29回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由 (1) 本第三者割当の目的」に記載の成長戦略を推し進めるため、下記「(2) 手取金の使途」記載の順序で資金を充当することを予定しております。
3.払込金額の総額は、本新株予約権の全部が当初行使価額で行使された場合の金額であり、本修正型新株予約権の行使価額が修正若しくは調整された場合又は本固定型新株予約権の行使価額が調整された場合には、本新株予約権の払込金額の総額及び差引手取概算額は増加又は減少する可能性があります。また、本新株予約権の行使期間内に行使が行われない場合又は当社が本新株予約権を消却した場合には、払込金額の総額及び差引手取概算額は減少する可能性があります。そのため、上記の差引手取概算額は将来的に変更される可能性があり、下記「(2) 手取金の使途」記載の調達資金の充当内容については、実際の差引手取額に応じて、各事業への充当金額を適宜変更する可能性があります。また、資金使途を変更する必要が生じた場合には適切に開示いたします。
4.発行諸費用の概算額は、弁護士報酬費用、本新株予約権の公正価値算定評価報酬費用、反社会的勢力との関連性に関する第三者調査機関報酬費用、その他事務費用(有価証券届出書作成費用、取扱銀行手数料及び変更登記費用等)の合計額であります。
5.発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
将来の成長に向けた資金調達が達成されることを投資家に示し業績向上を予期させることで、2025年9月末日までに当該上場維持基準を上回ると共に、今後のさらなる事業拡大及び企業価値の向上を目的として、本第三者割当を実施いたします。なお、当社は2025年9月末日までに当該上場維持基準を上回ることを目指していることから、上場維持基準のための改善期間終了時点である2026年9月末以降の上場維持を前提として、2027年12月までを支出予定時期として記載しております。
本第三者割当により調達する資金の具体的な使途については次のとおりです。
(注) 1.差引手取概算額については、上記のとおり支出する予定であり、支出時期までの資金管理については、当社の銀行預金として保管する予定でおります。
2.実際の資金調達額は本新株予約権の行使状況により影響を受けることから、上記資金使途及びその金額については、変更される可能性があります。
各資金使途についての詳細は以下のとおりです。
トレカ事業における新規出店及びECサイト構築等に関する費用として、2024年11月から2026年12月までの間で400百万円を想定しております。具体的な内容につきましては、以下のとおりでございます。資源価格の高騰や円安による物価高などの経済環境やトレカ市場環境の動向などを注視しながら、適切な時機に適切な支出を実行することで、複数店舗の新規出店、ECサイト展開を進めてまいります。
当社のトレカ事業においては、現在、1号店オープンに向けた準備を進めております。快適なデュエルスペース(カードゲームプレイスペース)と豊富な品揃えの物販スペースを融合させ、顧客体験の最大化を図るなど、ユーザー目線に立った店舗運営を計画しております。今後は、このデュエルスペースを併設した店舗を全国主要都市に展開し、カードバトル大会など様々なイベントを定期的に開催することで、トレカを通じて人々を繋げるコミュニティ形成を促進し、ユーザーとの関係強化を図ってまいります。また、販売買取に特化したトレカ専門店も全国各地で出店し、顧客層の底上げを図ります。こちらはローコストで出店を行いながら、状況に応じてデュエルスペースを併設した店舗の展開を進めてまいります。これらの店舗展開に対する費用への充当を予定しております。
EC展開においては、自社ECサイトの構築を予定しており、当社がこれまで培ったオンライン領域での強み、スマホアプリ開発、オンラインくじサービス開発のノウハウなどを活かしたサービス展開を予定しております。また、ECサイトのアプリ化も視野に入れ、ユーザーがスマートフォンで手軽に利用できることで、利便性を高めてまいります。さらに、オリパ専用サイトの構築も計画しております。
トレカ店舗運営とも相互にシナジーを生み出すことを期待しており、店舗での購入や買取体験と、ECサイトでの利便性を融合させることで、顧客接点を拡大し、オフラインとオンライン双方でのトレカ事業の拡大を図り、事業成長を加速させます。
これらのECサイト構築に関する費用への充当を予定しております。
これまでの事業活動を通じて得た知見やノウハウを最大限に活用し、エンターテインメント分野におけるトレカ事業周辺領域での更なる事業拡大を図るべく、成長戦略に基づいた施策を展開してまいります。この新規展開は、既存の枠組みにとどまらず、他社とのアライアンスを強化し、M&Aや出資を含めたアライアンス展開によってさらなる成長機会を追求していき事業の多角化と拡大を目指し、企業価値の向上につながるものと確信しております。グロース市場が求める高い成長性を十分に実現するとともに、将来の多角的な事業展開を推進するためには一定規模での施策展開が必要であると考えており、当該金額をM&A及び資本業務提携に関する費用への充当を予定しております。
なお、現時点において、案件数および候補先は未定であり具体的に計画されている資本提携等はございませんが、採用案件が生じた際には適切なタイミングで必要な施策を速やかに実行できるよう、予め機動的な資金確保のため当該資金を想定しております。今後案件が具体的に決定された際には、適切に開示いたします。
また、M&Aおよび出資等の資本業務提携に資金充当がなされなかった場合においては、出資等の資本業務提携、事業譲受等にて上記目的を達成すべく投資を行う予定です。
なお、以上のような投資機会が実現しない場合には、上記表中の他の使途に充当する可能性がございます。なお、具体的な資金使途が変更となった場合には適切に開示いたします。
国内外の拠点・グループ子会社各社のネットワークやノウハウ、会員ユーザープール等を活用して、ヘルスケア領域での新たな事業展開を目指すジーエフ社と、ヘルスケア領域での知見・ノウハウを有し今後医療機器製造販売業許可等の資格取得予定の当社が協業することによる新たなサービスや機能等を共同して推進することを検討している段階であり、具体的な使途内容は固まっていませんが、充当額については記載の金額を上限の目安と考えております。
該当事項はありません。
ロックアップについて
当社は、2024年10月24日付の取締役会の決議を行った日から一定期間(具体的には、①当社とCantor Fitzgerald Europeとの間で締結する本新株予約権買取契約においては、本新株予約権の行使期間の末日又は行使価額固定型新株予約権の全てが行使され、若しくは発行会社により取得された日のどちらか早い方の日までの間、また、②当社とG Future Fund1号投資事業有限責任組合の間で締結する本新株予約権買取契約においては、割当日の6ヶ月後の日までの間、(割当予定先又は割当予定先の関連会社を相手方とする場合及び本新株予約権に関する場合を除き)(イ)株式(優先株、普通株、その他の種類を問わない。)、株式に転換可能な金融商品(転換社債、新株予約権、ワラントを含むがこれらに限定されない。)、匿名組合持分、持分会社持分、組合持分又はその他の関連形態の持分や資本を含むがこれらに限定されない、あらゆる形態の株式(又は株式類似の)商品及び(ロ)株式に転換可能な負債の募集、売出し、第三者割当増資、発行(以下、これらを個別に又は総称して「本資金調達取引」といいます。)について、発行会社等の取締役又は従業員に対するストックオプションとしての新株予約権の発行に該当しない限り、勧誘を行ったり、他社との間で協議、交渉又は合意をしないことを、本新株予約権買取契約において誓約する予定です。
Cantor Fitzgerald Europe
