第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が進むなど各種政策の効果もあって、緩やかな回復の動きが見られました。しかしながら、欧米における高い金利水準の継続や中国経済の先行き懸念などに加え、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動など今後の影響に十分注意する必要があり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

ペット業界におきましては、犬の飼育頭数減少、原油・原材料価格の高騰による仕入価格の上昇、人手不足による人件費増加に加え電気代や配送費など様々なコスト上昇が継続しており、ペット市場を取り巻く経営環境は依然として厳しい環境が続いております。

こうした状況の下、2026年2月期を最終事業年度とする新中長期経営計画の実現に向け、「基本の徹底、そして成長へ」をスローガンとする基本戦略を前連結会計年度から引き続き注力いたしました。

具体的には、持続的な収益獲得基盤の構築を目的とする子会社を含めた物流センターの新設や、人的資本経営の一環として、本社事務所の移転並びに人財育成を目的とする社員への更なる投資を実施いたしました。

成長戦略としては、デジタル化社会での経営戦略として「CED(Communication、Education/Entertainment、Design)」をコンセプトにおいた事業展開を更に推し進めることで他社との違いを明確にし、世界に発信できるマーケティング・デザイン・カンパニーとして、あらゆる角度からお客様をサポートしてまいりました。

ペットフード・ペット用品の卸売事業につきましては、単品管理の徹底による安定した利益の創出とともに、倉庫集約による保管費の削減やタブレットを用いた出荷作業の効率化などによる物流コストの抑制を積極的に進めてまいりました。

イベント事業につきましては、『みんな大好き!!ペット王国2024』を本年4月28日から29日にかけて開催いたしました。ペットとの生活の素晴らしさや、ペットと暮らす効用を実感・体験出来る『人とペットのふれあいの場』を提供するイベントとして本年も多くの生活者様にご来場頂いております。

一方、ペッツバリュー株式会社では、店舗開発事業におけるサービスレベルを向上させることに注力し、管理店舗数は244店舗となっております。また、商品部では既存商品の拡販に努めるとともに、ペットオーナーの長年の悩みであった衣服やソファ、車のシートなどの布製品に付くペットの毛を、事前にスプレーするだけで毛が付きにくく、簡単に取れやすくする画期的なスプレー『毛が付きにくく、取れやすくなるスプレー』を販売開始いたしました。

株式会社I&Iでは、オリジナル商品『シェルフ&タワー with Cat』の販売促進強化とともに、『ShareZ(シェアーズ)』ブランドの拡大に努めてまいりました。また、お客様へのプロモーション戦略の強化並びに新たなチャネル開拓への取り組みなどにより、卸売事業の販売促進企画に注力いたしました。

以上の結果、当中間連結会計期間の当社グループの売上高は、533億7千1百万円(前年同期比0.4%減)となりました。また、継続的な売上成長を見据え、インフラ構築としての物流センター並びに各種設備への投資、人的資本経営の実践による社員のエンゲージメント向上や次世代を担う多様な人財の確保を目的とする本社事務所の移転に伴う経費の増加、また、ペットフード及びペット用品の販売単価の下落などにより、営業利益は8億4千7百万円(前年同期比18.9%減)となりました。

経常利益は8億5千2百万円(前年同期比19.5%減)となり、また、親会社株主に帰属する中間純利益は、7億8百万円(前年同期比4.5%減)となりました。なお、西宮本社の土地・建物譲渡に伴う売却益は、当該物件引渡が6月となったため、当中間連結会計期間にて「固定資産売却益」として2億5百万円を特別利益にて計上しております。

なお、当社グループは、ペット関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

 

(2) 財政状態の状況

 当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ59億3千9百万円増加し、394億6千3百万円となりました。これは、主に土地が2億2千万円減少したものの、現金及び預金が25億4千4百万円、受取手形及び売掛金が25億7千9百万円、商品が5億8千6百万円、未収入金が4億5千3百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 受取手形及び売掛金が増加した要因は、主に当中間連結会計期間末が金融機関の休日であることに伴い、当該日に銀行振込で回収予定の売掛金の回収が、一部翌月に繰延べられたことによるものであります。

 当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ52億6千8百万円増加し、281億4千9百万円となりました。これは、主に短期借入金が15億円、賞与引当金が1億2千4百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が60億3千3百万円、未払金が9億3千6百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 支払手形及び買掛金が増加した要因は、主に当中間連結会計期間末が金融機関の休日であることに伴い、当該日に銀行振込で支払予定の買掛金の支払いが、一部翌月に繰延べられたことによるものであります。

 当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億7千1百万円増加し、113億1千3百万円となりました。これは、主に利益剰余金が5億9千4百万円増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25億4千4百万円増加し(前年同期は1億5千8百万円の増加)、66億4百万円となりました。これは、財務活動によるキャッシュ・フローが16億2千3百万円の支出超過となったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが37億2千8百万円の収入超過となり、投資活動によるキャッシュ・フローが4億3千9百万円の収入超過となったことによるものであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間の営業活動の結果得られた資金は37億2千8百万円となりました(前年同期は7億7千6百万円の収入超過)。これは、主に売上債権の増加額25億7千9百万円、棚卸資産の増加額5億8千5百万円、未収入金の増加額4億4千3百万円、賞与引当金の減少額1億2千4百万円があったものの、税金等調整前中間純利益10億5千6百万円を計上したこと、仕入債務の増加額60億3千8百万円、未払金の増加額9億6千5百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間の投資活動の結果得られた資金は4億3千9百万円となりました(前年同期は7千万円の収入超過)。これは、主に有形固定資産の売却による収入4億5千4百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間の財務活動の結果使用した資金は16億2千3百万円となりました(前年同期は6億8千9百万円の支出超過)。これは、主に短期借入金の純減額15億円、配当金の支払額1億1千2百万円があったことによるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7) 主要な設備

 前連結会計年度末において計画しておりました西宮本社の売却は、2024年6月に完了いたしました。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。