当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されます。しかしながら、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなり、先行き不透明な状況が続いております。
小売業界におきましては、原材料価格や商品製造コストの高騰に伴う商品調達価格の上昇、物価上昇に伴う個人消費の持ち直しに足踏みがみられるなど、厳しい状況が続いております。
このような状況の中で当社グループは、スーパーマーケットとして地域社会の人々により充実した生活を提供すべく、「Better Quality & Lower Price」を掲げ、おいしく鮮度の良い商品の販売、価格訴求及びお客様に支持され信頼される店舗づくりを推進いたしました。
主な取り組みにつきましては、以下のとおりであります。
販売政策におきましては、ポイントカード販促や各種キャンペーンの実施、SNSを利用した情報の発信を行い、幅広い層のお客様への来店動機を高めてまいりました。ネットスーパー「ベルクお届けパック」、当社独自の電子マネーカード「ベルクペイ」は導入店舗を拡大し、利便性向上を図ってまいりました。また、移動スーパー「とくし丸」も拡大展開を続け、高齢者等に対する買物支援の取り組みを進めました。
商品政策におきましては、プライベートブランド「くらしにベルク kurabelc(クラベルク)」を含めた自社開発商品の取扱いをより一層拡大することで、目的を持ってお買い物に来ていただけるお客様を増やすことに貢献いたしました。
店舗運営におきましては、当社最大の特長である標準化された企業体制を基盤にしながら、適正な人員配置や省力器具の運用を日々見直し、高い生産性を誇るチェーンオペレーションを推進いたしました。
店舗投資におきましては、新店を3店舗、2024年3月に東京都練馬区に「練馬高松店」、4月に群馬県中之条町に「中之条店」、7月に東京都葛飾区に「葛飾高砂店」を新規出店いたしました。また、既存店4店舗の改装を実施し、惣菜及び簡便商品の拡充、快適なお買い物空間を提供するための設備の更新を行いました。なお、2024年8月末現在の店舗数はベルク139店舗、クルベ2店舗の計141店舗であります。
物流体制におきましては、商品を産地やメーカーから大量一括調達し、自社物流を活かした配送の高効率化等を行うことで、商品の価格強化と品質の安定化を目指しました。また、店舗作業に合わせた配送体制の見直しを引き続き行い、店舗運営の効率化に取り組みました。
一方、グループ会社である「株式会社ホームデリカ」は、製造能力の増強とおいしい商品の供給体制を構築し、商品力の強化を図ってまいりました。また、「株式会社ジョイテック」は、備品、消耗品及び販売用資材等の供給と開発等、当社グループのサービス業務の強化に取り組みました。
これらの結果、当中間連結会計期間における経営成績は、営業収益(売上高及び営業収入)が189,658百万円(前年同期比111.5%)、営業利益が9,035百万円(前年同期比97.7%)、経常利益が9,241百万円(前年同期比96.8%)、親会社株主に帰属する中間純利益が6,170百万円(前年同期比90.0%)となりました。
売上高につきましては、徹底的な価格強化がお客様の支持を得て、堅調に推移いたしましたが、商品調達価格や賃金の上昇に伴うコスト増により、増収減益の結果となりました。しかしながら、当中間連結会計期間における経営成績は会社計画通りに進捗しており、引き続き高い収益性を維持してまいります。
(資産)
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ11,430百万円増加し195,794百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ3,766百万円増加し40,674百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が2,261百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ7,664百万円増加し155,119百万円となりました。この主な要因は、土地が3,319百万円及び「その他(純額)」に含まれる建設仮勘定が1,352百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ6,451百万円増加し90,850百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ4,321百万円増加し49,766百万円となりました。この主な要因は、買掛金が2,787百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ2,129百万円増加し41,083百万円となりました。この主な要因は、長期借入金が2,215百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ4,979百万円増加し104,944百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が4,960百万円増加したこと等によるものであります。
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,761百万円増加し、18,789百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、13,898百万円(前年同期に比べ485百万円減少)となりました。これは、仕入債務の増減額が減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、13,529百万円(前年同期に比べ5,203百万円減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、1,392百万円(前年同期に比べ2,475百万円増加)となりました。これは、長期借入れによる収入が増加したこと等によるものであります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。