(注) 1 金額は便宜上、2024年10月23日現在の外国為替相場の仲値である1米ドル=151.37円(株式会社三菱UFJ銀行公示仲値)に換算の上、小数点第1位を四捨五入しております。
G Future Fund1号投資事業有限責任組合
(注) 1 割当予定先の概要欄、提出者と割当者と割当予定先との間の関係の欄及び提出者と割当予定先の業務執行組合員との間の関係欄は、本届出書提出日現在におけるものであります。
2 G Future Fund1号投資事業有限責任組合の出資の額は、2024年9月30日時点の出資額を記載しております。最終的な出資額は30億円となる予定です。
当社は、2024年5月中旬頃より、上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第29回新株予約権証券)(2) 新株予約権の内容等(注)1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由 (1) 本第三者割当の目的」に記載した計画に必要となる資金の調達方法を模索してまいりました。そのような中で、従前より面識のあった複数の金融機関等から資金調達の提案を受け、当社の主要株主であるウィズAIoTエボリューションファンド投資事業有限責任組合およびTHEケンコウFUTURE投資事業有限責任組合の業務執行組合員である株式会社ウィズ・パートナーズ(本店所在地:東京都港区、代表取締役社長:飯野智。以下「ウィズ・パートナーズ」といいます。)と意見交換を行いつつ、当社取締役会等で検討を進めてまいりました。
検討の結果、当社としては、2024年8月下旬頃にキャンターフィッツジェラルド証券株式会社(以下「キャンターフィッツジェラルド証券」といいます。)が斡旋を行った割当予定先による本第三者割当の提案が当社のニーズに合致する最良の資金調達方法であると判断いたしました。割当予定先からは、本新株予約権の行使により交付される当社普通株式について、割当予定先又はその関係会社が海外機関投資家であると合理的に認識している者に対して市場外で売却していく意向を有していると伺っております。これにより、海外機関投資家による当社への投資が期待できます。割当予定先の属するCantor Fitzgeraldグループは、世界各国に拠点を有する金融サービスグループであり、全世界7,000社以上の機関投資家とのネットワークを有しております。当社としては、このように世界中の機関投資家網を有するCantor Fitzgeraldグループに属するCantor Fitzgerald Europeを割当予定先として選定することで、グローバル市場における当社のプレゼンス向上が期待され、今後株主価値向上のために投資家層の多様性拡大を目指す上でメリットがあると考えております。
上記の事情も考慮し、キャンターフィッツジェラルド証券が斡旋を行った割当予定先による本第三者割当の提案に関して、その後の面談の過程で設計されたスキームや諸条件等が、当社のニーズを満たすものであると判断し、協議交渉等を踏まえ、最終的に2024年9月上旬頃に割当予定先を選定するに至りました。
なお、本新株予約権に係る割当ては、日本証券業協会会員であるキャンターフィッツジェラルド証券の斡旋を受けて行われるものであり、日本証券業協会の定める「第三者割当増資等の取扱いに関する規則」の適用を受けて募集が行われるものです。
当社は、2024年5月中旬頃より、上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第29回新株予約権証券)(2) 新株予約権の内容等 (注)1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由 (1) 本第三者割当の目的」に記載した計画を推進するにあたり、当社とともに推進していただける先を割当対象とする第三者割当による資金の調達方法を模索してまいりました。そのような中で、G Future Fund1号投資事業有限責任組合の主要な出資元であるジーエフ社は、ドラッグストア業界における事業の展開・拡大を受けて、更なるサービス・機能の拡充・提供を目指している中、ヘルスケア事業を展開している当社の事業内容及び経営方針にご賛同いただきジーエフグループよりヘルスケア領域に関する協業の提案を受け、当該協業の可能性について協議を行う中で、当社事業に対する理解に基づき、G Future Fund1号投資事業有限責任組合を通じた第三者割当による資金調達の提案を受けました。
当社としては、G Future Fund1号投資事業有限責任組合は、「投資対象企業の事業拡大やバリューアップの支援」を目的として設立されていることや、ジーエフグループが多様な企業を有しており、今後の取引や協業の提案を受けていることから、当社の早期業績回復に向けた課題解決に協力いただけるものと考えております。
その後の面談の過程で上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第29回新株予約権証券)(2) 新株予約権の内容等 (注)1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由 (2) 本第三者割当の概要及び選択理由」に記載した設計のスキームや諸条件等が、当社のニーズを満たすものであると判断し、当社の成長戦略の中で補完できる点が多いとの結論から、最終的に2024年9月上旬頃に当社は割当予定先を選定するに至りました。
本新株予約権の目的である株式の総数は10,300,000株です。
なお、当該数値は、本新株予約権が、上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第29回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等」及び「第1 募集要項 2 新規発行新株予約権証券(第30回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等」の「新株予約権の行使時の払込金額」欄に記載の行使価額において全て行使された場合に交付される当社普通株式の数であります。
Cantor Fitzgerald Europe
本新株予約権買取契約において、本新株予約権について、その譲渡の際に当社取締役会の承認が必要である旨が定められる予定です。また、Cantor Fitzgerald Europeとの間で締結する本新株予約権買取契約においては、本新株予約権の行使により交付される当社株式について、本新株予約権買取契約で定める解除権が発生している場合を除き、当社の事前の書面による承諾を受けることなく、取引所金融商品市場で売却することができない旨が定められる予定です(本新株予約権の行使により取得する当社株式について、当社とCantor Fitzgerald Europeとの間で、継続保有及び預託に関する取り決めはありません。)。なお、本新株予約権の行使によりCantor Fitzgerald Europeに対して交付される当社株式について、当社が取引所金融商品市場での売却を承諾する場合、都度適時適切に開示いたします。また、Cantor Fitzgerald Europeは、Cantor Fitzgerald Europe又はその関係会社が、海外機関投資家であると合理的に認識している海外機関投資家に対して売却していく意向である旨を表明する予定です。なお、Cantor Fitzgerald Europeが取引所金融商品市場外で当社株式を海外機関投資家に対して売却した後に、当該海外機関投資家によって取引所金融商品市場内で当社株式が売却される可能性があります。
また、当社は、東証の定める有価証券上場規程第434条第1項及び同施行規則第436条第1項から第5項までの定めに基づき、本新株予約権買取契約において、原則として、単一暦月中にMSCB等(同規則に定める意味を有します。以下同じです。)の買受人の行使により取得される株式数が、MSCB等の払込日時点(2024年11月11日)における上場株式数の10%を超える場合には、当該10%を超える部分に係る行使を制限するよう措置(割当予定先が本修正型新株予約権を第三者に売却する場合及びその後本修正型新株予約権がさらに転売された場合であっても、当社が、転売先となる者との間で、当該10%を超える部分に係る行使を制限する内容を約する旨定めることを含みます。)を講じる予定です。
