当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
1 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当社グループを取り巻く環境におきましては、2023年におけるモバイルコンテンツ関連市場は9兆5,866億円(対前年比112%)、スマートフォン市場は2兆9,329億円(対前年比105%)、モバイルコマース市場は6兆6,537億円(対前年比116%)と市場全体で年々成長を続けております。
スマートフォン市場としては、ゲーム市場が1兆4,532億円(対前年比100%)、電子書籍市場が5,046億円(対前年比106%)、動画・エンターテイメント市場が5,260億円(対前年比112%)、音楽コンテンツ市場が2,033億円(対前年比110%)と前年比で増加となりました(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調べ、2024年8月現在)。当該ゲーム市場には多くのスマートフォンゲームが投入され、競争が激化しており、より高品質のゲームを投入するために開発費が増加する傾向にあります。また、電子書籍市場においても、インターネット上の小説等をコンテンツ化するビジネスモデルに多くの競合他社が参入しており、その作品確保の競争が激化しています。さらに、動画・エンターテインメント市場及び音楽コンテンツ市場においても、消費者ニーズの多様化に伴う構造変化に晒されています。
また、長期化しているロシア・ウクライナ情勢に起因する原材料・エネルギー価格の高騰や、急激な円安進行等に伴う物価上昇により、先行きの不透明感は払拭できていない状況が続いております。
このような事業環境の中、当社グループは総合エンターテインメント企業として、エンタメIPの創出・取得とそれらのクロスメディア展開を加速させ、事業の多角化と収益力向上に注力して参りました。
当中間連結会計期間のIP事業におきましては、当社保有のレトロゲームタイトルの復刻版の販売や、欧米市場に向けたライセンスアウトが堅調に推移しております。また、オンラインくじサービスの『くじコレ』、女性顧客向けオンラインくじサービス『まるくじ』は前期に引き続き、人気IPとのコラボレーションを数多く行うなど積極的に展開し、当社グループの収益に貢献いたしました。
出版事業におきましては、コミック及びライトノベルの新刊数増加並びに既刊重版により、紙出版・電子書籍共に売上が大きく伸び、目標どおり進捗いたしました。
オンラインくじサービスなど高利益率の売上が増加し、売上構成が変化したことにより、利益率が向上しております。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は1,689,784千円(前年同期比3.6%増)、営業利益は130,225千円(前年同期比134.0%増)、経常利益は121,493千円(前年同期比123.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は109,693千円(前年同期比102.8%増)となりました。
② 財政状態の状況
当中間連結会計期間末における資産合計は2,489,472千円となり、前連結会計年度末に比べ87,828千円の増加となりました。これは主に現金及び預金や前払費用が増加したことによるものであります。
負債合計は1,268,176千円となり、前連結会計年度末に比べ8,775千円の増加となりました。これは主に買掛金が減少したものの、借入金が増加したことによるものであります。また、純資産合計は1,221,295千円となり、前連結会計年度末に比べ79,053千円の増加となりました。これは主に当中間連結会計期間が親会社株主に帰属する中間純利益となり利益剰余金が増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ38,636千円増加し、1,452,016千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は32,569千円(前年同期は66,841千円の獲得)となりました。その主な要因は、税金等調整前中間純利益の計上121,493千円があったものの、仕入債務の減少59,074千円があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は20,082千円(前年同期は28,715千円の支出)となりました。その主な要因は、無形固定資産の取得による支出16,812千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は91,288千円(前年同期は274,056千円の獲得)となりました。その主な要因は、短期借入金の純増加額90,000千円、長期借入金の純増加額28,976千円があったことによるものであります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。