第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間会計期間におけるわが国経済は、政府の減税政策等による個人所得の底上げが行われている一方で、国際的な情勢不安の長期化や、エネルギー資源及び原材料価格の高騰など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社を取り巻く市場環境としましては、EC(電子商取引)の利用者が急増するなど消費者の購買行動の変容に伴い購買行動が多様化しており、顧客一人ひとりのニーズに応えるためのデータ分析やプロモーションがますます重要になっております。また、企業だけではなく顧客が接するデータ量が増加し、マーケティング上の顧客体験の質が問われるようになっております。こうした状況のなか、当社は、CRM戦略策定から購買データ分析、クリエイティブ、テクノロジー、マーケティングオペレーションまで顧客マーケティングに関わるあらゆる業務をワンストップで支援する伴走型マーケティングパートナーとしてクライアント企業のマーケティング活動を支援しております。

また、2024年3月14日には日本郵便株式会社主催の全日本DM大賞において、当社は金賞受賞作を含む4作品で受賞し、7年連続の金賞受賞、17年連続のDM大賞受賞となりました。全日本DM大賞はダイレクトメール施策に対する日本最大のアワードであり、戦略性・クリエイティブ・実施効果の3つの観点で評価されております。伴走型マーケティングパートナーとして、この度の受賞はダイレクトメール単体の成果はもちろんのことデジタル施策との補完・相乗効果にも高い評価を得たものになります。

コスト面につきましては、採用活動の強化に伴い関連費用が増加しております。

この結果、当中間会計期間における売上高は730,203千円(前年同期比2.7%減)、営業利益は7,326千円(前年同期比55.8%減)、経常利益は4,629千円(前年同期比71.8%減)、中間純利益は3,924千円(前年同期比78.0%減)となりました。

 

当社は、単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載をしておりません。

3つの区分に属する領域及び主要サービスは次のとおりであります。

 

区分

領域

主要サービス

CRM支援分野

コンサルティング

・マーケティングコンサル ・メディアプランニング

・統合データプラットフォーム設計 ・その他コンサル

アナリティクス

・分析プロジェクト ・AI活用プロジェクト

・リサーチ ・BIツール導入及び運用

クリエイティブ

・ダイレクトメール ・デジタル広告

・WEBメディア ・ダイレクトレスポンス広告

・コミュニケーションツール

テクノロジー

・統合データ環境構築及び運用 ・スマホアプリ開発

・マーケティングツール導入及び運用 ・システム開発

・顧客管理システム導入及び運用

・WEBサイト構築及び運用 ・運用保守

オペレーション

・事務局 ・コールセンター

・DMセンター ・メッセージ配信運用

・データマネジメント

サービス運営支援分野

POSデータ開示

・システム基盤の最適化及び機能開発

EC

・ECの最適化及び付加価値向上

教育支援分野

eラーニングサービス

・DCFM(Data Marketing and Analytics Certified Fundamental Marketer)(注)

セミナー

・セミナー開催

(注)ANA(全米広告主協会)公認のeラーニングサービス。

 

区分別の状況は次のとおりであります。

 

①CRM支援分野

CRM支援分野は、顧客行動データを保有するクライアント企業に対して、顧客マーケティング(顧客行動データの分析に基づき実施するマーケティング活動)に関するトータル支援を行っております。

当中間会計期間においては、アナリティクス領域で既存クライアントからの月額契約案件の受注数が増加したものの、クリエイテイブ領域とテクノロジー領域において受注済大型案件の納期ずれが発生したことにより、当中間会計期間までに売上計上に至らなかったことが主な減少要因となりました。この結果、売上高は566,730千円(前年同期比4.8%減)となりました。

 

②サービス運営支援分野

サービス運営支援分野は、クライアント企業に対して、システム基盤の最適化及び機能開発支援、ECの最適化及び付加価値向上支援を行っております。

当中間会計期間においては、ECの領域で既存クライアント企業からの継続受注を受けながら月額契約案件の受注額増加、またシステムの入れ替え等を受注したことにより売上高が順調に推移しております。この結果、売上高は162,933千円(前年同期比6.1%増)となりました。

 

③教育支援分野

教育支援分野は、DCFMの提供をはじめ、セミナーの開催により、クライアント企業の社内教育やマーケターのスキルアップを支援しております。

当中間会計期間においては、eラーニングサービスの領域でDCFMが2025年6月30日をもってサービス終了となる旨を発表したことによる販売減少が、前年同期比での主な減少要因となっております。この結果、売上高は540千円(前年同期比74.5%減)となりました。

 

(2)財政状態の状況

①資産

当中間会計期間末における資産合計は547,382千円となり、前事業年度末に比べ48,320千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が40,528千円、売掛金が39,455千円減少したこと等によるものであります。

②負債

当中間会計期間末における負債合計は164,815千円となり、前事業年度末に比べ52,245千円減少いたしました。これは主に長期借入金が15,042千円、買掛金が31,788千円減少したこと等によるものであります。

 

③純資産

当中間会計期間末における純資産合計は382,567千円となり、前事業年度末に比べ3,924千円増加いたしました。これは利益剰余金が3,924千円増加したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ40,528千円減少し、160,019千円となりました。

当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間において営業活動の結果減少した資金は、4,678千円(前年同期は15,588千円の減少)となりました。この主な要因は、売上債権の減少額39,455千円、棚卸資産の増加額10,495千円が生じたこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間において投資活動の結果減少した資金は、20,486千円(前年同期は10,607千円の減少)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出4,035千円、無形固定資産の取得による支出6,514千円、投資有価証券の取得による支出10,000千円が生じたこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間において財務活動の結果減少した資金は、15,363千円(前年同期は30,111千円の減少)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出15,042千円が生じたこと等によるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。