G Future Fund1号投資事業有限責任組合
本新株予約権買取契約において、本新株予約権について、その譲渡の際に当社取締役会の承認が必要である旨が定められる予定です。当社は、G Future Fund1号投資事業有限責任組合の本固定新株予約権の行使によって取得した当社株式の保有方針について、中長期的に保有する意向である旨を口頭で確認しております。
なお、当社取締役会の承認がない限り、本固定新株予約権につき第三者に対する譲渡、担保設定その他の処分をすることはできない旨、本新株予約権買取契約にて合意する予定です。
当社は、英国政府の政府デジタルサービスのウェブサイトにおいて開示されているCantor Fitzgerald Europeの2023年12月31日を基準日とするErnst & Youngによる監査済み財務書類を確認しており、2023年12月31日現在における同社の現預金及びその他の流動資産等の財産の状況を確認し、Cantor Fitzgerald Europeが同社に割り当てられる本新株予約権の払込み及び本新株予約権の行使に要する財産を確保しているものと判断しております。また、本日現在においても、Cantor Fitzgerald Europeが本新株予約権の払込み並びに本新株予約権の行使に足りる十分な財産を保有している旨の口頭での報告をキャンターフィッツジェラルド証券から受けております。
当社は、割当予定先であるG Future Fund1号投資事業有限責任組合の財政状態について、G Future Fund1号投資事業有限責任組合の2024年10月2日付預金通帳の写し及び本第三者割当の引受けに際して追加出資を行うジーエフ社の子会社であるgf.P株式会社の2024年9月30日付預金通帳の写しを取得し、払込期日において本固定型新株予約権の払込金額及びG Future Fund1号投資事業有限責任組合が同社に割り当てられる本固定型新株予約権の払込みに要する財産を確保しているものと判断しております。
主要出資者であるジーエフ社の子会社であるgf.P株式会社の預金残高のうち本固定型新株予約権の行使に必要な金額については、本固定型新株予約権の行使の都度、G Future Fund1号投資事業有限責任組合の預金に資金移動する予定であることを口頭にて確認しております。
以上から、本固定型新株予約権の払込み及び本固定型新株予約権の行使に要する資金に問題はなく、本新株予約権の権利行使に支障はないと判断しております。
割当予定先は、英国法に基づき設立された会社であり、Cantor Fitzgeraldグループの欧州事業部門であります。割当予定先は英国の金融行動監視機構(Financial Conduct Authority、以下「FCA」といいます。)の認可及び規制を受けており、英国においてFCA監督下のもと、2000年金融サービス・市場法(Financial Services and markets Act 2000)に基づき投資業務を行う許可を受けている証券会社である旨を、FCAの登録情報等で確認しております。日本においては、割当予定先の関連会社であるキャンターフィッツジェラルド証券が第一種及び第二種金融商品取引業社の登録を受け、金融庁の監督及び規制を受けております。以上のことから、割当予定先並びにその役員及び主要株主は反社会的勢力等の特定団体等に該当しないものと判断しております。なお、東証に対して、割当予定先、割当予定先の役員又は主要株主が反社会的勢力とは一切関係ないことを確認している旨の確認書を提出しております。
G Future Fund1号投資事業有限責任組合及び同組合の各出資者である法人及びその代表者について、反社会勢力等と何らかの関係性を有していないか確認するため、第三者調査機関である株式会社トクチョー(本店所在地:東京都千代田区、以下「トクチョー」いいます。)に調査を依頼いたしました。トクチョーからは、官報やメディア情報を含む公開情報や独自に集積した反社会勢力との情報と照合による調査を行った結果、G Future Fund1号投資事業有限責任組合及び同組合の各出資者である法人及びその代表者に関する反社会勢力等の関与事実が無い旨の調査報告書を受領して確認しております。以上から総合的に勘案し、当社は割当予定先、並びに割当予定先の代表者及び出資者とその代表者については、反社会的勢力等との関係がないものと判断し、反社会的勢力等と関りがないことの確認書を東京証券取引所に提出しております。
本新株予約権には譲渡制限は付されていません。但し、本新株予約権買取契約において、本新株予約権の譲渡の際に事前に当社の書面による承諾を得る必要である旨が定められる予定です。なお、当社は、割当予定先が本新株予約権の全部又は一部を譲渡する場合には、承諾の前に、譲受人の本人確認、反社会的勢力と関わりがないことの確認、行使に係る払込原資の確認、本新株予約権の保有方針の確認を行い、本新株予約権買取契約に係る行使制限等の権利義務について譲受人が引継ぐことを条件に、承認の可否を判断する予定です。また、当社取締役会において本新株予約権の譲渡を承認した場合には、当該内容を開示いたします。
当社は、本新株予約権の発行要項及び割当予定先との間で締結する予定の本新株予約権買取契約に定められる諸条件を考慮した本新株予約権の価値評価を第三者評価機関である赤坂国際会計に依頼しました。赤坂国際会計は、本新株予約権の発行要項及び本新株予約権買取契約に定められる諸条件を考慮し、一般的な価格算定モデルであるモンテカルロ・シミュレーションを基礎として、評価基準日(2024年10月23日)の市場環境を考慮し、当社の株価(発行決議日の前取引日の終値)、ボラティリティ(40.1%)、予定配当額(0円/株)、無リスク利子率(0.5%)等について一定の前提を置き、かつ、割当予定先の権利行使行動について一定の前提を仮定した上で、株式市場での売買出来高(流動性)を反映して、本新株予約権の評価を実施しました。当社は、当該算定機関が上記前提条件を基に算定した評価額を参考に、割当予定先との間での協議を経て、本修正型新株予約権は払込金額を1個あたり当該評価額と同額の65円、本固定型新株予約権は払込金額を1個あたり当該評価額と同額の55円としています。
また、本修正型新株予約権の当初行使価額は、発行決議日の直前取引日の東証終値の90%に相当する金額(円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位の端数を切り上げた金額)とし、その後の行使価額は、本修正型新株予約権の各行使請求の通知が行われた日の属する週の前週の最終取引日の東証終値の90%に相当する金額(円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位の端数を切り上げた金額)に修正されますが、その価額は下限行使価額である65円(発行決議日の直前取引日の東証終値の50%に相当する金額円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位の端数を切り上げた金額)を下回ることはありません。当初行使価額は、発行決議日の直前取引日までの直近1ヶ月間の東証終値の平均値135.1円に対して13.40%のディスカウント、発行決議日の直前取引日までの直近3ヶ月間の東証終値の平均値141.3円に対して17.20%のディスカウント、発行決議日の直前取引日までの直近6ヶ月間の東証終値の平均値166.1円に対して29.56%のディスカウントとなります。当社としては、トレカ事業の加速度的な拡大を早期に実現することは、当社の事業基盤を強化し将来の成長に資するものと考えており、当社の現状では必要となる資金は、外部から調達に依拠せざるを得ない状況にあります。当社としては、早期に高い蓋然性をもって当該必要資金を調達するためには、行使価額修正型の新株予約権を発行することが最も合理的である判断し、上記の近時の株価水準に照らして、当初行使価額として上記の水準を設定することが合理的であると判断いたしました。下限行使価額につきましても、市場環境等の影響により株価が下落した場合においても資金調達の継続性を一定以上担保するために、上記の近時の株価水準に照らして、下限行使価額として上記の水準を設定することが合理的であると判断いたしました。
本新株予約権の発行価額の決定にあたっては、赤坂国際会計が、公正な評価額に影響を及ぼす可能性のある事象を前提として考慮し、新株予約権の評価額の算定手法として一般的に用いられているモンテカルロ・シミュレーションを用いて公正価値を算定していることから、当該算定機関の算定結果は合理的な公正価格であると考えられ、当該評価額と同額で決定されている本新株予約権の払込価額は、有利発行には該当せず、適正かつ妥当な価額であると判断いたしました。
この判断に基づいて、当社取締役は、本新株予約権の発行条件について十分討議、検討を行い、決議に参加した取締役全員の賛成により本新株予約権の発行につき決議いたしました。なお、当社取締役である飯野智氏、江尻隆氏及び片山龍太郎氏は、本新株予約権の発行により転換価額又は行使価額の調整等の影響が生じる第2回無担保転換社債型新株予約権付社債および第23回新株予約権の割当先であるウィズAIoTエボリューションファンド投資事業有限責任組合およびTHEケンコウFUTURE投資事業有限責任組合の業務執行組合員を務めるウィズ・パートナーズにおいて、それぞれ代表取締役社長CEO、監査役、顧問を務めており、また、当社取締役である松村淳氏は、ウィズ・パートナーズの前代表取締役社長CEOを務めていたため、利益相反の疑いを回避する観点から、(ⅰ)まず、飯野智氏、江尻隆氏、片山龍太郎氏及び松村淳氏を除く5名の取締役において審議を行い、丸山聡氏が棄権したものの、その他の出席取締役4名の賛成により上記決議を行い、さらに、上記取締役の本第三者割当に対する賛否を確認するため、(ⅱ)飯野智氏、江尻隆氏、片山龍太郎氏及び松村淳氏を加えた取締役9名において改めて審議を行い、松村淳氏及び丸山聡氏が棄権したものの、その他の出席取締役7名の賛成により上記の決議を行うという手続きを経ております。
また、当社の監査等委員である取締役4名(うち、社外取締役3名)が監査等委員会の意見として、赤坂国際会計は当社と顧問契約関係になく、当社経営陣から独立していると認められること、赤坂国際会計は割当予定先から独立した立場で評価を行っていること、赤坂国際会計による本新株予約権の価格の評価については、その算定過程及び前提条件等に関して赤坂国際会計から説明又は提出を受けたデータ・資料に照らし、当該評価は合理的なものであると判断できることに加え、本新株予約権の払込金額は赤坂国際会計によって算出された評価額と同額としていることから、割当予定先に特に有利でなく適法であるとの意見を表明しております。なお、当社監査等委員である江尻隆氏及び片山龍太郎氏の2名は、上記のとおりウィズ・パートナーズの監査役及び顧問を務めているため、利益相反の疑いを回避する観点から、(ⅰ)まず、江尻隆氏及び片山龍太郎氏を除いた2名の監査等委員において審議の上、全員一致で同意可決したのち、さらに、上記取締役の本第三者割当に対する意見を確認するため(ⅱ)江尻隆氏及び片山龍太郎氏を加えた当社監査等委員である取締役4名において改めて審議の上、全員一致で同意可決するという手続きを経ております。
本新株予約権が全て行使されたと仮定した場合に交付される株式数は10,300,000株であり、同株式に係る議決権の数は103,000個であるため、全ての本新株予約権が行使された場合には、2024年9月30日現在の当社の発行済株式総数10,646,300株に対する比率は96.75%、2024年9月30日現在の当社の議決権総数106,427個個に対する比率は96.78%に相当します。したがって、割当議決権数が総株主の議決権数の25%以上となることから、本新株予約権の割当は大規模な第三者割当に該当いたします。
上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第29回新株予約権証券)(2) 新株予約権の内容等 (注)1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由 (1) 本第三者割当の目的」に記載のとおり、今後の当社の事業継続及び事業拡大に必要となる資金をあらかじめ確保しておく必要性等に鑑みれば、本件規模の第三者割当を実施することが必要かつ適切であると判断し、本第三者割当を行うことを決定いたしました。したがいまして、当社といたしましては、今回の第三者割当による本新株予約権の発行は、今後の当社の企業価値及び株主価値の向上を図るためには必要不可欠な規模及び数量であると考えております。なお、将来何らかの事由により資金調達の必要性が薄れた場合、又は本第三者割当による調達方法よりも有利な資金調達方法が利用可能となった場合には、当社の判断により、1ヵ月以上前までに書面による通知を行った上で、残存する本新株予約権の全部または一部を取得することができる旨が発行要項において定められており、必要以上の希薄化が進行しないように配慮しております。また、本新株予約権が全て行使された場合に交付される株式数10,300,000株に対し、東証における当社普通株式の過去6か月における1日当たり平均出来高は154,808株、過去3か月における1日当たりの平均出来高は257,526株及び過去1か月における1日当たり平均出来高は441,633株であり、一定の流動性を有しております。さらに、当社は、東証の定める有価証券上場規程第432条に基づき、下記「6 大規模な第三者割当の必要性 (3) 大規模な第三者割当を行うことについての判断の過程」に記載のとおり、第三者委員会(以下「本第三者委員会」といいます。)を設置いたしました。同委員会は、本第三者割当の必要性及び相当性につき検討し、本第三者割当が認められるとの意見を表明いたしました。したがって、今回の資金調達は市場に過度の影響を与える規模ではなく、希薄化の規模が合理的であると判断いたしました。
本新株予約権が全て行使された場合に交付される株式数は10,300,000株であり、同株式に係る議決権の数は103,000個であるため、全ての本新株予約権が行使された場合には、2024年9月30日現在の当社の発行済株式総数10,646,300株に対する比率は96.75%、2024年9月30日現在の当社の議決権総数106,427個個に対する比率は96.78%に相当します。したがって、希薄化率が25%以上となることから、本新株予約権の割当は大規模な第三者割当に該当いたします。割当議決権数が総株主の議決権数の25%以上となることから、「企業内容等の開示に関する内閣府令 第2号様式 記載上の注意(23-6)」に規定する大規模な第三者割当に該当いたします。
(注) 1.「所有株式数」及び「総議決権数に対する所有議決権数の割合」につきましては、2024年9月30日現在の株主名簿に基づき記載しております。
2.「総議決権数に対する所有議決権数の割合」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、小数点以下第3位を四捨五入して算出しております。
3.「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、「割当後の所有株式数」に係る議決権の数を、「総議決権数に対する所有議決権数の割合」の算出に用いた総議決権数に、本新株予約権が全て行使された場合に交付される株式数に係る議決権の数を加えた数で除して算出しております。
4.Cantor Fitzgerald Europe及びG Future Fund1号投資事業有限責任組合の「割当後の所有株式数」は、「所有株式数」に記載した株式数に、本新株予約権が全て行使された場合に交付される株式の数を加算した数を記載しています。
5.Cantor Fitzgerald Europeは、上記「1 割当予定先の状況 e.株券等の保有方針及び行使制限措置」に記載のとおり、本新株予約権の行使により取得する当社普通株式を長期間保有する意思を有しておりません。
「第一部 証券情報 第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第29回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本第三者割当により資金調達をしようとする理由」に記載のとおりです。
上記「3 発行条件に関する事項 (2) 発行数量等及び株式の希薄化の規模が合理的であると判断した根拠」に記載のとおり、本第三者割当による希薄化の規模は合理的であると判断いたしました。
本新株予約権が全て行使された場合に交付される株式数は10,300,000株であり、同株式に係る議決権の数は103,000個であるため、全ての本新株予約権が行使された場合には、2024年9月30日現在の当社の発行済株式総数10,646,300株に対する比率は96.75%、2024年9月30日現在の当社の議決権総数106,427個に対する比率は96.78%に相当します。したがって、希薄化率が25%以上となることから、東証の定める有価証券上場規程第432条「第三者割当に係る遵守事項」により、①経営者から一定程度独立した者による当該割当の必要性及び相当性に関する意見の入手又は②当該割当に係る株主総会決議等による株主の意思確認手続のいずれかが必要となります。当社は、本第三者割当による調達資金について、株式の発行と異なり、直ちに株式の希薄化をもたらすものではない一方で、本第三者割当に係る株主総会決議による株主の意思確認の手続を経る場合には、臨時株主総会決議を経るまでにおよそ2か月程度の日数を要すること、また、臨時株主総会の開催に伴う費用についても、相応のコストを伴うことから、総合的に勘案した結果、経営者から一定程度独立した第三者委員会による本第三者割当の必要性及び相当性に関する意見を入手することといたしました。このため、経営者から一定程度独立した者として、当社の法務アドバイザーである森・濱田松本法律事務所より紹介を受けた当社と利害関係のない社外有識者である門松優介弁護士(弁護士法人ANSWERZ)及び鏡高志氏(税理法人髙野総合会計事務所)並びに当社常勤監査等委員である石川円氏の3名によって構成される本第三者委員会を設置し、本第三者割当の必要性及び相当性に関する客観的な意見を求め、以下の内容の意見書を2024年10月24日付で入手しております。なお、本第三者委員会の意見の概要は以下のとおりです。
第1 当委員会の意見
下記「第2 本第三者割当の必要性」及び「第3 本第三者割当の相当性」に記載の理由から、本第三者割当には、必要性及び相当性が認められる。
第2 本第三者割当の必要性
1 本第三者割当を実施する目的及び理由
貴社が2024年10月24日に提出する予定の有価証券届出書(最終ドラフト)及び適時開示「第三者割当による第29回新株予約権(行使価額修正条項付)及び第30回新株予約権の発行並びに第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の転換価額及び第23回新株予約権の行使価額の調整に関するお知らせ」(最終ドラフト)(以下、総称して「本開示書類」という。)、貴社の公表資料、並びに当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答等によれば、本第三者割当を実施する目的及び理由は以下のとおりである。
① 2024年9月30日現在において、貴社は東証グロース市場の時価総額に係る上場維持基準(40億円以上。上場10年後から適用されるもの。)を下回っており、2025年9月30日時点において当該上場維持基準に適合できない場合、当該日から1年を経過しても適合できない状態にあるときは、上場廃止基準に該当することになる。当該上場維持基準に適合していない理由について、貴社は、グロース市場が求める高い成長性を十分に実現できていないためであると考えている。
② 貴社の広告事業は、2023年9月期における売上高が2,084百万円と同期の貴社全体の売上高(2,144百万円)の大部分を占めており、貴社の主力事業であるが、同期の広告事業に係る売上高は前年同期比21.6%減少しており、また、2024年9月期第3四半期累計期間においても、広告事業は、全般的な事業環境の悪化に加え、一部大口顧客の広告予算縮小等も重なり、前年同期比で売上高が29.0%減少している。
③ かかる状況を受け、貴社は、2023年9月期から本格的に参入した、トレーディングカード(以下「トレカ」という。)の流通に係る事業に活路を見出そうとしており、今後も持続的な成長が期待されるトレカ市場をターゲットとし、過去に営んでいたゲーム事業で培ったエンターテインメント分野のノウハウや、広告事業で培ったデジタルマーケティングの強み、技術開発力を活かしたサービス展開を行うことで事業の最大化を企図している。具体的には、貴社は、自社店舗の出店とEC展開を計画しており、現在、1号店オープンに向けて準備を進めるとともに、かかるオープンに合わせ、ECプラットフォームを利用した形で実店舗の在庫と連動させたECサイトの公開を予定している。将来的には、ユーザーの利便性を追求した自社サイトの構築やユーザーが手軽に利用できるスマートフォンアプリの開発を計画している。
④ また、貴社では、上記の上場維持基準への早期適合、中長期的な収益基盤の多角化を目指して、売上及び利益の有意な増加に資する、M&Aや出資を含めた他社とのアライアンスを一層推進していくことを想定している。領域としては、これまでの事業活動を通じて得た知見やノウハウを最大限に活用できるエンターテインメント分野におけるトレカ事業周辺領域を重点分野として考えている。
⑤ 貴社は、トレカ事業のみならず、ヘルスケア事業も注力事業の一つとして位置付けており、足元では、Ascella Biosystems, Inc.が開発中の「Ascella Real Time System」に関する独占権を活用したライセンスビジネスを展開するために、第二種医療機器製造販売業の許可の取得を準備している。また、将来的には、ヘルスケア分野の中でも注目度が高まっている予防医療の領域において、貴社の強みを活かせるデータ活用に根差したサービスの展開も見据えている。そのような中、割当予定先の一つであるG Future Fund1号投資事業有限責任組合の主な出資者であるジーエフホールディングス株式会社(以下「ジーエフ社」という。)から、ヘルスケア領域に関する協業及び資金提供の提案があった。
⑥ 貴社の2024年第3四半期末時点における現預金残高は611百万円である一方で、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の未償還金額が356百万円存在しており、上記の成長戦略を推進するためには、現時点での手元資金のみでは十分ではなく、資金調達が不可欠であると考えている。
2 本第三者割当により調達する資金の使途
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答等によれば、本第三者割当を通じて調達する差引手取概算額1,191,404,660円の具体的な資金使途は下表のとおりである。なお、当該金額は、本新株予約権の全部が当初行使価額で行使された場合の金額であり、本修正型新株予約権の行使価額が修正若しくは調整された場合又は本固定型新株予約権の行使価額が調整された場合には、増加又は減少する可能性があり、また、本新株予約権がその行使期間内に行使されない場合には、減少する可能性がある。
各資金使途の詳細は以下のとおりである。
① トレカ事業拡大における新規出店及びECサイト構築等に関する費用
現在、1号店オープンの準備を進めているが、快適なデュエルスペース(カードゲームプレイスペース)と豊富な品揃えの物販スペースを融合させた店舗を主な店舗形態として想定している。かかる店舗を全国主要都市に展開し、カードバトル大会など様々なイベントを定期的に開催することで、ユーザーとの関係強化を図っていくことを考えている。また、ローコストで出店が可能な販売買取に特化したトレカ専門店も適宜出店し、顧客層の底上げを図っていく予定である。
ECについては、将来的には、自社ECサイトの構築を予定しており、これまで培ったオンライン領域での強み、スマホアプリ開発、オンラインくじサービス開発のノウハウなどを活かしたサービス展開を予定している。店舗での購入や買取体験とECサイトでの利便性を融合させることで、顧客接点を拡大し、オフラインとオンライン双方でのトレカ事業の拡大を図っていくことを想定している。
② M&A及び資本業務提携に関する費用
貴社としては、東証グロース市場が求める高い成長性を十分に実現するとともに、将来の多角的な事業展開を推進するためには一定の規模感のある施策を実行する必要があると考えており、本第三者割当に係る調達資金の半分以上をM&A及び資本業務提携に充当する予定である。これらの領域としては、これまでの事業活動を通じて得た知見やノウハウを最大限に活用することが可能となるエンターテインメント分野におけるトレカ事業周辺領域を重点領域として考えている。なお、現時点において、案件数及び候補先は未定であり具体的に計画されているM&Aや資本業務提携はない。
③ ヘルスケア事業拡大における共同事業推進に関する費用
ジーエフ社と間で、新たなサービスや機能等を共同して開発・推進するための資金として活用することが予定されている。なお、現時点においては、具体的な使途の内容は固まっていない。
3 検討
上記「1 本第三者割当を実施する目的及び理由」に記載のとおり、現在、貴社が東証グロース市場の時価総額に係る上場維持基準に適合していない状況において、これまでの主力事業である広告事業の収益性が事業環境の悪化により弱まっている中で、トレカ事業、ヘルスケア事業に活路を見出すとともに、M&Aを活用した新規事業の早期確立などのインオーガニックな成長を実現する必要性が高い状況にあると思料する。一方で、当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答によれば、貴社が保有する手元現預金及び今後見込まれる営業キャッシュフローでは、これらの施策に十分な資金を投下することが難しい状況にある。
また、上記「2 本第三者割当により調達する資金の使途」に記載の資金使途については、上記の成長戦略を具現化するための施策であると認められる。そして、①トレカ事業拡大における新規出店及びECサイト構築等に関する費用に係る金額は、出店費用、出店予定店舗数の積み上げにより算出されたものである。②M&A及び資本業務提携に関する費用に係る金額は、貴社の規模からするとM&Aのための待機資金として小さくないものであるが、売上及び利益を有意に増加させるM&Aを機動的に実施する必要性が高いことに照らすと、否定されるべきものではない。③ヘルスケア事業拡大における共同事業推進に関する費用については、現時点において協業の具体的な内容は決まっていないものの、協業開始時に機動的に必要な支出を行えるようにするために、予め一定の資金を確保しておくことは合理的である。
したがって、本第三者割当により調達する資金を上記の使途に充当することは、貴社の業績の拡大に寄与し、企業価値の向上を通じて既存株主の利益に資する可能性があると合理的に考えられることから、本第三者割当には必要性が認められる。
第3 本第三者割当の相当性
1 資金調達手法としての合理性
本第三者割当においては、本修正型新株予約権と本固定型新株予約権が同時に発行されるが、本買取契約において、本修正型新株予約権が残存しなくなることを本固定型新株予約権の行使開始の条件とする旨の規定が定められる予定である。その理由は、まず本修正型新株予約権の行使により早期に資金調達を行い、成長スピードが速いと見込まれるトレカ事業の拡大のために資金を充当し、成長に一定の期間を要するヘルスケア事業の拡大については、ジーエフ社との協業の内容が具体的に決まっていないことも踏まえ、トレカ事業の加速度的な拡大等を通じて貴社の株価が現在の株価水準以上で推移した場合に行使が可能となる本固定型新株予約権の行使によって調達する資金を充当することを予定しているためである。
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答等によれば、本第三者割当において採用している資金調達手法の特徴は、デメリットとして、(ⅰ)最大増加株式数は固定されているものの、本新株予約権の行使が進んだ場合には、最大で100%弱の希薄化が発生すること、(ⅱ)本修正型新株予約権は、株価が当初行使価額を下回って推移した場合には、仮に行使がなされたとしても、調達額が当初の想定を下回ること、(ⅲ)本固定型新株予約権の行使価額は固定されており、株価水準によっては、本固定型新株予約権による資金調達ができない可能性があること等が挙げられている。他方、メリットとしては、(ⅰ)本修正型新株予約権には行使価額の修正条項が付されており、株価が下限を下回らない限り、早期の資金調達の実現が期待できること、(ⅱ)本修正型新株予約権の行使価額の修正条項には、行使価額の上限が設定されていないため、株価上昇時には当初の想定を上回る資金調達を実現できること、 (ⅲ)本新株予約権の対象株式数は、発行当初から一定数で固定されており、将来的な市場株価の変動によって潜在株式数が変動することはないこと、(ⅳ)本買取契約には、上記「第2 第三者割当の概要」に記載の行使停止条項が定められる予定であるが、これにより、貴社の資金ニーズ、貴社株式の需給環境等を踏まえ、割当予定先の行使行動に対して一定のコントロールを及ぼせること、(ⅳ)上記「第2 第三者割当の概要」に記載のとおり、貴社は1か月前までの通知により残存する本新株予約権の全部又は一部を発行価額相当額で取得することができる設計となっており、資金や資本に係る政策が変更され、本新株予約権の行使による資金調達が不要になった場合には、無用な希薄化を防止できること等が挙げられている。
また、本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答等に基づき、本第三者割当において採用されている資金調達手法と他の資金調達手法との比較を整理すると、以下のとおりである。
① 公募増資・株主割当増資
公募増資では、一時に資金を調達できる反面、同時に将来の1株当たりの利益の希薄化も一時に発生するため、株価への影響が大きくなる可能性があり、また、一般投資家の参加率が不透明であるため、十分な額の資金を調達できないおそれがある。株主割当増資では、希薄化懸念は払拭されるものの、調達額が割当先である既存株主の参加率に左右されてしまう。
② 新株予約権無償割当による増資(ライツ・イシュー)
ライツ・イシューには、発行会社が金融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・イシューと、発行会社はそのような契約を締結せず、新株予約権の行使が株主の決定に委ねられるノンコミットメント型ライツ・イシューがあるが、コミットメント型ライツ・イシューについては国内で実施された実績が乏しく、資金調達手法としてまだ成熟が進んでいない段階にある一方で、引受手数料等のコストが増大することが予想される。ノンコミットメント型ライツ・イシューは、既存株主の参加率及び資金調達の蓋然性が不透明であるほか、参加率を上げるために払込金額を低く設定した場合には株価に大きな悪影響を与える可能性も否定できない。
③ 金融機関からの借入れ
貴社の現在の財務状況等では、今回の調達金額の融資を引き受けることが可能な金融機関を見つけることは困難であると、貴社は考えている。
④ 修正条項付転換社債型新株予約権付社債
修正条項付転換社債型新株予約権付社債は、相対的に転換の速度が速く、修正条項が付されない転換社債型新株予約権付社債と比べて、資本増強に資する可能性が高いものの、転換により交付される株数が行使価額に応じて決定されるという構造上、転換の完了までに転換により交付される株式総数が確定しない。
本第三者割当において採用されている資金調達手法は、成長スピードが速いと見込まれるトレカ事業、成長に一定の期間を要するヘルスケア事業というそれぞれの事業特性を踏まえたものとなっており、貴社の資金ニーズを迅速かつ確実に充たしつつも、既存株主の利益に可及的に配慮するという視点も考慮されており、上記の判断過程を経た資金調達手法の選択には、特に不合理な点は認められない。
2 発行条件等の相当性
(1)主要条件の一つである行使価額の合理性
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答等によれば、本修正型新株予約権の当初行使価額は、発行決議日の直前取引日の東証終値の90%に相当する金額とし、その後の行使価額は、本修正型新株予約権の各行使請求の通知が行われた日の属する週の前週の最終取引日の東証終値の90%に相当する金額に修正されるが、その価額は下限行使価額(発行決議日の直前取引日の東証終値の50%に相当する金額。)を下回ることはない。貴社としては、トレカ事業の加速度的な拡大を早期に実現することは、事業基盤を強化し将来の成長に資するものと考えており、早期に高い蓋然性をもって当該必要資金を調達するためには、行使価額修正型の新株予約権を発行することが最も合理的である判断し、近時の株価水準に照らして、当初行使価額として上記の水準を設定することが合理的であると判断した。下限行使価額については、市場環境等の影響により株価が下落した場合においても資金調達の継続性を一定以上担保するために、近時の株価水準に照らして、下限行使価額として上記の水準を設定することが合理的であると判断した。
なお、本修正型新株予約権の行使価額の修正頻度を日次ではなく週次としたのは、割当予定先による行使の蓋然性を一定程度確保するためである。割当予定先は、本修正型新株予約権の行使に際して、つなぎ売りを目的とした株式の借受予定はないため、行使代金の払込を行ってから株券の受渡しが行われるまでの期間の株価変動リスクを織り込んだ範囲で行使を行っていくこととなるが、一定期間行使価額が固定され、その間に株価が行使価額から上方に乖離した場合、株価変動リスクの許容範囲が広がり、より積極的に行使を行うことが可能となる。一方で、行使価額を固定する期間が過度に長い場合、貴社として、株価が行使価額よりも大きく上方で推移した際に資金調達金額を増大させる株価上昇メリットを十分に享受することができず、また、株価が行使価額を下回って推移した場合には割当予定先の経済合理性の観点から資金調達が実現する可能性が極めて低くなることが想定される。このような想定を考慮した上で割当予定先と協議を行った結果、週次による行使価額の修正を採用するに至った。
上記の本新株予約権の行使価額は同種の新株予約権の発行による資金調達において見られる行使価額の範囲から逸脱するものではなく、また、本修正型新株予約権の行使価額の修正頻度は資金調達による蓋然性と最大化のバランスを考慮したものとなっているため、本新株予約権の行使価額の取決めに係る説明について、特段不合理な点は認められない。
(2)本新株予約権の発行価額の算定根拠
貴社は、本新株予約権の発行要項及び本新株予約権買取契約に定められる諸条件を考慮した本新株予約権の価値評価を第三者評価機関である赤坂国際会計に依頼し、2024年10月24日付で新株予約権評価報告書を受領予定であり、当委員会はその最終ドラフトを確認した。赤坂国際会計は、本新株予約権の発行要項及び本新株予約権買取契約に定められる諸条件を考慮し、一般的な価格算定モデルであるモンテカルロ・シミュレーションを基礎として、評価基準日(2024年10月23日)の市場環境を考慮し、株価、ボラティリティ、予定配当額、無リスク利子率等について一定の前提を置き、かつ、割当予定先の権利行使行動について一定の前提を仮定した上で、株式市場での売買出来高(流動性)を反映して、本新株予約権の評価を実施した。
貴社は、本新株予約権の発行価額の決定にあたっては、赤坂国際会計が、公正な評価額に影響を及ぼす可能性のある事象を前提として考慮し、新株予約権の評価額の算定手法として一般的に用いられているモンテカルロ・シミュレーションを用いて公正価値を算定していることから、当該算定機関の算定結果は合理的な公正価格であると考えられたため、当該算定機関が上記前提条件を基に算定した評価額を基に、割当予定先との間での協議を経て、本修正型新株予約権は払込金額を1個あたり当該評価額と同額の65円、本固定型新株予約権は払込金額を1個あたり当該評価額と同額の55円とした。
赤坂国際会計は貴社から独立性を有すること、また同社はこの種の新株予約権の発行における第三者評価機関として多くの実績を有することに加え、上記の評価報告書に記載の内容につき、合理性を疑わせる事情は特段なく、故に、かかる評価報告書を基に本新株予約権の発行価額を決定した貴社の判断過程にも特に不合理な点は認められない。
(3)希薄化についての評価
本新株予約権が全て行使されたと仮定した場合に交付される株式数は10,300,000株、同株式に係る議決権の数は103,000個であり、2024年9月30日現在の貴社の発行済株式総数10,646,300株に対する比率は96.75%、同日現在の貴社の議決権総数106,427個に対する比率は96.78%に相当する。
貴社としては、上記「第4 本第三者割当の必要性 1 本第三者割当を実施する目的及び理由」に記載のとおり、今後の事業継続及び事業拡大に必要となる資金をあらかじめ確保しておく必要性等に鑑みれば、本第三者割当のような希薄化を伴う資金調達を実施することが必要かつ適切であると判断している。また、本新株予約権の行使を通じた資金調達の必要性が乏しくなった場合には、上記「第2 第三者割当の概要」に記載のとおり、1か月前までの通知により残存する本新株予約権の全部又は一部を発行価額相当額で取得することができる設計となっており、これにより無用な希薄化を防止できることも、既存株主への配慮の観点で適切であると考えている。
希薄化の規模としては非常に大きいものの、上記「第4 本第三者割当の必要性 3 検討」に記載のとおり、東証グロース市場の時価総額に係る上場維持基準に適合しておらず、2025年9月末までの時価総額の上昇が喫緊の課題となっている中で、足元の業況、事業ポートフォリオ、手元資金の状況及び今後のキャッシュフローの見込み等を総合的に考慮すると、大規模な希薄化を伴う資金調達を断行して、成長分野に必要な投資を迅速かつ大胆に行う必要性が相当程度高いと考えられる。また、割当予定先の一つであるCantor Fitzgerald Europeは、本新株予約権の行使により取得した貴社株式を海外機関投資家に対して市場外で売却していく意向を有しており、原則として証券取引所市場内で売却することができない旨が本買取契約において定められる予定であるとともに、もう一つの割当予定先であるG Future Fund1号投資事業有限責任組合が本固定型新株予約権の行使により取得する株式を中長期的に保有する意向を有していることに照らし、貴社株式の需給環境に及ぶ影響も相対的に抑えられる可能性があることも併せて考えれば、本第三者割当による希薄化は許容ができないものではないと思料する。
3 割当予定先の相当性
(1)Cantor Fitzgerald Europe
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答等によれば、貴社は、2024年5月中旬頃から、成長投資に向けたエクイティ性の資金調達を模索していた中で、割当予定先であるCantor Fitzgerald Europeの関係日本法人であるキャンターフィッツジェラルド証券からの新株予約権の引受けに係る提案が、「第4 本第三者割当の必要性 1 本第三者割当を実施する目的及び理由」に記載の貴社の資金ニーズに合致する一方で、既存株主の利益にも一定程度配慮がなされた、最良の資金調達方法であると判断した。Cantor Fitzgerald Europeは、本新株予約権の行使により交付される貴社普通株式について、海外機関投資家に対して市場外で売却していく意向を有しており、貴社としては、これにより、投資家層の裾野の拡大が期待できると考えた。また、トレカ事業への迅速な投資を実現するため、貴社としては本修正型新株予約権の早期の全量行使を期待しているが、Cantor Fitzgerald Europeが引受けを行った他の上場会社による新株予約権の発行に係る案件において、迅速な新株予約権の行使が行われ、発行会社の資金調達に寄与していることが窺われたことも、Cantor Fitzgerald Europeを選定した理由の一つとなった。
上記の選定過程について、特に合理性に疑義を生じさせる事情は見当たらず、また選定理由についても不合理な点は認められない。
(2)G Future Fund1号投資事業有限責任組合
本開示書類及び当委員会の質問に対する貴社担当者からの回答等によれば、貴社は、Cantor Fitzgerald Europeに対する新株予約権の割当てを実施する方向となった後も、事業成長に向けた調達規模の最大化を模索していた状況において、ジーエフ社の紹介を受けた。そして、ジーエフ社として、ドラッグストア業界における事業の展開・拡大を受けて、更なるサービス・機能の拡充・提供を目指している中、ヘルスケア事業を展開している貴社の事業内容及び経営方針に関心を持つに至り、ジーエフ社のグループからヘルスケア領域に関する協業、及び同社が出資するファンドからの資金提供の提案を受けた。貴社としては、G Future Fund1号投資事業有限責任組合が貴社の検討している新株予約権の引受けに前向きであったことや、ジーエフ社が傘下に多様な企業を有しており、ヘルスケア分野を中心に、今後の取引や協業の拡大が期待できることから、G Future Fund1号投資事業有限責任組合を選定するに至った。
上記の選定過程について、特に合理性に疑義を生じさせる事情は見当たらず、また選定理由についても不合理な点は認められない。
4 検討
以上の資金調達手法としての合理性、発行条件等の相当性及び割当予定先の相当性を総合的に考慮した結果、本第三者割当については、相当性が認められる。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
下記「第四部 組込情報」の有価証券報告書(第31期)及び四半期報告書(第32期第2四半期)(以下「有価証券報告書等」といいます。)に記載された事業等のリスクについて、当該有価証券報告書等提出日(2023年12月22日)以後本有価証券届出書の訂正届出書提出日(2024年10月31日)までの間に生じた変更その他の事由はありません。
また、当該有価証券報告書等に記載されている将来に関する事項は、本有価証券届出書の訂正届出書提出日(2024年10月31日)現在において変更の必要はないものと判断しております。
組込書類である第31期有価証券報告書の提出日(2023年12月22日)以降、本有価証券届出書の訂正届出書提出日(2024年10月31日)までの間において、下記の臨時報告書を提出しております。
2023年12月22日開催の当社第31回定時株主総会において、決議事項が決議されましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
2023年12月22日
第1号議案 取締役(監査等委員である取締役を除く。)5名選任の件
取締役(監査等委員である取締役を除く。)として、松川裕史、飯野智、松村淳、村上嘉浩、松尾隆を選任する。
第2号議案 監査等委員である取締役2名選任の件
監査等委員である取締役として、江尻隆、片山龍太郎を選任する。
(注) 議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席及び出席した当該株主の議決権の過半数の賛成であります。
本総会前日までの事前行使分及び当日出席の一部の株主から各議案の賛否に関して確認できたものを合計したことにより可決要件を満たし、会社法上適法に決議が成立したため、本総会当日出席の株主のうち、賛成、反対及び棄権の確認ができていない議決権数は加算しておりません。
当社は、2024年1月18日開催の取締役会において、株式会社ABC JAPANの全株式を取得し、連結子会社化することに関する基本合意書を締結することを決議いたしました。当該株式取得は、特定子会社の異動を伴う子会社取得に該当するため、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
① 当社の所有に係る当該特定子会社の議決権の数
異動前:-
異動後:1,000個
② 総株主等の議決権に対する割合
異動前:-
異動後:100%
① 異動の理由:当社は2024年1月18日の取締役会において、株式会社ABC JAPANの全株式を取得し、連結子会社化することに関する基本合意書を締結することを決議いたしました。同社の資本金の額は当社の資本金の額の100分の10以上に相当するため、同社は当社の特定子会社に該当することになります。
② 異動の年月日:2024年4月下旬(予定)
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象が発生いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
2024年2月8日(取締役会決議日)
2024年9月期第1四半期会計期間において、当社が出資しております投資事業組合の投資運用益56百万円を営業外収益として計上いたしました。
当該事象の発生により、2024年9月期第1四半期会計期間において、営業外収益56百万円を計上いたしました。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象が発生いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
2024年8月8日(取締役会決議日)
当社は、2024年1月付でサービス提供を開始したポストクッキー時代に対応した広告配信プラットフォーム「AXELMARKDSP」について、当社を取り巻く事業環境が予想を超えて悪化したことにより、当初策定の計画を大きく下回ったことから、今後の事業計画を見直し、回収可能性について慎重に検討した結果、ソフトウエアの帳簿価額を備忘価額まで減損し、減損損失135百万円を特別損失として計上いたしました。また、共用資産について「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、足元の業績動向を踏まえ、将来の回収可能性について慎重に検討した結果、減損損失10百万円を特別損失として計上いたしました。
当該事象の発生により、2024年9月期第3四半期会計期間において、特別損失145百万円を計上いたしました。
次に掲げる書類の写しを組み込んでおります。
なお、上記書類は、金融商品取引法第27条の30の2に規定する開示用電子情報処理組織(EDINET)を使用して提出したデータを開示用電子情報処理組織による手続の特例等に関する留意事項について(電子開示手続等ガイドライン)A4-1に基づき本有価証券届出書の添付書類としております。
なお、当社は、2024年8月8日に当社の2024年9月期第3四半期決算短信を公表しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。